いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

フラフラ米朝首脳会談。 groggy summit conference

2018-05-31 19:44:21 | 日記
 (1)6月12日シンガポールでの米朝首脳会談の中止を発表したばかりだが、米朝双方から再会談の可能性を探る行動が出始めている。
 南北首脳再会談が26日に行われて、トランプ大統領は6.12米朝首脳会談の再調整に向けて30人規模の先遣隊チームをシンガポールに向けて出発させ、政府関係者を北朝鮮に派遣して協議する意向のようだ。

 (2)金委員長は南北首脳再会談後に「(首脳会談は)6月12日に予定」(報道)と表明し、「金委員長が朝鮮半島の完全な非核化の意思を明確にし、米朝首脳会談の成功に向けた意思を表明した」(報道)と伝えられている。

 当初トランプ大統領が北朝鮮の怒りと敵意を理由に米朝首脳会談の中止を表明(書簡)した時に、こういう状況で米朝首脳が会談をしても実効性、成果はないと書いて、時間を置いて双方頭を冷やした方がいいと書いたが、もう6.12シンガポールでの米朝首脳会談にむけて再調整を進めているという、世界が注目する歴史的、重要な米朝首脳会談に向けてこのような「フラフラ」(groggy)した段取り、足取りではまともな話し合い(そうでなくても、まともな話し合いになるのか疑心的ではあるが)は期待できないだろう。

 (3)トランプ大統領に金正恩委員長という両首脳の資質、力量、能力、政治力、経験の反作用、影響があらわれた「フラフラ」した足取りの焦点が定まらない米朝首脳会談の行方である。

 それでもこれまで威かく、挑発し、脅威となってきた米国と北朝鮮の軍事的緊張関係の中で両首脳がまず直接会うことが大事という見方もあるが、トランプ大統領と金委員長の首脳同士ではその原理も働かないのではないのかと考えさせられる。

 (4)北朝鮮の完全非核化に向けて米国トランプ大統領は完全かつ検証可能で不可逆的な北朝鮮非核化を求め目指すのは間違いないので、北朝鮮がここまですんなり受け入れるのか、これに対価として北朝鮮側が米国にどういう譲歩を求め安全保障を認めさせるのかによって会談交渉はすんなりとはいかないことも考えられる。

 当初の米朝首脳会談中止の決定はトランプ大統領からの金委員長宛ての書簡という形式がとられて、歴史的に重要な米朝首脳会談での双方の意思疎通がその程度で十分働いていない実情を示すものとして、この段階での会談成果、実効性は見込めないものだ。

 (5)やはりしばらく時間を置いて両首脳が頭を冷やして、意見調整、会談整備、準備をしてから米朝首脳会談を実施する方が責任のある方法論だ。歴史的に重要な米朝首脳会談としてはあまりに唐突で性急な印象はある。
 「フラフラ」した足取りの米朝首脳会談で世界の安全保障が語られては問題だ。

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スパイダーマン幼児救出。 rescue child by spiderman

2018-05-30 20:10:22 | 日記
 (1)まさしく「スパイダーマン」映画のシーンを見るような幼児救出(rescue child by spiderman)劇だった。パリ北部の共同住宅の5階のバルコニーからぶら下がっている幼児が上からひとりの大人に支えられているが引き上げられない。

 そこに長身細身の黒人男性(22)が1階からスルスルと各階ベランダを上に向かって手で体を引き寄せ足をかけて5階まで登り、5階バルコニーに到着して見事ぶら下がっている幼児を引き上げ救出した。

 (2)一部始終が動画で追跡されて世界に発信された。パリの住宅事情はわからないが、日本から見ればそこの住人でなくても住宅内の階段、エレベーターを使って5階に行きバルコニーに出て幼児を助ける安全な手立てもあったのかとも思うが、多分その男性にしては長身細身をいかしてボルダリング(bouldering)競技ばりの外部からの建物壁をつたっての一直線に目標に登ることが得意で早いと感じての救出劇だったのだろう。

 勝手に住宅内に入れない場合もあるし、行ったはいいが5階のバルコニーに出る手はずもない場合も考えられるから、この男性の特技があればなにより目標に向かって確実に一直線で早い。

 (3)スパイダーマンばりのこの男性は「思わず体が動いた」(報道)と言っているので、これが自然だったのだろう。昨年9月にマリからフランスに移り住んだこの救出した男性はさっそくマクロン仏大統領に招かれて面会し、市民権を授与されることになり同大統領から消防隊への入隊をスカウト(報道)されたとある。

 ちなみに今回の救出劇で消防隊が現場にかけつけたのは、男性が幼児を救出した後だったと報じている。消防隊としてはぜひスカウトしたいスパイダーマンだ。

 (4)ただし報道によると本人は「子どもを助けてから恐ろしくなって、体が震えて立っていられないほどだった」となによりとっさの行動による人命救助精神だったことがうかがえる。

 EUはアフリカ大陸からの難民、移民が急増して、EU内の自由往来、難民、移民受け入れ政策への不満、反発、反感も強く、英国のEU離脱の要因ともなっている。

 (5)今回のマリからの移民男性ひとりの正義感、特技、人命尊重精神性、幼児救助だけを見せられてもアフリカ大陸からの移民、難民受け入れに理解が進むものではないが、長年の民族紛争、テロで荒廃の続くアフリカ諸国の内戦で住む場所を奪われて追われてのEU自由往来主義を目指しての移民、難民の大量の流入であり、国際政治の責任は大きい。

 (6)今回のマリからの移民男性の勇敢な幼児救出精神性は、EUの政治、経済、平和の実験場としての共同体構想、理念、主義が間違っていないことをはからずも証明した。
 この男性が2020年東京五輪のボルダリング競技(壁登り)で強敵になりそうだ。

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逮捕の技術力。 technical power of arrest

2018-05-29 20:03:10 | 日記
 (1)28日に熊本市内で包丁を振り回し数人にケガを負わせた男を逮捕しようと駆けつけた警官が男に押し倒されて馬乗りになられて切りつけられ(顔3か所切られる重傷ー報道)、警官がすでに手に持っていた拳銃で男の腹などに5発発射し男は病院に搬送されたが死亡(同)した。極めてショッキングな事件、背景だった。

 現場に駆けつけた警官は2名でひとりは無線連絡をしていた(同)ということで、発砲した警官がひとり男ともみあい、倒されたということだ。

 (2)すでに警官が拳銃を持っていたというのは、報道によると包丁を振り回す男に警官が事前に拳銃を取り出して「撃つぞ」と警告したとある。
 結果としてもみあいになり倒された警官の生命の危険にも及ぶ事態での発砲ということになったが、包丁を振り回す男に拳銃を事前に抜いて警告するという動作がどうだったのか、2名の警官が逮捕に駆けつけてひとりは無線連絡をしていて結局はひとりの警官が拳銃をかまえて男ともみあって拳銃5発発射して取り押さえた逮捕状況はどうだったのか検証、対策が必要だ。

 (3)警官がひとりの犯罪人に対して他に被害者もいる中で拳銃を5発も発射するというのは訓練、経験、判断に問題がある。2次被害の危険も考えられた。緊急事態の中でその判断、技術力が警官にあったのかだ。
 報道による逮捕状況を見ると、あまりに警官の逮捕技術、判断力の不手際が重なってみえる。

 まず現場に駆けつけた警官2名(その後警官1名が遅れて駆けつけた)が連携、協力して包丁を振り回す男を取り押さえることができなかったのか、報道によると警官ひとりはもうひとりの警官が男ともみあって馬乗りになられた時に無線連絡にあたっていたということなので、まず逮捕連携の悪さが浮かび上がる。

 (4)熊本東署は「被害者と警官の生命に危険が及んだ状況で発砲はやむを得なかった」(報道)とコメントしているが、警官が男に馬乗りになられる前に事前に拳銃を手に持って男を威かく、警告しており、生命の危険はそのあとの結果論でしかない。

 この状況を見ると警官の逮捕技術(arrest of technical power)、方法論(methodology)、判断力、連携に不手際、未熟さがあったのは読み取れるところだ。

 (5)馬乗りになった男は警官から至近距離で腹に3発被弾して病院に搬送され死亡が確認された。警官が危険を察知して腕、足など急所以外のところに発砲負傷させる方法、判断が可能だったとも考えられる。

 警官の逮捕技術、判断力、拳銃操作能力、訓練がどれほどの精度で訓練、経験を重ねてきていたのか疑問の残る今回の逮捕、警官発砲、加害者の被弾死亡事件だった。
 
 (6)警官の人材不足は深刻で日本社会の高い安全性が揺らいできている。危険な業務の対価として応分の報酬を保障して人材確保が必要だ。

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許す心。 still , release mind

2018-05-28 20:10:37 | 日記
 (1)日大アメフト選手による「あり得ない」危険な反則タックル事件は、日大の不誠実、不適切な対応もあって負傷した関学大選手家族、関学大による告訴事件に発展する様相だ。

 司法による解決を目指すというものだが、スポーツには自らを律するルールがあってスポーツで起きた事柄はスポーツルールで対応、解決するというのが不文律(unwritten rule)でスポーツが社会から信頼され認められる潔(いさぎよ)さでもあった。

 (2)そのスポーツルールに抵抗、反抗するように「あり得ない」危険極まりない反則タックル行為であっただけに社会的注目も大きく浴びて集まって、問題がスポーツにとどまらずに社会正義にかかわる重大事件としてクローズアップされた。

 そういう時、事件だからこそスポーツ界が率先して早く事態を解明して、スポーツルールの中で対応すべきであった。

 (3)加害者大学の日大の監督が「事件」から数週間も姿をあらわさず、問題を複雑にして混迷に向かわせた責任は大きく同監督がスポーツの力、影響を見誤っていたことが、加害者選手が個人で謝罪会見を開いた翌日にようやく開いた記者会見でわかった。

 こういう体質はスポーツの醍醐味、ダイナミズム(dynamism)、信頼を根底から損なうもので、一掃されなければならない。

 (4)そういう問題も含めてスポーツが自律性、自立性、自主性、信頼性、良識を示して自らの問題を自らの手で解決に向かわせることが肝要だ。
 日大の加害者選手は弁護士をともなってではあったがひとり記者会見の場に出てきて今回の事件での自らの非を認め謝罪したのだから、関学大にはこれまでの日大組織、アメフト部の不誠実な対応にまったく理解できない不満、不信があるのだろうがこの機会(加害者選手の個人としての謝罪会見)をとらえて今回の事件の「加害者選手」を「許す心」(still , release mind)、英断が必要だった。

 (5)そのためには被害者選手も表に出てきて日大選手のひとり謝罪会見を受け入れて「許す」行為でこれに応えるならば、事件はスポーツルールの自律、自主の世界にもどることができるはずである。

 本来は簡単には同意できないあり得ない行為ではあるが、そこは当事者の思惑を超えて組織が問題を複雑化、司法、社会問題化して大きく拡大してスポーツの領域を超えて対立、独り歩きしている制御不能化している。

 (6)最近、アスリートファーストという言葉が使われて、スポーツは選手本位が尊重される精神の必要性を唱えたものだが、組織のかかわりはスポーツ本来の醍醐味、ダナミズム、潔さを損なうものではあってはならずに、あくまでスポーツの主役は選手、アスリートでなければならないのはいうまでもないことだ。

 (7)加害者選手と被害者選手がゲームで起きた危険な反則行為について、それでも許し、謝罪を受け入れるスポーツ本来の姿勢に立ち返る、戻る度量が自らの手による問題解決には必要なことだ。スポーツで起きたことはスポーツルールで自律的、自主的に自らの手で解決することが大切だ。

 大学組織としてはそうしたスポーツ本来の姿勢を率先して実現する誠意、協力、環境づくりが求められている。今回の「事件」では選手が置き去りにされて、大学組織の後手後手の対応が問題を積み重ね複雑化した。

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米朝首脳会談は中止。 summit conference was canceled

2018-05-25 20:05:53 | 日記
 (1)米大統領として初めて北朝鮮の非核化を実現して同首脳と会談するとして胸を張って、同支持者からはノーベル平和賞の声もあがってご満悦のトランプ大統領だった。
 6月12日にシンガポールで米朝首脳会談を開催すると発表したばかりだったが、昨日にトランプ大統領は同会談を中止するとの書簡を北朝鮮の金正恩委員長に送ったと表明した。

 (2)公表された書簡によると、トランプ大統領は最近の北朝鮮側の「敵対心や怒りに鑑みると、私は今、計画通りに会談することが適切だとは思わない」(報道)と会談中止理由を語っている。

 事態はすでに北朝鮮に拘束されていた米国人3人は解放されて帰国し、昨日は米国メディアなどに北朝鮮のすべての地下核実験場坑道の爆破、閉鎖が実施公開されて、これだけ見れば米国のしたたかで一方的な利益外交の成果のようにも見える。

 (3)同書簡には「もしあなたがこの最も重要な首脳会談について心を入れ替えたならば遠慮なく私に連絡」(報道)してほしいと結んでいる。さんざん米国側の要求に応えておいて、突然ハシゴを外された格好の北朝鮮がこれにどう反応するのかだ。

 トランプ大統領は数か月の間に金委員長が2度訪中して習近平主席と会談して北朝鮮の態度が変わったと、名指しはしなかったが最近の北朝鮮の「敵対心や怒り」の矛先(ほこさき)を中国の影響だと指摘していた。

 (4)それ以前に北朝鮮も米朝首脳会談の中止を示唆する発言が続いており、雲行きが怪しくなってはいた。そういう中でも北朝鮮は米国の要請によるものと思われる米国人拘束者の解放帰国や地下核実験場の閉鎖公開を実施したのは、念願の米国とのサシでの米朝首脳会談は捨てきれずにかけ引きを続けながら有利な条件での会談機会を伺っていたものと受け止められて、今後も米国とのかけ引き交渉が続くものと思われる。

 (5)米国としては北朝鮮の後ろ盾の中国の存在、影響力に警戒が強く、けん制したものと思われる。北朝鮮から出来るだけ中国の影響力を引かせて北朝鮮を孤立させて、こちらも思うように北朝鮮の非核化を検証可能な不可逆的、完全なものにしたい思惑が伝わって今回の突然の米朝首脳会談の中止(summit conference between usa and north korea was canceled)書簡だったと考える。

 (6)米国と北朝鮮の現在の関係を示すトランプ大統領署名による書簡による中止通告であり、米朝の表に出ない外交ルートが首脳会談に向けて思ったほど機能していないことを知らしめたものだ。

 確かにこの状況で6月12日にシンガポールで米朝首脳会談が開催されても具体的で実質的な成果はとても見込めないものだと思わされるものだ。
 トランプ大統領の保護主義一辺倒で国際協調性欠如の政治力、外交力の未熟さ、周到さ不足が垣間見えるもので、パラドックス(paradox)としてこれに乗った米朝首脳会談が念願でもあった北朝鮮金委員長の思惑先行ぶりが結果として米国に手玉にとられた格好となってあらわれた。

 (7)今のところ北朝鮮側の首脳会談再考の意向、低姿勢が伝えられているが、やはり米朝首脳会談実現に向けて時間をかけてでも進むのは間違いない。それだけの米国人3人の解放であり地下核実験場閉鎖行為だったと考える。

 時間をかけることは米国、北朝鮮双方にとって不利益とは思わないし、、双方頭を冷やす効果はある。
 日本としては拉致問題解決の糸口がまた遠のいた感はあり、残念な米朝首脳会談の中止結果だった。

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