亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

当面の金の方向性を左右する米税制改革審議(セミナー告知2件)

2017年11月08日 23時13分23秒 | 金市場

下げそうで下げない金。このところ1265~1285ドルのレンジにすっぽり収まった展開が続いている。ここで注目している米長期金利つまり10年債の値動きもここにきて止まってしまい、11月に入って以降、方向感が出なくなっている。

元気なのは株式市場だが、これも何とか高値の更新を続けているものの、さすがに一時のような勢いは感じなくなってきた。次の材料待ちといったところだが、さしずめ目先は米下院で審議が進んでいる税制改革案とりわけ企業の行動に影響を及ぼす法人減税の規模と内容次第というところだろう。上院でも今週9日つまり明日修正した法案を発表とのこと。下院の案に修正を加えると見られるが、ここでは共和党保守派の対応が見ものといえる。財政赤字の拡大には、反対を唱える議員は少なからず存在する。

株式市場の解説を見聞きしていると、ここまでの株高は税制改革への期待ではなく企業業績の良さに反応したものということなので、仮にそこそこの内容で成立すれば、景気拡大への期待から、さらに株高ということになる。それでも株高ののりしろは、それほど大きくないと思うのだが・・。大きくなるのなら、過熱感が醸成されるものと思う。法案成立となれば長期金利は上がると思われるが、2.5%を突破するなら金は1250ドル割れを試し、さらに2.6%を超えるなら1200ドル方向の安値を試すことになりそうだ。

逆に税制改革案が年内の成立が難しい、あるいは当初の下院案のように2018年に一気に引き下げが出来ないとなると、金は1300ドル超えに上値を試すことなりそうだ。

アジア訪問中のトランプ大統領による北朝鮮問題での発言にも、新味のあるものはなく、この後の米中首脳会談に注目が集まりそうだ。「国賓プラス」待遇で迎えられるらしいが、北朝鮮対応や貿易でどの程度の話し合いが行われるのか。

さて、ここでお知らせ。

来週の17日金曜日に月例のセミナーを開催予定になっています。
テーマは、「米国のエネルギー政策と日本経済への影響」と題し、講師は、大場紀章さん。本セミナーには2回目の登場で以前は、シェール・オイル、ガスについて話してもらいました。  
詳しくは、以下をクリックしてください。

http://www.fp-clue.com/seminarinfo182.html

さて、今週はいよいよ明後日の10日金曜日、夕刻18時30分から、広島でのセミナーです。
場所は、「チサンホテル広島 2階 Male(海)の間」。

講師は私です。金市場を中心に、米国の金融政策からFRBの新体制、NY株の動向、日銀の政策の想定される問題点、北朝鮮問題をはじめとする地政学リスクなどなど、いつものように時事的要素を盛り込んだ渾身の90分です。参加予定の方は、ご期待ください。

直前、飛び込み参加希望の方は、FAX082-295-0643 
堤田貴金属工業(株) 2017年セミナー 係まで お名前、ご住所、連絡先を明記の上で登録してください。
私の友人の会社ですが、中国・四国地域で唯一の貴金属精錬企業です。



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