コバヤシ君作成の 「体重変化表」
前回、コバヤシ君(45)が医師から「メタボ」と言われて、あわててダイエットを開始したことを書いた。これに対してコメントを寄せてくださったyukariさんから、コバヤシ君のダイエットがその後どうなったのか気にかけていただいたので、昨日さっそく職場でコバヤシ君に「取材」を申し入れた。
「コバヤシ。メタボをきっかけに始めた減量の話をきかせてくれ」と僕。
「なんでですか? のんさんも、減量しはるんですか?」
「なんで僕が減量せなあかんね。とにかく詳しいことを知りたい」
「そんなこと知って、何にしはりますのん?」
「何でもええがな。出し惜しみするんか?」
「そうやないですけど、理由を言ってくださいよ、理由を」
「言ってやらない。内緒だも~ん」
「変なの…。僕の話なんか聞いてもしゃーないと思うんですけど」
「ええい、うるさい。職務命令じゃ。吐け、コバヤシ!」
「…ほんまに、けったいな上司ですねぇ」
…ということで、僕はコバヤシ君をドーカツして、その全貌を把握した。
今日はその結果を、皆さんにお知らせするわけである。
結論から先に言うと、コバヤシ君は20キロのダイエットに成功したのである。
だから、どうしてもその秘訣を聞き出す必要があったのだ。
~ コバヤシ君の減量大作戦 ~
最初にお断りしておくが、このコバヤシ君の過酷で壮絶な減量大作戦は、涙なくしては語れない。語るも涙、聞くも涙である。
これを読まれた方が流す涙は、たぶん1リットルでは済まないであろう。
去年の8月13日。
コバヤシ君は人間ドックで医師から「あなたは、メタボです」と言われた。
「ぎょぇ~」とコバヤシ君が叫んだかどうかは…知らない。
しかし、相当ショックをうけたようだ。
「そのとき、何キロやったん?」と僕。
「89キロでした」とコバヤシ君。
「昔はどれくらい?」
「70キロジャストでしたね~」
彼の身長は、約170センチである。
そして彼は「メタボ宣告」をきっかけに、一大決心をする。
まずは食べ物を次のようにした。
朝食はバナナ1本。
昼食は職場でちっちゃなサンドイッチ1個と野菜ジュースとヘルシア茶。
これが400キロカロリーだそうだ。
夕食は、自分の大きなお茶碗を、中学に上がったばかりの子供と取り替えて、子供用の小さなお茶碗に御飯を一膳。アルコールは飲まない。おかずは普通に食べる。
そのほか、脂肪を燃やすというサプリメント「L・カルニチン」というのを、1日2錠飲む。75錠入りで1980円だそうである。
あきれるほどの大食漢だった彼が、こんな食生活を始めたのである。
涙ぐましい努力、とはまさにこのことである。
「そんなんでは、お腹減るやろ。よう我慢できたなぁ」と僕が感心すると、
「最初の頃はチューインガムばっかり噛んで、飢えをしのいでいました」
ガムか…。なるほどなぁ。
「最近は慣れてきたから、ひもじい思いをすることはありませんよ」
胃袋が小さくなったというわけだ。
食事療法に加えてもうひとつ大切なのは、運動である。
コバヤシ君は、夕食を終えたあと、歩きに出ることにした。
家の周辺を約6キロ、1時間、早歩き。
しかし、ただ歩くだけでは効果が少ない。
彼は両足にフィットネス用の錘(おもり)をつけて歩いた。
この錘は、最初の頃は2kgだったが、慣れると次は5kgに一気にアップした。
両足にそれぞれ5kgの錘をつけて1時間歩くのである。
まるで「巨人の星」の星飛雄馬みたいな話である。
「家に帰ったときは汗びっしょりになりますよ、ほんまに」
「そらそやろ。しかしなぁ、よ~やるなぁ、そんなこと」
僕は感心するというより、あきれてしまった。
一方で、彼は凝り性だから、パソコンソフトのエクセルを使って、自分の「体重変化表」というものを作り、毎日の体重をこまめに表に書き込んでいった。食事や運動のほかに、こういう努力も、ダイエットを成功させるためには欠かせないことかもしれない。
それが、冒頭の表である。
小さすぎてわかりにくいので、それをタテにして拡大してみた。
コバヤシ君に頼んでプリントしてもらった彼の「体重変化表」である。
表がスタートしたとき、つまりメタボ宣告されたころの体重は89キロであった。
そこからダイエットを始め、1ヵ月後の9月中旬には80キロに落ちた。
つまり、最初の1ヶ月で約10キロの減量に成功したのだ。
さらに次の1ヶ月で4キロ減の76キロ。
11月初旬に75キロ。
12月中旬には72キロになって、その後半月間は変化なし。
表を見ると、今年1月初旬に、一度70キロを下回っている。
「このときは、風邪引いて飯が食えませんでしてん」
70キロを切ったのは、アクシデント、つまり病気やつれだった…。
コバヤシ君の若い頃の体重が70キロだったという。
ダイエットの成功で、その頃の体重に戻ったわけだ。
現在も、70~71キロで平行線をたどっている。
「ふ~む。ようがんばるなぁ…」
「えへへ~。もう慣れましたわ」
…というコバヤシ君の減量大作戦の顛末でありました。
………………………………………………………………
しかし…
これほど意志の強いコバヤシ君も、実は数年前からうつ病にかかっており、一昨年の秋は2ヶ月近く仕事を休んでいた。昨年の4月に人事異動で、今の僕の職場へ配置されてきた。彼は昔からの僕のマラソン仲間だったのだが、そのとき、初めて彼がうつ病であることを知った。一途で、人一倍責任感が強い性格なので、そうなりやすいのだろう。
今でも朝晩、抗うつ剤を飲み、毎月医者に通う。時々、朝に、
「すみませ~ん。きょう体調が悪いので休ませてください」
と、職場へ苦しそうな声で電話を掛けてくる。20キロの減量を成功させた鉄の意志を持つ彼の、もうひとつの側面である。
人って本当に、一面だけでは、はかりがたいですね~。
僕が約半年前に発症した耳鳴りで自律神経が乱れ、今も安定剤を飲んでいるのを知って、コバヤシ君は
「薬、何飲んではりますのん?」と聞くので、
「デパスや」と答えた。
「あ~、デパスですか。僕、あれは身体に合いませんねん。いま飲んでるのは○○と△△です。デパス、どうですか? 効きますか?」
と親しみを込めて尋ねてくる。
コバヤシ君にとっては僕は「精神安定剤服用同士のお友だち」なのであろうか。
まあ、それで彼の気持ちが和むなら、「クスリ友だち」でもいいけどね。
ということで、今日の締めくくりに、ひとこと。
コバヤシ流ダイエットは、普通の方はしないほうがいい…というのが感想です。
急に自分に無理な我慢を強いると、ストレスがたまって逆に身体に悪いです。
現にコバヤシ君は、ダイエットが成功しても、相変わらず、
「安定剤を飲まないと、過呼吸になってパニックになるんです」
と言っています。ココロのほうは未だ改善されていないわけで…。
こういう過激なダイエットを真正面から実践する彼の完全主義なところが、また、うつ病になりやすい性質でもあるのでしょう。
なんのこっちゃわからん話になってしまいましたが…。
しかし、すっごいですね。コバヤシさん!
半年程で、20キロ減ですか
それに、このグラフ・途中でリバウンド無しですやんか。
これは、ダイエット本出せまっせー。。。
すごい、意思の固い方ですね。なかなか真似できませんよ。食べるもん食べんと運動。。。でけへんでけへん(><)自分に甘い私には無理です!
それだけ、意思が固い方なら、病気も克服できるでしょう。毎日が緊張の連続でも疲れるし、だらだらリラックスしててもいかんし。。。心身共に健康でいる★っちゅうのは簡単なようで難しいですね
それにしても、コバヤシさんの努力には頭が下がります。私も春から、ウォーキングくらいは始めよう!
これはなかなか、真似ができません。
コバヤシ君の意志の強さは半端じゃありませんね。
しかし、この強固な意志と真面目な性格が、両刃の剣になっとります。
コバヤシ君がもうちょっとテキトーな人間だったら、病気も早く治るはずなんですが…というより、そんな病気には最初からならない思いますが…。
むずかしいですね。
それはともかくとして、コバヤシ君に、このあとも(たとえば一生ずっと)こういう食生活を続けていくのか…? と聞きました。
「う~~~~ん」と唸っておりました。ちょっと悩んでいるみたいで。
「リバウンド」の5文字が、頭をチラチラかすめているそうです。
ダイエットをするなら、急激に食生活を変えるより、運動を日常に取り入れて、1月に1kgほど落としていくのが理想だと言われています。
大阪では、そろそろ春の気配ですね。
今日と明日は暖かくていい日和のようです。
僕はこれから に出ます。
yukariさんもがんばってください。
上記のコメント、「名前」と「タイトル」を入れ忘れました。
失礼をば…。
先日、やはり「メタボ」と言われたそうです。
そこでスポーツジムに通い出しました。
が、食事はいつもどうり食べてます。
ジムも仕事の関係で、週に3~4回通えればいいほうです。(痩せる気あるのかしら??)
夫も昨年「メタボ」と言われました。
私ですか??私は、まだ、予備軍です。(本当ですよ。)
2も、3年ほど前に12kgを3ヶ月で落としましたが、リバウンドで16kg増えてしまいました。
そのため、今回はジムへ通う事にしたようです。
コバヤシくんもリバウンドしないといいのですが・・。
いつも楽しいコメントをありがとうございます。
僕はしみじみ思うのですが、食事を減らして体重を減らしたら、食事を元に戻せば体重も元に戻るのではないかということです。元に戻るだけならいいのですが、加速がついて、減量前より太ったりする人がとても多いみたいですよね。
のこたんさんの息子さんもマイナス12キロプラス16キロのリバウンドですね。
コバヤシ君も、今の食生活をいつまで続けるのか、興味深いです。
人生は順調な日課を過ごせる穏やかな日々が続くとは限りません。
仕事や家庭で、何か挫折があったり、辛いことがあったり、急に忙しくなったりすれば、つい食べてしまいます。
コバヤシ君も、今は残業のない職場にいますが、忙しいところへ行けば、食後に歩きに行ったりできなくなります。
継続してダイエットするということは、とても難しいと思います。
ご主人も息子さんもメタボということですがのこたんさんは、予備軍ですか?
どうかそのまま、予備軍で踏みとどまってくださいね