にほん民族解放戦線^o^

米帝→官邸→マスコミの洗脳による植民地状態からの脱却を考えてみるブログ♪主権を取り戻し、日本の未来を考えよう。

生産をめぐる時代状況の変化についての論考

2012年11月05日 | 雅無乱日記

   ※画像はココ「国際経済の課題」からお借りした。

一昔前(バブルが崩壊する前)、アメリカの日本バッシングが極めて盛んな時期があった。

日本車を巨大なハンマーでメッタメタにするアメリカ人の映像がTVに映し出され、「ナンセンス…いったいなにがしたいんだ?」と閉口したのを覚えている。

彼らの理屈は、「日本が経済発展できたのは、米軍に守ってもらって軍事費を出さずに済んだおかげである。なのに、恩知らずの日本はどんどん安い製品をわが国に輸出してきて、わが国の製品を売れなくさせ、労働者の生活をおびやかしている。アメリカは貿易赤字が膨らんで首が回らない。全部日本のせいなのだ。もっとアメリカ製品やアメリカの農作物を買え。日本人は働きすぎだ、労働時間を減らせ!」というものだった(何と’87年6月には、米国の下院で、わが国の防衛費をGNPの3%にまですることを議決したほどである。内政干渉もはなはだしい。)。

実際は、日本人が勤勉で几帳面だから、日本製品は安くて質が良い。しかも、高かろう悪かろうのアメリカ製品より国産品を買うからアメリカの輸入は伸びない。だから貿易は黒字になるのは当然だった。それなのに、彼らはこんなことを言ってくる。「日本人は働きすぎだ。エコノミックアニマルだ。もっと余暇の時間の時間を増やして消費も増やせ」。この言いがかりに至っては、あきれてものも言えない。

うんと働くのは日本人の美点であり、たいして働きもせず世界中の富を浪費しているローン体質のアメリカ人こそ、自らの怠慢を反省すべきだろう(貿易戦争に負けて悔しいのならもっと几帳面に働けばいいだろう)。仮に余暇の時間を増やすにしても、あんたらの指図は受けないよ。

というわけで、前置きが長くなってしまったが、このエントリーでは「豊かになったのに労働時間が減らないのはなんで?」を考えてみたい。

  クリックで応援おねがい!
    ↓           ↓            ↓
 
ブログランキング・人気ブログランキングへ 人気ブログランキング【ブログの殿堂】
 にほんブログ村 政治ブログへ
    http://twitter.com/cotecan

       

          ↑ ついったー

豊かになってあくせく働く必要はなくなったはずなのに、統計(厚生労働省H17調査 http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/17/17fr/mk17r.html)を見ると、残業時間は減っていない。それどころか4年連続で増えているそうである(総労働時間については若干▼。おそらくかなりの二極化が進んでいるのだろう)。

この事象の原因はどのへんにあるのだろうか?

キーワードは「C.S.(カスタマー・サティスファクション=顧客満足)」のあたりではないかと考える。

「お客様の満足を追及する」みたいな内容は、たいがいの企業が「社是」「社訓」レベルで言ってること。企業としてあたりまえやん、そんなもん。と今なら思うが、どうやらことさらこれが強調されるということは、これまでは「客の満足」なんて、たぶん経営者レベルではまるで考えられてなかったということなんだろう。

時代は、こんな風に変遷してきたのではないだろうか。


(CSなんて関係ない)昔はつくればモノが売れた(高度成長期)
               ↓
CMなどで消費意欲を喚起しないと売れなくなってきた('70年~)
               ↓
CMの効果▼で、営業マンが無理強いしなきゃ売れなくなった('80年~)
               ↓
それも限界。禁じ手の価格を下げても売れなくなった(バブル以降~現在)


こうして、生産者優位の時代から、消費者優位のデフレ時代に変わってきたわけである。

貧困があった時代は、「つくれば売れる」わけだから、大して頭を使わなくても殿様商売でもやっていけた。「まあ仕事なんてものはこの程度でええやろ」ということで、自分の勝手な基準で仕事がしていられたわけである。だからこそ「サラリーマンは気楽な稼業と~きたもんだ」とか「こつこつやる奴ぁ、ご苦労さん」(元都知事の青島幸男氏の作詞らしい)、'60年代にはこんな無責任ソングが流行っていた。さらにバブルの時代には、借金して土地を買ってあとは昼寝をしていたら地価があがって勝手に儲かるのだから、「まともに働くやつぁご苦労さん」という価値観がますます進んで、日本人のまじめな仕事観はズダボロになってしまった。

しかし、現在は、顧客の満足が得られないと売上を上げられない。基準は自分で決められるものではなく、顧客がそのサービスに満足するかどうか、つまり相手が基準となる。

「自分発の仕事」から「相手発の仕事」へのパラダイム大転換である。

相手の期待に応える、という課題は、言うなればどこまでやってもやりすぎということはない「無限課題」である。

企業競争の勝敗が、生産能力を支える「資本力」(つくれば売れる時代)から、「顧客の満足」というものに変わった今、いかに相手の期待を掴むことができるか、という同化能力と、その期待に応えようとする意識が社員一人一人に求められる時代になった。「つくれば売れる時代」なら、上役にゴマをすっていればやっていけた人も、人々の期待に応えようと頭を使わなくては淘汰(リストラ)される時代になったのである。労働時間が延びるのは当然の事なのかもしれない。この時代の変化の認識は、とても重要だと思うの今日この頃である。

ブログランキング ドット ネット人気ブログランキング - 路上日記@なんで屋るいネット



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (斎藤 浩二)
2006-07-12 23:13:04
お久しぶりです。

いつも、投稿を読んで勉強してます。



俺が思うのは、労働時間って『9時間~12時間』が日本人の平均ですよね?!



昔は仕事仲間と言っても「ライバル心」。

今の仕事仲間って「共同作業仲間」。

(学校の先生が言ってた)



これって、本当なのか?疑問です。



俺も高校生だから、仕事の辛さ・労働時間は分からないけど・・・。

もっと知りたい!です。



俺的に、バイトの平均労働時間がしりたいです。



返信する
工業生産→意識生産 (mtup)
2009-09-15 22:52:30
「つくれば売れる時代」
早く大量生産できたモン勝ち、だから合理化、効率化が何より重要。

「人々の期待に応えようと頭を使わなくては淘汰(リストラ)される時代」
人々の言葉にならない潜在思念を読み取り、観念化したものを早く提案できるかが重要。

結局、生産様式が変わっても成果品ができるまでには時間がかかる。でも活力が続くのは後者なのでしょう。
返信する

コメントを投稿