非国民通信

ノーモア・コイズミ

学力よりも気になるものがあるらしい

2007-01-17 23:15:43 | ニュース

朝鮮学校生の受験を拒否 玉川大、一般入試で(共同通信)

 神奈川朝鮮中高級学校(横浜市)の高級(高校)3年の男子生徒(18)が今春の玉川大(東京都町田市)一般入試に出願しようとしたところ、大学側から「朝鮮学校の生徒には受験資格がない」と拒否されたことが16日、分かった。

在日本朝鮮人人権協会によると、現在、国立では朝鮮学校の生徒に門戸を閉ざしている大学はないといい、「私立でも4年制では玉川大ぐらいではないか」としている。

学校教育法では、朝鮮学校は「各種学校」扱いで、以前は大学入学資格検定(大検)に合格しないと受験できなかったが、文部科学省が2003年に施行規則を改正。各大学が個別に入学資格を判断できるようになっている。

 このニュース、そこそこブログで話題になっているらしいです。やっぱりレイシズムを振りかざすブログの方が数としては多いみたいですね。そう言えば日刊ワールドカップの際には明石家さんまとか飯島愛といった連中がテレビで堂々と差別発言をして喝采を浴びていましたね。中には非難の声もあったようですけれど、賛同する葉書やメールがたくさん届いたとか。

 妄想ブログを読んでみると、中には「これが朝鮮学校ではなくアメリカンスクールとかだったら問題にならないんだろうな」などと書いている人もいました。とんでもない、アメリカンスクールの卒業生は高卒と同じ受験資格を認められていますから、その受験を拒否なんてしたら大問題です。記事には「私立でも4年制では玉川大ぐらいではないか」との発言が掲載されていますが、それよりも問題なのは「ナショナルスクールで大学受験資格を認められないのは朝鮮学校くらいではないか」ということでしょう。

 朝鮮学校は教育内容が劣ると確信しているブログ主も少なくない、というより多いわけですが、だったら試してみたらいい、受験させてみて点が低ければ不合格、点が高ければ合格、それで何か問題でも? 玉川大学の試験問題が解けるのであればどこの学校出身であろうと必要な学力があると見なされるべきですし、玉川大学の試験問題が解けないのであれば日本の高校出身でも朝鮮学校出身でも落第、当たり前のことです。

 現状では日本の高校やアメリカンスクールを卒業すれば、どんな馬鹿でも大学受験資格が得られます。一方で朝鮮学校の場合は頭の中身如何に関わらず大学受験資格は個別判断に委ねられることになっています。そう言えば、ちょっと前に話題になった必修科目の未履修問題、予備校や独学、独自カリキュラムその他できっちり学んでいたとしても、規定の授業時間に満たなければ未履修でした。一方で教員もしくは生徒の能力不足で頭の中身は空っぽのままであったとしても、規定の授業時間を満たしておけば履修済み扱いでした。なるほど、能力よりも形こそが問われるようです。美しい国はまず形から!

 フランスのバカロレアみたいに大学入学資格もしくは受験資格のための試験をやればよさそうなものですけれどね。日本の高校卒業者で必修科目をすべて履修していても、試験に通らなければ資格なし、制度上の未履修科目があろうと、あるいは朝鮮学校出身であろうと試験に通れば受験資格獲得、まあ大検と変わらないかもしれませんが、同等の試験が日本の高校に対しても課されればより公平性は高まるでしょう。進学するつもりでちゃんと勉強していれば大検になんてそうそう落ちないはずですからね! ともあれ日本の高校を卒業しさえすれば学力不問で受験資格あり、朝鮮学校出身であれば学力不問で受験資格なし、学力を問わずして何を問うのか玉川大学には明言して欲しいところですね。

 ま、受験拒否された男子生徒は「玉川大学に入らずに済んでよかった」とプラスに考えてくださいな。

 

 ←何か感じていただけましたら是非


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