ハワイではないが・・

2023-06-30 00:00:07 | あじ
しばらくハワイに行ってないし、行く予定も立ててない。オアフ島にも行きたいところはたくさんあるし、できればマウイ島に行きたいのだが、・・

ということで、横浜のランドマーク周辺に行くついでに、時々(2年に1回ぐらい)行く『アロハテーブル』でハワイ料理を食べる。コレットマーレの中なので桜木町駅からきわめて近い。なぜかあっという間に国内増殖したチェーンで本店はワイキキ。

本店は日本とはかなり異なる感じだ。(日本の市街地にアロハ感覚だと、やはりちょっと入りにくいかな。ビーチサンダルで街を歩いている人を見たことないし。)



『ノースショア・ガーリック・シュリンプ』
ガーリック・シュリンプといえばノースショアのジョバンニ・シュリンプ・トラックが有名だが、そちらは屋外店。海の家の感じだ。ガーリック味がキツイし、食べた後、指先がベトベトになるので、まったくワイルドだったが、アロハテーブルのは、そういうことではないので、基本的には違うもの。両方食べると、逆にハワイ感覚がわかるかも。



『パンケーキ』
ハワイ島の花であるオヒアレフアから蜜蜂が一生懸命集めた蜂蜜を人間が横取りしてたっぷり利用している。ハワイに限らないが蜂蜜を味わう時は少し心が痛む。ガーリック・シュリンプとパンケーキという組み合わせも妙なものだが、札幌すすきので、飲み会の最後に定番化した「締めパフェ」というほど奇妙ではないだろう。パンケーキは日本でもワイキキでも現在は大進化中のようだが、ここでは普通の範囲を出ていないと思うし、パンケーキ店ではないから。

クリムト「扇を持つ貴婦人」136億円で落札

2023-06-29 00:00:55 | 美術館・博物館・工芸品
サザビーズでの競売で、クリムトの「扇を持つ貴婦人」7400万ポンドで落札された。

最後の肖像画と言われるのは、クリムトが亡くなった時にイーゼルに残されていたということ。むしろ「最後」ではなく「未完成」と言った方がいい。未完成品を購入して、購入者が筆をとって完成させて、購入価格の倍の値段で売る気なのかもしれない。

冗談はおき、未完成であるために、クリムトが絵を描いているときの気分に近づくことができるということらしい。



AFPが配信した画像ではサザビーズの女性係員が絵画を持っているが136億円となれば二人で扱うべきようにも思うが、逆に二人で持つ方が床に落とす危険が多いかもしれない。少し気になるのは、絵画の中の女性と額縁を持っている女性が似ているように思えること。

作品的には、晩年(という意識は本人にはなかった。脳卒中で突然倒れたからだ。享年は56歳)の作風は、その前の時代の「黄金様式」から「カラフル」に変わっていた。モデルの髪の色は黒色から金髪に変わり東洋趣味が潜在的に表れる。

一方、モデルになった女性の多くは彼との間に子供を産んでいて、未婚であったにもかかわらずクリムト没後に遺産争いに登場した愛人たちとの間に14人のこどもがいたことが明らかになっている。まあ、そういうようなモデルとの熱い関係が絵画にも表れているといえる。

下世話な話だが、未完成の絵画はどのような形で相続されたのだろうと、考えてしまう。

撮影会の案内

2023-06-28 00:00:19 | 市民A
新聞のチラシの中に、紙質がよくて目立つものがあった。ぼんやり整理していたら「写真撮影会」となっている。写真撮影と言えば、スタジオ〇〇〇というように子供の成長に合わせた節目の時に写真館のお世話になるのが一般的だが、その頼りのこどもの数が減っている。

チラシとよく見ると、かなり驚いた。



終活イベントと書かれている。意味はわかるが終活と言っても遺影を生前から用意しておこうということ。微妙な感じがあるのは、本来、遺影は本人が用意するのか、遺族が選ぶのかという問題はある。わざわざ用意しなくても葬儀社に頼む場合は、何かの写真を、さまざまに加工して作成してもらえる。

親から子への押し付けのような気もする。というか、できた遺影を額に入れて仏壇に置くのだろうか。あるいはデジタルデータ?

よくチラシを観察すると、写真館ではなく有名な葬祭チェーン店が主催している。

写真を撮った後、「データは弊社が大切にお預りして、葬儀の時に黒檀の額縁にいれます」といったことだろうか。あれもこれもと予約していくと、自分があちら側のドアの中に引きずり込まれるような気分になるかもしれない。


ふと気が付いたのだが、新聞のチラシにしては上質紙だと感じたのだが、もしかしたらポスティングだったのかもしれない。まだしも「おおた様」と書かれた封筒に入っていなかったことを喜ぶべきかもしれない。

レバー細切韮炒め

2023-06-27 00:00:39 | あじ
いわゆる「レバニラ炒め」だが、あまり上品な食べ物ではないと思われているフシがある。4,5人で中華料理店で宴会をして何品かの料理を注文することになり、蟹玉とか青菜肉糸とか八宝菜とか頼む中にレバニラ炒めを紛れ込ませることに成功しても、結局、一人で中皿一枚食べることになったりする。

そんなにまずい料理ではないと思うのだが、なんとなく下層階級の食べ物みたいに感じるのか。特に、中の下の人は毛嫌いするのかもしれない。いや、上の人も中の中レベルの人も好まないような気がする。

もしかすると、レバーの形かな。三角に切られていることがほとんどだ。正三角形ではなく細長い三角形。焼き鳥の場合は小さな立方体のことが多い。三角形が食材としての品位を貶(おとし)めているのかもしれない。三角形の食材と言えば、串刺しおでんの頭頂部か6Pチーズぐらいしか思いつかない。

ところが、港北ニュータウンの中にある『上海灘DINING』という店では、レバーが細切りになっている。食べた時に、細切りなので三角のように口の中が全部レバー味になったりしない。さらに韮ばかりではなく他の野菜も多いので、ずいぶん上品な感じになっている。



あくまでも一人盛りの定食なので、中皿全部を一人で食べることにはならない。

しかし、周りを見回すと、やはり食べている人は皆無といっていいい。

おそらく、メニューの名前を替えた方がいい。伍菜肝糸とか。

ところで、『上海灘DINING』は「東方紅」という中華食材の会社が同名の中華レストランと並列的に運営している(東天紅ではない)。「東方紅」というのは毛沢東を称える歌曲でもあり、日本を倒し、中華民国を追い出した共産党を賛美するストーリーが背後にある。権力者礼賛は専制国家にはつきもの。

また「上海灘」というのは香港発のファストファッション中心のブランドであるし、人気ドラマのタイトルでもある。

これらの関係性やブランドの問題は、まったくわからない。

なぜ健康保険証がマイナカードになるのか

2023-06-26 00:00:38 | 市民A
以前から不思議に思っていて、さらに心配が、健康保険証がなくなること。というのも、外出時はいつも健康保険証を持ち歩いている。急病になって病院のお世話になった時に困るからだ。基本的には全額払って、後でその病院から保険充当分を返してもらうのだが、手続きが大変なうえに、一時的に全額払うためには現金をたくさん持っていなければならない。クレジットカードで払える病院はあまりない。

それに、よく旅行に行くわけだ。

マイナカードは、パスポートよりも情報量が多いカードだ。紛失した場合、別のナンバーに変わるそうだが、そうなった場合、紐付けられている多くの情報(銀行とか)は自動的に変わるのだろうか。

今もよくわからないが、例えば多くのSUICAとかPASMOはクレジットカードと一体型とダブルカード型がある。さらにETCカードも多くが一体型ではない。もっといえば銀行口座も多くはマイナカードと紐付けされているが、マイナカードとキャッシュカードは別物だ。

特に、健康保険証は一人二枚持つことはないので、簡単にダブルカードにできるはず。マイナカードと紐付けされた別のナンバーのカードにすれば、仮に失くしても被害範囲は限られる。

さらに、医師によっては、通院歴をみて、他院と掛け持ちしていることに逆上することがないだろうか。特に名医と藪と両方行くことがある。近くに皮膚科が数ヶ所あるが、湿疹とか水虫とか患者が病名がわかっている場合は藪でも待ち時間が短いから行くが、もしかしたら難病かもしれないと思えば待ち時間の長い名医にかかる場合もある。

先週の落語三題

2023-06-25 00:00:53 | 落語
とりあえず、図書館の電子書籍の中で短めの落語を聴いている。先週は三演目。

『松竹梅』(演:柳家さん喬)結構有名な古典落語で、おおむね知っていた。もっとも古典落語は噺家によってアレンジが違うので、そこが聴かせどころだろう。ふぁだ、電子書籍と言っても高座の録音なので、声だけ聴く観客を対象にしていないため、噺家の身振りはまったくわからず、沈黙の後に回会場の笑いがどっと入ることもある。なにしろ「タダ」で聞いているので我慢する。

出入りのお客の家で結婚式があり、そこに呼ばれた三人、松五郎、梅吉、竹蔵が何か芸をしようと、近所のご隠居に相談に行く。そこで教わったのが、一人目「なったあ、なったあ、じゃになった、当家の婿殿じゃになった」、二人目「なにじゃになあられた」、三人目「長者になあられた」。この最後の『長者』が覚えられない。番茶とかウーロン茶とか言い直したあげく、「亡者になあられた」と言って締めてしまった。

このオチで終わりになる場合と、サゲが付く場合があるらしい。さん喬師匠の場合は亡者で終わる。

『家見舞い』(演:柳家権太楼)これも古典落語。二人組の兄貴分が一軒家に引越した。まあ転居祝いとして生活必需品として水瓶(みずがめ)を贈ろうということになり古道具屋を回るが希望価格の10倍もするわけだ。それで見つけたのが格安の瓶。安いはずで使用済みの肥溜め。さらに例の匂いが残っている。匂いをごまかすために、水を張ってから進呈した。

喜んだ兄貴分は二人に酒を振舞おうということになり、おかずででたのが、その水で冷やした冷奴。それとほうれん草。ともかく焼きのりと飯を酒の肴にしたものの、その飯を炊いたのも肥溜めの水ということ。何かに追いそうな話で感情移入できかねた。

『徳ちゃん』(演:柳家さん喬)これは、落語家二人が連れ合って、女郎屋に行く噺。女郎屋というのは公式的には昭和中期に禁止になって70年位経った。もちろん、それに代わる方式に変わっただけということかもしれないが、新方式についての落語はないだろう。さらに、徳ちゃんというのが主人公ではなく、徳ちゃんの友達が主人公。一緒に行っている。

そして、相手をする女郎の容姿などが話題になる。ところで、現代では口コミとかランキングいうのが発表されたりするそうだが、江戸や明治時代にそういうシステムはなかったのだろうか。録音されたのは2000年頃だが、現在でも演じられているのだろうか。

金なし将棋に詰将棋

2023-06-24 00:00:28 | しょうぎ
藤井将棋全体で感じているのだが、「角、銀、桂」の使い方が上手いこと。一般に「飛、金、香」は強力な駒で「角、銀、桂」は不自由な駒で、弱点が多い。「飛、金、香」は比較的使い方に差が出ないのだろうが、「角、銀、桂」は使い方に巧拙が出るのではないだろうか。

それが上手いということは、小学生時代から詰将棋の達人だったことに無縁ではないだろう。自分で詰将棋を作ってみると、特に「金」は使いたくない。というのも、金があると直ぐに詰んでしまうわけだ。複雑な腕の見せ所がない。「金なし」の方が作りやすい。

たとえば6月号の「詰将棋パラダイス」誌だが、易しい順でキッズルームからいうと全10題で盤上駒77枚中金が6枚、銀が7枚だが、次の保育園・幼稚園ルームでは全10題で盤上駒85枚で金が6枚、銀が13枚。ヤング+ヤング解付で全10題で盤上駒107枚で、金が4枚、銀が13枚。解答選手権初級では、全6問で盤上駒44枚で金が1枚で銀が6枚、解答選手権では全6問で盤上駒45枚で金が1枚、銀が4枚。

やはり金が少ない。


さて、6月10日出題作の解答。








今週の問題。



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たい焼きの食べ方

2023-06-23 00:00:08 | あじ
たい焼きのチェーン店の一つ「銀のあん」の薄皮たい焼きだが、温めて食べてもいいようだ。

袋に処方が書かれている。

簡単に書くと、

皿に乗せラップをかけ、電子レンジで加熱。(600W×50秒)

そのあとラップをはずし皿に乗せずにオーブントースターで焼く。(600W×3分30秒)
以上


ということ。

例えば、少し冷えてしまったたい焼きをいきなりトースターに入れても皮が固くなるだけだ。また電子レンジで加熱すると全体が柔らかく加熱され人形焼きのような食感になるだろう。ということでこういうことかな。

電子レンジで加熱する第一段階では皿は要らないような気もする。

そして・・、温めなくても旨いような気がする。

また、たい焼きの大問題である尾びれ部分への餡の入りだが、尾びれの中には餡は入っているが尖った先端までは入っていない。味には何の問題もない。

祝い事の時の鯛の姿焼き(等)だが、鯛を殺してもメデタイ気にはならないので、たい焼きで代用するようにしたらどうだろう。


ところで、冷凍庫内の長期在庫品にたい焼きがある。「温めてから焼く」をやってみようかな。あるいは冷凍のまま齧ってみようか。

ベーブ・ルースに達していないこと

2023-06-22 00:00:32 | スポーツ
大谷翔平選手の調子が極めて良い。二刀流の先輩後輩というところだろうか。この後、どういうことになるのか、あまり想像できない。ただ、いずれは限界に達していくのだろうとは思うが、最高点がどこなのかとか、これも想像できない。

何か、記録があるたびに、“ベーブ・ルース以来”とか“ベーブ・ルース超”とか言われるが、まだ言及している人はいないようだが、ベーブ・ルースには記録には残らないが記憶に残るプレーがある。

いずれもホームランに関すること。

一つ目は、重病で入院している小児に「ホームランを約束」すること。

ヤンキース時代の1926年のワールド・シリーズでカージナルスに対して約束を果たした。


二つ目は、打席に入ってから外野スタンドを指さして、「ホームランの予告」をしてからホームランを打つこと。

これもヤンキース時代の1932年ワールド・シリーズのカブス戦で達成している。


いずれのホームランもワールド・シリーズで達成しているわけで、そこに出るのが優先事項なのかもしれない。

上海迷宮(内田康夫著)

2023-06-21 00:00:30 | 書評
知人からもらったミステリー。他人から本をもらうと、その時は「直ぐに読まなくてもいいよ」と言われる反面、いつまでも読まないわけにもいかない。もっとも著者が友人の場合は、1ヶ月以内に表紙を開かないと友人が一人減ることになる。



ということで、今までに一冊しか読んだことがない内田康夫氏の「上海迷宮」を読む。読み終わってから調べると、名探偵浅見光彦シリーズは全部で120作程度あって、その90作目位だ。一年中、ミステリーを書いていたのだろう。

舞台は、東京と上海。ほぼ同時期に二件の殺人事件が起きる。どちらも、すなおに解決できない事件。東京の被害者は若い中国人女性。上海の被害者は中国人大学教授。まったく別の事件のようだが、どちらの事件にも日本在住の妙齢の中国人女性が関係している。その女性からの依頼で探偵、浅見光彦が動き出す。

しかし、動き出してすぐに探偵は、自分を動かしているのが日本の警察だったり外務省だったり、事件の背後に黒社会があったり、開発利権などが蠢いていることに気が付く。

そして、熟慮するために飛行機ではなく、上海まで客船に乗って出動するわけだ。

ミステリー作家らしく、冒頭に赤いトカゲの夢を配置し、最後に回収するのだが、ちょっと弱いかもしれない。

実は四人組追放後の上海に行ったことがあって、小説の中に登場する1933年に建てられた国際飯店(ホテル)に泊まった。探偵は上海の黄埔港から上陸し帰りの船賃が半額になるサービスを利用して帰国するのだが、黄埔港の描写が今一つのような気がした。黄埔港から船に乗ると、大海原のようなところに出るのだが、そこは海ではなく揚子江。世界最大級の河口なのだが、そこまで観光船でいってUターンして帰ってきた。

沖から見た黄埔港の街並みと、横浜港の街並みは非常に似ていたのだが、現代に至り両港ともに景観は一転した。

「巨人の惑星」、「ゴロン、バタン、キュー」

2023-06-20 00:00:48 | 映画・演劇・Video
MXテレビの不規則放送である~映画監督への登竜門~PFFアワードセレクションで放送された2作品を観る。(PFF=ピア・フィルム・フェスティバル)

1本目は『巨人の惑星』(2021年)
『巨人の惑星』は『巨人の星』と関係があるだろうか。実は、冒頭にマンガ『巨人の星』が登場する。何冊かまとめて資源ごみに積まれていた。それを捨てたのは元大学生の男で東京のある一部屋に籠っている。だが、その男にマンガ『巨人の星』を貸したのは大学時代の友人だが、貸した本人が捨てた男の家を訪問する際に資源ごみとして捨てられているのを発見。いきなり緊張感が始まる。籠っている男を心配して友人が部屋を訪れたのだが、以前の彼ではなかった。

彼は突然、東京にはビルの大きさの巨人がいて、町を占領しようとしているが、自分以外の人間にはそれが見えない、と言い張る。そして、地球救済のために一緒に立ち上がるように求め、嫌がる友人を監禁してしまう。

そして、夜の東京に大巨人の足音が近付いてくるわけだ。

実際に、奈良の大仏とか、イースター島の巨像とか過去の人類の歴史の中にも、大巨人がいることを示す根拠がある。孫悟空だってお釈迦様の掌から抜け出せなかった。

そもそも宗教は妄想ときわめて近い


2本目は『ゴロン、バタン、キュー』(2015年)
釜ヶ崎のホームレス社会を巡る問題を取り上げている。外からの視点ではなく、内部からの視点である。

色々と考えさせられる映画ではあるが、釜ヶ崎という枠を作ってしまって、内と外の対決というのはどうだろう。それほど面白くはない。

再び落語を聴きはじめる

2023-06-19 00:00:40 | 落語
昨年の頭の方だが、横浜市の電子図書館のオーディオブックに大量の落語が登録されていた。これはいいと、聴きはじめて二題を聴いたところでリストから落語が全部消えた。市のHPでは契約上の問題となっていた。もっと具体的な説明を求めたいが、市に説明を求めたいことは、落語以外にもたくさんあるので自重。

ところが、最近確認したところ、昨年のリストとは少し違うのだが、またも落語が大量登場。

ただし、柳家権太楼師匠と柳家さん喬師匠の二人で、各35題と31題。合計は66になるが、重複もある。なぜ重複が多いかというと、二人とも五代目柳家小さん師匠の門下ということでネタがかぶるということだろう。

全部聴こうとしても、たぶん直ぐに「契約問題」とか出てきて消滅するような予感があるので、まず短いものからこなそうかと思っている。

どうも長さが20分程度のもの40分程度のもの60分程度のものと分かれているように感じている。寄席の都合もあるので昔からそうなのだろう。いずれもまくらが何分かあるので実際にはその分は短い。まくらこそ、いつも同じというわけにはいかないので、噺家の皆さんは苦労するのだろうとわかってきた。

今回、聴いたのは柳家権太楼:悋家の独楽、柳家さん喬:棒鱈、初天神の計三題。いずれも短編。

「悋家の独楽」は商家の年老いた旦那が、外に妾を作り、それとなく気付いた本妻が小僧に尾行を依頼したところ、妾宅で丸め込まれて、本妻に報告に戻った時に、何もかも話してしまうことになる。「独楽」を三個回して・・妾を囲えるほどの商家はなんとも優雅だ。

「棒鱈」は江戸の時代、町人が二人で飲み屋で飲んでいると、隣の部屋で田舎サムライが芸者たちと不粋な騒ぎに及んでいて、ふすまをそっと開けて町人がのぞいているとふすまが倒れてなだれ込んでしまう。そこで喧嘩になってついに大太刀が抜かれた時に、調理場から鱈料理中の調理人が慌てて胡椒をもって登場。喧嘩どころではなくなる。胡椒を使える料理店というのは、当時は超一流かもしれない。長崎出島を通じてのジャワ、フィリピンあたりからの輸入品だろうか。塩・胡椒で魚を焼いたのだろうか。何しろ、当時は個室宴会が基本だったのだろう。

「初天神」、天神さまのお祭りに連れていってほしいこどもと出店の買い食いを嫌がる父親の小さな家族内対決も、いざ祭りに行けばこどもの言いなり。店の親父とちょっとした喧嘩を展開。天神様は学問の神様。場所は亀戸だろうか、あるいは湯島か。江戸は文盲率はほぼゼロだったそうで、現代よりも児童教育は上だった。勉強の神様が天神様なのだから、こどもが天神参りするというと親は断り切れなかったようだ。

その駅は、どこに

2023-06-18 00:00:21 | 美術館・博物館・工芸品
東急電鉄の博物館の『電車とバスの博物館』(宮崎台駅に隣接)は、非常に面白い内容なのだが、中に高津駅の切符売り場が復元されている。現在の高津駅は渋谷から二子玉川を経て中央林間に向かう田園都市線で二子玉川より2駅目である。



この切符売り場の路線図を見ると、3駅目の溝ノ口が終点で、始発は大井町だった。現在の大井町線が、大井町から二子玉川園(当時)までなのだが、その先、溝ノ口まで延伸している(余談だが、最近、そういう構成に戻っている)。



しかし、路線図には、二子玉川園からまったく別の路線があって、「中耕地」「𠮷沢」「砧本村」と三駅がある。



素直に考えると、現在の渋谷から二子玉川までの地下鉄区間に既に鉄道があったのだろうか。ちょっと変だ。

もしそうなら、中耕地=用賀、𠮷沢=桜新町、砧本村=駒沢大学ということになる。東京から鉄道が伸びるならともかく、遠くから渋谷に近付くようになってしまう。駒沢にあるから駒沢大学のはず。「砧」というのは小田急の方にあるような気がするが。


結局、この三つの駅だが、いまはなき路線があったようで、二子玉川園というのは東京と神奈川の間にある多摩川の東京側の最後の駅なのだが、ここから、多摩川沿いに上流に向かった路線があったそうだ。つまり、直角方面に走る。そんな川べりになぜ鉄道があったのか。次々に謎が出てくる。

そもそも東急の秘密みたいになるが、渋谷から二子玉川園までは地上を軌道電車が走っていた。さらに三軒茶屋から下高井戸までは支線があり、二子玉川園から砧までも支線があった。さらに天現寺とか中目黒にも支線が合ったのだが、次々に消えていき、現在は世田谷線だけが残っている。

それで砧線だが、なぜ残っていたかというと、東急の歴史に関係するようで、多摩川から、ある物を都心に運ぶために重用されていたそうだ。川魚?野菜?砂金?・・・

砂利だそうだ。特に関東大震災後、コンクリートの需要が増えて、砂利が必要になった。そして掘り尽くしたために人間を運んでいた時期があったということのようだ。砧本駅の駅舎の一部は、砧地区のバスターミナルの待合ベンチとして長く使われていたそうだが、1年半ほど前に撤去されてしまったそうだ。



実は、今まで数えきれないほど多摩川の橋の上を通っていてなんとなく感じていたのは、「川の規模から行って、ずいぶん川幅が広いな」と思っていたのだが、その理由もわかった。不思議なことには理由があるものだ。

6六角を取れなかった前名人

2023-06-17 00:00:16 | しょうぎ
名人戦第五局で、藤井陣4四から角が6六で歩を取った手に渡辺前名人が同金と取らなかったのが敗着と言われている。歩と角の交換だから取る一手と思ったのだが、別の手(2三桂)を指し、形勢が傾いた。



原因は前名人が相手を信用し過ぎたということになっているが、別の要素があるのではないだろうか。



本局の直前に行われた叡王戦で菅井八段が1五に飛び出した藤井叡王の角を取ってしまってから急に敗勢になったことを思い出したのだろう。その時は3三から1五、名人戦では4四から6六。どちらも歩を角で取った手だ。叡王戦では取ったのが敗着、名人戦では取らなかったのが敗着。落語の「饅頭怖い」を連想する。


さて、6月3日出題作の解答。







「一」 から「台」へ。折り畳み式の踏み台。


今週の問題。



解ったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。

芸能人の不倫って重大事件?

2023-06-16 00:00:13 | 市民A
少し変だなと思うのは、社会には重大事件が数多くあるのに、民放各社が2番目か3番目かに重大なような順番で放送していること。そもそも広末氏は俳優であり、数多くの出演作の中では不倫どころか殺人や軽犯罪の数多くを演じていたはずで、テレビや映画の視聴者は、おおむねそれを観て楽しんでいたはず。「そんなことをしてはいけない」というような道徳心をもって見ていた人なんかいるはずがない。もちろん彼女に関わらずほとんどの俳優は劇中では悪いことをしているだろう。

ところが、実際に不倫をすると、3人位殺したかのような扱いだ。

第二次大戦後は不倫は刑事事件ではなく民事事件。慰謝料をどうするかとか、離婚するときの条件とか、そういう方向になる。軽微な交通事故にも似ている。軽微な交通事故と異なるのは、当事者に自覚があること。交通事故を意図的に起こせば重罪になるのは言うまでもない。また交通事故の原因と結果の捜査は主に警察が行ってくれるが不倫は当事者が調べないといけない。

芸能界の中に限っても、大問題は、歌舞伎界(梨園)で発生した「二名死亡、一名救助?」事件。それから過去に行われていた少年性被害の問題。どちらも事件の背景には巨大な暗黒部分があるはずだ。


海外でも過去には不倫に厳しい時代もあり、有名なのは1950年に起きた女優イングリッド・バーグマンと映画監督ロベルト・ロッシーニのW不倫。人気絶頂の35歳のバーグマンが夫を捨てて映画監督の元に走って再婚。このため、ハリウッドにいられなくなり欧州へ。元々二人とも米国人ではないから風当たりが強かったのかもしれないが、ほとぼりが冷めた5年後にはハリウッドに戻り、アカデミー主演女優賞を受賞している。

ただ、事件があったのは73年も前ということ。

ところで、今回のできごとから感じたことだが、

「料理の上手な男はモテル」

という絶対的事実かな。