田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

この世界の片隅に

2017年01月15日 12時45分39秒 | 日記
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 第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞したこうの史代の同名コミックを、「マイマイ新子と千年の魔法」の片渕須直監督がアニメ映画化。第2次世界大戦下の広島・呉を舞台に、大切なものを失いながらも前向きに生きようとするヒロインと、彼女を取り巻く人々の日常を生き生きと描く。昭和19年、故郷の広島市江波から20キロ離れた呉に18歳で嫁いできた女性すずは、戦争によって様々なものが欠乏する中で、家族の毎日の食卓を作るために工夫を凝らしていた。しかし戦争が進むにつれ、日本海軍の拠点である呉は空襲の標的となり、すずの身近なものも次々と失われていく。それでもなお、前を向いて日々の暮らしを営み続けるすずだったが……。能年玲奈から改名したのんが主人公すず役でアニメ映画の声優初挑戦を果たした。(映画.comより)

 

 

 ものすごく話題でしたね。最初は都会でしか上映されていなかったのに、降りてきたのです、田舎に(笑)。まぁ都会でもまだやってるみたいですけどね。

あまりに話題なので見てみたわけですが、少し難しい映画だったように思います。もちろん、史実に基づきかなりリアルに作られてあり、むしろアニメだから描けたのかと思われるほど、お話自体はリアルです。示される事実もね。しかしながら、原作を知らないとわからないような部分もあり(例えば、主人公のすずさんはある男性から求婚を受けるのですが、彼とは子供の頃出会っていると言われます。でもよく見ていないとどこで出会っているのかわからないのです。幼少期を描いているときはまさかそこに繋がると思わずに見ていますし)、歴史もよく調べて書かれてあるだけに、詳しいことを知らないと理解できないような場面もわりとあります。もちろん、私の知識が浅いだけかもしれませんが。

戦時中の市井の人々の普通~~の生活を描いていて、ここにストーリーを述べるまでもありません。私たちがよく知っている、原爆を落とされるまでの数年間を史実通りに描いた作品です。舞台は呉。空襲も受けるけれど、広島の原爆は遠目に見える、そんな感じの展開です。そして、主人公の実家は広島市。当時は都会だったようですね。すずが住んでいたところはそうでもなかったようですけど。

この作品の中で、主人公のすずが何度か「私はいつもぼぅっとしとるから」と言う意味のことを言うのですが、いやいやそんなことないです。なかなかにしっかりしていると思います。たかだか18歳で嫁入りなのに最初に逢った婚家のおばに「ふつつかものですが、どうかよろしくお願いします」と、両親より前に踏み出て言うし、何かにつけて工夫してやりくりしていくし、決してぼぅっとしているようなことはありません。なんでこんなこと言うのかな、と思うくらいです。

「広島の子やって言うから、どんなにあか抜けた子かと思うとったのに、なんね!そのつぎはぎだらけのもんぺは!」と言ってのける、典型的な強気な姉とも相まって、少し描き方に疑問を感じるところもなきにしもあらずでしたが、そんなことは、メインのストーリーには大きく関係しません。とにかくよく書けた物語です。今回、実際にこれだけの映画を見て、いかに自分が知ってるつもりで何も知らなかったか、ということを思い知らされました。勉強します・・・。

原作を読んでみたいな、と思いました。短い感想ですみません。

コメント
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