探求!とは

2022-12-31 00:00:27 | しょうぎ
最近、棋界では藤井五冠(現在)について、ある分析結果が明らかになったようだ。現在の勝率は約80%。4勝1敗のペースだ。5回に一回負けるわけだが、こういわれているそうだ。

負けるたびに強くなる。

不思議な話のようだが、実は将棋の超初心者にも当てはまるわけだ。通常、勝負に勝つと嬉しく、「なぜ勝ったのだろう」とは考えないもの。せいぜい、「私の方が強いから勝った」と思う程度だろう。負けた方は悔しいが、「なぜ負けたのだろう」と思うわけだ。そこに上達のきっかけがあるわけだ。

負けた後、飲み屋に直行して全部忘れるような人は強くなれない。例外は後手なのに初手を指して負けた場合ぐらいか。その場合でも、「初手を指す前にお茶を飲んでどちらが先手か確認しようと」と対策を編み出すという方法もある。少なくとも、相手が勘違いして先に指してしまうかもしれない。



それで、負けるたびに強くなる人が扇子に書いた言葉が「探求」。あまり書はうまくないが、自分の名前はかなりうまくなっている。たくさん免状に署名しているのだろう。


さて、12月17日出題作の解答。







最初にお詫び。

当初出題作には5三の地点に駒はなかった。このため、本譜通りの詰手順とは別に、2手目に玉が逃げる手でも手数も最終着手も同一の変化同手数が存在した。5三に玉方駒を配置したため変同手順は駒余りとなる。



なお、5三の駒を歩にすると、初手5三玉と歩を取って詰む。桂の場合は、▲5三玉、△5二桂合、▲3二角成、△1三玉で詰まず失敗する。


今週の問題。



「左馬」と「と金」付きの七手詰。進むにつれ持駒が増えればいいが、そうはいかないのが詰将棋の常だ。

解ったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。

えびせん二種

2022-12-30 00:00:45 | あじ
今年も押し迫り、振り返ると泊りの旅行は3回。あらためて調べると2021年も2020年も3回。この倍ぐらいは行きたいと思う。そういえば海外旅行も久しく行っていない。

今年は、2月に長崎で軍艦島に行ったのだが、後で思うと少し危険な感じもあった。軍艦島に行く船は3、4社あったのだが、コロナ解禁になって、他社に先駆けて運航をした一社の船だった。

そして4月は三浦市の三崎の民宿でマグロ尽くしの料理。

10月には愛知県の三河湾で秋祭りや、離島を散策。



その三河湾の一色おさかな広場で買ってきた、「エビせんべい」を今頃発見した。旅の思い出の最後の一品と言えるかな。

ところが、今月の始めにバスで行くゴルフ会があって、帰りのバスの車中で缶ビールと共に表彰式の宴会用に配布された有名な「えびせん」が1袋残っていたので、ついでに並食してみる。

実は、三河湾のえびせんを食べた後で、有名なえびせんを食べると、エビの味がしないわけだ。蟹を食べた後でカニカマを食べるようなものだからだろうか。

WASABI(2001年 映画)

2022-12-29 00:00:20 | 映画・演劇・Video
リュック・ベッソン脚本の娯楽映画で主演はジャン・レノと広末涼子。テンポの速いリュック・ベッソン映画を1.3倍速で観たのでさらにテンポよくストーリーが展開していく。

フランスの刑事(ジャン・レノ)のところに19年前に不意に日本でわかれた恋人の訃報が届く。そして慌ただしくパリから東京へ到着すると、20歳の誕生日直前の娘(広末涼子)が現れる。実は娘なのだ。DNA鑑定しなくても顔がソックリだと指摘されるシーンがあって、思わず笑う。

わざわざ日本に行った理由は亡くなった彼女の遺言状の開封。2億ドル(260億円)。どうもヤクザの組織に入って、親分の資産を持ち逃げしたようで、そのために殺されたことがわかってくる。

そして、主人公二人がヤクザに追われることになり、日本警察の包囲する中、銀行で銃撃戦を行うわけだ。

日本がいかに変わった国であるかということを公開しているような映画であることが少し恥ずかしいことと、広末涼子はなぜフランス語を喋るのかというのが疑問の一つとなる。

ところで、彼女、代表作ってなんだろう。と、考えてしまう。小賢しい感じの人間は男女を問わず、あまり好かれないということだろうか。

殺人事件続発はあの事件の誘発なのか

2022-12-28 00:00:08 | 市民A
元首相暗殺事件のあと、特に年末になって理不尽に見える殺人事件が発生しているようにも見える。

暗殺事件については「動機」が明らかになっていて、手段の是非は別にして意味を考えることはできる。

宮台教授殺人未遂事件については、皆目わからない。公開された動画は、身長が高く猫背で歩く黒い服を着た男というだけで今のところ動機を解読することはできない。動機が判らなくてもいまだに逮捕に至らないのは、何か理由があるのだろうか。教授の発言に腹を立てて凶行に及んだとしたら昭和の初期のテロリズムと同じだが、まだ断定できない。テストでひどい点を取って落第して就職をフイにした学生かもしれない。

飯能の一家三人殺害事件の加害者は、おそらく自分の中には「殺して当然」という論理や使命感があるのだろうが、いずれわかるのだろうか。裁判所でよくつかわれる「身勝手な理由」ということなのかもしれない。優等生(小学生)→サッカー少年(中学校)→映画監督手前→孤独生活。何か突き抜けられない壁があるのかもしれない。

かなり明確に見えるのが茅ヶ崎市の殺人事件。大阪の月4万円のマンションの家賃を5年間払わず、裁判所からの立ち退き命令で住処を失い、腹いせに家主を殺害。論理のジャンプということだろう。被害者は、当初は少額マンション投資をしていて金融機関の勧めによって多額の借り入れをして何か所かの物件を所有していたようで、その中に、加害者への賃貸があったようだ。

管理会社を通していなかったのが致命的だったようで金融機関は何をやっていたのかという気がするが、それでも登記簿を見れば誰でも所有者はわかるので、むしろ投資用に複数人で共同所有する形式の方が安全だっただろうか。

居住用の賃貸については、借主保護という原則があって、借りる方がより多く守られているのだが、長期の家賃滞納者に催告を繰り返せば裁判所でも立ち退きを命令している。

しかし、借主の権利を認め過ぎると、賃貸をするアパート経営者がいなくなってしまうわけだ。あるいは保証料が高額になる。

借主の側は居住権(生存権の一部)であり、貸主の側は財産権というどちらも憲法で保障された権利で、比べれば生存権が上ということなのだろうが、少し考えれば、財産権は日本では有史以来、本質的な個人の権利であるのに対し、生存権は国家が個人に対して憲法をはじめとする法律で保護しているのであって、住処のない人には国あるいは地方政府が住居を用意すべきもので貸主の財産を削るようなことはどうしてもおかしいわけだ。

さらにいうと、生活保護と認定されれば、それなりの家賃の物件を決めてもらえるわけで、こんなことになる必然性もない。支払うお金を持っていながら払わないというのなら、そもそも恨むようなことではないように思える。お金がない原因は、収入と支出が見合わないわけで、その原因はたくさんあるはずで、家賃にしわ寄せしてずっと払わないで5年間住んでいたとしたら、恨むよりも感謝すべきように思える。そもそも今や人手不足の時代。ちょっと働けばお金は入ってくる。


問題は、各事件の動機が「自分と異なる思想家への怒り」とか「富裕層への憎しみ」とか「外国人への嫌悪」から起きていたとするなら、昭和初期のテロルの時代と同じであるし、ほとんど幕末初期の長州藩とも同じであるわけだ。

「テロルの時代」は大正デモクラシーの過程で政党の腐敗が多発したことから反動として起こった側面もあるわけで、与野党とも大臣首狩りゲームばかりではなく、国会で「差別」と「テロ」の根絶宣言をしたほうがいいと思う。

LUGINSKY(2020年 映画)

2022-12-27 10:09:51 | 映画・演劇・Video
PIAフィルムフェスティバルで発表された唯一無二のスタイルの(一応)映画。

60分の尺だが、動画ではなくコラージュされた静止画が切り替わっていき、三人のナレーションが付く。が、静止画と言っても富士山や東京タワーとか地下室というのではなく、近未来のどこかわからない場所で、登場する人間(フォト)は女性が一人と鹿の被り物の人間が一人。

この女性と同居する男(鹿?)が仕事中の些細なミスから失業する。未来のハローワークはデジタル化されていて、希望する仕事や求める賃金と耐えうるリスクのバランスで仕事を斡旋する。男が送り込まれたのはかなり致死率の高いギャンブルゲームのターゲット。

luginsky

反射板のある部屋に入り銃を発射すると弾丸が跳ね返り自分に当たることがある。それを何回か繰り返し、それを鑑賞する上級国民の賭けの対象物になる。

ある意味、ロシアンルーレットを大規模にしたような話だ(最近は、ロシアンミサイルと言った方がいいかもしれないが)。

要するに、社会が上級国民と下級国民に二分化されて、下級国民には享楽の楽しみもないということ(蟹工船?)。

見切る忍耐も必要と思うかもしれないが、見えない結末に引き込まれてしまう。

監督兼原作兼脚本兼音楽兼演出兼出演者(ナレーション)の一人が「haienaさん」。

2021年には香港、オランダ、カナダの映画祭に登場している。

ヘボン博士と生麦事件

2022-12-26 00:00:41 | 歴史
ヘボン博士が来日の後、最初の定宿にしたのが神奈川宿(今の東神奈川あたり)の成仏寺だったが、その近くにある宗興寺に「ヘボン博士施療所」という碑がある。どういうことかというと、宗興寺にヘボン博士が診療所を作ったということ。

実は、ヘボン博士が成仏寺に居を定めた頃、宗興寺にはシモンズという宣教師が入ったそうだ。そしてしばらくすると十全病院を横浜に開くために去ったそうで、その後に入ったのがホビウスという方で、彼もまた去るわけだ。宗興寺は禅寺なので、食い物が足りなかったのだろうと推理できる。そのため、そこをヘボン氏が診療所に使ったのだろう。



ただし、1861年4月から9月までの半年間だったそうだ。よく、生麦事件の被害者である英国人が担ぎ込まれてヘボン博士が治療したと言われるが、生麦事件は1862年に起きたので、宗興寺ではないわけだ。

調べると生麦事件は英国人4人が馬に乗って神奈川から川崎大師に向かっている途中に勃発したようで、内二人の男女観光客が薩摩藩士に斬られた。男(リチャードソン)の方は深手を負い間もなく亡くなり、軽傷の女(ボロディン夫人)の方は馬に乗って東海道を西に逃げた。そして本覚寺にてヘボン博士の治療を受けている。

奇妙なのは、本覚寺は米国領事館で英国領事館の浄瀧寺も遠くない場所だ。なぜ他国の領事館に逃げたのか。英国領事館はこの時期、神奈川宿から横浜の方へ移転していたので米国領事館に逃げ込んだわけだ。ヘボン博士が治療したのは有名だったからだろう。なお、開国直後の日本に旅行に来るというのも、欧州でジュール・ベルヌの「八十日間世界一周」が刊行されたのが原因とされる。映画版も見たが、主人公は日本に来て鎌倉大仏に行っている。鎌倉大仏、川崎大師、そして浮世絵と同じ江戸・東京の街並み、そして晴れた日は富士山が望める。(今と変わらない)

ベルヌ→来日観光客→川崎大師→偶然薩摩藩の行列と遭遇→生麦事件→薩英戦争→薩摩藩が攘夷をやめる→明治維新

ところで、ヘボンはHepburnと書くのでヘプバーンとカタカナで書いてもいいようだが、正確に発音するとヘッバーンとヘッボーンの中間だから、文字ではなく発音中心に書いたのだろうと思うのだが、それならペリー提督のことを当初は「ペルリ」と書いていたのはどういう意味だろうかと考えていたのだが、「Perry」の3番目の文字「r」を「ル」と読むと勘違いしたのだろうと推測する。「PE」「R(U)」「RY」。

成仏寺の同居人

2022-12-25 00:00:22 | 歴史
先日、横浜市歴史博物館で開催されている「活字」展で、幕末に来日した宣教師であるヘボンとブラウンの共同翻訳である聖書の日本語訳本が展示されていた。ヘボンとはヘボン式ローマ字の元祖で、日本最初の和英辞典を編んだことでも知られる。

記憶の片隅に「ヘボンとブラウン」というペアの名前があり、整理してみると、この二人は同居していたことがある。場所は神奈川宿の近く。旧東海道の街道の近くにある。

さらにヘボン博士が医師として開業していた場所もあり、確かめに行く。



まず、成仏寺。広くはないが、手入れが行き届いている。創建は1300年頃で四宗兼学であったが、豊臣時代に浄土宗に固まる。徳川家光が上洛の際に宿舎とするために境内を供出し、代替地として現在の場所に移転。幕末には外国人宣教師の居住地となる。

そして、年上のヘボンが本堂に住み、ブラウンが庫裡に住んだ。ブラウンは英語教師だった。

ところで、ヘボン博士だが、英語で書くと(Hepburn)となる。オードリー・ヘプバーンと同じだ。ではなぜ、ヘップバーンがヘボンになったかというと、そう聞こえたからだろう。Pが無声音だろうか。ヘッバーン=ヘボン。とはいえ、ペリー提督は当初ペルリと呼ばれているがペリーがペルリとは聞こえない。

後手なのに先に指して負けとは

2022-12-24 00:00:38 | しょうぎ
後手なのに先に指して反則負けという珍記録がB級1組順位戦で現れた。一部報道では、棋譜の記録用紙の先手のところではなく後手のところに「8四歩」と記載されたそうだ。



もちろん、一番喜んだのは対戦相手だろう。二番目に喜んだのは記録係の奨励会員のはず。一局で1万円位もらえるらしく、手数が長くなって対戦が深夜になっても定額らしい。

世論では「厳しすぎる」というような意見もある。軽微な反則ではないかということ。

それで、少し考えてみたのだが、そもそもプロ将棋の場合、「最初に後手が指した」ということではないわけだ。最初に記録係が先手の対局時計を押して、先手の考慮時間から始まるわけだ。遅刻の場合でも時計が動き始めるし、先手が1手目から大長考しても問題ない。

アマの場合、後手側が対局時計を押し、先手の持ち時間の消費が始まることから対局が始まる。

この対局の棋譜に1手目がなく、2手目に書かれるということは、もう少し一般的に言うと、「相手の番なのに自分が指した」ということになり、いわゆる「二手指し」と同じことになる。相手の番なのに、あまり考えていないように見える場合、自分の番かと勘違いする。

二手指しは、もちろん負けになる。王手を掛けて、もう一手続けて指せるなら誰でも勝てる。

即負けは厳しすぎるという声の中には、「対局料を半分にして、指し直したら」という声もある(竜王戦は勝ってナンボだが)。実は、私も中学時代の大会で後手なのに先に指して、本当は負けなのに大会関係者の配慮で指し直ししてもらったことがあったのだが、そういう精神状態では勝てるわけはないのだ。勝ったらまずいわけだ。その後、対局の時は必ず直ぐに指さずに確認することにしている。しかし、残念ながら後手の相手が先に指してくれたことは一度もない。

思ったのだが、藤井五冠が、「初手はお茶」ということにしているのは、過去に一回やらかしたことがあるのではないだろうか。


さて、12月10日出題作の解答。








今週の問題。



解ったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判定します。

宇宙酒で無重力

2022-12-23 00:00:57 | あじ
宇宙酒をいただく。東北復興の成果らしい。てっきり夜空が綺麗ということではないかと思っていたら全然違っていた。



原料の米や麹が宇宙に行っていたそうで、福島県と高知県で商業化している。高知の宇宙酒の方が進んでいるようで、高知のはなしをすると、2005年10月1日に打ち上げられたソユーズに10日間、麹が積み込まれ、その地球に戻ってきた麹で作った酒のようだ。

さらに高知では進んでいて土佐宇宙深海酒というものまである。これは宇宙から戻ってきた酒麹を深海に沈めてから数憶分の一の確率で生き残った麹を使ったようだ。

けっこう、昔の酒のような肝臓に抵抗感のある酒だと思う。

たくさん飲んで千鳥足になり無重力状態になればいいのかもしれない。

なお、高知(土佐)の宇宙酒の中に『てんくろう』というのがあり、『天喰ろう』という意味だそうだ。

春画の穴(春画―ル著)

2022-12-22 00:00:16 | 書評
新潮社の書評誌『波』に連載されていた『春画の穴』が終了し、今後、書籍として発刊されることになる。著者の「春画―ル」氏だが、本名ではないだろう。苗字が「はるが」で名前が「いちる」ということもないだろう。文章を読むと、女性のような感じがするが、それも定かではない。

で、『波』誌ではモノクロではあるも大量の春画が掲載されているが、製本されるときも春画が掲載されるのだろうか。

とはいえ、本を読んで、ムラムラして、ATMで現金を出してから風俗店に向かうということは、あまり考えにくい。どちらかというと、春画に関して、題材や、画風、読者層やまたそれらに対する規制などについて、冷めた視線で筆を進めている。

もともと春画は日本では平安時代に既にあったと言われる。主な目的は2つ。一つは花嫁道具。浮世絵は12枚ずつ箱に収められていて、いわゆる48手というのも浮世絵をおさめる箱が4つということ。もう一つの役目は「お守り」。武士が鎧の下に入れたり、寺社がお守りとして天井に貼ったりしていた。意味はよくわからない。

その後、江戸時代になって「お守り」の必要がなくなった。幕府は発禁にするが実際には大量に出回りはじめる。普通の浮世絵よりも春画の方が沢山出版されていたという話もある。

一応、鑑賞のルールなどがあり、秘所は大きく露骨に表現し、女性は美しく、男性は見にくく書かれるのが普通だ。ストーリー性の大きなものも人気になる。とはいえ、もともと浮世絵とは現世ではなく浮世のことを描くのだから、虚実などどうでもいいわけだ。

またあおう(畠中恵著)

2022-12-21 00:00:55 | 書評
「しゃばけシリーズ」のスピンオフ作。『しゃばけシリーズ』は毎年1作ずつ追加させ(進行中)現在は21作が刊行済だが、その他2作のスピンオフ作がある『えどさがし』と『またあおう』だ。



最近のシリーズ作は、だいたいが短編五作が含まれ、その五作はそれぞれ関係があるわけだ。だから長編小説のようにも読める。本作は2020年頃にそれぞれ5つの別の短編として書かれ、直接の関係は薄い。さらに、シリーズの特徴になっている病弱な若旦那の推理もない。

若旦那が活躍しないストーリーは、今一つ締まりがないような気もする。長崎屋に集まる妖たちだけで問題を解決していく。

ということで、踏み込みが浅いというような感じを少し感じる。

先制攻撃は、難しい

2022-12-20 00:00:04 | 市民A
新しい防衛政策が打ち出され、「反撃能力」という言い方になっている。この前まで「敵基地攻撃能力」と呼んでいたもの。敵が攻撃を始める時期としてはミサイルを発射する前の液体燃料を積み込み始めた時とか言われたが、可搬式ミサイルや固形燃料のミサイルになってくると、判別がつかない。さらにミサイルの軌道が複雑になり、日本の領土に着弾するのかどうかも見極めにくい。

さらに、ウクライナ戦争でも侵略したロシアには非難が集まり、ウクライナは多くの国が支援する。ロシアが攻撃を始める前に先制攻撃をウクライナが行っていたら、国際世論は違っていただろう。

もっと深刻な問題は、北朝鮮がロシアや中国と結んでいる条約。

ロ朝友好善隣協力条約はかつての軍事同盟を非軍事同盟に変えたもの。現在は参戦義務は含まれていない。一方、中朝友好協力相互援助条約。これは片方の国が侵略された場合、他方が軍事協力をすることになっている。軍事同盟であるが、直接参戦なのか武器供与なのかは限定できない。

おそらく、日中間でミサイル打ち合いはしないだろう。あるとしたら日朝間でミサイル打ち合い中に尖閣諸島の占領とか考えているのだろう。そんな時、米国が参戦するとは思いにくい。

めまい(1958年 映画)

2022-12-19 00:00:29 | 映画・演劇・Video
ヒッチコック映画を最近よく観ている。本作は、なかでも評判が良く、ラストシーンで修道女が塔の上で鐘を鳴らすシーンが有名だ。

ヒッチコックの映画の特徴といえば、サスペンス、ミステリー、サイコ、オカルト、アドヴェンチャーなどの要素が適度な比率で盛り込まれていて後世の映画に大きな影響を与えている。本作も多くの要素が含まれているが、特にミステリーの要素はほぼ完ぺきで、冒頭から続く意味不明な謎のバラマキが、最後にすべて回収される。

猿より頭の悪い私のような観客でも「ああそうだったのか」と安心して映画館を後にできることになっている。

超短いあらすじを書くと、主人公は元刑事(ジェームズ・ステュアート)。ある事件で高所恐怖症になり警察を辞めるが、古い友達から突然の呼び出しがあり、友達の妻(キム・ノヴァク)の尾行調査を頼まれる。友達の妻は曾祖母の祟りに怯えて神経衰弱の様相があり、尾行中にカリフォルニア湾に飛び込み、元刑事が救助し、この後二人は恋愛関係に陥る。その後、彼女は修道院の高い塔に上り、塔の上から飛び降りる。こうして、古い友達は妻が亡くなりヨーロッパの方に渡っていくわけだ。

この後、ストーリーは二転三転して、フィナーレの鐘が修道院から聞こえてくるわけだ。

映画が終わった後の疑問点としては、「なぜ友人は美人妻を殺したのか」。「一度は愛した殺人共謀者の女性の正体を知ったら元刑事が掌を返したように追い詰め始めるのは薄情すぎるのではないか」といったところだ。

キム・ノヴァクだが、もともとは別の女優が演じることになっていたそうだが事情があって代役で出演したそうだが、当時でも大女優だった。ヒッチコック監督とは色々意見が合わなかったらしいが、一人二役という難しい演技をこなしている。現在89歳ということで仕事からは長く離れているようだ。

若い時に、お金を稼いで、その後に早期リタイアをする人は米国人に多いが、それができるのは米国国債の利回りが高いからだそうだ。

活字「近代日本を支えた小さな巨人たち」

2022-12-18 00:00:23 | 美術館・博物館・工芸品
横浜市歴史博物館で開催中の「活字」展。副題は「近代日本を支えた小さな巨人たち」だが、そこに目をつけるのは、矮小化しすぎな気もする。



印刷という行為は、基本的に「知の拡大」なのだ。一人の叡智を万人に伝えるために、言語化し、印刷物にして多くの人が読めるようにする。もちろん識字率が高くないといけないので学校に行き、さらに教科書を読んだりもする。源氏物語は手書きの写本で読まれたが、多くの人が読んだわけではない。貴族の間だけだった。

展示物をよく見ていると、西洋では活字の最大の効用は「聖書」だったようだ。そのため、聖書を差別化するためには、活字の差は重要だったのだろう。内容は変わらないわけだ。印刷機の発明も大きい。



中国では木版から木製の活字に発達していったようだ。なにしろ漢字は文字が多い。複雑な漢字も多かった。

そして日本。最初の頃に造られたのは英語と日本語の対応辞書。『和英語林集成』。編集者は、あのヘボン博士。これは上海で印刷されている。日本で作られたのは「新約聖書約翰」。これもヘボン博士とブラウン氏の共著。少し調べていると、この二人、横浜神奈川宿にある成仏寺に同居していたことがある。

そして活版印刷が日本で大きな産業となった頃、何種類もの活字体が登場した。その中で残ったのが「築地体後期5号」というもの。活字界の伝説であるが、なぜか唐突に昭和13年に解散し、66年間の幕を下ろした。

このあたりは弊ブログ2017年8月2日号「築地滅ぶも生き残った築地ブランド」にも書いたことだが、実は1919年に横浜で開業した横濱博文館が1968年(昭和43年)頃に築地体の活字母型の一部を手に入れ、「築地活字」の名で横浜市南区吉野町で営業を続けているそうだ。

ブルブル

2022-12-17 00:00:01 | しょうぎ
いつも土曜日に将棋関係のことを書いていて、きょうの次は12月24日のクリスマスイブ。パーティの日にはまったく不似合いな話題があるので、今週触れておきたいことがある。

チェスの不正のこと。かなりチェス界では騒ぎになっている。対戦にAIの助けを借りたのではないかという疑惑だ。世界チャンピオンが若いグランドマスターに負けた後、次の対戦で1手指しただけで棄権してしまったわけだ。

内容は、オンライン対局の時は時々視線が違う方を見ているということ。また対戦相手と会場で対戦するときは、肛門の中にバイブレーターを仕込んでいて、第三者がAIで調べた手を電波で送っているという疑惑だ。

全体の疑惑度はよくわからないが、AIの方が人間より強いのは事実だ。問題は、それを本人にどうやって伝えたかということ。おしりブルブルでどこまでできるかだが、まったく簡単じゃない。将棋でいえば棋譜を教えるようなものと考えると、チェスの棋譜のことを考えると、もとの場所と次の場所を書くのが基本だ。

将棋の初手の▲7六歩は、77 76ということになる。駒の種類や先後は不要だ。10進法なら一目で書けるが、ブルブルは2進法だ。あるいは77はブルブル7回のあとまた7回。そして7回のあと6回。全部で27回のブルブルが必要だ。そんなことはないだろう。もしかするとだが、対局が同時間にネット中継されているようで、対局者の方から何らかの指サインを送って、第三者がAIで検討し右とか左とか数個の解答で済みそうな気がする。どうも対応策として、放送はリアル時間より15分間遅れて放送されるそうだ。


さて、12月3日出題作の解答。








今週の問題。


訂正版 5三に桂を追加



解ったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見を頂ければ正誤判定します。