いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

政府ピエロの沖縄暴言。 governmental pierrot speak violently

2011-11-30 19:38:21 | 日記
 (1)政治、外交に「機密」など本来あってはならない。国民の知らないところで(密室政治)国の方針、責任、負担、義務が一部の権力者によって決められることなど、結果として国益に反することがあってはならない。

 「手の内をすべて見せる訳にはいかない」などとは、一部の権力利益享受者の都合のいい政治私物化、自己願望保身、力量不足、交渉努力不足隠しの言い訳にすぎない。09年の政権交代を選択した国民によって従来の既得権政治、密室政治は完全に否定されたのだ。

 そういう民主党政権首相からいまだに「手の内を」発言が公然と語られるのは、政治に対する国民の意思、期待を正しく理解していない、把握できない政治能力、裁量不足を示すものだ。

 (2)尖閣諸島沖中国漁船衝突事件で、同事件の推移を記録したビデオテープ映像を事実関係の確認のために公開すべきだとの要請に反して、結果としてその後の政府の対応のまずさを隠すために対外関係、国益保護を守るなどと言って非公開とした政府に対して、海保庁職員がネットワークに勝手に映像漏えいした事件の本質が機密不要論の構図だ。

 本末転倒の政府はあろうことか、このあってはならない「機密」の保護(結果としての政府の過失保護)のために公務員に対して「秘密保全法」まで制定して規制、制御する意向だ。
 国民とともにがテーゼ(these)の民主党政権の、反国民的な秘密保護主義、強権政治だ。もちろんすでにマニフェスト中止、後退、見直しで、民主党政権のテーゼは崩壊しているが。

 (3)28日夜にメディアとの非公式と言う建前の懇談会での解任沖縄防衛局長の非人道的暴言(speak violently)問題、政府職員の脇が甘いとかの事務的問題ではなくて人格、資質の人間性の問題だから、通常はオフレコらしい「非公式」とか機密とかで隠し通せる事柄ではなかった。

 メディアが政府関係者と接触するのは、どんな場所、条件、慣例であっても「情報収集」が目的で、そこで収集した情報は将来にわたって事態の背景として記事、ニュースの核心として広く開示されていくのが当たり前だ。そうでなければ、政治をチェックする健全なメディアの存在意味はない。

 そんな当たり前の前提の中での解任防衛局長の、ひとり高揚した(酒の席であったらしいが)劣悪な、立場を誇示したい自慢情報の歪(わい)曲した披露だったのだろう。
 人格、人間性の劣悪さ、程度の悪さを自ら演じるピエロ(pierrot)の暴言(government pierrot speak violently)だった。

 (4)普天間基地移設先問題は、日米合意により辺野古沖周辺への移設決定に沖縄が全面反対する構図の中で、米国からの来年6月までの同移設工事工程完了の強い要請が示されて、今年中に辺野古沖環境影響評価書(assessment)を政府が沖縄県に提出する予定という緊迫(県知事は回答の義務)したステージを迎えていた。

 解雇防衛局長はこの政府の方針に添ってかなり強行な地元対策を推進していた(報道)人物と言われており、今回は身から出たサビの政府ピエロを演じた。
 こんな政府のピエロが沖縄問題の防衛責任者のひとりであったなどとは、沖縄に失礼千万だ。政治、外交に「機密」など、本来あってはならない結果だ。

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地位協定。 status of forces agreement

2011-11-29 19:36:12 | 日記
 (1)09年の政権交代による民主党政権初代首相の普天間基地移設先問題発言で、「国外、最低でも県外」主張がいかに政治環境の整理、整備の不備、不足のものであったのかをあらためて思い知らされた日米地位協定の運用改善の合意発表だった。

 米軍は国外に展開する駐留米軍軍属(軍人以外の家族、民間人)の身元安全、米軍の行動優位を保障するために、当該国と米国主導、一方的優位の地位協定(status of forces agreement)を結んでいる。
 当該国での米軍兵士、軍属の犯罪行為、事故の第1次裁判権を米国側が有するとか、基地は元どおりにして返えす義務はない、通信電波は米国優先という治外法権政策だ。

 生命を賭けて当該国の安全、財産を守る米国の代償としての一方的優位な保障条件協定と言うところだ。戦後60年以上も経過して、沖縄返還から40年以上も経つのに、沖縄ではつい近年まではこの地位協定のために増え続ける米軍関係者の犯罪、事故にあたっては、米国側が身柄確保から裁判の有無まですべての権利を有していた。

 治外法権の米軍基地内に米軍関係被疑者の身柄を置き、帰国させて事件、事故の責任を問わないことがまかり通った時代があった。米国側の生命を賭けてまで日本の安全、財産を守る日米安保同盟の代償、優位観に基づく当然の権利と言う米国の主張、論理(地位協定)だ。

 沖縄がいまだに米国(米軍)占領政策の中にあることの実態を示し、そして、いざと言う時に米国(米軍)が本当にその生命を賭けてまで日本を守るかという現実的保障もない、中東、アジアのようにエネルギー資源の確保のためでもなく、軍事戦略的基地だけの日本だ。
 そもそもアジア共産化阻止への軍事的布石政策のものであり、近年は中国をターゲットにした東アジア軍事戦略の拠点化、果ては中東軍事戦略の出撃地点化まで拡大している「沖縄米軍基地」の存在だ。
 とても政権交代しての「いきなり」の米軍基地国外、県外移設主張など問題にされるレベルのものではないことがわかる沖縄事情だ。

 (2)さすがに近年は日米同盟の深化、経済協力関係の強化促進で日本の立場にも配慮が見られて、犯罪、事故事例(悪質性)によっては日本側の要請により被疑者の引き渡しにも応える柔軟態度に変わってきていた。
 そういう経過を踏まえてようやく米国に第1次裁判権があるとした「公務中」の場合でも、「日本側の要請に好意的考慮を払う」として日本側の裁判権行使の「可能性」を容認する地位協定運用上の見直しに両国が合意した(公務外では日本側に裁判権を認めているが、公務かどうかは米国の裁量)。

 日米両国の安保体制上の立場を踏まえた何とも押し付けがましい、遠回しのもったいぶった譲歩姿勢の「運用上の見直し」文言だ。

 (3)政府は普天間基地の県内移設(辺野古沖周辺)日米合意の実現に向けて米国譲歩の一定の成果、前進と言っているが、実質上の沖縄占領政策としての地位協定の現実が浮き彫りになればなるほど、一体今はどういう「時代」なのかの時代錯誤観に陥るばかりだ。

 この「一歩」を沖縄開放、普通の日本化へつなげる布石として「時代」に合った日米安保、同盟、協力関係のデザイン構築に政府はまい進(交渉)すべきだ。
 (本日、沖縄問題での「不適切」な発言で政府機関関係責任者が解任され、この問題をまた複雑化させた。)

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橋下維新の会。 metropolis conception

2011-11-28 19:44:46 | 日記
 (1)売り言葉に買い言葉で、今の政治の閉そく感を変えるには「独裁」も必要と言った、ちょっとエキセントリック(eccentric)な橋下さん、自身が代表の維新の会双方が大阪ダブル(市長・府知事)選挙に勝利した。
 橋下さんは60%近い得票率で2位とは20%近い得票差、府知事はダブルスコアーに近い大差であった。週刊誌による橋下批判記事も大阪人気質の反発を買って逆効果になったのではないのか。

 橋下さん、維新の会ともに掲げている「大阪都」構想(metropolis conception)が市民、府民に支持されたものだ。また、既成政党群を向こうに回しての橋下さん、維新の会の勝利は、既成政党への不満、期待の低さを示すもので今後の国政(選挙)に及ぼす影響力も大きい。
 既成政党への失望感はEUでも顕著になっており、2大政党論の米国でも第3の勢力への関心も見られ始めて国際的な流れの中にある。

 (2)政治の使命の中には、国民、市民に行政の将来構図、グランドデザイン(grand design)を示す大きな目標があり、橋下さんのアイディアにはその政治理念があったと言うことだ。東日本大震災の復興デザインと言い、今の政府にはないものだ。
 府知事時代は府庁、既成概念との対立、改革以外は、大阪、関西圏の経済、社会改革にはさしたる実績もなく、「大阪」の地盤沈下には歯止めもかからなかった。

 しかし、大阪都構想は、「行政改革」には大きな意義、意味もあり、「政治改革」の観点からも政治理念、理論で革新性、改革性、実効性の高い地方政治からの強いメッセージ力、モチーブパワー(motive power)として大きな意義、意味のあるものだ。

 (3)都構想実現のためには法令改正(現在は首都のみ適用)など国政への積極的な参加も必要で、今回の大阪の勝利に加え、愛知、名古屋でも「中京都」構想の推進力、政治理念、県市民の高い支持力を持った首長が、地域政党代表として国政への働きかけ、政治参加も視野に入れた動きがあり、今後この「流れ」は大きな勢力となって政治改革を推進していくだろう。
 閉そく感のある(国政)政治の流れを変える起点となるものだ。都構想の具体化政策、調整に時間はかかるが、推進すべき政治課題だ。

 (4)一方、橋下新市長、松井新府知事の維新の会は、現在までには活性化が東京、名古屋、京都止まりで沈滞した大阪、関西圏の経済、社会、教育の再生復活にはさしたるアイディアもなく(教育条例は専制的なだけ)、今後スポットライトをあびた行政改革(大阪都構想)の効果の中でどんな大阪復興の政策課題を掲げていくのか、政治理念、理論が試される。
 特に企業の先端的技術開発力では、東京、名古屋に見劣りする。

 反東京の風土の中で、近代化の中で必ずしもロケーションのいいとは言えないポジショニング(positioning)の大阪、関西圏の独自性、発展性を再構築していくのか、課題は政治よりも経済、社会、教育の復活再生にある。

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さがみおおの。 k. zaitsu live and talk concert 2011

2011-11-27 19:24:13 | 日記
 相模大野に来ています。グリーンホール相模大野での財津和夫さんのlive and talkコンサートです。途中、紅葉真っ盛りの山並みを楽しみながらの財津さんのコンサートです。
 今日は、短髪ヘアーで決意を表した財津さんのコンサートです。「もっと年をとって、もっともっとわがまま勝手、好き勝手なことをやっていくんだという気持ちになります。」と「やらせて、ください。」と財津さんは最後に力強い口調で述べました。

 午後5時30分すぎ、クリーンカット短髪に整えた坊っちゃんスタイルの財津和夫さんがステージに登場してコンサートはオープニングです。
 「ほんとに秋空が晴れわたって気持ちのいい風が吹いていました。もっともっと気持ちのいい風が吹くようなコンサートにしたいと思います。」とビートルズのバラードアレンジの「抱きしめたい」と「愛の力」です。

 今日の財津さんは、声を出すのが苦しそうな表情も多く、そこは丁寧な歌い方、言葉の表現力、歌のうまさでカバーするコンサートとなりました。それでも、「wake up」は力強く、高低幅の広い音程も安定していてすばらしく、「急行の停まる街」は押さえた分、情景、情感が余計あふれてすばらしい楽曲となりました。

 「福岡で青春時代のほとんどを過ごしました。福岡の風、光とか海の潮風がしみ込んでいます。なかなか濃いものです。バンドとして東京に出てきて最初に渋谷線って言うんですか黄色いヤツ、ガタンガタン揺れて、東京の人はこんなのに乗っているんだと文化の違いにびっくりしました。」と「my dear」です。

 「今日はチューリップというバンドのコンサートではありません。チューリップだったら青春時代に戻れるかもしれませんね。メンバーが集まるとパッと戻れるんです。気の置けない間柄と言うか、オレ、オマエで通じるそれがいいんです。十分大人になってからでも、そんな風に話し合いたいものです。」と「ストーブ」です。

 「この世の端でも」のあと水を飲みながら、「今回の構成の中には息苦しくなる曲が数曲あります。水を飲む振りをして休憩しているんです。1980年、31年前ですよ。ぼくはチューリップど真ん中でやっていました。でもちょっと冒険してみたくなって、ひとりでやってみたらどうなんだろうとね。
 ひとりでやるんだから、チューリップがこんなところまで来ているんだし、ひとりじゃコケたでは困るんでタイアップでやろうと時計のコマーシャルに出てみようと1980年正月にテレビにいっぱいでました。お陰で一応ヒットということになりました。
 でもその曲好きって言ってくれるひとあまり聞きません。その曲を今からやるんですから、大した度胸ですね。」と「wake up」すばらしい楽曲にしました。

 「愛はちっとも難しくない」のあと、「最近はテレビつけっぱなしで、ネコがひざのところに来るとあたたかくなって眠くなる。動物と付き合っていると、ちょっと大胆なこと言いますと『愛』って何かってわかる気がします。
 ごはんほしいという関係、ごはんあげるという関係でつながっているんですが、それだけじゃない、それ以外のことでつながっていると思えるんです。思い違いかもしれませんが、何かほかにあるつながり、それが『愛』だと思ったりするこの頃です。そう考えれば、愛はちっとも難しくない、愛はシンプルだなと思うんです。
 『愛』って、私を必要とする、あなたを必要とする、とても愛っていいじゃないですか。」

 「青春の影」のあと、「年とって好き勝手なことをやっていくようになるんですが、ある意味こんな仕事していますと、好きなことをやれてよかった、もっと年をとってもっともっとわがまま勝手、好き勝手をやっていくんだという気持ちになります。『やらせて、ください。』
 みなさんにいいひとねと言われて、またコンサートにいきたいねと言われるようになりたいと思います。」と財津さん決意(determination)を力強く述べました。

 「心を開いて」でキーボードの小泉くんがサッカー、サムライブルーのブブセラを持ち出して自らのキーボード演奏に合わせて吹く格好をしてみせました。財津さん、「oh , no」の仕草です。
 アンコール1曲目のあとも、バンドメンバー紹介の前にまたアンコール・コール、手拍子がホールを包む、ホール一体となった財津さんの音楽性、人格がよくでたコンサートとなりました。

 メンバー 財津和夫(V G Pf) 山内和義(B Pf Ft) 小泉信彦(Pf andブブセラ) 田中トオル(D) 尾上サトシ(G)

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理想と現実の功罪。(企業倫理) corporate ethics , merits and demerits

2011-11-25 19:40:20 | 日記
 (1)企業(経済)は利益追求型競争社会だ。何と競争するかと言えば、時代、社会、企業間、商品、消費者そしてどの社会にも共通する欲望とだ。
 大王製紙と言い、オリンパスと言い社会的に名の知られた企業の巨額の経営資金の使途不明問題が続く経済界だ。欲望を制御出来ずに企業経営者トップの企業資産の個人的な(あるいは判断による)資金流用を、ひとりはあからさまに不正調達使用を演じ、ひとりは20年にも及ぶ損失隠しで装った。
 やりたい放題の手法は「幼稚」と「技巧だまし」ではあっても、ともに誰の目にも明らかな異常な突出した資金操作で社会常識パラダイム(paradigm)への高慢、傲慢な挑戦であった。

 同族会社経営の弊害は古くから指摘されている。適正な競争力を失い企業の活性力を阻害してきた。まっとうな同族会社はすぐに外部活力を導入してきたものだ。事件は時代錯誤、遅れの大王製紙の幼稚な企業倫理観(corporate ethics view)を示したと言える。
 一方オリンパスは、反社会、反経済、非生産的な意図的、周到な「だまし」の技巧を使ったつもりが、頭隠して何とやらのこっけいな自業自得事件だ。

 (2)企業というのは近年になっては技術革新による社会分野活動効率化への貢献度必要性も高く評価されてはきたが、利潤追求至上主義が最大の活動目的だ。
 組織的に手の内を見せずに(隠して)手段を選ばないギリギリの手法選択で企業利益を優先して確保する。

 企業は商品の純粋価格(原価)では商売しないからそこに企業利益(利潤)を上乗せして消費者に提供する。それぞれ原価、利益利潤は公開しない。
 そこまでは経済原理として理解(非公開性を除いて)しても、商品価格に企業独自の文化、スポーツ運営費など(社会貢献活動としては意義はあるが原価上乗せは倫理違反)消費者付加価値にかかわらない企業余剰経費を上乗せているとなっては、技巧だましの手法で理解はされない。

 持続可能な企業活動の社会的信用、公正性、公平性、共益性の必要のためにポーズとして組織的、機能的管理システムにより企業統治(corporate government)を働かせるのが企業理論構図だ。企業倫理と言われるものは社会構成には必要要件ではあっても理想論(ideal)であって、利潤追求至上型の現実(actuality)のものではない。
 理想と現実のすき間に企業経営者トップの都合のいい恣意不正、幼稚と技巧だましが介在していることを示す企業実態だ。

 (3)企業は成長すれば技術革新、効率化促進で社会分野に貢献する意欲を示すものだが、バブル経済成長期の反動としての近年の日本経済の停滞には、経営者の意識の中にも社会性よりも個人性、企業性、保護主義スタンスが多重を占めて、結果として企業成長を阻害、放棄していることが伺える企業犯罪事例だ。

 組織がそういう個人を制御できない企業統治の根源には、依然として古い親方日の丸体質があると言うことだ。企業経営者の集団、経団連も狭い自己利益保護ばかりに走って社会貢献パラダイムの存在感、スケールを失っており、経済回復、雇用回復以前の企業価値の多様性を見失った経営者意識の実態こそが日本経済には問題だ。

 (4)自動車産業の先端的技術革新(ハイブリッド、電気自動車)、新興国進出戦略、LED技術、太陽光発電、燃料電池など見るべき健全な社会活動貢献型も一方ではあり、二極化、差別化が進む経済界だ。

 経済活動の二極化と同じくして、日本社会は中間所得層が減って二極化、格差社会が進んでいる。日本の歴史の転換点でもあり、功罪(merits and demerits)同在する社会現象の中だ。

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