「頻繁」を「はんざつ」=麻生首相、読み間違い連発(時事通信)
麻生太郎首相が12日、母校の学習院大学で開かれた日中両国の交流事業「日中青少年歌合戦」でのあいさつで、「頻繁」を「はんざつ」と言い間違える場面があった。
首相は、用意した文書に目を落としながら、12月に日本で開かれる日中韓首脳会談に触れ「1年のうちにこれだけ『はんざつ』に両首脳が往来したのは過去に例がない」と語った。さらに、今年5月の四川大地震に関するくだりでは「未曽有の自然災害」を「みぞゆう」と読み誤った。
首相は7日の参院本会議でも、自らの歴史認識を問われ、アジア諸国への侵略を認めた1995年の村山富市首相談話を「踏襲する」と言うべきところを「ふしゅうする」と答弁している。
まぁ大事なのは言語能力ではないのでしょう。もっと重要なのは生まれた家です。大統領の家に生まれれば馬鹿でも大統領になれますし、総理大臣の家に生まれれば総理大臣になれます。しかし「頻繁」と「煩雑」では意味が異なりますし、ニュアンスとしても否定的なものが加わるわけで、問題発言にも聞こえます。単に漢字が読めないというより、文脈を理解せずに原稿を読み上げているのかもしれませんが、頭の悪い発言で他国の怒りを必要以上に買うようなことでもあれば、それこそ目も当てられません。
「インテリジェンス高そう」=オバマ氏の英語-麻生首相(時事通信)
麻生太郎首相は15日の内外記者会見で、オバマ次期米大統領について、「電話で話した印象では、インテリジェンス(知能)がえらく高そうな英語だった」と述べた。
外国人記者から「オバマ氏に信頼を感じるか」と質問を受け、「この間(7日)電話で話をしただけなので、人物や性格が分かるわけではない」と指摘した上で、「アジアへの興味が示されたのが印象に残った」と述べるとともに、オバマ氏の「インテリジェンス」に言及した。
幸いにしてオバマ氏を激怒させるような事態には至らなかったようですが、電話後の記者会見で述べたこの内容はどうなのでしょう? 「インテリジェンスが高い」という表現はあまり耳にしないのですが、それはさておくとしても英語の“intelligence”ならぬカタカナ言葉=日本語の「インテリジェンス」の用例としては不自然な印象を受けますね。昨今の流行りは「情報収集」としての「インテリジェンス」ですから。
括弧の中身「知能」とは時事通信記者による追記でしょうけれど、「知能」の意味合いで言及しているとしたら、それでもやはり問題です。他人に面と向かって「知能が高そう」とは言いませんよね? 「麻生氏は知能が高そうだ」などと書いたらどうでしょうか、どことなく侮蔑的なニュアンスが漂ってくる気がします。まぁ「知能が高い」というのは言い方が悪いにしても、「頭が良さそう」「知性的」というような論評は、基本的に目下の相手にしかしないもの、敬意を払わねばならない相手に対しては使わないものではないでしょうか。昨今の例だけを見ても、麻生氏の言語感覚には色々と疑問を感じます。
……
安倍晋三 : 焼き肉、ラーメン、アイスクリーム、スイカ
谷垣禎一 : そば
麻生太郎 : カステラ、冷たい牛乳
その昔、上記3氏が総裁選を争ったときのこと、3氏の好物が紹介されていたことがありました。無難なメニューを掲げる谷垣に対し、お子様メニューを公然と並べて見せたのが安倍と麻生のお坊ちゃまです。個人の嗜好ですから他人がとやかく言うものではないのですけれど、ただ社会的な評価を気にする立場であれば、見栄を張らざるを得ない場面が出てくるのが普通です。何が好きかと問われて、「子供っぽい」との印象を与えるであろうメニューを口にするのは勇気が要ること、肉より魚、甘いものよりも辛いもの、牛乳よりも日本酒など、より「大人」の印象を与えるであろうものを挙げた方が体面は守りやすいものです。麻生氏の漫画好きもそうですね、いい大人が漫画好きを公言するのは簡単じゃありません。もっと「大人っぽい」趣味をアピールする方がずっと易しいのですが……
私も牛乳が好きで、というよりチーズとかヨーグルトとか乳製品全般が好きなのですが、もう30代ですから「牛乳が好き」と言うと周りからあまりいい顔はされません。「もう大人なんだから酒が飲めなきゃダメだよ」みたいな圧力がかけられます。牛乳が好き、甘いものが好き、漫画が好き、そういう性癖がばれると「ガキっぽい」とばかりに白眼視されかねないわけです。もっと「大人の嗜好」を身につけろと、そう迫られる時期は誰もが経験してきたものと思います。
参考、お坊ちゃまたちの好物
で、麻生氏の場合です。普通の人であれば「子供っぽい」とばかりに小馬鹿にされそうな趣味嗜好を持ち続けられたのはどうしてでしょう? 若い世代からの支持が命綱の政治家だから? あるいは、周りに彼を矯正しようとする人がいなかったから、でしょうか。意に反して酒を勧められるような経験がなく、子供の頃からずっと好きなものを口に出来たから、だから今でも牛乳好きで通せるのかも知れません。漫画好きも同様、漫画なんて読むのは止めなさいと繰り返し、「いずれ漫画からは卒業しなければならないもの」という価値観を刷り込む人が周りにいなかったのでしょう。なにしろ、やんごとなき御方ですから。
そこで麻生氏の、繰り返される「読み間違い」です。一度ならず二度、三度と「踏襲」を「ふしゅう」と読んでいるわけですが、どうして同じ間違いを繰り返すのでしょうか。やっぱりそう、お坊ちゃまには自分のことを追認し煽て上げてくれる召使いはいても、矯正を加えようとする「目上の人」や間違いを注意してくれるような人はいないのかも知れません。あるいは、聞く耳を持たないからでしょうか。同じ間違いを繰り返すお坊ちゃまには色々なものが懸念されます。
もしかしたら初めてコメントさせていただくかも。
「・・・インテリジェンス(知能)がえらく高そうな英語だった」
>括弧の中身「知能」とは時事通信記者による追記でしょうけれど
普通は「知性」ぐらいな訳でしょうけど、この記者は麻生さんの言わんとするレベルに合わせて「知能」と約してあげているのかも・・・、とすればかなりデキル記者かな。
いや、本論は「もう30代ですから」について。
失礼しました。もっともっと上かと思い込んでいました。
非国民通信さんのエントリーは「老練」ですから、そういうイメージでした。
認識を改めて、引き続き楽しく拝読させていただきます。
いやあ、失礼しました。
諸々の差別発言で知られる麻生氏ですから、黒人に対して心の底ではどう思っているかわからない、本当に「知能が高い」ぐらいに見下した考え方をしている可能性もありますよね。時事通信のさりげない皮肉でしょうか。
そう言えば、いつぞやのアテにならない「ブログ通信簿」では「58歳」と出ましたが、ブログ上では意外に年齢が高く見えるのでしょうかね。実生活では幼く見える、大人になりきれていないように見えるようですが、色々とアンバランスなものでして……
人間である以上間違いはありますし、無知なことは学べば良いのですが、彼の場合、あまりにも一般的な言葉レベルでの間違いが多く、しかも度々同じ間違いを犯している。もう言葉・文章を自分から理解しようという気もないのではないか、読めるように合わせない方が悪い、読める物・読みたい物だけ読めばよい、とでも言いそうな印象です。
俗に言う、「余はそんなこと聞きとうない」という為政者の怠慢は、政治でもっとも忌むところだと思いますので、大変心配です。
福田氏を例に出すのですが、ランチ最低料金が4800円という超高級レストランでの会食時でも、麻生氏ほどには話題にならなかったのは、その匙加減がうまく機能していたからだと思います。
差別って弱者の被害妄想ゆえに生まれるものとしか思えないんです。
事実私は麻生さんの例の発言を差別とも思いませんでしたし。
個人資産に嫉妬して国の不況と結び付ける馬鹿ばかり(マスコミ・一般人とも)な状況でよくやってますよ。
まぁ今のマスコミの自民sage民主ageに気付かない方が多くいる限り麻生さんは苦労しそうですね。
国民の民度があがって麻生さんの努力が実を結んで欲しい。
自分の信じたいものだけを信じ、自分の見たいものだけを見る、自分が正しいと思っていることが麻生氏にとっての「真実」なのでしょう。そんな無能なトップもさることながら、それを制止したり注意したり出来るような人が周りにいないとしたら、何とも致命的ですね。
>おさふねさん
ただ一方で、あばたもえくぼといいますか、信奉者にとっては麻生氏の行動、言動が「粋なダンディズム」に見えてしまうようです。目が曇っているから、自らフィルターをかけているからとも言えますが。
>いえうじみかさん
うるせぇなぁ、しゃぶれよ。
> 差別って弱者の被害妄想ゆえに生まれるものとしか思えないんです。
こういうクソみたいな屁理屈は、いったいどんな思想的背景を持つ人間の被害妄想ゆえに生まれるのでしょうね。
> 事実私は麻生さんの例の発言を差別とも思いませんでしたし。
差別する側は往々にして無自覚に差別し、それに対する反発こそがおかしいとか被害妄想だとか、あたかも誰かさんみたいなことを考えやがるから始末が悪いんです。こんな常識も知らないで軽々に被害妄想などと口にするのはオメデタイとしか言いようがありません。これだからレイシストの低能は度し難い。生きている資格すらない。
> 個人資産に嫉妬して国の不況と結び付ける馬鹿ばかり
> 今のマスコミの自民sage民主ageに気付かない方が多くいる
ハイハイ、被害妄想お疲れ様。
故・石橋湛山翁は明治の元勲として権勢をほしいままにした山縣有朋の訃報に接し「死もまた社会奉仕なり」と言い放ちました。貴方も一刻も早く千の風になって大空の下を吹き渡ってください。それが世のため人のためです。
さすがに安倍・福田と一年で首相辞任は自民党も厳しいですが、その次が麻生じゃねえ…。
けっきょくその無能さが自民党を大いに苦しめていることを、すこしは自民党の支持者も考えてほしいですね。何? 民主党も2世が多いって!?
えーと、麻生さんでしたっけね。「インテリジェンス」の語からその昔の中曽根「知的水準」発言が思い起こされました。世代が変わっているようでもあのヒトたちの世界観というのはほとんど変わっていないのでしょうね。
ところで誤読問題については、秘書か誰かが原稿にルビを振ってあげれば解決すると思うのですがどうして誰もしてあげないんでしょう? 素朴に疑問です。
行き着くところ、『類は類を呼ぶ』だなと。
彼らからすれば、麻生氏を見て『ああ、俺達は間違ってないんだ』と誇れるんでしょうが、それは政治家に求める資質かい?と疑問に感じます。
オバマ氏を語る上で、もっとも適切な言葉は『共感』と思います。ブッシュ政権下で最も欠けていた感性と思いますし、それを痛感していたからこそ、アメリカはオバマに次の時代を託したと感じます。