入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’24年「春」(56)

2024年04月27日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 きょうから連休が始まる。今朝6時45分の外の気温8度、曇り。どうやら雨にはならないようだが、休み前半の3日間は生憎なことに好天を期待できそうもない。
 
 牧場から眺める遠くの山々は、北アも中アもかなりの量の残雪が目を惹く。かつてはあの輝かしい純白の峰々に憧れて都会から出掛けていき、短い熱狂や幸福や失意の日々を過ごした。そして、行く時よりか重いものを背負って再び都会へ帰ってきたものだ。新宿駅や上野駅に列車が滑り込むころには「旅人」という職業があればいいと、何度思ったことか。

 誰しもが自由に憧れる。しかしそれを手に入れることができた時、その無限大の広漠とした先に当惑し、結局は途方に暮れて何かに束縛されるまでは安堵できない。
 わが生涯においては、恥ずかしながら1年半ほど失業したことが3回くらいあった。それに、つい先日終わったばかりの5か月の「冬休み」を、これまでに17回経験してきてそう思う。
 今は古来稀なる年齢も過ぎ、炬燵の虜囚の身に安んじられるようになったとはいえ、所詮「小人・凡人」のできることは高が知れている。「不善をなす」ことすら難しいと分かった。多くの人にとって、人生はそんなものでござる。

 T君は連休の混雑する前、愛妻を連れて北海道へ行き、喧嘩ばかりして帰ってきたという。恐らくその実態は対等な喧嘩というよりか、奥方の尻に敷かれ、夫たる身で連日教育的指導を雨あられのように受けていたのだろう。ご苦労様。さぞかしいい思い出になっただろう。ん?

 年に何回か訪れる短い自由を尊び、円安にめげずに勇躍機上の人となるもよし、ささやかな家族慰安を海辺の宿で過ごすのもよいだろう。あるいは、一流の山人になったつもりで、単独の山歩きをクマに怯えながら楽しむのもよしだ。
 いずれにしても、ほどほどの自由を手にした幸福な人たちで、列島は賑わう。ここへもそんな人たちが来るのだろう。

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 本日はこの辺で、明日は沈黙します。

 
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     ’24年「春」(55)

2024年04月26日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 霜が降りた。午前6時の気温0度、薄曇り。4月に零下を下回ることはそれほど珍しいことではないから、驚かない。水道の水は流しっぱなしにして、こうした急激な気温変化に備えるようにしている。
 そういえば、昨夜の8時ごろ鹿の様子を見に外へ出たら、春とは思えないような澄んだ夜空に、満月に近い月が丁度権兵衛山の上に昇っていた。
 鹿の姿は1頭も目にしなかったから、彼らもこの気温変化を予測できていたのだろうか。

 いや、1頭だけ見た。死んだ姿で、かなりの部分がすでにカラスやトビに食い荒らされた屍だった。下の初の沢の大曲がりの手前で、その近くで足を痛めた親鹿が昨春に産んだであろう2頭の小鹿を連れて渓から上がってきたところを見ている。あの場面では、逃げなかったというより、そうできなかったのだろう。
 そして何らかの原因で亡くなった。

 鹿はあの勢いで藪の中や、急な斜面を下っていく。足を挫いたり、鋭い木の枝で大きな目を突いたりすることはないのかと思ったりするが、そういう鹿にはまず出会わない。小鳥にしても、よくあの複雑に伸びたコナシの枝に羽を傷めずに搔い潜って行けるものだと感心する。
 しかし実際はどうなのだろう。われわれの知らない所で多くの動物が怪我をしたり、それが原因であの鹿のように命を落としているのかも分からない。人間だって世界中のどこかで、たくさんの生命が失われ、あるいは奪われている。

 以前、露天風呂の漏水を調べていた時、煙突を支える4本の針金のうちの1本にアリが登っていった。風呂釜には火が点いていたから、それ以上いくと火傷を負うぞと思いながら見ていると、案の定煙突近くから落下した。その場所は炬燵板程度の広さの釜の屋根だが、ここも炎熱地獄で、しかもアリにしたら野球のダイヤモンド並みの広さである。どこへ行けばいいのか分からずうろたえているように見えた。
 それで、まだそれほど暖まっていない風呂の水をかけてやった。その後アリは無事に地上に着地できたかは分からない。
 あんな小さな生き物たちにとっても、自然界は危険に満ちた世界なのかも知れない。その危険な対象には、当然ながらわれわれ人間も含まれている。

 混雑させないキャンプ場ながら、まだ連休前半の予約は大丈夫です。お早めに。
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     ’24年「春」(54)

2024年04月25日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

    
 朝霧が流れていく。コナシの枝に付着した無数の水滴が、日を浴びてキラキラと点滅しながら光る。時折、そんな静かな朝をキジの鋭い声が切り裂くように破る。
 外気温は午前7時の段階ですでに10度を超えた。同じ10度でも、やっとそこまで達したという場合と、これからまだまだ上昇していくというのとでは温度感が違う。当然今朝は後者で、窓を開け、鋭い朝の光をレースのカーテンで防いでいても、外気の暖かさが伝わってくる。
 コナシばかりか濡れた牧草も水蒸気を盛んに吐き出している。別の方角から聞こえていた鳥の声が、第2牧区の林の方に移ったようだ。



 昨日の午後、天気が悪いのできょうの予定を前倒しして里へ下った。連休中に行われる集落の行事には参加できないため、その穴埋めに準備の手伝いをするつもりだったのだが、すべて済んでいるから心配しなくてよいとのお達し、その言葉に甘えて、再び帰ってきた。
 
 写真は、庭の半日陰に咲いていたヤマシャクヤク、TDS君とカタクリ峠へ行った帰りにムラカミ君宅へ立ち寄り、その際に頂戴した野草だ。ちゃんと根が付いて、主不在の陋屋の一隅をミヤコワスレと一緒に飾ってくれていた。

 不思議なもので、山で暮らすようになってまだそれほど日が経っていないというのに、すっかり里は遠くなった。折角帰ったのだからその日ぐらいは家に泊まり、風呂にでもつかり山の疲れを癒そうと考えても良さそうなものだが、そういう気がしない。自分でもこの山への義理立てする気持ちはよく分からないでいる。
 
 アンテナのせいらしいがBSチャンネルが見られなくなって、ウクライナやパレスチナばかりか、テレビともご無沙汰したままだ。世の中とは縁遠くなるも、目のためにはその方がいい。
 まだ身体が肉体労働に慣れていないため疲れるし、風邪の名残りもあるから、寝るというよりか身体を安静にしているために8時を過ぎれば床に入る。
 昨夜は真夜中に目が覚め、1時間ほどビールを飲んで起きていたが、再び浅い眠りを繰り返し6時半ごろに起きた。
 訪う人もなければ恐らく、山の暮らしはこんなふうになるのだろう。

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     ’24年「春」(53)

2024年04月24日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 きょうも雨空、気温も低く外気温は5度しかない。予報では8分後に雨が降り出し、しかしそれほど長くは続かないらしい。(AM6:30)
 
 上に来る前日19日、友人と一緒に高遠、さらに岡谷まで足を伸ばした際、何度か激しく咳き込んだ。洟も出た。夕方ごろから熱っぽく、翌日には上の仕事が待っているからと早々に寝た。
 そして初日は1万歩を越える距離を歩き、忙しく働いた。入牧第一日目の夜は毎年、入牧を寿ぎウナギを食することにしている。岡谷へ出掛けたのはそれを入手するためで、同夜もそうした。
 ところが、酒も、ビールも、そしてウナギも、どうも期待していたような味がせず、そればかりか、酒の盛り上がりさえ訪れない。喉にも痛みが感じられた。それで薬箱の中から、いつの物か知れない風邪薬を飲んで寝た。

 そして昨夜、その友人から連絡があり、「コロナにやられた」という。あれから5日が経つ、となれば発症元は咳をしていた自分の可能性が高い。以前にこれも別の友人から貰った検査薬を使い調べてみることにした。
 1本目、2本線でなく1本の線。しかし、これは「陰性」とも思えるが「無効」にも見える。検査結果が表示されるケース、どちらが上か下か分からないのだ。イラつく。
 おのれ、とばかりに次々に5本調べた。その結果、少なくも「陽性」は1本も出なかった。1本は何の反応もなく、他の3本は「陰性」もしくは「無効」。これを最後にしようとした5本目、よく見ると、薄く「C」の文字が読めた。説明書によれば、この横に1本の線が出れば「陰性」だとあった。
 ということは、少なくも4本は「陰性」ということになる。精度が99.4%とあるから、それが4回も「陰性」なら、信じるしかない。



 いつの間にか熱っぽさは消え、喉の痛みもとっくに治まり、洟も出ない。昨夜はビール2本、酒1合を美味しく頂いた。
 友人の言うように、covid-19に罹り、それと知らぬ間に治ってしまったということなのだろうか。であるなら、彼には大迷惑をかけたことになるが、ムー。
 雨音が一段と激しくなってきた。

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     ’24年「春」(52)

2024年04月23日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 霧は一向に晴れようとしない。きょうも曇天。鳥の声はせず、権兵衛山は姿を見せてくれない。静かだ。何もないようでいて、しかし全てがここにある。湯を沸かし、珈琲を喫す。いい朝だ。

 昨日はガスの使用前点検やその補充のために下から人が来たり、森林管理署からも伐採した木材の搬出路の打ち合わせがあったりと、そちらの対応にも時間を要した。きょうも富士見の役場の担当者が来たり、森林管理署のこの地域を管轄する担当官が来ることになっているが、肝心の伊那側からは農協も、行政も何の沙汰もない。
 農協の担当者からキャンプの問い合わせがあった際に、開山日を前にカンカラ拾いに駆り出されるくらいなら、そんなことはしないでいいから小屋を開ける日ぐらいは手伝いに来いと言ってやった。カンカラなどは常に拾うようにしているから落ちてなどいないはずなのに毎年まいねん、一体誰に気遣っているのだろうか。

 昨日の話に戻るが、下から来て貴婦人の丘の前を過ぎると、道路は大きく曲がる。その手前に1本のミズナラのかなり太い枝が行く手を遮るように斜めに延びている。通行には支障ないが、それでも視界を窮屈にするようで前から気になっていた。
 夕方、霧雨は降っていたがそこへ行ってしばらく思案し、思い切ってチェーンソーの歯を入れてみた。そうなれば後は一気呵成に伐り進み、伐り落とされて道路に寝ながまったような大木を、たちまちのうちに切り分け、片付けた。通行車両のことを考えてそんな時間を選んだのだが、そんな気遣いも無用に済んだ。

 山を歩く人たちは誰が登山道を整備しているかなど気にしない。かく言う自分もそうだった。同様に、牧場内の道路へ徒長した枝を処理していることなど誰も気付かない。
 こうした仕事は誰かに強いられてやっていることではなく、完全な自己満足である。登山道の草刈りや整備もそうである。しかし、それでもその満足は捨てがたく、苦労、努力の後に自分でスッキリとした空間を眺め、労うことで何の不足もない。
 大型バスなど来なくて結構だし、都会の公園と同じような観光地なら、なくてもいいと思っている。
 ただし、こうした気持ちを持つようになるにも時間、経験が必要で、山の暮らしの中で考えたことだと思う。今だその修行中。

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     ’24年「春」(51)

2024年04月21日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 二日目、この日は存分に仕事をした。歩数10,658歩。キャンプ場の枝拾いの後第1牧区を見回り、露天風呂に水を張り、元猟友会長Aさんが来たので大型の囲い罠のゲートを開けて誘引を開始できるようにした。
 その間にも高枝切り用のノコギリを修理し、その勢いでかなりの枝打ちを行なった。仕上げに気になっていた松の木の枝に立ち向かえば、それでは蟷螂の斧に等しく、おのれとばかりに小屋から梯子を持ち出し、大型のチェーンソーでようやく思いを遂げることができた。
 
 初の沢の谷にも下り、一冬の間の脚力の衰えを意識しながら渓の流れの中を歩き、牧場の北端に至るまで周囲の様子を見たり、懐かしい風景に接することができた。
 牧守になって以来数年、さんざん手を焼かされた牧柵だが、まだ不憫な姿ながらも当時の面影を留めていて泣けた。今は入牧頭数が減って牧区を縮小したので用がなくなり、滅多にしか立ち入らない領域である。
 
 何日か前から風邪気味でひどい声をしている。早寝早起きを実行し、予定以上のことができて実に満足の行く一日だった。(4月21日記)

 今朝は霧が深い。それでも時折それが薄れると、昨日から誘引を始めた囲い罠内の草地は、枯草の色に鮮やかな緑の色が混ざるようになってきたのが分かる。例年よりか季節の進み方が明らかに早い証拠だ。
 この分で行けば、本格的な春の到来もそれほど待たずに済むだろう。
 
 冠省
 まったく、oldboy先生からご指摘いただいた通りでありました。令和4年などと何を見てそう呟いたのか自分でも分かりません。正直申しまして、西暦、和暦(元号)どころか日付、曜日もカレンダーのお世話にならなければ分からず、さらによく間違えています。
 ルーターの件でも、こちらが持っているべき知識が足りないのだと言われれば、全くその通りであります。まさに農耕馬しか扱ったことのない百姓が、いきなりトラクターを動かせと言われて当惑しているようなものであります。
 
 身の程知らずのことをしているのだと日々感じつつも、この独り言を始めてもうすぐ4000日になります。昨年で終えるはずだったこの仕事と言い、この独り言と言い、本人の予想をはるかに超えてなぜかまだ終わりません。畏れ多いことです。
                                合掌
 
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     ’24年「春」(50)

2024年04月21日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 令和6年度、最初の仕事日が慌ただしく過ぎた。上では予定通り、まず小屋の窓を全開して早春の息吹を部屋の中一杯にに入れ、手のかかる水回りにかなりの時間を費やし、そして露天風呂の冬の養生を取り外し煙突を立て、キャンプ場の点検や準備を始めた。
 いつでも感ずることながら、水道の蛇口をひねれば手のしびれるような冷水が出てくるその安堵感は、幾つかのバルブを開閉し、ゴミの進入を防ぐ目の細かい網を掃除した後だから時間がかかる。今か今かと待っているうちに台所の水道から水の音がして、ようやく沈鬱していた小屋に生気が戻ったという気がしてくるのだ。

 昼になって、下から持ってきたPCのWi-Fi用のルーターが故障していることを発見。そのままでは小屋の電話は使用できなくなっているし、農協の組合員課は土曜日、日曜日は営業を休んでいるから予約受付に支障をきたす。止むを得ず、急いで里へ下りることにした。
 
 ところが、NTTドコモから買った商品で、使用料は毎月支払っているはずなのに今はそんな部品の取り扱いなどやっていないから他の電気店へ行けという。他の電気店へ行けば、ドコモの商品だからもう一度ドコモへ行けという。再び行けば、今度は別の人が前回よりか丁寧に接してくれたが、やはり何ともならない。
 
 これが、この会社の頭に来るところである。ある日葉書を送ってきて、それまでのルーターを新機種にしろという。だからそうした。ところが料金は毎月取っているくせに、いつの間にか補用部品の販売中止を決めていた。上でインターネットを利用するにはそれしか方法がなかったからだが、仮にルーターが使えなくなっても契約はそのまま生きるのだろう。
 光ケーブルに関しても、使用を止めた後も1年以上も知らずに毎月料金を支払っていた。官から民へ移行した会社はどこも同じで有期契約ではないから、その打ち切りはこちらからしない限り、本人が亡くなっても継続されてしまうだろう。

 もっと大型店に行けば代替できる物があるかも知れないと言われ、そこへ向かう途中、畑で農作業をしている友人夫婦に出会った。事情を話したら、ルーターを見てその途端に問題は単に差し込みのケーブルの問題で、それさえ取り換えれば直るというではないか。それまで接した人たちと比べこの違い、知識もだが、心持の問題だろう。
 
 で、こうして深夜の独り言がかなうことになった。日進月歩している業界だからそれに追いつくのは大変だろう。しかし、電話交換手の対応を気にするくらいなら責任のある立場のエライ人たちこそが、この通信事業という社会性の高い仕事にもっと利用者目線で考え、取り組んで欲しいと思う。
 初日から実につまらないことを呟いた。(4月20日記)
 
 横浜の佐藤さん、電話番号が違っていて返事ができませんでした。予約はお受けいたしましたのでお出掛けください。

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     ’24年「春」(49)

2024年04月19日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 明日からは巣呑気に朝風呂に浸かるなどということはできなくなる。牧場には露天風呂以外に、管理棟にも従業員用の風呂があるが、さすがにそれをわが家の風呂のように使うことはできない。富士見には観光客用の浴場施設があるから、買い出しにでも行ったついでにそこも利用することになる。

 今年は入牧頭数が増えるという話だ。県内では上伊那の畜産農家がかなりの割合を占め、3分の1とか言ってたか、その牛たちの一部が上がってくるのだという。
 こういう事前の見込みは天気予報並みに外れることが多いが、もしそれが現実化したら、かなり手のかかる厄介なこともやらなければならない。
 現在使える牧区は第1、新たに整備した第2、それと第4で、一番広い第3牧区は今すぐには使えないし、電気牧柵などあの数の鹿ではたちどころに切られて役に立たないだろう。
 牧場の外周を固めて、牛たちにさあどこへでも行けという方法もないではないが、あの広さでは管理が相当難しい。牛の入牧頭数が減れば悩んで、増えればまた悩む。新しい牧場の活用方法を見付け、割合に上手くいっている最中である。牧場で牛を優先しないわけにはいかないが、それにしてもどうするか。

 今年の入笠山の開山祭は5月18日と決まったそうだ。例年のことながらずいぶん遅い開山で、他所は連休前が一般的である。黒部アルペンルートも、上高地もそうだ。連休は剣にも、穂高にも、谷川にも行ったなあ。北岳もそうだ。
 開山日当日は牧場の小屋で、伊那市、富士見の関係者30人ほどが昼食会を開くという連絡が入っている。こういうこともやればいいと思うが、両行政が作っている「入笠山連絡協議会」が一体何をしているのか、現場で汗をかく者にはあまり伝わってこない。

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     ’24年「春」(48)

2024年04月18日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

       仙丈岳の雪も驚くほど少なくなった
 
 昨日、上に行く途中で見た高遠のサクラもすでに終わっていた。「花の命は短くて云々」、まさしくそういうことだろう。ただ、群衆の中でハシャグうら若き女性らを見れば、林芙美子の言うように悲しいことばかりとは思えないが。
 それはさておき、荊口が只今サクラ花の盛りで、さらに帰りに選んだ千代田湖経由松倉の集落も、今が盛りと万朶の花を咲かせていた。

 上の状況を呟けば、まだ前回と大きく変わってはいなかったが、それでもまず気温の高さ、それから芽吹きを前に野鳥の姿が各所で目に付き、日陰に隠れた汚れた雪もほぼ消えていた。まだ緑の色は少なくても、数日前のあの侘しい雰囲気は失せて、全体に若返り、早春の明るさを取り戻しつつあった。
 ともかく、どんな理屈をつけても温暖化は間違いなく進んでいて、例年「ド日陰の大曲り」から3キロの道のりを歩いたことなどまるで嘘のようだ。花、これは牧場にある山桜のことだが、の開花はまだ少し先のことのようで、落葉松やコナシの芽吹きに先を譲るだろう。

 一番ショックだったのは、大沢山にいた鹿の数だった。まず100頭はいた。それらが、人のいないことをよいことに、好き放題、勝手な振る舞いをして、産めや、増やせやをしていたのだ。
 落とし物などから判断すれば、全体的には数は減ったかも知れないが、それでもかなりの鹿があの辺りに集中していて、最早あれでは本物の「鹿の園」と呼ぶしかない。
 今なら雌鹿は大半が身籠っているから、ここで勝負をかければかなりの成果が上がるだろうが、10台や20台のくくり罠ではどうにもならないだろう。もちろん、鉄砲など何の役にも立ちはしない。
 獣害対策に携わる人たちは、鹿の頭数を減らすという本来の目的よりか、捕獲頭数に拘り、それで終わってしまっているようにしか思えない。

 いよいよ明後日から上に行く。深海魚の身は水圧に負けないようにゆっくりと浮上し、季節に合わせて淡々と仕事をするつもりだ。気負いもなければ抵抗もない、頼りにするのは自然だけだ。

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     ’24年「春」(47)

2024年04月17日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 雨が降っている。きょうは打ち合わせがあり上に行くことになっているが、こんな天気でも先方は本当に来るのだろうか。そう思いながら当てにしていない天気予報を見ると、意外にももうすぐ晴れるようだ。
 
 この雨のお蔭で、庭木屋に頼んで新たに植え直してもらった隣家との境界の10本のイチイの木も根付くだろう。枯れたままになっていた垣根、不本意ながらこれでよしとするしかない。
 今回は、古い柿の木もついでに根元から伐ってもらった。あの木によく集まっていた多数の椋鳥たちも行き場を失い、さぞかし当惑しているいるだろう。そう思えば、笑える。

 本当に晴れてきた。青空が見える。この天気なら間違いなく彼らは来るだろう。約束は午後の1時、しかしこの独り言を終えたら出発する。少しでも早く行って、目覚め始めた山や上の様子を見てみたい。
 
 今テレビでクマが指定管理鳥獣になったと報道されていた。それを決めたのは環境省で、これから具体的な対策が練られるのだろう。クマに襲われる心配のないお役所のすることだから無理もないが、どこまで実態を把握しているのかが気になる。またしても鹿の二の舞をせねばよいがと案ずる。
 
 これまで、ツキノワグマはヒグマと違い、余程のことが無ければ人を襲うことはなく、むしろ逃げると言われてきた。確かに、そういう経験をこれまでに4,5回はしている。錯誤捕獲の経験はあっても、幸い、まだ襲われたことはない。
 以前にも呟いたように、一番心配しているのは、少しづつ人間との距離が近くなるにつれてクマが人を怖れなくなりはしないかということである。すでにそういう兆候が見られる。
 
 これまでクマは保護されてきた側で、特別な場合を省き狩猟期しか捕獲できなかった。しかも、その頭数も決められていた。鹿も、似たような対策が行われていた間に、今のような状況を招いてしまった。
 行政、特に環境省の考えることは大体決まっているが、クマ出没の注意喚起ばかりしていても、山道でよく目にする落石注意とその効果は変わらないだろう。学習放獣にしても、協力はしてきたつもりだがその後のことは聞いていない。
 知り合いの鉄砲撃ちからは昨年からの狩猟期、6,7頭捕獲したと聞いている。さてどうなるか。
 
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