入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

    ’17年「春」 (19)

2017年04月20日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 本日、牛守だけの「牧開(まきびらき)」をした。参列者はHAL。実は昨日も、撮影の下見立ち合いで上がってきていたが、一応正式にはきょうから仕事が始まる。今年で、11年目に突入した。
 
 初日、身体がまだ順応していないせいで、車を走らせながらまだ高遠か、やっと小豆坂トンネルか、といったように通勤の長さが気になった。これが慣れてくると、気が付けば山室の谷を走っていたり、あるいはそれがオオダオ(芝平峠)であったり、焼き合わせであったりと、距離の感覚が次第に薄れ、ついには気にならなくなるものだ。そしてその分、日毎に変化していく自然の様子を観察するのが楽しみになる。森の中はまだ芽吹きには早いが、それでも日の光や鳥の鳴く声などで、いい季節がすぐそこまで来ているのが分かる。
 北門の手前で中ア、北ア、その中でも駒ヶ岳、御嶽、乗鞍、穂高を眺め、ここで第1牧区の鹿の動静も探った。山並みの美しさはきょうも目をみはるばかりで、考えてみればこういう大自然に惹かれて、ただそれだけでこんな畑違いの仕事に就いてしまった。いつかはこの仕事を辞め、山を下りる時も来るが、澄んだ広い空や遠くの山々を飽かず眺めつつ、それまではここで精一杯働こうと思っている。
 鹿はいた。随分と頭数が減ったと思っていたが、日の当たる斜面に遠目でも4,50頭が群れを作っていた。その後第3牧区でも20頭ばかりを見ている。狩猟期もいつにか終わり、安心してなのか座ったまま日向ぼっこしているのまでいて、そういうのを見ると何だか馬鹿にされているようで癪に障る。電気牧柵の設置、罠の仕掛け、今年も鹿には手を焼かされることになるだろう。
 牧場内を一通り見て回った。冬の間に倒れた木や、破られた牧柵などが目に付いた。鹿がいるくらいだから、一番芽が出始めた所もある。キャンプ場の枯れ木や鹿の落とし物を片づけたり、露天風呂を立ち上げたりと、初日は後からあとからいろいろな課題が、さあどうだと言わんばかりに迫って来た。

 そろそろ5月の連休の予定を立てようとしている読者の中には、当施設の利用を考えてくれている人もいると信じます。とりあえず、カテゴリー別「H28年度の営業案内」「続H28年度の営業案内」を参考にしてください。若干の料金改定があったとしても、前年度実績のある方については、据え置く方針でいます。
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