入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’18年「春」 (52)

2019年04月29日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 きょうも寒い。朝の気温は5度しかなかった。ところが昨日はもっとひどく、水道管が凍って破裂し、管理棟の入り口から台所からまで水浸しになっていた。富士見まで修理具を買いにいくも、その後に新たに見付かった割れ目の方は手に負えず、結局は業者を呼んだ。飯田から来たという5人の家族連れは露天風呂を楽しみにしていたのに、修理に手間取り諦めてもらうしかなかった。

 現在、富士見側は交通規制が行われていて、3軒の山小屋と牧場の宿泊施設利用者以外は、午後の3時まで車で来ることができない。また、伊那側はオオダオ(芝平峠)と戸台口で通行止めにしているため、これを無視する以外、これまた車では入笠山へも、ここまでも来ることができない。
 確かに道路は行政が管理しているが、その道路は一般の人たちのものであり、その人たちの通行の用に供されるために作られたはずだ。行政はその道路本来の目的を達成するために努めるべきで、安易に規制をかけたり、通行止めになどすべきでない、と思うがさてどうだろうか。
 どういうつもりか理解に苦しむが、ド日陰の手前までの路肩を除雪用の雪掻き機で枯れ葉や枝を除去した跡が付いている。作業者に対しては、ご苦労様と言うのにやぶさかではないが、一体こういう無意味なことを誰が指示したのだろうか。こんなことをするくらいなら、ド日陰の残雪を除去すれば、通行止めなどする必要は全くなかったはずだ。今はもう、通行しようと思えばできるようにしてある。皆、忙しい。分かる。だからせめて、肩を揉んでくれと頼んだら、腹を掻くような真似はしないでもらえまいか。
 ついでにもっと言おう。開山祭の前には、行政、農協、山小屋関係者が、道路の空き缶拾いに駆り出される。これも全くもって無駄。そんなことは普段からやっているし、いつもは通らない千代田湖経由オオダオまでの山道も、やれと言われれば一人でもできる。ただしあれは、レクレーションを兼ねているのだというなら、どうぞお楽しみくださいと言うしかない。
 市報を読んだ人から、観光協会が主催する入笠登山に関しても問い合わせがあった。しかし、こちらには何の連絡もないから分からないと応えたら驚いていた。いつもそうだと言ったら、嘘だろうと言われたが、天体観測会にしてもまたしかり。合掌
  
 大型連休、当山小屋、キャンプ場はまだ余裕あります。案内「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」およびその(2)を作りました。下線部をクリックしてご覧の上、どうぞご利用ください。





 
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     ’19年「春」 (51)

2019年04月27日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 オオダオ(芝平峠)を過ぎたら雪。気温は2度と、連休初日はとんでもないことになってしまった。まるで天気は悪意でもあるかのように、善男善女の気持ちを翻弄する。これも、温暖化とトランプのせいだろうか。雲が上がったら、権兵衛山の中腹から上は白くなっている。それでも予報通り青空が見えてきたが、気温は低いままだ。
 きょうの写真が問題の難所である「ド日陰の大曲り」。昨日は普通タイヤでの通行にはまだ2,3日かかると呟いたが「年寄りの達者、春の雪」、もし明日も雪が融けないようなら、午までには何とかする。今からでも行きたいくらいだが、キャンプ場に予約が入っているのでそうもいかない。露天風呂でも沸かして、きょうはおとなしくここでやるべきことをするつもりだ。電話での問い合わせもある。
 風呂の煙突から煙が上がった。絵になる。


 
 そういえば昨日、小豆坂トンネルを過ぎたところで「年寄りの達者云々」の山奥氏の車とすれ違った。合図を送ったが、気が付かなかったのか無視されたのか、五分五分だろう。氏にはいろいろと世話になっているが、何しろ野生化ばかりが進み金と怒りを溜めることが下手な未熟者だから、またしても氏から不興をかってしまっている。

 PCが反抗ばかりするし、予約客は来たので、ド日陰の除雪を優先して早めに牧場を出た。そして、とりあえず普通タイヤでも何とか通過ができるようになったと思う。ただし雪は残っているので、慎重な運転を。



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     ’18年「春」 (50)

2019年04月26日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 ウムー、驚いた。伊那市は、連休を前にして昨日、オオダオ(芝平峠)から入笠方面を通行止めにしてしまった。実は昨日、その行政の関係者と偶然だが小屋の近くで話をした。しかしこの通行止めに関しては別れ際にポロッ言われただけで、その時の主な話題は戸台までの小黒川林道の規制と、栗立川上流の崩落のことだったため、その方に気を取られてしまった。
 伊那側も連休を前に、本来は林道の除雪をするべきだと思うが、もう今からではどうしようもない。とりあえずまだ3,4日は、普通タイヤでは無理だと思う、そう言っておきたい。今後の道路の状況については、ここでもお伝えする。
 例年だと連休前には一応除雪されたが、しかし、4月10日のあの雪は誰もが想定外であったということだろう。にしても、それに対して通行止めは、あまりに安易な気がするがどうだろう。
 入笠の伊那側がまたしても泣いている。里にもその泣き声が届くだろうか。

 若いころの5月の連休は山ばかりで、思い出すだに懐かしい。みなさん、どうかよい連休をお楽しみください。S広さん、通信ありがとうございました。AKM君も気を付けて。

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     ’18年「春」 (49)

2019年04月25日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

 

 
 一応先日、上の曲りを開通させることができたと喜んだ。しかし考えてみれば、あくまでもそれは雪用のタイヤでの話で、都会から来る人たちは当然普通タイヤだろう。となれば、あれでは完璧とは言えない、まず無理だ。特に小さな子でもいる家族連れの車に何かあってはと、実はきょうも角スコ、ツルハシで雪との格闘をやっていた。
 雪掻きをしていたら、事故牛の埋却を一人でやった時のことを思い出した。600キロを超えるホルスが、北門の少し手前の深い沢の中で死ぬという事故があって、引き上げが無理なため大きな穴を掘って埋めたのだが、あの時の苦労に匹敵するぞなどと思いつつ、きょうも午前中はずっと雪掻きをやっていた。
 ところが、昼に戻ってくると珍しく管理棟の固定電話が鳴った。急いで出てみると、何とそれは連休初日から来るはずだった予約客からの、取り消しの電話だった。もちろん、ちゃんと連絡をしてくれたことには感謝している。しかし、一挙に力が抜けた。27日は予約が2組だけで、そのうち予約取り消しの連絡を受けた組が、あの雪道ではたいへんだろうと気にしていた家族連れの方だったのだ。案の定、まだここに雪があるなどとは思っていなかった。富士見からは通行可能!
 繰り返すが、この家族に文句はない。また来てくださいと言って、穏やかに電話を切った。しかし、うっ憤が破裂した。行政に対してである。彼らは、除雪が大変なら通行止めにすればそれで済む。我慢できず北原のお師匠に電話でさんざんこぼした。

 13年間のここでの仕事に関し、結局その多くは徒労に終わるだろう。理由は控えるが、そう思う。しかし、だからと言って、何もなかったわけではない。何をおいてもここの美しい自然、そしていい人たちに出会えた。もうこの牧場での経験を別の場で活かす時間はないが、それでもいいと思っている。あの人は生きる価値よりもその量を説いた。しかし、量もだが、価値もあったと思い直し、始まったばかりの仕事に精を出すことにする。合掌

 かんとさん、そのこさん、ありがとう。そしてお師匠にも深甚なる感謝。

 そんなわけで大型連休、当山小屋、キャンプ場はまだ余裕あります。案内「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」およびその(2)を作りました。下線部をクリックしてご覧の上、どうぞご利用ください。





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     ’18年「春」 (48)

2019年04月24日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 予報では夕方から雨だった。しかし山は早いのだろう、朝から霧が出たり、雨がパラついたりして、昼には本降りになってきた。気温は、ギリギリ10度くらいだ。

 昨日、荊口の桜のことを呟いた。きょうの写真も荊口だが、場所は一昨日の弘妙寺よりか少し手前になる。この山室川に沿った桜も満開になるこの時季は実に見事だが、この写真でそれを分かれと言っても無理かも知れない。
 遠くに見えている山並みに沿うように古道・法華道が通っていて、牧場もほぼその位置になる。この辺りで、ようやく半分くらいの距離を来たぐらいだから、まだ牧場までは20キロ弱というところか。その間の4,5キロ先に芝平の旧集落があり、本格的な山道はそれからとなる。
 芝平の花の開花をまだ先のことのように呟いたが、朝来る時に分教場跡の前を通ったら、意外にもわずかだが咲いていた。旧公民館前の桜も楽しみだが、こちらのはまだのようだ。しかし急ぐことはない。

 先日「秋葉街道・天竜川ひとり歩きの旅」という本についてここで触れたら、その著者である小林千展氏から通信を頂戴した。偶々自著の「ネット検索」の結果、この呟きに当たったという説明だった。その後も知人を案内して4度も行ってるそうで、秋葉街道が大いに気に入ったのだろう。
 若いころ、この街道を一緒に歩こうと誘ったら大いに賛同してくれた人がいた。それも、できたら男女二人が虚無僧の装束で歩いたら、あの古い街道に相応しくはないかと言って盛り上がったものだ。南朝の宗良親王のことや山頭火の話をその人にもしたのかはもう忘れたが、その奇抜な案は今でも悪くないと思っている。
 秋葉街道に関心を持ったのはそれよりももっと以前からだった。大鹿村へ伯父を案内して、父ともう一人をまじえ行ったとき、初めてこの街道のことや、それにまつわる歴史を知った。分杭峠は帰りに超えたがまだ未舗装で、すすきの生い茂った埃っぽい山路だったことが記憶の隅にある。古い街道としては、しかし、あのころの方が趣があった。合掌

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