sachiclinic's blog

すこやかな毎日を迎える日のために

初めての5キロ

2016-11-04 11:17:15 | 日記

HIROです。

平成28年11月3日(祝)、第36回ひろしま国際平和マラソンを走ってきました。

メイン会場は広島市中区にあるコカ・コーラウエスト広島スタジアム。

クリニックからの参加は女性が4人。

Mさん 5キロ
Dさん(ママ) 5キロ
Dさん(小6) 5キロ
私  10キロ

この大会に出場するのは全員が初めてで、なおかつDさん親子は、マラソン大会で5キロという長い距離を走るのも初めて。

まずは冒頭の写真。

各自の携帯とスマホで、係の人に撮って頂いた後、写真を覗いた四人。

およよ。

「この冠、無くても良かったね」。

マラソン選手がゴールしたあとに冠を被ってインタビュー受けるシーンにちょっと憧れて、薦められるがままにツイツイ被りましたが、なんか四人とも微妙に変、、、(笑)

冠なのか、変な髪形なのかは紙一重。

まあ、いっか。
四人の秋の想い出。

ちなみに、マラソンなど勝者が被る冠は月桂樹ではなくオリーブが正しいのだとか。

私たちが被ったのは勿論、樹脂のイミテーション。

ローリエだろうがオリーブだろうが、本物なら被るよりも料理に使いたいと思う。


それにしても、日頃、車でしか走ることのない道路を、大勢の人がどどどぉ~っと走る姿は圧巻。

イメージの沸かない広島人は4日と5日の地元新聞を読んでください。

商工センターのニトリが10キロの折り返し地点だから、コカ・コーラ~庚午橋~商工センターあたりまで道路を封鎖して頂いて、ご不便を市民の皆さまにかけながらの疾走だから、頑張ってゴールすることが恩返し。

お天気も良く、気温も適度で、日和は最高。

そんな中を1万2千人がそれぞれの距離をそれぞれの思いで走る。

Dさん親子は、初めての5キロを走ってみて、ナント余裕だったとのこと。

Mさんは、もう何回も過去に10キロを走っているけれど、今回は久しぶりだからと、敢えて5キロにエントリー。
そして予想どおり「ちょっと物足りなかったかな」という感想。

すごいなあ。

私は、4年前に生まれて初めて大会にエントリーして走ったのが5キロで、その日は折しも雨と風と寒さの重なった日で、そりゃあもう、へとへとになってゴールしたもんだ。

体育の授業以外に走ったことのないオバチャンが一念発起で走り始める姿は単なるダイエットにしか見えなかったと思うし、大会に向けて家の周りを走り始めて練習してたら、あっという間に数日後に足を挫いて、大会当日もまだ足首はボールのように腫れていたっけ。

だから、「走れないかも」、「仲間の応援にまわるかも」、「でも走りたい」、と色々葛藤しながら会場に入ったのだけど、そこで私の目に飛び込んできたのは、アップしている片足が義足の人、着替えしてたおじいさんの30センチくらいのお腹の手術痕。

それを見たら、私はなんて小さなヤツなんだ、このくらいの痛みで棄権だなんて、と結局走ってしまった。

痛かった。

翌日から、通勤のバスの乗降に支障が出た。
痛みは更に酷くなり、足首は更に腫れ上がったのだけど、毎日帰っては5キロの完走証を眺めた。

嬉しかった。
自分はこれまで何にも出来ない人間だと思って生きてきたから。

あれから四年が経つんだなあ。

来月は昨年に引き続き、二回目のフルマラソンに行ってきます。

あたたかな日射しの中、そろそろ帰ろうか、と私たちが荷物をまとめ始めた時、スタジアム内に女性の甲高いアナウンスが飛び込んできた。

「皆さん‼ 最終ランナーがスタジアムに帰ってきましたっ‼」

黒っぽい上下の大柄の男性が、最後尾と書かれたTシャツを着た係員の自転車に終われながら、足を引摺り引摺りトラックに入ってきた。

かなり痛そうだ。

少し歩いては二三歩走り、また歩く。
私たちの目の前を通っていく。
ゴールまであと少し。

既にまばらになった場内から、パチパチパチパチと彼だけのための応援の拍手がおこる。

いったい彼はどんな思いでこの大会に参加したのだろう。

ふと見るとMさんが泣いていた。

「うち、あの人知らんのに、涙が出る」

平成28年11月3日、文化の日、むかしむかし、日本国憲法が公布された日、広島市内を1万2千人が色んな気持ちで走り抜けた。


コメント
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