Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

恥を知れ、川崎市。と思うような報道をなぜ共同通信はするのか。

2019-10-31 | Weblog

共同通信の報道によれば、川崎市は、川崎市で開催中のKAWASAKIしんゆり映画祭での映画「主戦場」上映中止の根拠として「裁判で上映差し止めを訴えられている」としていたが、その原告の皆さんに、自分のところである「市役所で」、記者会見をさせたのだという。

市役所で、だ。

公正中立どころか、「そちら側」であることを、公共の立場たるべき川崎市が、自ら示したに等しい。

これは大問題である。

それ以前に、言いたい。

恥を知れ、川崎市。しんゆり映画祭での映画「主戦場」上映中止を決めた加担者たち。

 

ふつうはそう思う。

そう思ってもしかたないような報道を、共同通信はした。

しかし、じっさいに会見をしたのは、市役所内の記者クラブなのだという。

共同通信は「川崎市役所で記者会見を開いた」としか記していない。

 

それは報道としておかしいだろう。

「原告の皆さん」が川崎まで出向いてくる必要があるかどうかもよくわからないのだが、「川崎市役所で記者会見を開いた」とだけ記せば、川崎市がそのために公式に場を提供しているようにしか読めない。

うんざりする混沌だ。

 

https://this.kiji.is/562578144908493921?c=39550187727945729&fbclid=IwAR1rYy6Zkd3XkSBB_r3wBuEdApcFLg1D71M3H1mhYWDJ40jeEy-u5Ac8gkc

 

「上映中止は当然」出演の原告

慰安婦テーマの「主戦場」、川崎

川崎市で開催中のKAWASAKIしんゆり映画祭が従軍慰安婦問題をテーマにした映画「主戦場」(ミキ・デザキ監督)の上映を中止した問題で、映画に出演し、上映差し止めを求めて提訴している原告らが31日、川崎市役所で記者会見を開いた。

 原告らは虚偽の説明を基に撮影したインタビュー映像が映画に使われたとして、デザキ監督や配給会社の東風(東京)に上映中止と損害賠償を求め、6月に東京地裁に提訴。会見した「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝副会長は「上映中止は当然。存在根拠が全くない映画だ」と主張した。

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なにもおきないことにもよしあしがある

2019-10-31 | Weblog

「身の丈」発言だけでなく、英語のテストだけで十万円の出費を強いる可能性が皆に知れ渡った。大学入試制度「改革」の悲惨な失敗を直視せず拘泥する責任を取り、萩生田文科相は辞任することになるだろう。それで閣僚辞任三人目となるはず。というか、皆さん議員辞めたり逮捕されたりするはずなんだけど。安倍内閣は総辞職すべき。日本、終わっていることを端的に示していますね。

野党はなぜ頑張らないのでしょうね。ちゃんとやっていれば存在感を示すチャンスのはずなのに。選挙に勝てるだけの準備が出来ていないわけで、本気が足りないとしか言いようがない。

首里城が燃え落ちたことには、私などでさえショックを受ける。周辺の沖縄関係者のショックの大きさよ。あんまりじゃないか。

こちらが消耗しているときに世の中のことを知って更に消耗させられるって、ひどすぎる。

さっきの速報によればオリンピックのマラソンは札幌になりそうらしいけど、国民の税金で帳尻合わせるんじゃないぞ。


演劇シーズン。知り合いの芝居があちこちで始まっているが、とてもじゃないけどうかがえそうにない。毎日稽古場以外に午前中の会議が多いことにも、ちょっと追いつけなさがある。高円寺と梅ヶ丘の稽古場は自転車で移動するのだが、電車に乗らない方がストレスが溜まらないのは私が高校卒業までほぼ電車に乗ることのなかった田舎者だからだろうか。明日は夜の用事で久しぶりに山手線の内側に入るのだが。

 

一週間前までやっていた『なにもおきない』(撮影・姫田蘭)。奇跡のような出来事の連続だった芝居を終え、さらに手強い相手に取り組んでいる。

 

 

 

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で、オリンピックの札幌開催は決まったの? 費用は誰が払うの? なぜみんな平気なの?

2019-10-31 | Weblog

で、東京オリンピック・マラソンの札幌開催は決まったの? 費用は誰が払うの?

私が知らないだけ?

こんな異常事態が続いているのに、なぜみんな平気なの? 他人事なの?

マラソン以外も他都市に移転するのありですか?

 

やっぱり、オリンピック、難しいんじゃないですか?

東京オリンピックには多くの疑問を呈してきましたが、誰かが批判するまでもなく、開催に向けて本気の人が見当たらないです。

 

日本、終わっていることを端的に示していますね。

野党はなぜ頑張らないのでしょうね。ちゃんとやっていれば存在感を示すチャンスのはずなのに。

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『宇宙みそ汁』の清中愛子さん、詩のワークショップ。岡山で。

2019-10-31 | Weblog

『宇宙みそ汁』の清中愛子さんが、詩のワークショップを、岡山で開催します。

というか、提案したのは私でもあるので、多くの人に集まってほしいです。お子さん連れで参加できるというのも、珍しいはずです。

……彼女の作品に三田文学新人賞の審査員として出会ってから、もう八年。彼女が岡山関連の現代詩賞を受賞したというのも、御縁を感じます。

愛子さんは美術もなさるので、ワークショップにはそういう要素も入るのかな?

会場は、私が岡山でよくお世話になっている、アートファームさんの、丸の内テラス。

 

ご本人による詳細は、以下。

来月17日、岡山で、永瀬清子現代詩賞の授賞式に出席します。その前日の16日(土)に、詩のワークショップを開催することになりました🌟

以前から、台所にいる時間の多い女の人の力になれることがしたいと思っていたので、今回は主に、主婦や子育て中のお母さん、もしくは主夫のお父さんと一緒に、暮らしの中にある言葉を一緒に見つけて、詩を作ってみよう、という講座です。発表会もします。

詩の講座で、子ども連れで参加できるものは、あまり無いと思いますので、お近くの方はぜひ遊びにきてください🌟

※託児はありませんが、授乳コーナーあります。
※子どもたちがいて賑やかな雰囲気でも構わない方は、どなたでもご参加できます。

予約は私へのメールか、ここへのコメントでもできます。近々イベントページも作成します🙂

※画像が荒くて文字が読めないかもしれません。もし詳細が欲しい方はご連絡下さい!

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『憲法くん』東京公演 〈早割〉やってます 11月2日まで

2019-10-30 | Weblog
燐光群制作部が大胆な動きをしています。
『憲法くん』東京公演、〈早割〉やってます。11月2日までです。
 
『憲法くん』東京公演は、11月2日までにご予約・ご購入頂ければ、一般4,200円のところ、早割3,800円でご覧頂けます。
燐光群でも座・高円寺でもお求め頂けます。
ペア7,000円、U-25/大学生以下2,500円、高校生以下1,500円は、燐光群でのみお取り扱い中です。ご予約はお早めに。
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折り返さなければならない

2019-10-30 | Weblog

芝居の仕事といろいろな業務が、重なりながら、ずっと続いている。

今日は、一昨年から準備が続いていた劇作家大会上田大会を今夏終えた事後処理の会議が、午前中にあった。一応の節目といえるだろうか。

 

新作の稽古も始まっている。

時間ある限り、台本も書き続けている。

憲法くんとばかのイワンが私の中で重なっている。そして、それぞれが自由に生きている。

 

もともと、このように過ごす日々ではあるのだが、ここしばらく、いささか密度が濃すぎる。

追われる気持ちから、順当に進む道に、折り返さなければならない。

 

写真は、上記の上田大会のさいの舞台美術家・島次郎さんの仕事を振り返る、私自身の提案企画に関連して、会場のサントミューゼのエントランスに飾った、島さんの作品写真集。この中の幾つかが、私との仕事である。また別にもある幾つかの仕事が、照明家・小笠原純さんとの仕事のだ。島さんと小笠原さんは名コンビだった。

その小笠原純さんが、十月二十六日に亡くなられていたことがわかった。六十九歳だった。最後にお目にかかったのが、島次郎さんのお通夜だった。小笠原純さんには、いっぱい励まされたし、褒められたし、厳しいことも言われた。これからもつきあっていただきたかった。あまり仕事でご一緒しなくなったが、たまに電話で話した。何年か前、西荻あたりで呑もう、と約束したが、果たせなかった。ほんとに忙しすぎたのだ。

本当に残念だ。ご冥福をお祈りします。

『心と意志』『いとこ同志』、私の演出ではないが『ブラインド・タッチ』初演、等、小笠原さんとの思い出の重さに、気持ちが止まってしまう。『いとこ同志』、夜行列車が一転、高原の別荘に変貌する、あの鮮やかな光線と色彩が、脳裏にまざまざと甦る。

声とは不思議なものだ。ご一緒にいたときから残っていたのだろう、島さん、小笠原さんの声が、私のからだの中に届いていて、今も響いている。

 

折り返さなければならない。いろいろなことを。

 

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「レンタルなんもしない人」との出会いと、「レンタル憲法くん」構想。

2019-10-29 | Weblog

『なにもおきない』アフタートークに登壇いただいた、「レンタルなんもしない人」。

「レンタルなんもしない人」との出会いに触発されて、というわけではなく、もともと構想していた演劇版『憲法くん』のある部分が、考えてみれば、「レンタル憲法くん」なのだ。

「憲法くん」が、あなたに呼ばれたら、あなたのもとに行くのだ。

あなたの問題を、きっと、憲法が救ってくれる。

 

写真は、映画界の巨匠カメラマン高間賢治氏撮影による、『なにもおきない』公演中の、「レンタルなんもしない人」と私の、アフタートーク。

 

⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯

 

『憲法くん』舞台化、始動。

あの、松元ヒロさんの『憲法くん』が、ほんとうに、演劇になるのです。

11月29日(金)から、座・高円寺。伊丹、名古屋、岡山でも上演します。

 

こんにちは、憲法くんです。

わたしは、一九四七年五月三日に生まれました。

わたしは、国の力を制限するための、「国民から国への命令書」です。

 

へんなうわさを耳にしたんですけど、ほんとうですか。

わたしがリストラされるかもしれない、というはなし。

「現実にあわないからだよ」、というひとがいます。

でも、理想と現実が違っていたら、ふつうは、現実を理想に近づけるように、努力するものではありませんか。

 

でも、わたしをどうするかは、みなさんが決めることです。

わたしは、みなさんのわたし、なんですから。

わたしを、みなさんに、託しましたよ。

 

http://rinkogun.com/Kenpo-Kun_Tokyo.html

 

 

 

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「自己責任論」の誤謬、極まれり。萩生田文科相「身の丈」発言。

2019-10-29 | Weblog

「自己責任論」の誤謬極まれり。萩生田文科相「身の丈」発言。

 

ブログに新聞記事をそのままシェアすることはしない主義だったが、あまりにもだと思うのと、しっかりと網羅できた、わかりやすい記事なので、貼り付けます。

福島のことばかりではない、東京新聞・片山夏子さんの記事。

 

 

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「雨男」の防衛相にも辞めていただこう

2019-10-29 | Weblog

河野太郎防衛相は28日、都内で開いた政治資金パーティーで「私はよく地元で雨男と言われた。私が防衛相になってから既に台風は三つ」と発言した。雨男が外れてくれたらもう災害は来ないだろう。

じゃなくて、被災者・死者に対する配慮なさ過ぎ。笑いをとろうとして言ったらしい。どうなんだ? 

きっと天気に左右される現場で働いたことがないのだろう。

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萩生田文科相「受験生は身の丈に応じて」発言は、教育を受ける権利の平等を定める憲法26条1項に反します。「憲法くん」は、あなたの発言を許しません。

2019-10-27 | Weblog

萩生田文科相の「受験生は身の丈に応じて頑張ってもらえれば」発言。

まず、あなたに誰かの「身の丈」を決める権利はない。

貧しい受験生は「それなりに」厳しい自分の環境を受け入れて理不尽を受け入れるしかないという状況が、「身の丈に合わせて」ということか?

これは、教育を受ける権利の平等を宣言している憲法26条1項に反します。

教育無償化の対象に朝鮮学校を入れないのは、それもあなたの言う「身の丈」に合わないということなのですか?

 

そもそも、加計学園問題について、「官邸は絶対やると言っている」発言の潔白が証明できないなら、萩生田文科相、あなたは、「身の丈に合わせて」、裁きを受けて生きる道を選びなさい。

 

「憲法くん」は、あなたの発言を許しません。

 
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『憲法くん』舞台化、始動。

2019-10-27 | Weblog

『憲法くん』舞台化、始動。

あの、松元ヒロさんの『憲法くん』が、ほんとうに、演劇になるのです。

11月29日(金)から、座・高円寺。伊丹、名古屋、岡山でも上演します。

 

こんにちは、憲法くんです。

わたしは、一九四七年五月三日に生まれました。

わたしは、国の力を制限するための、「国民から国への命令書」です。

 

へんなうわさを耳にしたんですけど、ほんとうですか。

わたしがリストラされるかもしれない、というはなし。

「現実にあわないからだよ」、というひとがいます。

でも、理想と現実が違っていたら、ふつうは、現実を理想に近づけるように、努力するものではありませんか。

 

でも、わたしをどうするかは、みなさんが決めることです。

わたしは、みなさんのわたし、なんですから。

わたしを、みなさんに、託しましたよ。

 

 

写真は、撮影・姫田蘭。国家議事堂の前に行って、撮りました。

http://rinkogun.com/Kenpo-Kun_Tokyo.html

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福島第一原発のあまりにも悲惨な現状⑤

2019-10-27 | Weblog

水の大切さを思うと、本当に慄然とする。

勇気を持って読んでほしい。

 

福島第一原発のあまりにも悲惨な現状。

ブログに新聞記事をそのままシェアすることはしない主義だったが、あまりにもだと思うので、貼り付けます。

連日ですが、東日本大震災のその後の福島をずっと追いかけてきた、東京新聞の片山夏子さんの記事。

 

「アンダーコントロール」を撤回して、オリンピックは中止すべき。

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福島第一原発のあまりにも悲惨な現状④

2019-10-26 | Weblog

これだけの大雨が降って、事故処理を終えられていない原発は、大丈夫なのか。……もちろん、大丈夫のはずはない。水害なのに水不足。汚染水タンクのもろさ。千葉のように送電線が倒れていたら?!

そして、他メディアの記事だが、富士吉田市と富士河口湖町、鳴沢村の野生のきのこから国の基準を上回る放射性セシウムが、検出されている。国の基準の1キログラムあたり100ベクレルを上回る放射性セシウムが検出された。なかには基準を5倍以上上回ったものもあるという。もうこの国には、住めないということか。

 

福島第一原発のあまりにも悲惨な現状。

ブログに新聞記事をそのままシェアすることはしない主義だったが、あまりにもだと思うので、貼り付けます。

東日本大震災のその後の福島をずっと追いかけてきた、東京新聞の片山夏子さんの記事。

 

「アンダーコントロール」を撤回して、オリンピックは中止すべき。

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なにもおきないタクシー

2019-10-25 | Weblog

『なにもおきない』で一番短いのが、このタクシーの場面だ。

不条理という意味では一番徹底している。

 

ぼんやりしている人にとっては、内容は、ほぼ、ない。

スルーしようと思えばスルーできる。

しかし深い意味がある。

 

演劇はこんなことができるんだ、という、究極の例である。

 

上演終了後なので、珍しく自己解説すると、乗客の女性が自らの差別性に無自覚であること、彼女の潜在意識に対して、否定・肯定でなく、たんに彼女の認識を深めさせているだけである「さとり」運転手の存在、という、表層の「なにごともなさ」と、現実の不穏さ、というところでしょうか。物語としてはスルーされることがむしろ狙いで、劇全体のバランスには必要、という場面です。

 

猪熊恒和の運転手、円城寺あやの乗客。撮影・古元道広。

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映画『 i 新聞記者ドキュメント』。望月衣塑子は「憲法さん」である。

2019-10-24 | Weblog

東京新聞社会部・望月衣塑子記者を追った森達也監督の新作ドキュメンタリー映画『 i 新聞記者ドキュメント』。

お誘いを受け、来週、森監督と対談の予定もあるので、試写を観せていだいた。

劇映画のほうの『新聞記者』は、具体事実や固有名詞を出せないところにアメリカ映画『バイス』等との決定的な違いがあり、そこに残念さがあったが、こちらはドキュメンタリー。説明は要らない。本人がここにいる。目の前に当事者たちがいる。報道やネット上などで知っているはずの数多の事件や政治制度のディティールを、こうして一人の記者の活動を追って繋いだとき、私たちの現在の息苦しさ、逃げ場のなさの実相が、あらためてまざまざと迫り、観る者自身に響いてくる。ディテイールが気になったら、本当はどうなのかと疑問に思ったら、自分自身で調べ、知ればいいのだ。あなたもまた、当事者である。

厳しく胸に迫るものがある一方、こんかい、森監督は愛嬌というかユーモアを武器にしている。

そして、望月記者は、新聞記者として当然のことをしているのであり、彼女が目立ってしまうことじたいに、この国の現在の倒錯がある、という指摘は、正しい。もちろんそれは、望月記者の魅力をじゅうぶんに認めた上でのことだ。そして、表層だけを眺める批判者は、なぜ、彼女のような存在が他に出てこないのかということを、真剣に考えるべきだ。

いま『憲法くん』の劇化に取り組んでいる身としては、憲法についての言及が特にあるわけでもないこの映画で、しかし、望月さんもまた一人の「憲法さん」なのだ、という思いにとらわれた。

宮古島の場面では、石嶺香織も登場。自衛隊基地建設が進んでしまっている現実を大画面で観ると、あらためて打ちのめされる。あそこのトンデモ市長にも突っ込んでほしかった、と、一応、ないものねだりしておく(^_^)。

『新聞記者』をヒットさせ、『宮本から君へ』の文化庁助成金取り消し問題でも注目を集めている、河村光庸プロデューサーの最新作。

11月15日より東京・新宿ピカデリーほか全国順次公開。

http://i-shimbunkisha.jp/?fbclid=IwAR32JLnrR0YSDMEzMf9i-bFqeBOVRdQYHS94SYjn15HMyD-9YdjiVbgkBmU

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