泥棒成金(1955年 映画)

2022-12-08 00:00:26 | 映画・演劇・Video
ヒッチコック監督の映画で、ケーリー・グラントとグレース・ケリーが出演。

非常にまとまった作品で、ストーリーもカメラワークも凝っていて隙がない。「猫」と呼ばれる宝石泥棒の男(ケーリー・グラント)が仮釈放中に、宝石盗難事件に巻き込まれ、証拠もないのに犯人と推測され警察に追われる。無実を証明するために真犯人を捕まえる計画を実行に移す。協力者は保険会社の社員と旧知の知人たち。

そして、金持ちの集まるパーティに真犯人が来るのを確信して金持ちの女性とその娘(グレース・ケリー)に取り入り盗難事件発生を待つ。

車で移動中には娘の運転する車とパトカーのカーチェースがある。今や驚かなくなったカーチェースだが、1955年にはカーチェースという概念はなかったはずなので、ヒッチコック監督は何事にも斬新だったということだろう。

そして、ついに真犯人と屋根の上の格闘が始まる。

犯人は、旧知の男の十代(18か19)の娘(演:ブリジッド・オベール)。少し前のシーンではグレース・ケリーとケーリー・グラントをめぐってのさや当てがあり、若造りのオベールは「中古車より新車の私を選んで、結婚して南米に行こう」というのだが、実際には彼女はグレース・ケリーより4歳年上の30歳。見かけとは異なり新車と中古車の関係は逆だ。

フランス語版wikiperiaによれば、2年後の1957年にはデビュー前のアラン・ドロンの才能を見出し、同棲した上、有名監督に紹介している。そして存命の97歳。一方、グレース・ケリーは1956年にモナコ王妃となるも1982年、本映画の中でカーチェースを披露した南フランスの道路から40mの崖から落ち、亡くなっている。