いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

10年、先の見えない復興。 10 years , near sighted reconstruction

2021-03-10 20:02:59 | 日記
 (1)東日本大震災は今年で発生から10年を迎えるひとつの節目だが、福島第一原発事故の大きな被害影響から抜け切れずに震災格差が生じて復興は一様にはいかずに、復興予算の用途外使用も1兆円以上と報道されて回収のメドも立たずに、被災自治体でも復興事業完了せずが76%(報道)で、岩手、宮城では9割は復興したというところもあれば、福島は道半ばというところもあり、捉え方格差は大きい。

 (2)復興には大震災の影響が比較少なかった日本海側自治体を含めた連携、共同体の道州制が必要だと書いたが、震災格差是正のためにも考えるべきだった。政府は今年2年ぶりに政府主催の追悼式を東京(国立劇場)で開くとしているが、被災地、住民には政府職員の会食接待問題、処分で揺れる国政の混乱責任を明確にしない菅首相の態度を見て、無責任、利権政治の政府の追悼式でもないと思っているのではないのか。

 (3)東日本大震災発生で「ゼロ」からの出発となった東北被災地は避難人口流出で東京一極集中を加速させたが、コロナ社会の今日的社会ではテレワーク、オンライン、ワーケーションで地方に仕事の基盤を移して世界と仕事をする働き方も進んで、東北被災地「ゼロ」からの復興にもそういう視点があれば復興も違った展開をみせただろう。

 (4)米国シリコンバレーのIT産業集積地やハリウッド、ラスベガスのような砂漠の中の娯楽商業都市を目指すことことも考えられた。東北被災地の漁業、農業の地場産業との共存共栄も可能であり、「ゼロ」からのあたらしい時代、文化、社会、復興まちづくりを目指すことも可能だった。

 そういう発想は道州制からの広い政治、文化、社会エリアの特徴を活かしたものでもあり、そういう先を読む時代観、社会思想、構想力があれば復興も違った展開をみせただろう。

 (5)岩手、宮城の9割は復興したも「ゼロ」からの復興であり、また元の「ゼロ」に近づけた、戻った、スタートに立ったということであり、本当の復興はこれからの展開による。
 福島では福島第一原発廃炉40年と向き合うことになり、先の見えない復興(near sighted reconstruction)だ。

 (6)10年たって先の見えない復興もここまできて原発依存症も、政治、国民、社会の「力量」を現わすものだ。

 

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