レンタルビデオ店でお目当ての映画を探すのも、それなりに難しい。
先日、TSUTAYAで、東野圭吾原作の「容疑者Xの献身」を探したが、
どこを探しても見つけられず、仕方なく別のDVDを借りて帰った。
それを息子に話すと、「絶対に置いてあるはずだけどなぁ」と不思議がり、
「テレビドラマのガリレオのところは見たの?」 と僕に尋ねた。
「見ていない。テレビドラマとこれとは関係ないやろ」 と答えると、
「その映画にはガリレオが出てくるのだから、そこに置いてあるはず」
と自信ありげな言葉が返ってきた。
僕は再びTSUTAYAへ行き、テレビドラマのコーナーを探した。
すると、息子が言ったように、ガリレオシリーズの中にまじって、
映画 「容疑者Xの献身」 があった。 「あ、よかった〜」
そう思いながらも、一方では、なんでやねん、という気持ちだった。
テレビドラマはテレビドラマ。 映画は映画。 別のモノではないか。
僕は邦画のコーナーの隅から隅まで探したのである。
「新作」 や 「準新作」 の場所を除き、
アクション、ミステリ・サスペンス、ホラー、恋愛、青春、
…など、いろんなカテゴリの棚をすべて探しまわり、
むろん、分類されていない一般邦画のコーナーも全部見た。
でも 「容疑者Xの献身」 は邦画の場所には置かれていなかった。
それが、TVドラマのコーナーに並んでいたとは、なんのこっちゃ。
「だって、その映画には福山雅治のガリレオが出てくるからね」
と息子は繰り返すのだが、だから映画をTVドラマコーナーに置くのか?
そういうところへ頭がまわらない僕のような人間も、いると思うのだよ。
少なくとも両方のコーナーに置いておくのが、店としての配慮だろう。
とまあ、そんなことで、映画「容疑者Xの献身」を見た。
小説のあらすじを6月11日のこのブログ、
「はじめての東野圭吾」で書いたので、
それをここに、再度掲載します。
天才数学者がひそかに慕う女性が、執拗につきまとう元夫を、娘と2人で殺してしまう。
彼は、自首しようとするその母子を思いとどまらせ、自分の指示通りに動くように言う。
そうすることによって、彼はその女性に寄せる恋慕の情を成就させたいと考えたのだ。
そして、母子のアリバイ工作をし、得意の緻密な思考で完全犯罪を企てる…。
小説は犯人の側から描かれているので、妙に共感し、つい犯人を応援したくなった。
しかし、途中から湯川という物理学者が登場し、事件の謎を解明していく。
彼が、テレビで福山雅治演じた探偵ガリレオである。
ガリレオの明晰な推理で、天才数学者の完全犯罪も、
あと一歩というところで頓挫してしまう。
これが小説のストーリーだが、映画は、原作に忠実に描かれていた。
期待どおりの出来栄えで、容疑者役の堤真一が絶妙の味を出していたし、
原作には出てこない女性刑事の柴咲コウも、キラッと輝いていた。
しかし、小説でもこの映画でも、つい、容疑者の肩を持ってしまう。
快刀乱麻の推理を展開する福山ガリレオが、冷酷非情に見える。
「福山さん、なんとか堤さんを見逃してやってくれない?」 なんて思う。
それだけ、このストーリーの中にハマってしまっている証拠だろう。
原作を読んでいたので、映画の前半の、ちょっとしたシーンにも、
あぁこれが重要な伏線になるんだなぁ、なんて思いながら、楽しめた。
TSUTAYAでさんざん探しまわって借りてきた甲斐があったというものだ。
それに引きかえ…と言えばナンだけど、これまで少し触れてきた
「インシテミル」 という映画には、ついていけなかった。
「7日間のデスゲーム」というサブ・タイトルがつき、
時給112,000円の心理戦。参加者10名。死ぬか、稼ぐか
…というキャッチコピーには思わずヨダレが出そうであるが、
ぞくぞくっとするミステリ映画というものではなく、
どちらかと言えばホラーじみて、荒唐無稽すぎた。
映画は考えるものではなく感じるものである、とよく言われることだが、
こういう世界に入ってくると、何? この映画は? と考えざるを得ない。
う〜む。 感性が鈍ってきているのだろうか?
この映画は、ホリプロの作品だそうだ。 やっぱりなぁ。
…何がやっぱりか、わからないけど。
話のついでに、もう一つ、最近見たDVDの話を。
これも刺激的なコピーが話題になった「運命のボタン」である。
このボタンを押せば、あなたは100万ドル(約1億円)を受け取る。
ただしこの世界のどこかで、あなたの知らない誰かが死ぬ。
さて、あなたはボタンを押しますか?
そういったような宣伝文句だった。
キャメロン・ディアスが出ているので、あやしい映画ではないだろう。
そう思って見たのだが、思いっ切りあやしい映画であった。
面白いといえば面白い映画だったけれど、これもサスペンスではなく、
ホラー系に加えてSFの要素もごちゃごちゃと加わったB級映画だった。
あらすじは、こうだ。
(ただし、後でネタバレが出てきますので、これから見ようという方は、
あとのほうは、読まれないほうがいいかと思います)
ある日の明け方、ノーマ(キャメロン・ディアス)とアーサー(ジェームズ・マースデン)夫妻のもとに箱が届く。箱の中には赤いボタン付きの装置が入っていた。その日の夕方、スチュワート(フランク・ランジェラ)と名乗る謎の人物がノーマを訪ね、驚くべき提案を持ちかける。
「このボタンを押せば、あなたは100万ドル(約1億円)を受け取る。ただしこの世界のどこかで、あなたの知らない誰かが死ぬ。提案を受けるかどうか、期限は24時間。他言した場合取引は無効」。 ふたりは道徳的ジレンマに迷うが、目の前に1億円を見せられ、生活が苦しいこともあり、結局ボタンを押してしまう。だが、それは想像をはるかに超える事態の始まりに過ぎなかった。(Woman.exciteシネマより)
ボタンを押せば1億円がもらえる。
しかし、それによって知らない誰かが死ぬ。
あなたはどうしますか…って?
う〜ん。 1億円と引きかえに、知らない誰かが死ぬ。
最終的には、悩みながらも、押してしまうのかな〜と思ったりする。
ま、悩まない人もいるんだろうけど。
映画でも、キャメロン・ディアスの夫婦は、悩み抜く。
しかし最後には、妻のキャメロンが衝動的にボタンを押す。
その瞬間に、ある家庭で、家庭内殺人という悲劇が起きる。
ネタをバラしてしまうと、次にそのボタンは別の家庭に持ち込まれ、
その家の人が同じ条件を提示されてボタンを押すと、そのとたん、
今度はキャメロン・ディアスが、愛する夫に撃ち殺されるのだ。
う〜っ。 予想もできなかった結末。 あぁ、怖い。
こうして、次から次へとボタンが押され、
その度に、直前に押した人物が死ぬ…
ということが繰り返されてきたのだ。
映画は、自分の利益のためには他人の死もいとわない、
という人間のエゴがテーマなのかも知れないけれど、
あいだに火星探査プロジェクトやら、人体実験やらが絡み、
鼻血をたらす人たちやゾンビのような集団などが出てくる。
どうも、このへんのところが、よくわからなかった。
運命のボタンをキャメロン・ディアス宅に持ち来む男、フランク・ランジェラは、
やけどが原因ということで、顔の半分がえぐれている。 このメイクがすごい。
この映画の中で最も強く印象に残ったことは…と聞かれると、このメイクと、
キャメロン・ディアスの美貌がちょっと褪せてきたかなぁ、ということでしょうか。
あ、それから、もうひとつ。
キャメロン・ディアスの夫役で出ていたジェームズ・マースデンだが、
顔がタレントの小島よしおにそっくりだった。
まあ、映画の評価としては 「そんなの、関係ねぇ」 わけですが。
オッパッピー! (どっちも、もう古いわ)
すみません。 長かったわりには、つまらない感想文で。