<おでいげ>においでおいで

たのしくおしゃべり。そう、おしゃべりは楽しいよ。

ぼくらは新しく新しく生まれていく

2014年05月12日 11時58分03秒 | Weblog
リゲル座では10才まで生きてたよ。そこで10年過ごしたら、感動の量が貯水湖一杯になってしまったんだ

オリオン座では90才まで生きてたよ。アルデバロン座では50才まで生きてたよ

カシオペア座では長くいて200才だったよ。のんびりも楽しいものだったよ。

死ぬときにはみんな別れが辛くなって、集まってきて泣いてくれたんだ。
早死にをするとお母さんとお父さんの悲しみがとても深かったけど、次の星へ行ってみるとそこでは歓迎会があって、
新生をよろこんでくれたよ。

旅をして回ってみたい星はまだまだたくさんあるよ。

新しく新しく生まれていく新生って凄いことだよ。とっても贅沢だよ。贅沢だけどどれだけでも許されていることでもあるんだ。

なにしろ永遠を生きているんだ、ぼくたちは。信じられないだろうけどほんとうなんだ。
これまでも永遠を生きて来たというのに、これからも永遠を生きていくんだ。

ラハマという宇宙名の少年は話に興じながらずっと目を輝かせていた。宇宙を旅している間はずっとこの名前らしい。

水の惑星に住んで、肉体を所有している三郎は、いのちが一度も途切れることなしに、連続していくということをまだ信じていない。
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小さな尺度を当てるのは無用

2014年05月12日 11時39分06秒 | Weblog
急ぐことはない
時間はたっぷりある
階段を駆け上がるように
急いでやり遂げねばならないことは
ない

完成するのはずっと後だ
一生くらいではすまないのだ
これからまだ百生千生万生億生もかかること

太郎よ
ゆっくりでいい
のろのろでいい

一生の間に
能力を発揮したとかしなかったとか
向上したとかしなかったとか
自慢できる仕事をしたとかしなかったとか
そんな小さな尺度を当てるのは無用だろう

時間は悠長だよ
太っ腹だよ

宇宙が完成をするまで
すなわち
太郎が完成するまで
中断なし

ともかく無限大を展開しているんだ
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みんなじっとしていられない

2014年05月12日 11時25分24秒 | Weblog
ペガサス座のみんなは
陽気にはしゃいでいるのが大好き
カシオペア座のみんなは
とにかく甲高いお喋りが得意
アルデバラン座のみんなは
大声立ててよく笑う
オリオン座のみんなは
それを芝居仕立てにするのに熱心
リゲル座のみんなは
オペラを歌い踊るのが上手

つまり
みんな
じっとしていられないんですな
好きっていうか上手というか
得意というか熱心というか
彼らの嬉しさを
表現したくてたまらないってところ

おおい
おおいって
わたしを呼んでいます

星々のみんなは
わたしを楽しい仲間に
いれたくてしようがないんです
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くらしているのは よろこびのことり

2014年05月12日 11時02分30秒 | Weblog
よろこびの のはらに
くらしているのは
よろこびの ことり
となりでは
くさが よろこび
いわが よろこび
そのまんなかを
おがわが ながれてきて
いっしょによろこびだす

そういうよろこびの のはらが
八天山のふもとに
ひろがり
よろこびのことりが うたう

どこにでもあるのはらだよ
のはらは
よろこんだりはしていないよ

蛇がきってすてる

それは蛇のいいぶんで
それも
きっとただしいけれど

よろこびの のはらに
くらしているのは 
よろこびのことり
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あなたを感じるまもなく

2014年05月12日 10時46分16秒 | Weblog
わたしたちは水滴
白樺の葉にとまる朝露の
円い水滴

あなたの瞳には
わたしが映っていて
わたしの瞳には
美しいあなたが映っている

あなたに触れると
わたしはすぐに融けだして
あなたを感じるまもなく
交じり合ってしまう

わたしがあなたになり
あなたがわたしになり
抱いているはずなのに
境目がなくなってしまう

東の山の端から
日が射してきて
やがてしばらくの間に
ふたりの円融は
大空に戻って行く
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何があってもいいのである

2014年05月12日 10時27分03秒 | Weblog
何があってもいいのである
あってはいけない
ということはないのである
それがあったら
人間の修行ができない
ということはないのである

揚羽蝶がハマユウに止まる
日の隈山の山裾からは
ホトトギスが来て鳴いている

小心者の三郎は
我慢の限界付近で
うんうん呻いていながら
身に余る大剣を振り下ろした
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帰って行くところがある安心

2014年05月12日 10時16分50秒 | Weblog
釈応帰(しゃく おうき)
これがわたしが頂いた法名です

釈はお釈迦様の釈
仏国土からやって来た者ということ
応は「これからまさに」ということ
帰は「帰って行く」ということ

仏国土のお浄土に
これから帰って行く者

帰って行くところがあること
それがはっきりとしていること
帰って行く仏国土には
仏陀がわたしを待っていてくださっていること
これがわたしの安心です
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実に広々としたわたしだった

2014年05月12日 10時07分47秒 | Weblog
わたしにないものは人にある

だから
わたしにないことは
かなしいことには当たらない

両手両足の
自由を失ったHさんは
そこに思い至った

人をわたしにしてしまえばいい

そうすると
わたしが
二人になり三人になり
百人になり千人になる

わたしという己(おのれ)のほかに
他者という己が存在しているのだ

彼女は
こうして
他己(たこ)を発見した

わたしは
わたし一人でなくてはならない
そういう狭さを離れた

こうしてわたしを拡大すると
なるほど大海もわたしだった
大空もわたしだった

じつに広々としたわたしだったのだ

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息を吸うと全宇宙が満ちる

2014年05月12日 09時59分57秒 | Weblog
息を吸う

息を吸うと
わたしの中に
全宇宙が満ちる

満ちて広々となる
わたしは広々となる

息を吐く

息を吐くと
全宇宙の中に
わたしが満ちる

わたしが満ちて
全宇宙がふかぶかとなる

吸って吐いて
吸って吐いて
膨張と収縮とを繰り返しながら
二者はいつも合一している

合一して満たし合っている
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51才の秋の南郷庵

2014年05月12日 09時52分04秒 | Weblog
容器(いれもの)がない 両手で受ける

51才の秋の
小豆島 南郷庵
尾崎放哉は
近在のおばばから
もぎたての柿をいただいた

彼はこれを
両手でおしいただいた

彼の身体はこのときすでに
じわりじわり
衰弱が始まっていた
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