鈴木朝夫の「ぷらっとウオーク」

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鈴木朝夫の「ぷらっとウオーク」 ・・・平成24年の漢字は「金」

2013-02-15 | 「ぷらっとウオーク」 2012年~2015年

平成24年の漢字は「金」  

                                       情報プラットフォーム、No.305、2月号、2013、掲載

 

 12月12日は「漢字の日」。清水寺で「今年の漢字」が発表される日である。昨

年選ばれた漢字は「金」である。正月号のコラムは、ロンドン・オ リンピック

での過去最多のメダル・ラッシュに関連して、{ピカピカの金、銀、銅}とした

のだが、”サキどり”だったのかも知れない。その後、山中 伸弥教授のノーベル

賞受賞が決まり、金メダルがダブルのピカピカになったのである。また5月21日

に九州から関東にかけての広い範囲で金環日食が 観察された年でもある。な

お、ノーベル賞の金メダルは、昔は24Kの純金だったが、曲がりやすく、傷付き

やすいので、現在では18K(金が 75%)の合金を基材として、純金でメッキを施し

たものである。メダルは直径約6.6cm、重さは約200gである。

 「金」の字が「今年の漢字」として選ばれたのは2度目である。今までに2回も

選ばれた漢字はない。最初はシドニー・オリンピックのあった平成 12年(2000)

である。フルマラソンの高橋尚子、柔道の田村亮子が金メダルを獲得している。

また、金大中と金正日による初の南北首脳会談が開 かれ、さらに、長寿姉妹の

きんさん・ぎんさんの成田きんが逝去された年でもある。以下に黄金の国ジパン

グらしい金のエピソードを並べてみた。

 福岡市志賀島(金印公園)で発見された「漢委奴國王」の5文字が彫られてる金

印は、一辺の長さ2.3cm、高さ2.2cm、重さ109gの純金 である。「後漢書」に

「光武賜以印綬」と記述された印綬であると考えられている。(60年頃)

 奈良の大仏は、聖武天皇の発願で制作が開始され、天平勝宝4年に開眼供養が

行なわれた。400kgを超える金がメッキに使われたと推定される。 ちょうどこの

頃に、奥州(宮城県)で砂金としての金が発見されている。(752年頃)

 中尊寺金色堂は、奥州藤原氏の初代藤原清衡が建立したものである。元王朝に

使えていたマルコポーロが伝え聞いた黄金の国ジパングのモデルになっ たと言

われている。平安時代末期に奥州は莫大な金の産出地になっており、藤原氏の栄

華の源となった。(1126年)

 金閣寺は、足利義満の北山山荘を没後に寺としたものである。建物の内外に金

箔を貼った3層の楼閣建築である。1950年に放火により焼失し、5 年後に再建さ

れた。(1398年)

 黄金の茶室は、豊臣秀吉が造らせた金箔張り三畳間の可搬式茶室である。天下

人、黄金太閤は「金」にこだわった。成金趣味よりも経済戦略重視であ る。多

くの金銀鉱山を支配下に治めた。黄金の茶室のレプリカは現在各所で造られ、展

示されている。(1586年頃)  ジョン万次郎は、ゴールドラッシュのときに600ド

ルを稼いで帰国できたと言われている。1849年にカリフォルニアに「金」を目当

てに集まった人々 を"forty-niners"(49ers)と呼ぶ。家族旅行の途上で、立ち

寄った砂金採りの観光施設で子供達が虜になったことを思い出す。サ ンフラン

シスコを本拠地とするアメフトのチーム名になっている。(1850年)

 金の鰹を「ふるさと創生一億円事業」で造ったのは中土佐町である。その後、

県に委譲された。その52kgの金の鰹は盗難にあって一躍有名になっ た。(1989年)

 純金砂時計は、「まんが甲子園」の審査員をされている牧野圭一さんが、平成

4年に田中貴金属銀座店で「ユーモア・ジュエリー展」を開いた時の作 品であ

る。1992gの純金の砂粒がサラサラと落ちてくる。その心は「時は金なり」であ

る。また、純金30kgの漬け物石では「何を漬けますか?  その心は?」との懸

賞募集をしている。ユーモア大賞に選ばれたのは『「地球」を漬けます。その心

は「長期保存」』である。傑作である。 (1992年)

出典:TANAKA GOLD 第49号

 

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鈴木朝夫 s-tomoo@diary.ocn.ne.jp

高知県香美郡土佐山田町植718   Tel 0887-52-5154

 

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