カーボンニュートラルへの技術

2022-07-31 00:00:06 | 市民A
経団連の下部組織が主催した「カーボンニュートラルのオンラインセミナー」を拝見した。会員制なので、内容を詳らかに明らかにはできないが、「石油業界」の取り組みの中で、目新しいものがあった。

そもそも日本には化石燃料としての資源が乏しいわけだ。水素とかエタノールとかいっても何もない。太陽光と水力、地熱だけは少しずつはあるが、なぜか追求しようとしない。

そこで発表されたのが「合成燃料」。合成燃料といわれれば何もわからない。

さらに説明があったのがCO2とCO2フリー水素を使って合成原油を作り、原油と同様に石油精製すれば、おなじみのガソリン・灯油・ジェット燃料・軽油といった製品が生まれるわけで、いわば無限エネルギーに近くなる。

にわかには信じがたい研究だ。再生可能エネルギーで作った水素を使うということになる。そうなら、そのエネルギーを直接使ってもいいのだろう。


前にも書いたが、核分裂反応と核融合反応という二大エネルギーだが、核分裂反応→地熱発電 核融合反応→太陽光発電という起源であるわけだ。

しかも、核融合反応のような「エントロピー増大」反応を行ってもいいのだろうか。人類にはまだ何もわかっていない状態と言えるのに。

三間飛車定跡コレクション414(所司和晴著)

2022-07-30 00:00:07 | しょうぎ
三間飛車に特化した定跡書で、「次の一手方式」の問題が414題も掲載されている。



あまりにも問題が多いという感想を持つ。とはいうものの定跡の本にはよくあること。自分が三間飛車は使わないので、なかなか難しい。もっとも「将棋必勝法」は確立されていないのだから難しいのは必然なのだろう。


さて、7月16日出題作の解答。








今週の問題。



解ったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判定します。

ぼくらは人間修行中「はんぶん人間、はんぶんおさる」(二宮敦人著)

2022-07-29 00:00:29 | 書評
ホラー作家である二宮敦人氏がベストセラー『最後の秘境 東京藝大』に次いで2球目の変化球が『ぼくらは人間修行中』。サブタイトルが「はんぶん人間、はんぶんおさる」。



7月26日の刊行になるが、このエッセイは全21回として新潮社の書評誌『波』に連載されていて、驚くことに最終回が8月号。8月号の発行日が7月27日なので、連載が終わることを示す『了』の字を見る前にあらかじめ用意されていた書評をみることになった。さすがにホラー作家だ。

内容は二宮家のおめでた。長男「ちんたん」、次男「たっちゃん」、連載中に生まれた三男「アキちゃん」の成長日記と言ってもいい。もちろん父親は作家なので、きちんと原稿を書いていれば自宅で仕事ができる。そのため、父母とこどもたちとは濃厚な関係が築けている。そもそも江戸時代には国民の80%が農民だったので、家族は常に一緒にいたわけで、現代のように両親とも仕事にいってしまったりはしなかった。

そんな感じで、悪く言えば「親ばか日誌」ともいえなくもない。もちろん、親の半分以上は親ばかなので、本を読んで共感する人も多いだろう。

そして連載最終回は、長男のちんたんの入学式。

今、こども向けの将棋教室の講師をしている関係で年長から小1に上がる転換点の子をよくみている。そこで性格が一転するこどもが非常に多いことに気付いている。具体的には書かないが、いろいろなことが親子の間ではじまるわけだ。続編が期待される。

本が売れると、続編の連載先が格上げされて、一冊100円の「波」から「新潮」や「小説新潮」に移ってしまうわけだ。「僕イエ」もそうだった。

キューポラのある街(1962年 映画)

2022-07-28 00:00:14 | 映画・演劇・Video
吉永小百合17歳の時の作品。中学3年生を演じるので2歳のサバ読みになる。彼女と多くの作品で共演していた浜田光夫が助演ということだろうか。

現在では、あまり見ない問題作で、あえていうと「万引き家族」かもしれない。

舞台は鋳物工場が立ち並んでいた埼玉県の川口。東京に隣接する街だが、東京とは大いに違っていた。無数の鋳物工場が立ち並んでいる町で、溶解した熱い鉄と扱う危険な職場が多かった。溶解した鉄を型に流し込んで製品を得るのだが、職人の経験によるところが大きかった。

一つのテーマは、工場が近代化していく過程で、古くからの職工の仕事が減り、(現代でも同じことが起きているが)職能の不一致が起きている。そういった父親はいわゆる職人気質で頑固おやじで家庭内で問題を起こす。民主的ではないわけだ。

次のテーマとしては、貧困問題。町全体の元気がなくなるときに、しわ寄せを受ける人たちがいて、貧困が集中する。中学生でも修学旅行の費用が払えないとか、高校に行けないとか。

さらに、民族問題。在日朝鮮人の多い街なので、北朝鮮帰国運動との関係も映画に登場する。この問題は映画のメーンテーマではないが、日本から北朝鮮に帰っていく人たちや、帰らない人が描かれる。映画の中では北朝鮮に帰る人たちを「幸せ」ととらえている。(もっとも当時の北朝鮮は、もう少しましな国で、日本の方は貧乏を続けていた)

ということは、テーマそのものは現代でも何も解決されていないことがわかる。

板垣退助を思い出す

2022-07-27 00:00:38 | 市民A
安倍晋三氏の暗殺現場である奈良市の三叉路の中の空地について市長は公園にする方針らしい。何か碑がたつのだろう。たとえば大久保利通が刺殺されて清水谷公園には碑があるし浜口雄幸首相銃撃事件の碑も東京駅にある。



襲撃された記念碑で立派なのが岐阜城にある板垣退助像。岐阜事件として知られるが遊説中に岐阜城の公園で刺されたが、一命を取り止め、後にこちらも爆弾テロで右足を失った大隈重信と組んで隅板内閣と呼ばれる連立内閣を組んだこともある。岐阜城にはかなり巨大な記念像がある。

襲撃された時、板垣が病院で語った言葉というのが、

板垣死すとも自由は死なず



有名なことばだが、この言葉を、100回忌、110回忌で、書として書いた方の色紙や、位牌のようなものがある。

いかにも予言気味。

首都高内回り三宅坂ジャンクション付近

2022-07-26 00:00:08 | 市民A
7月25日、午前8時45分頃に先日暗殺された元首相の夫人の乗った警護車に後続のもう一台の警護車が追突した。場所は首都高都心環状線の内回り三宅坂ジャンクション付近とされる。原因は後続車の前方不注意ということだが、追突と前方不注意はほぼ同義語で、あまり意味をなさない。そもそも何に遠慮しているのかわからないが、報道各社の内容も少しずつ違っていて、何社か読み合わせて真実に近づくことになる。何か隠しているのか、記者の能力が低いのか。

まず、場所だが、三宅坂ジャンクションは都心環状線から首都高4号線(新宿方面)への分岐点。内回りというのは北から南に進んでいたということになる。住居は渋谷方面なので、三宅坂ジャンクションの次の谷町ジャンクションで都心環状線から3号線に移らなければならない。

首都高は1964年の東京五輪に合わせて作られたため、設計者に高速道路の概念がなかったせいで、本来は出入り口や接続線は左車線にあるはずなのに、右車線にあることが多い。三宅坂で新宿方面との分岐も右側で、合流してくるのも右側、次の霞が関も右側が入出路、さらに谷町でも右側に分岐だったように思う。合流というのも右車線に合流というのは左車線よりも難しい。ハンドルが右にある場合、左後ろは見にくいわけだ。だからファスナー型の合流と信じて思い切ってエイッと入っていく。

一方で、後続の護衛車は、前方の車両との間に他車を入れないように接近して運転する。つまり構造的危険があるわけだ。


しかし、朝の8時45分に家に帰るというのは、何をされていたのだろう。いわゆる朝帰りかな。もしかしたら武道館に国葬挨拶に行ったのではないだろうか。「代官町」という入口から入るといい。ただし左側から入る。そしてすぐに三宅坂ジャンクション。この間に左側車線から右側車線に移っていたのだろう。


ところで、渋谷松濤のマンションだが、所有者は元首相の母と兄だそうだ。元首相の所有でもない。つまり元首相夫人の手には入らないわけだ。「安倍家の人々」の枠に入れてもらえなかったのだろう。

時間は存在しない(カルロ・ロヴェッリ著・物理学)

2022-07-25 00:00:46 | 書評
物理学の最前線にいる著者による時間論。20世紀の天才、アインシュタインによって扉が開かれた一般相対性理論だが、速度や質量によって時間の進み方が異なることまでは実験的に証明された。



しかし、時間の概念については、「なぜ時間は一方方向(過去→現在→未来)に進むのか」ということや宇宙の果てまで時間は存在するのかという疑問は残ったままだった。ブラックホールの直近では時間の流れは大きく影響され、進まなかったり逆流したりするのだろうと思われている。

カルロ・ロヴェッリは「ループ量子重力理論」の主導者であり、時間と空間は量子運動するためのバックグラウンドという考え方で、そもそも宇宙全体にはエントロピーの大きい場所と小さい場所がランダムに存在しそれによって時間の速さが異なるということ。だから量子の運動が先にあって、その結果、空間と時間が規程されるという考え方だ。

一方、「ひも理論」の主導者は異なる考え方を持っているようで、そちらも読んでみようかと思っている。

歓喜の歌(2008年 映画)

2022-07-24 00:00:13 | 映画・演劇・Video
ベートーベンの交響曲第九番(合唱付き)を題材とした日本映画としては、第一次大戦で青島(中国)包囲戦でのドイツ軍捕虜の坂東俘虜収容所での苦闘を描いた『バルトの楽園』が有名で、戦争と平和、軍内部に存在した長州出身者による旧会津藩出身者への差別といった重いテーマを扱っていた。

それに対し、本映画のテーマは軽い。きわめて軽い。主役は某市の市民会館の軟弱思想の主任。演じるのは小林薫。大晦日の出し物である合唱会を似たような名前の二つのコーラスグループにダブルブッキングしてしまった。どちらのグループもアマチュアの市民が一年間かけて練習を重ねていて、すでにどちらもチケットを配ってしまった。

解決方法はなかなか見つからない。私なら、二つのグループにいつもの2倍の速さで歌ってもらうことにするが、映画の中では誰もその名案に気が付かない。

しかも、その主任は優柔不断な男で鬼妻(演:浅田美代子)と娘と別居中。しかも、ナイトクラブの女性につきまとった結果、ひも男から2百万円を要求されている。

ある意味、八方塞がり。八方除で有名な寒川神社でのお祓いが必要だ。

そして事態は・・・

この映画、元々は落語の新作だった。立川志の輔師匠の創作。初演は2004年。その後、映画になりテレビドラマにもなった。落語由来ではあるが、オチは小さい。震撼させるようなものではない。両コーラスグループや妻子、上司である市長など全員が包丁をもって主任を取り囲んで、ついに・・・というようなことにはならない。

ところで、この文中に「八方除で有名な寒川神社でのお祓い」という文節を入れたのだが、「はっぽうよけ」と入力し、漢字変換したところ「発砲避け」と変換されるわけだ。初詣の頃には話題になっているかもしれない。(映画では足りなかったオチを追加してみた)

宣言法、初登場

2022-07-23 00:00:54 | しょうぎ
カルチャーセンター他で将棋を教えているが、覚えたてのこどもに教えることの一つが、終局時のマナー。

負けた方が、「負けました」とかそれに近い言葉を発して終局になるのだが、

決して、「勝ちました!」と言ってはいけません。


ということなのだが、「勝ちました」という意味のことをプロが言うことになったのが、入玉時の宣言法。プロ棋界初登場となった。

こういう記録の時に、後世に名前が残るのが、勝った方なのか負けた方なのかよくわからないので名前は書かないことにする。

相入玉時に、ある条件(駒の枚数)が整えば、相手が負けを認めなくても認定勝ちになるということ。ただし、勝ちを宣言しても、よく数えると条件に達していない場合は宣言した方が負けということ。だから秒読みの時は危険が伴う。駒台の上には駒があふれていたり敵陣と自陣にそれぞれ駒が相互に入っていたり・・

負けにされた方の話がわかってきたのだが、規定では駒数が足りなくても500手を超えれば持将棋成立で指し直しという付帯ルールがあるそうで、それを目指していたということ(実戦最長手数は420手のようだ)。別に根性が悪いというような問題ではないようだ。

しかし、アマチュアと違ってプロなのだから、たとえば二歩を打って、その後気が付かずに手が進んだとしても、プロは負けになるわけだ。相入玉でも棋譜を確認して第三者が条件に達しているかどうか判定してもいいように思える。

もそも入玉を禁止してしまえば、いいかもしれない。困るのは詰将棋作家ぐらいだろう。

さて、7月9日出題作の解答。








今週の問題。



解ったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見を頂ければ正誤判定します。

アニサキスにも責められる日本

2022-07-22 00:00:46 | あじ
日本で今、魚を生で食べることに危険が高まっている。原因はアニサキス。魚の寄生虫だ。主に生魚の体内に潜み、人間が食べると、アレルギー反応を起こし、激痛をもたらす。胃カメラの到達距離ならポリーブ切除的につまんで引き抜けるそうだが、腸までいったらまずいことになる。多く寄生している魚はカツオ、アジ、サバ、イカ、サーモンとよく食べる魚だ。

飲食店でも刺身を出して、客がアニサキスに当たると、営業停止になると言われ、刺身をメニューからはずすか、冷凍解凍であることを表示していたりする。実際には、アニサキスのアレルギーは、過去にアニサキスを食べた時に体内に生成された抗体が二度目のアニサキスの時に爆発するので、当たった時の店だけが営業停止になるのは少しかわいそうだ。

対策として政府が発表しているのは、マイナス20度で24時間か60度以上で1分ということらしい。心配な人は両方やった方がいいかもしれない。



ところが、実はこの半年、刺身を食べていない。最後に食べたのは昨年の12月。月の砂漠と漁業が中心産業の千葉県の御宿の飲食店で刺し盛を肴にアルコールを摂取していたのだが、近くの席に長靴姿の地元の方々が陣取って飲んでいたのだが、全員が漁業関係の方々だった。

そして、隣のテーブルでもはっきり聞こえたのだが、全員一致した話があった。それがアニサキス。みなさん、生魚を食べなくなったそうだ。

ところで、アニサキスが日本近海で増加している理由としていわれるのが、クジラの増加だそうだ。アニサキスを食べるのがオキアミとか小魚とかで、それらを食べるのが中型魚で、それらをまとめて食べるのがクジラ類だそうだ。そしてクジラの体内で増殖したまま排泄物として海中に投下され、その繰り返しでアニサキスリンケージが拡大したのだろう。

かつて日本が大がかりに鯨漁をしていたことに対する復讐なのかもしれないが、クジラさんも痛い痛いと言っているのだろう。鯨は餌を生で食べるしかないし。

業務上過失致死罪ではないのか

2022-07-21 00:00:09 | 市民A
本日のタイトルだが知床遊覧船の話ではなく、暗殺事件の方。

最初は暗殺者の話が中心になり、次に宗教団体が議論の対象になっているが、本件を分解すると、1.宗教団体の問題、2.宗教団体と要人との関連性、3.警備の問題 になるだろう。1については個別に問題化していくと思われる。2については関係があろうがなかろうが犯罪性はないわけで、国民が覚えていれば次の選挙の時の参考になるだろう。

しかし3については警備に問題があった可能性があり調査をすると、警察庁は表明している。が、考えてみれば、そもそも交番の巡査が巡回中に暴力事件にでくわして、殺人を止められなかったということではなく、要人警護のために何人かで行ったのに、犯行を許してしまったということ。これは業務上過失致死にあたるような気がする。実際に花火大会で混雑のなかで圧死した事件では、警察の担当官や現場責任者が業務上過失ありと最高裁で認定されている。

ただ、通常では捜査は警察(国家公安委員会管轄)が行い、検察(法務省管轄)が起訴か不起訴を決めるのだが、警察(奈良県警)が自分の身内を送検するとは思えない。むしろ検察が自分で捜査して立件するか、警察でも検察でもなく、一市民(あるいは一弁護士)が検察に告訴するかもしれない。

民事訴訟の方は安倍夫人が次の選挙までの期間に得られる議員報酬の金額を請求することはできるだろうが、相手は実行した容疑者だけか警察組織も含めるかということになる。


同様の話だが、知床遊覧船沈没事件でも管轄する国交省に問題がなかったかという観点があるのだが、こちらは事故原因が特定されるかどうかすら、不明である。

国葬のこと

2022-07-20 00:00:17 | 市民A
先日、奈良県で暗殺された安倍元首相を対象として国葬が行われようとしている。戦後二例目。前回は吉田茂元首相。違和感がある人はいるだろう。

まず、吉田茂元首相の最大の功績はサンフランシスコ条約により日本の独立を取り戻したことだろう。同時に日米安保条約を結んだわけだが、安保条約については、当時は反対論もあった。とはいえ、安保条約を結ばないと独立できないのだから、選択の余地はなかっただろう。歴史の偶然だろうが、先に日本国憲法に「不戦主義」が書かれ、その後、独立したため、アメリカが勝手に日本人を徴兵して半島に送るということにはならなかった。

さらに吉田内閣の元で戦後日本の構造を決める基幹的な法律が次々に作られていた。

総合的に見て、国葬級と思われる。

次に国葬ではなく国民葬となった佐藤栄作元首相。非核三原則でノーベル平和賞を受賞している。さらに沖縄の返還。後に密約があったとされるが、亡くなった時には秘密であったので国葬としなかった決定には関係がない。

安倍晋三元首相の功績とは何だろう。諸外国でも名前が知られているというのが大きいだろうが、その最大の理由は、長くやってきたということにほかならない。そもそもGDPは世界3位なのだから、国力はあるわけだ。地下鉄サリン事件にケリをつけたことだろうか。


それよりも、暗殺が易々と可能だった国に、海外要人が来日するだろうか。

国葬とそれに反対するデモが同時に起きるようなことになるなら、熟慮したほうがいいと思う。

彼女の思い出(サリンジャー著)

2022-07-19 00:00:19 | 書評
今月末に新潮社より単行本として出版されるサリンジャーの短編集『彼女の思い出/逆さまの森(金原瑞人)』の中の『彼女の思い出』を先行して読むことができた。

サリンジャーは2010年に91歳で没したが、今頃どうして短編集かというと、『ライ麦畑でつかまえて』が発表された1951年(32歳)の前に書いたものはなかなか出版の機会がなく多くの出版社の雑誌に発表されていた。

また、超ベストセラーになった『ライ麦畑』の後は生活に余裕が出たのか世間付き合いを制限し、執筆量を減らしたため、短編を分散して発表ということになっていき、あちこちの雑誌に分散していたようだ。

さらに没後、遺族が整理を行ったところ未発表原稿が数多く見つかっているそうだ(遺族には著作権が認められる)。


さて、本作は作家の実生活に関係があるのかないのか不明だが1930年代後半に大学の成績が悪く留年(あるいは退学)状態の主人公がウィーンにドイツ語研修に行く。実際の作家は、そもそも大学に行かずに親の家業(貿易会社)のために欧州にいき、アメリカに戻ってから大学に行っている。

そこで知り合ったユダヤ系の少女と交際を重ねたのだが、ユダヤ教の家族という仕組みの中で彼女は父親が決めた男と結婚することになる。そのうち一通の手紙が届く。

そして主人公が帰国した後、欧州は戦禍にまみれ、戦後、彼が探したところナチスの焼却炉で焼かれたことがわかってきたわけだ。

ネッククーラーの効果は?

2022-07-18 00:00:29 | 市民A
約二ヶ月間、雨や高温や諸行事で放置してきた狭い庭の手入れを、まず芝刈りから始めた。雑草を抜いたり剪定したりを加えると、全部で3時間ほど必要と思われるが、大雨の合間に作業を開始することにしたのだが、あいにくの30度超え。



そこで頼りにしようとしたのが「ネッククーラー」。特殊なゲル状の物質をチューブに詰めた首輪のような形の製品。今年、爆発的に売れている。

水より軽い物質で、ある特定の低い温度で固まり、それより高い温度では解けるという性質を利用し頸動脈を冷やして熱中症を防止するわけだが・・

1時間ほど効果が持続するということで、きょうは芝刈りだけにする。

ということだが、実は30分で効果がなくなった。暑すぎるのか、予冷が甘かったのかよくわからない。意識を失う前に芝刈り終了。実は、芝刈り機ではなく、草刈り機を使用。



暑いので、簡略作業でよしとした。

しかし、先週の線状降水帯発生の日にゴルフを予定していたのだが、その時にネッククーラーの初仕事にしようと思っていたのだが、こう無力感がある器具だと、ゴルフ場で体が焼け焦げてしまったかもしれない。雨に感謝しなければいけない。

アート村(パソナグループ)

2022-07-17 00:00:07 | 美術館・博物館・工芸品
月間経団連の6月号の表紙だが『屋久島』というタイトルの作品で、作者は松澤弥香さん。パソナグループのアート村所属のアーティストだ。



パソナグループが障害者就労支援の一環で『アート村』を設立したのが1992年。現在は21名の社員がいるそうだ。場所は東京や大阪の近くに分散している。

ホームページには、店舗空間のデザインや絵画のオンラインショップの情報がある。どちらかというと、アートということばの商業的意味を追求する方の活動の方に近いように思える。空間デザインと言えば、店舗数が多いわりにスターバックスに大きく引き離されているサンマルクカフェなどはアート村に全面的に店舗デザインを任せてみたらどうだろう。

いや店舗だけではなくドリンク類やスペシャリティにもデザインを入れて、「見せる一品」に作り直したらどうだろう。