いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

ミャンマー事変。 myanmar disturbance

2021-03-20 20:02:16 | 日記
 (1)ミャンマー国民は日本国民とよく似ているといわれる。勤勉で識字率も高く、教育文化も高いといわれる。そういうミャンマーで軍事クーデターが起きて軍部が政権を再び握り、前民主政権のアウンサンスーチー最高顧問兼外相など幹部を拘束して、これに反発する武装しない反クーデター市民デモに対して軍、治安部隊が無差別銃撃をして死亡者が200人を超えているといわれる。

 (2)軍、治安部隊の鎮圧行動に対して反クーデター市民デモ側は大規模デモをくり返して、さらに就業不服従のロックアウト(報道)に出て対抗姿勢をみせている。ミャンマーにも影響力を持つ隣国中国はこの事態を内政問題だとして直接関わる発言を控えているが、非武装の反クーデター市民デモが軍、治安部隊の無差別銃攻撃にさらされて200名以上の死亡者を出しているのは内政問題として片づけられるのか、ただし中国も天安門事件で同じような軍による民主化デモ鎮圧行動はあり多くの犠牲者が出た。

 (3)国連安保理緊急会合でも非難声明は検討されたが、中露が慎重姿勢を示して後退した内容になった。ミャンマーは地政学的にもアジアの要衝として位置して、長い軍事政権のあとようやく民主的選挙で民主政権が誕生して海外からの積極的な投資を受けて発展の道を歩み始めたところであり、国民性の高い教育文化とともに期待も大きかっただけに、逆に民主化が進むことに危機感を抱いた軍部によるクーデター事件だ。

 (4)武装しない反クーデター市民デモ側の犠牲者が増えていけばそれだけ軍事政権にとっては自らを締めるダメージとなるだけに、軍部に有利となる民主選挙実施で軍部の影響力の残る民政移管を表明しているが、それでは収まりそうもない軍部と反クーデター市民デモ側との対立構造だ。

 国民性の高い教育文化のミャンマーでこういう事変(disturbance)が続く不幸は、独立運動を主導した国民的尊敬を集めるアウンサンスーチーさんの父、アウンサン将軍の国軍の歴史からくるものなのか、守るべき国軍が国民に銃を向ける不幸だ。

 (5)今米国では各地でアジア系住民に対する暴力事件がひん発(報道映像)している。コロナ感染拡大で世界最大の感染国となった米国ではトランプ前大統領が感染発生した中国を批判しており、中国系アジア住民(日本人も含む)へのヘイトクライム、暴力が横行しており社会問題となっている。

 関連性ははっきりしていないが、銃撃事件まで起きて6人のアジア系住民が犠牲(同)になっている。

 (6)トランプ前大統領の固い岩盤支持層といわれる白人マイノリティ層はトランプ氏の主張に同調して有色人種住民に対する反感も強く考えられて、今でも根強い支持があるといわれる。米国の分断社会を示すもので、米国の教育文化の後退を示すものだ。

 

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