田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

ジャッジ 裁かれる判事(The Judge)

2017年01月24日 08時19分27秒 | 日記

 

 

「アイアンマン」「アベンジャーズ」で記録的ヒットを飛ばすロバート・ダウニー・Jr.と、「ゴッドファーザー」「地獄の黙示録」といった伝説的作品で名演を披露してきたロバート・デュバルが父子役で共演を果たした法廷サスペンスドラマ。有能な弁護士だが真偽よりも勝利にこだわり、金持ちを強引に無罪することで知られるハンク・パルマー。父のジョセフ・パルマーは世間から信 頼を集める判事だったが、そんな父が苦手なハンクは、長らく父と絶縁状態にあった。しかし、ある時、ジョセフが殺人事件の容疑者として逮捕されるという事件が起こり、ハンクが弁護人を務めることに。正義の人である父が殺人を犯すはずがないと信じるハンクだったが、調査が進むにつれて疑わしき証拠が次々と浮上する。監督は「ウエディング・クラッシャーズ」「ブラザーサンタ」といったコメディ作品を多数手がけたきたデビッド・ドブキン。法廷でハンクと対峙する検事役でビリー・ボブ・ソーントンが共演。(映画.comより)

 

 

 

 さて~、どんどん「録画溜め置き鑑賞」の感想を進めてゆきます。溜め置いた上、感想文仕上げも溜まってるので、映画自体が古いのはご容赦ください。

公開時から気になっていた作品。名優ロバート・デュバルとダウニー・Jr.の共演ですから。私事ですが、ロバート・デュバルは年齢を重ねて私の父にとてもよく似ているのです。こんな名優に父が似ているなんて、私もずいぶん厚かましい物言いですが、若い頃は全然そうでもなかったのに、歳を取ってから、本当に雰囲気が似ている気がします。名優の方がほんの少し年上ですが。

設定はわりと良くある感じ。「カタブツな父」「成績優秀だけれど奔放な次男」が主人公で、当然うまくいかないため疎遠になってます。そこに、「運動能力に恵まれ、将来を嘱望された野球選手だったけれど、次男が起こした事故が元で諦めざるを得なかった長男」や「未だに色っぽくてきれいな元カノ」「少し障害がある三男」などが絡みながら話は進みます。(次男が故郷と疎遠になっているのは、兄に対する負い目もある)

父親に厳しくされ、愛された記憶をほとんど持たないため、ちょっとスネて「カネで動く弁護士」になっているダウニー・Jr(都会在住)。夢だった野球選手を諦めた長男(ビンセント・ドノフリオ)は、その巨体をもてあましながら、ごく普通の一般市民の生活を送り、「いい人」で通っています(故郷に在住)。そんな中、「正義の人」で「カタブツ」だったはずの父親が逮捕されたと聞き、驚いた次男が故郷に帰ってくるのです。ちょうど妻(三兄弟の母)を亡くした後で、父も気が動転していて、考えられないことを口走ったんだろうとか思って。

しかし、父が起こしたとされるひき逃げ事件は、父に不利な状況ばかりが明らかになります。被害者の男とも確執があったのです。男が10代だった頃、ある少女に対する暴力事件を起こしたのですが、「更正の余地あり」ということで父は軽い罪状にしました。しかし、彼は釈放された後に少女を殺し、殺人罪で20年を食らうのです。そして、まともではないその男は、ずっと判事を恨んでいます。コンビニのカメラにも、偶然会った判事に罵りの言葉をかける男の姿が。動機は充分だったわけですね。

最初は息子の弁護も断る判事。しかし、判事の頑固さと事件の難しさに、若手の弁護士に辞められた判事は仕方なく次男に弁護してもらうことに。しかし、どうにも事実と父の証言が合いません。どうしてこんなことになるのでしょうか。正義の人である父・判事の誠実さは揺らがないと言うのに。

これ以上書くとネタバレです。実は深い事実もあったりするのですが、それがメインではなく、このお話は「うまくいかなかった父と息子が、紆余曲折を経て互いを理解するまで」ということだと思います。この辺の描写はとてもうまいようで、男性(とくに似たような境遇の人)は、「涙なしでは見れなかった」とか、「名作!」とか書いているようです。私は女なので、同じように親と確執を持っていても、様相が違います。そのため、頭では理解できても、体で理解することはできませんでした。でも、よくできた映画なんだろうと言うことはわかります。俳優たちも素晴らしい。元カノ役のヴェラ・ファミーガの色っぽさは、ずるいほどです。憧れるわ~(笑)。

お勧めです。

コメント
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