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徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

わが家にテレビが来た日 ~ アナログ放送終わる ~

2011-07-24 20:50:59 | 時事
 今日の正午を以ってテレビのアナログ放送58年余の歴史が幕を閉じた。わが家にテレビが来たのは昭和33年(1958)の春のことだから、放送開始から5年経っていたわけだ。「電化製品の三種の神器」と言われていた頃だったが、洗濯機や冷蔵庫よりも先に白黒テレビが来た。「来た」なんて簡単に言っているが、共働きをしていた両親には大変な経済的負担だったに違いない。なぜかこの昭和33年という年は僕にとってエポックメーキングな出来事が多く、テレビという文明の利器が大いに役立った。この年の4月、僕は中学に進学したが、その直前の3月、後に僕が進学することになる濟々黌が春の選抜高校野球で優勝した。超高校級といわれていた王貞治を擁する早稲田実業を破っての優勝は熊本県民をテレビにくぎ付けにした。そして4月には大ファンだった長嶋茂雄が巨人に入団した。金田正一に4打席4三振という派手なデビューだったが、熊本ではこの試合のテレビ中継は見られなかった。その他にも野球がらみでは日本シリーズで巨人が西鉄に3連勝した後、4連敗をするという野球史に残る名勝負があり、打撃の神様といわれた川上哲治(熊工出)が静かに引退していった。そしてこの年の極めつけは、11月に宮内庁から発表された皇太子殿下と正田美智子さんの婚約発表だった。ミッチーブームが起こり、テレビでも翌年のご成婚まで連日のように美智子様関連のニュースが流された。あれから53年、アナログ放送という技術はその歴史的役割を終えて消えていくわけだが、僕らの生活文化や教育などに果たした貢献は計り知れないほど大きい。