昇段規定を眺めていると

2018-02-24 00:00:23 | しょうぎ
藤井聡太六段が誕生し、次はいつ七段になるかという話になっている。竜王戦の挑戦者になると七段になるともいわれるが、将棋連盟のHPを参照すると、「六段昇段後竜王ランキング戦連続昇級」という規定があり、竜王戦の挑戦者になる前にこれが適用になると思われる。

shodan


ということは、今回の六段で大騒ぎであったが、仮に朝日杯で優勝しなくても竜王戦で挑戦者になれば五段から七段に飛ぶことができたことになる。

さらに、八段の条件を見ていると気付いたのだが竜王と名人以外のタイトルを一回獲得すると七段なのだが、二回とっても八段になれないにも関わらず三回とると九段に上がることになる。(もっともHPではそうだが、実際は違っていて、八段になっていないと何回タイトルを取っても九段にはなれないとの説もある)

なんとなく、藤井現六段の驀進を考えると十段、十一段、十二段などを新設しないと、今でも八段が少なく九段が多すぎるアンバランスが、さらにゆがんでいくような気がする。つまり、「級」と同じように、数が少ない方が強いと思われてしまうとか。


さて、2月10日出題作の解答。

0224k


0224kk


初手に銀を打っては詰まない。▲1四金の発見が必要である。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

0224m


序盤からしばらくは、玉型の駒の配置を変えることに努力する。カーリング風に駒を打って動かすわけだ。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

禁断のオッサン流振り飛車破り(神谷広志著)

2018-02-17 00:00:54 | しょうぎ
本日は、朝日オープンの準決勝&決勝ということで初の藤井×羽生戦が行われる。勝負以外の興味として、どちらかが「和服で現れるのか」ということ。そして、興味ではないが、いずれ名人戦と重複感のある本棋戦は廃止になるだろうとも思われていたこの棋戦で藤井五段が優勝すると、簡単には廃止にできないだろうと、彼の優勝を祈っている棋士もいるだろうと想像する。

ossan


さて、その藤井五段によって不滅の28連勝の記録を破られた神谷広志八段の渾身の著書である「オッサン流振り飛車破り(平成28年5月)」。第29回将棋ペンクラブ大賞の技術部門大賞に選ばれている好作である。「29回」という著者にとって不吉な数字が付いているというのが、連勝を破られる運命を暗示していたのかもしれない。

内容は、大きく四戦法。「ゴキゲン退治の盛り上がり戦法」、「四間飛車退治の鳥刺し戦法」、「四間飛車穴熊退治のホラ囲い」、「石田流退治の棒金戦法」。

ペンクラブ大賞の選考会でのプロ棋士の声では、B級戦法ではなくマニアック戦法であり、しかも自分で対局に使った上、本書を書いているというところが評価されているようだ。まったく指しもしない戦法の本を出版する人に対する反語的評価でもあるのだろう。

自分的にはホラ囲い(別名ミレニアム)と棒金は時々指すのだが、なかなかうまくいかないのだが、本書を読むと形勢が良くわからない時はゴリゴリと攻めてみればいいというように感じた。鳥刺しは、将棋を覚えたての頃の古い定跡書に書かれていたように思うので、少しやってみようかなとも興味を持っている。

選考棋士の談によれば、文才があるのだから棋書だけではなく文芸作品を書かれたらどうかという意見もあった。記録を破られて意気消沈するだろうことを、半年前に予測していたのだろうか。


さて、2月3日出題作の解答。

0217k


0217kk


舟囲い崩しの詰将棋で、1二から角を打つ筋に気付くかどうかである。ただし、6手目の玉方の逃げ方が、同手数迂回手筋になっているとのご指摘があり、修正図を作ってみた。

0217kkk


0217kkkk


最後の追い方が原図は派手なのだが修正図では金のストーカーになってしまった。

原図の動く将棋盤はこちら


今週の出題。

0217m


超難易度の手はない。

入口がやっかいな面はあるが、途中からは駒のさばきを行っていくので、どこかで見たような終局になる。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。

余詰めがありました。改作図を掲示いたします。

shusei
コメント (7)
この記事をはてなブックマークに追加

A級順位戦最終局解説者は

2018-02-10 00:00:40 | しょうぎ
A級順位戦はトップを走っていた豊島八段がなぜか急ブレーキを踏み、挑戦権争いは一気に混戦となった。しかも昨年の不祥事の結果、降格枠が3となり、屋敷九段一人の降格が決まったのみで、残り二人は決まっていない。全11人中、3月2日の最終日に名人挑戦の目があるのが6人。降格の可能性があるのが4人と、ほぼ全員が絶叫型最終局となる。

ここで、問題は大盤解説者を誰にするかということ。例年なら名人が少し出演して、あとはB1とか若手とか。名人以外は、まだ自分の最終局が残っていて、心ここにあらずということになる。

しかし、昨年の不祥事の結果、実は、A級が11人と奇数なので、一人最終局が明き番の棋士がいる。羽生永久七冠である。しかも10番指し終え6勝4敗。展開次第では挑戦者決定トーナメントに出場できるかもしれない。しかも成績上、解説中に自分の降級が決まってしまうという悲劇もおこらない。かなりの適任者だ。

さらにB1組にも明き番の棋士がいる。谷川前会長である。こちらも昇級も降級もないことが確定している。

佐藤名人、羽生七冠、谷川前会長では重すぎる感があり、その他、順位戦プレッシャーのない棋士というと、二人いるようだ。B1の糸谷八段。トップ昇級は確定。そしてC2の藤井五段である。こちらもトップ確定。

糸谷八段の解説では学問的に哲学的過ぎて、大盤解説を観て喜ぶような軽薄な人間には意味不明となってしまうだろう。「虚無的な歩打ちですね」とか「この金とあの銀がアウフヘーベンして王を詰ませます」とか。ということで、解説者には、高橋、羽生、谷川、藤井の4人がいいかもしれない。

午前中は解説することも少ないだろうから、4人で大盤早指しトーナメントでもやってほしいな。


さて、2月24日出題作の解答。

2010k


2010kk


5五で詰むことを都詰めというが、本作は「都落ちしても再度都に戻ってくる」ストーリーになっている。国会議員には無数にいるが、歴史上有名なのが足利尊氏か。関東から京都に行って、一旦九州に逃げて再び京都に入り室町幕府を開府した。

詰棋界でいえば、詰パラ本誌の入選を諦め、スマホ詰パラに異動してから再び本誌に戻るようなものだろうか。戻って詰まされる都詰。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

2010m


何となく実戦形だが、実戦ではこんなに持駒が多いことは滅多にない。2四角が曲者かもしれない。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判定します。
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

宮浦忍詰将棋作品集

2018-02-03 00:00:48 | しょうぎ
昨年末に届いていたのだが、途中まで(1手詰~5手詰まで)解いたままになっていて、残っていた7手詰をまとめて解いてみた。全100題中最後の10題は難問が含まれている。あとがきで読むと、平成21年に詰将棋パラダイス誌で入選100回を達成されたそうで、プロ棋士に弟子入りしていたことがあるそうだ。

miyaura


しかし、いつも思うのだが、短編と言うのも、普通はスラスラ解けるのに、突如解けない問題が現れる。スマホ詰めパラを始めてから思うのだが、寝る前に毎日5題出題される新規作品を解こうとすると、順番に解けるものと、糸口さえわからない物もある。基本的には「本当に難しい問題」と「思考の罠にはまってしまって解けない問題」がある。結局諦めて翌日の朝解くと、たいがいは糸口が見つかることが多い。

初手に難解な手が多いのは、完成した作品の初手に逆算で1手追加するときに、作者が大技とか小技とかわざと平凡な手とか自由に付け加えてしまうからなのだろう。


さて、1月20日出題作の解答。

0203k


0203kk


飛車を歩頭に打ち、成り返る。玉方は取りたいが取れない。逃げても飛車を取られ軽い捨て駒で詰まされる。1一香は不要駒。3手目の不成を警戒して香を配置したが、元々の実戦では4一が龍ではなく金だったので、龍に変えたことで3手目不成が詰まないことになったので不要になる。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

0203m


宮浦忍氏のふるさとは福山と同じく広島県の呉市だそうだ。福山も呉も造船業や鉄工業が盛んな市である。海軍の町だった影響なのだろう。ということにより、本日は「舟囲い」詰め。

5二にあるべき金が4二にいるが、5二金にして攻め方が5一銀を配置してもいいのだが、詰将棋的でなくなる。ヒントは、実戦型だが、詰将棋的な筋である。香車を吊り上げた意味は。最後に粘る。(3つもヒントを出してしまった。ヒントの利用は1つだけにしてください)

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判定します。



コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

京都将棋名物といえば

2018-01-27 00:00:50 | しょうぎ
京都で将棋の名所といえば、対局場として南禅寺、天龍寺がある。いずれも阪田三𠮷に由来する名勝負の舞台だ。その二寺には行っているのだが、もう一つ挙げれば、初代名人大橋宗桂と史上最強棋士といわれてきた天野宗歩が眠る伏見の霊光寺だろうか。駒形墓地であるようだ。(注:宗歩の墓は東京の本妙寺という振袖火事の出火元にもある)

しかし、霊光寺は、ある情報では、事前に許可した人にしか門を開いていただけないようなのである。では、電話一本でいいのだろうか。

おそらく「なにがしか」が必要なのだろう。(注:なにがしとは「おぬしなにがしじゃ」という意味の単語ではなく「ハウマッチ」という意味。)

勝手に思い込んでいるだけかもしれないが。・・・


さて、1月13日出題作の解答。

0127k


0127kk


ちまちまと切れないように駒を入れ替える。

動く将棋盤はこちら


今週の問題。京都シリーズといえば、・・

0127m


わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見いただければ、正誤判定。
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

ついに和服の購入かな

2018-01-20 00:00:17 | しょうぎ
朝日オープン準々決勝で、藤井四段は佐藤天彦名人を破り準決勝に進み、2月17日の羽生竜王との対戦が決まった。勝てば同日(午後)に決勝(相手は未定)が行われ、初の棋戦優勝となる。

と、なると・・・

和服が必要ではないだろうか。

幸い、1日二局なので、準決勝と決勝と着替えず、羽織袴付きの一セットでいいだろう。これが7番勝負だと、3セットは用意したいが、一セットでいいというのは、何とついているのだろう。

そうすると、和服選びというよりも呉服屋選びということになるのだろう。逆に呉服屋からすれば、将棋のトップ棋士ほどいい顧客はいない。だいたい特定の棋士ばかりがタイトル戦に出るのだからそういう棋士を何人か掴めば大儲けできる。

つまり東海地区の雄である松坂屋が、最初の一セットを着付師同行サービス付きで無償プレゼントすればいい。帯をつかんだら離さないというのが呉服店の必勝定跡だろう。

ついでに師匠にも浴衣一着かな。


さて、1月6日出題作の解答。

0120k


0120kk


通常と逆方向へ向かう。

動く将棋盤は、こちら

今週の問題は、実戦から取材。

0120m


もちろん藤井君のではなく、私の実戦から。どうも実戦形は駒が増えてしまう。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判定します。
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

駒泥棒

2018-01-13 00:00:21 | しょうぎ
1月11日午前、大阪八尾の将棋駒博物館に男が押し入り、展示駒約40組5000万円相当を強奪した。駒泥棒だ。

komahaku


駒を盗むというのは、戦国時代では武士が愛馬を盗まれることであり、それはある意味で武士にとって一生の一大事であった。山内一豊が高知藩主になるまでの幸運の連続の中で、自らの才覚を発揮した最大のイベントが妻の持参金を拝借して名馬に投資したことであることは有名だし、最近も競走馬で一儲けした演歌歌手がいる。

一方、将棋の駒はある一部の人にとっては大変な宝石で、40~42枚の駒はダイヤモンドの粒のように感じているのだ(高級駒には1枚予備の歩がついているし超高級駒には2枚の予備駒がついている)。

ousho


材料の木材は台風の暴風で鍛えられている御蔵島のツゲが最高とされ、木目の向きや虎のようなまだらもように値が張り、また書体は無数にあり、いざ選ぼうとすると迷ってしまう。そして彫師も相当数いるのだが、過去の名匠の品は流通数も少なく、200万は下らない。彫師の名は玉将駒の底、書体名は王将駒の底に彫られている。画像の駒は数十年前に3万円程度の彫駒で、現在価格は少し上がったかなという程度。重いので使いにくい。

ところが、ゴルフクラブであれば、高ければ高いほど、わずかでも効能が多いのではないかと推測(あるいは誤認)することができる。一方、将棋の駒は100均の駒でも200万の駒でも、それでたとえば三段から四段になれると思う人は一人もいないだろう。将棋の目的は実力をつけて相手により多く勝つことと考えている人にとって、高額駒には用がないし、そういう人がほとんどではないだろうか。

となると、今回起きた高級駒強盗事件というのは何なのだろう。換金は相当困難ではないだろうか。なんとなく、身代金目的の犯罪のような気がする。しかし、成り行き上そうはならなかったし、駒の所有権は将棋博物館(二歩合同会社という法人)だったのだろうか。あるいは委託販売品だったのだろうか。

将棋博物館のHPを見ると、駒の製造販売となっていて、希望の材質と書体で駒を彫ってもらえるようだ。事件については、今はまだ何も書かれていない。それどころではないのだろうか。

犯人が有段者であったばあい、将棋連盟による段位取消し処分が妥当かと思うが、こういう輩に限って、ニセ免状なのだろう。免状は名前入りなので強奪できない。


さて、12月30日出題の年賀詰の解答。

0113k


0113kk


詰め上り「1」であり、8枚の駒がすべて異なっている。いわゆる七色詰ということ。双玉にして自玉を使って縦9枚にするには、おそらく本図の一番下を歩ではなく自分の玉にして、順に本図より一段下げて、3一と3二を龍と歩で作ればいいのだろうが、「不吉の予兆として有名な駒柱」ができてしまうわけで、あえて作る気はない。

動く将棋盤は、こちら


さて今週の問題。

0113mm


もしかしたら一瞬で解けるかもしれない。事情により急遽差し替えなので。ファイルの整理を怠っていて、・・・
わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見を記していただければ、正誤判定します。
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

将棋と囲碁の極小的戦い

2018-01-06 00:00:28 | しょうぎ
羽生永世七冠と井山七冠×2の両者が国民栄誉賞を受賞する。「長年の努力」と「若くしてあふれる才能」という対比だろうか。

実は薄々気付いているのだが、羽生・井山とか将棋・囲碁というように囲碁よりも将棋を先に並べて報道していることが多い。今までは、ほとんど囲碁・将棋というように囲碁の方が格上のように表現していたのだが、ついに江戸時代からの将棋ファンの400年越しの夢である囲碁越えを果たしたようだ。

囲碁が将棋より上格だったにはいくつか理由があるが、まず初代名人大橋宗桂は本因坊算砂より年上だったが、宗桂の方が弟子だった。囲碁はまったく本因坊に勝てず、将棋の方は、名人の方が少しだけ強かった。これが将棋三家、囲碁四家と差がつく最初のつまづきだった。

将棋界では11月17日を「将棋の日」と定めていて、江戸時代の御城将棋の日を記念しているのだが、その日は御城碁の日でもあった。記念日にしていないだけだ。さらに江戸城に登城する服装も異なる。将棋はいわゆる豪商のように羽織あり、袴なし、足袋なしである。あまりに寒い時に、管轄する寺社奉行に足袋を履く申請を行っている。一方。囲碁の方は登城するものは僧侶スタイル(法衣と剃髪)と決まっていて明らかに将棋の方が下位だ。

さらに江戸城黒書院が対局室で、将軍様のお住まいの本丸に向かって建物は左側に座敷で右側に廊下があり、さらに庭園となっていた。その座敷の奥の方が囲碁で廊下に近い方が将棋だった。つまり上座が囲碁だった。

ということで、長期的に囲碁将棋ではなく将棋囲碁という呼び名に変わればいいと思っているのだが、将棋が優勢になったのは、菅官房長官が、「将棋囲碁」と読んでいることが大きいのだが、彼は元々、将棋派なのだ。日本将棋連盟神奈川県支部連合会名誉顧問の座に座っているわけだ。というのも神奈川県支部会の最大の財政基盤は、大岡山の百貨店で開かれる将棋夏祭りなのだが、そのデパートが官房長官の地盤のわけだ。で、いろいろあって・・


さて、12月23日出題作の解答。

0106k


0106kk


動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

0106m


意外に短手数(五手)である。

わかったと思われた方は、コメント欄に、最終手をとご意見を記入いただければ、正誤判定します。
コメント (4)
この記事をはてなブックマークに追加

お年賀詰め(1+α)

2017-12-30 00:00:37 | しょうぎ
羽生永世七冠の国民栄誉賞のことを書こうかと思ったが、(特に)おめでたい話は、新年に書いた方がいいと思い、本日は来たるべきお正月に因んで、「年賀詰」としたい。

1230m


本作は、そもそも詰将棋パラダイス誌「お年賀特集」に向けて創っていたのだが、締め切りの11月末に間に合わなかった。1年間温めて、とも思ったが、スマホ詰パラに類似作が登場したこともあり、1年待つ間に同一作が発表されるのではないかと不安になり、やや未完成感もあるのだが発表してみたい。

詰め上り図の形だけではなく、その駒の内容に気付いていただけるとうれしい。15手詰。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数(15手)を記していただければ正誤判定します。


さて、12月16日出題作の解答。

1230k


1230kk


王を包んで寄せたいが、逃げ回られる。やっと包囲してとりおさえる。3横綱に包囲されて、角のあるもので殴られるような感じだ。最終手は、どちらの横綱でも、いや銀でも桂でも成れば正解。

動く将棋盤は、こちら
コメント (4)
この記事をはてなブックマークに追加

将棋の不文律とは

2017-12-23 00:00:19 | しょうぎ
7つ目の永世称号を獲得した羽生善治氏について、各界からメッセージがあるが、その中の一つに気になることがあった。

マネックス証券の松本大社長のショートエッセイである「マネックス松本大のつぶやき12月06日号:永世七冠

その中で、次のような一節があった。

・・・羽生さんとは一度対談したことがありますが、韓国の棋士がルールブック上は出来るが不文律では禁止されているように考えられていた手を使うようになり急に強くなった、と云うことを仰って、それに対して文句的な考えは一切持たずに淡々と対応されていることをことを聞いて、深く感銘を受けました。・・・

「韓国の棋士」、「不文律では禁止」、「淡々と対応」。これらがなかなか腑に落ちない。

韓国の将棋棋士といってもプロ棋士はいないはずだし、アマチュアだったら最初からどうでもいいわけだし、もしかしたら、チェスの話なのだろうか。しかし、チェスはルールが事細かく決まっているし、引き分けルールにあいまいなところがあるにしても、指していれば結論は出る。

そして、「不文律で禁止されていること」ってなんだろう。禁じ手は規則に書かれているしかないだろうが、再考すべきなのだろうか。

ということで、その対談した時の状況を調べてみることにすると、松本氏が一回対談したというのは、2002年7月1日に、松本、羽生両氏に加え、梅田望夫氏の3名で、「若者の才能を解き放て」という対談が行われていて、その内容は324円使うと読むことができることがわかった。

しかし、324円を払う前に色々と考えても、才能を解き放つ話と韓国人棋士の習性と関連があるようにも思えないし、囲碁の世界の話のようにも思えるし、その場合、対談の相手は囲碁棋士の話だろうし、そうなると永世七冠の記事ではなくなってしまう。

そんないい加減なことを書く社長の会社を使って株を買うのもやめてしまおうかとも思うかもしれないが、とりあえずラウンドワンというボウリング場の会社の株を買ったら、じわじわ上がり始めて、まだ利確の時期ではなさそうなので、困ってしまう。

では、「将棋の不文律で禁止」というのは何か考えてみると意外にわからない。

まず、持駒を見せない、というのがある。駒を握ったり座布団の下に大駒を隠したり裏返しに積み重ねたりとか。しかし、禁止されているわけではない。

持将棋を認めないというのは、負けている(駒が少ない)方だろうが、特に禁止ではないが、結局粘っても勝てない状態になるとあきらめるしかない。

正座でも安座でもなく立膝になる、というのも禁止されているわけではない。

勝負がついた時に、負けた方が「負けました」とかいうのではなく、勝った方が「勝ちました」というのも、一応セーフだろう。

どうも本命は、席をはずしてソフトでカンニングとかだろうか。対談のあった2002年頃には強いソフトはなかっただろう。あるいは、カンニング棋士の実名を挙げると差し障りがあるため、外国人棋士という存在しない棋士を出して、記事を読んだカンニング棋士への警告にするつもりだったのだろうか。

ところで、ネットで「将棋の不文律」を調査中に、とんでもない話を見つけた。対局に遅刻した棋士についてだが、基本的には遅刻時間の3倍が持ち時間から差し引かれるという罰があるのだが、それ以上に「遅れてきた棋士は、負けることが不文律になっている」というのがあるらしい。対局料はいただけるが、トーナメントの次には行けないわけだ。

しかし、それはいわゆる「・・・」なのではないだろうか。真偽はどうなのだろうか。

さて、12月9日出題作の解答。

1223k


1223kk


手数が短い。

動く将棋盤は、こちら


今週の出題。

1223m


一桁詰めである。最終手は先週と同様に2種類ある。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

「待った!」の構造

2017-12-16 00:00:34 | しょうぎ
「待った!」というのは将棋で指した手を取り消して別の手を指しなおすことで、反則であり負けになる。相撲の「待った!」は何度やってもいいことになっているし大横綱になると、負けた後、待った!したと主張することができる。将棋では、実際には悪い手に気付いていても「待った!」をすれば負けなので、とりあえず諦めるしかない。諦めずに駒を取り上げて別の手を指して負けにされ、その後タレントになった棋士もいるが、日頃から指した後、駒をトントンする癖があったのが直接原因だろう(藤井君も駒トントンをひふみんから感染されているように見える)。

実際に出現しないので、研究するのは難しいが自分のことから言うと、待った!したくなるのは、「指した瞬間」であることが多い。またセーフではあるが、指したあと駒から指を離す前なら着手終了になっていないので別の手を指してもいいのだが、これも待ったもどきと言える。何手か進んだ時に、少し前の手が悪手だったことがわかることがあるが、これは読みが浅かっただけで待ったとは関係ない。

そもそも長考して決定した手を指そうと思った瞬間に、もっと良さそうに見える手に気付き、ノータイムでその手に変更して失敗したりする。

先週書いたのだが1983年にリベット氏が有名な実験を行っていて、意志のあとに脳に電位差が起きてその後、行為が実行されるのではなく、大脳に行為実行の準備電位が最初に起きてから0.35秒後に、意志が決定され0.2秒後に実行される、あるいは意志が取り消され実行されない。ということで、最初に脳の電位差を発生させるのは意識下ではなく無意識下であるという学説があるわけだ。

将棋で言えば、30分考えるというのは意識下であるのだが、その時も無意識下で、別の手の候補が浮かんでいて、実際に駒を動かす瞬間まで脳の中に二種類の手があるということだろう(直感と精読といってもいい)。

つまり、人間の脳の構造上、どうしても防げない現象のようにも思える。


ところで、「待った」というコトバだが、これも変な感じがする。待ったするのは自分であるのだから「待ったはいけない」と自分に怒るようなものだ。

もしかしたら、相手に対して、「次の手を指すのは待ってくれ、「待った」して別の手を指すから」と要請する目的なのだろうか。待ったする上、相手に次の手を指さないように命令するとは将軍様のような態度だ。やはり語源もよくわからない。


さて、12月2日出題作の解答。

1215k


1214kkk


角の三段活用である。行ったものが戻ってくるというのが妙な味だろうか。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

1215m


最初の方が難しいかもしれない。詰みそうで詰まない筋が多い。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判定いたします。


コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

羽生永世七冠の記録をみて

2017-12-09 00:00:04 | しょうぎ
羽生永世七冠の記録を見ていて気付いたのだが、苦手な相手をそのうち完膚なきまで叩いていることに気付く。

例えば、負け越していた渡辺元竜王には最近10局で9勝1敗と勝ちまくって通算40勝35敗にしている。善戦していた深浦九段にも途中で10連勝して大差をつけている。3連敗した広瀬八段にも14勝6敗。現在は佐藤天彦名人に5連敗して負け越しているのが気になるが、過去の例からいうとどうなのだろう。相撲では、白鵬が負けた相手や強敵に対して策を巡らせるのが得意で今回も二人の強敵を土俵外に追い出したが、将棋の場合は昨年大騒ぎがあったが、誰も追い出されなかった。

ここで、七冠が「悔しかった時」を探ってみたのだが、順位戦で苦労している。C2もC1も1年目は8勝2敗で、頭はね。どちらも翌年10連勝で昇級。B2は1年目も2年目も8勝2敗だが、幸運にも2年間で昇級。B1は驚異の11勝1敗でAは7勝2敗で同率の谷川九段との決戦に勝ち名人挑戦、そして獲得。

もう一つ悔しかったのは永世名人の座に先に森内九段に座られてしまったことだろうか。誰しも意外に思ったはずだ。

あと一つ挙げれば、木村八段に一手トン死を食らったことだろうか。それ以降、相手棋士が羽生マジックに疑いを持ちはじめ、粘るようになり、簡単に勝てなくなったような気がする。

次の目標記録は一つはタイトル100期(現在99期)。もう一つはあと42勝となった史上最高勝数(大山康晴:1433勝)だろうか。仮にペースを落としても2年だろうか。タイトルを全て失っても棋士を続ければ楽勝なのだが、某横綱や元大関のように記録のために棋士を続けるとは思いにくいので、想像がつかない。

もっとも谷川永世名人は加藤一二三氏のようになりたいと表明したらしいので、その意味がタレントになりたいのか棋士を続けたいのか判然としないが、棋士を続けるのなら現在の1280勝をどこまで伸ばすのか、これも想像がつかないが1400~1500勝ではないだろうか。


さて、11月25日出題作の解答。

1209k


129



2九に打った金が5段目までうなぎ上りになる。

動く将棋盤はこちら


今週の問題。

1209m


手数は一桁である。出題後、待った!したくなるほど簡単。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判定いたします。
コメント (7)
この記事をはてなブックマークに追加

ナボコフと詰将棋をリンクするのは

2017-12-02 00:00:39 | しょうぎ
ウラジミール・ナボコフと詰将棋をつなぐ(リンクする)のは何かというと、詰将棋に詳しい方ならすぐに思いつくのが英文学者の若島正氏。ロリータ研究で有名な英文学者で、詰将棋作家でもありナボコフ感のある難解で長い手数の作品が得意だ。まさにミッシングリンクと言いたいが存命の方に使うべきことばではないだろう。

nav


そして、もう一つナボコフと詰将棋をつなぐことばが「チェス・プロブレム」。チェスの詰将棋(や必至)のこと。ナボコフはプロブレム問題の作家でもあった。またチェスが登場する小説も多い。

新潮社の書評誌「波」にナボコフコレクション(全5巻)発行に因んで、若島氏とロシア文学の沼野充義氏の対談が掲載されていた。ナボコフは若い時はロシア語で書き、晩年は英語で小説を書いていたので、どうしても英文学者とロシア文学者が必要になる。

ナボコフ論をここに展開するわけにはいかないが、彼のロシア語で書いた小説は英訳され英語で書かれた小説はロシア語訳されている。もちろん日本語訳もある。英語とロシア語の文法の差で、ロシア語は文章が長くなっても主語述語があいまいになることはないとされているので、基本的に長文構造に適している。(アラビア語もそうだが、動詞の活用がたくさんあって、動詞を見れば主語や時制を類推できる仕組みなのだ)

英語もwhatやthatを多用すれば長文化は可能だが、読むほうがギブアップする。

話を戻すと、この対談の中で、若島教授は、ナボコフのチェス・プロブレム作家の腕前について、「じつに凡庸としか言いようがない」と酷評している。「19世紀でとまっていて20世紀以降の進展には全く興味がなかった人です」と言い切っている。

実は、20世紀と19世紀の違いというのについて、自宅にある多くのチェス関連書籍で探してみた。残念ながらナボコフ作を見つけることができなかったのだが、19世紀の終わりから世界各地で日本的に言うと「狙い」を明確にした動きがみられる。ボヘミアンスクール、北アメリカスクール、イギリススクールなど。

しかし、さらに調べてみると、ルネサンスのようなこの動きは、1842年に発行された「インドのプロブレム」という書に行きつくらしい。つまり古来インドに伝わる古典をまとめたものがベースになって、プロブレムの芸術化が進んだらしいのだ。


さて、11月18日出題作の解答。

1202k


1202kk


縦長の配置から、横長の配置に変わってしまうわけだ。

動く将棋盤は、こちら


今週の出題。

2012m


ヒント:有能な中間管理職でも不要になれば、すぐに解雇。ある駒が7マス動く。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判定いたします。




コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

1回戦を取るか2回戦を取るか

2017-11-25 00:00:06 | しょうぎ
11日23日に東京体育館で開かれた将棋職団戦(5人1チームの団体戦)に出場。今回こそ体力消耗で引退しようと思っていたのだが、「欠員が出た!」と泣かれて、まわしを締めることになった。

そして、この大会には藤井君の影響はでていないようだ。将棋連盟の出張売店には藤井グッズが積まれていたが、あまり売れていないようだ。サイン会でもすればいいのかもしれないが詰将棋入りの色紙を書くのが面倒なら、相撲取りのように手形バンバンの方が手っ取り早いかもしれない。げんこつ型の手形もこれからはやりそうだし。

shokudansen


それでトーナメント1回戦の席についたのだが、よく見ると対戦相手は5人全員が揃っているのだが、その横の席、つまり2回戦に当たる対戦の片側のチームの席が空いている。どうも何らかの問題で不戦敗らしい。もしかしたら、不祥事でも発覚したのかなと邪推したのだが、それよりも問題は、目前の試合に勝つと、一回戦不戦勝のチームと当たるということと、目前の試合に負けた場合は、裏街道と言われる敗者戦(降格決定戦でもある)に回るのだが、その場合、不戦敗したチームと当たるわけだ。つまり不戦勝をいただけるわけだ。

さらにいうと、裏街道に回れば、表街道よりも相手が弱いわけで、はっきりいえば、1回戦に負けた方が良い結果を得られる可能性が高いわけだ。「となると、1回戦は負けた方がいいのかな」と思わず口に出したところ、相手チームからも「そうか、負けた方がいいんだ」と賛同の声が上がる。

しかし、将棋と言うのは、なかなかわざと負けるのは難しい。王様が突進して自爆攻撃すれば良さそうだが、王様を取ってくれないと終わらない。あえていえば反則負けだが、二手指すとか行けないところに駒を動かすとか。相手が指摘しないかもしれない。先手番で最も確実に負けるのは、一手も指さずに「参りました」と投了することだが、永久追放ものだろうか。結局、両者無気力将棋はなかったようだ。

対局結果は個人も団体も2勝1敗。平凡としかいえない。

さて、11月11日の出題作の解答。詰将棋パラダイス誌に入選し、解答者から酷評を浴びた一作。駒を取るなんてもっての他という人が多いわけだ。

1125k


1125kk



動く将棋盤は、こちら

今週の問題。

1125m


最後の一気通貫が爽快なはずだ。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判定いたします。
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

「詰めろ」か「受けろ」か

2017-11-18 00:00:41 | しょうぎ
将棋を指していて何気なく使っている用語や格言でも、意味がよくわからないものもある。格言で言えば、「横歩三年の患い」とか「王の早逃げ八手の得」などは、意味は分かるが、いかに何でも言い過ぎではないかと思う。「打ち歩詰めに詰めあり」というのは実戦ではそういうことはまずない。詰将棋なら間違いなく正しいが、そもそも詰将棋には絶対に「詰め」がある。

用語で不思議なのは、「一手すき」。「すき」というのが「隙」なのか「空き」なのかの差なのかもしれないが、「一手すき」といっても、放置すれば詰まされるのだから「すき」なんてないわけだ。さらに、それと同じ状態を「詰めろ」というのだが、これは妙だ。「詰めろ」というよりもどちらかというと「受けろ」の方が正しいと思う。もっとも相手に「受けろ」と命令する権利はない。

tsumero


実は、この「詰めろ」の語源は明らかになっているそうだ。

昭和初期の強豪棋士である大崎熊雄八段(贈九段)が、相手に一手すきを掛けたときに、「さあ、詰めろ」と言っていたそうだ。「こちらの王が詰むなら詰めてみろ」という意味で使ったようで、やはりあまり品のあることばではなさそうだ。大熊八段は阪田三吉の時代の棋士で日露戦争の時は旅順包囲戦にも従軍している。その時、弾が当たっていたら、存在しないコトバだったわけだ。

*よく調べると、実際に弾に当たって負傷したそうだ。「撃てるものなら撃ってみろ」と言ってしまったのかもしれない。


さて、11月4日の詰将棋の解答。

1118k


1118kk


舞台装置が大きいが手数は短い。余詰めや変同対策の結果だ。要人来日の時の過剰警備のようになってしまった。

動く将棋盤はこちら


今週の問題。

1118m


入玉風でバラっとしている。正月が近いので「1」の字詰めを目指したが完成に至らなかった図。といっても詰手数は1月1日に関係がある。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判定します。
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加