亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

いよいよ始まるEU月間(“政治の季節”到来)

2017年03月30日 20時47分02秒 | 金融市場の話題
昨年末から2017年の春はヨーロッパが関心の中心といわれていたが、その時間帯に、いよいよ本格的に入ることになった。今月15日のオランダの下院選挙をプロローグとして、昨日29日の英国のEU離脱通知でいよいよ幕開けということに。 その英国の前に立ちはだかるのが、昨年6月の離脱を問う国民投票前にEU側と約束していた最大600億ユーロ(約7.2兆円)の分担金の支払い問題。こうなったからには、条件は変わ . . . 本文を読む
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トランプ・リスクの振れと金市場

2017年03月29日 21時04分15秒 | 金市場
3月に入って以降の金市場は、前半が下落、後半が上昇となった。前半の下げ分を後半に取戻し、月足でいうならば(このまま終わればという条件付きだが)下ひげの長い線となり、テクニカル的にも悪くはない。 前半は、にわかに高まったFRB(連邦準備理事会)による追加利上げ観測の高まりの下、米長期金利とドルが上昇する中で連続的な下げに見舞われFOMC声明文発表前日の14日には1200ドル割れをみた。FRBが利 . . . 本文を読む
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NY市場、分かれる見立て

2017年03月28日 22時56分57秒 | 金融市場の話題
採決直前に撤回、実質廃案”になったオバマケア代替案。これをどう読むかについて、見方が分かれている。 そもそも財政緊縮を旗頭に掲げる共和党保守派であるから、今回の法案すら通せないなら、目玉の大型減税や大型インフラ投資案も無理というもの。一方で、この失敗に懲りた政権と共和党議会指導部は、こんどこそ減税法案に注力し形にするというもの。 いずれの政策も財源がどうなるかということが、政策実現の有無にも . . . 本文を読む
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オバマケア代替法案の断念。金は200日移動平均線突破へ

2017年03月27日 21時33分25秒 | 金市場
報じられているように、オバマケア代替法案は結局、土壇場で採決を断念せざるを得ない状況に追いやられることになった。否決はされなかったものの、実質的には廃案となる。表決にもちこまれなかったことで、選挙時に有権者に公開される法案への意思表示の履歴も残らず、一安心といった下院議員(特に共和党)もいることだろう。 さて、22日の更新で、「おそらく採択される」とし、しかし「米議会は党議拘束がかからない」こ . . . 本文を読む
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実需の復活が見られそうな春の金市場

2017年03月24日 23時42分06秒 | 金市場
今週は22日水曜日の午後にセミナーがあり、先週末にその下準備で金市場関連の情報を当たっている中で、インドの2月の金輸入が前年の27.4トンから50トンに82%増加というロイターのニュースが目に付いた。 昨年11月9日に500ルピー、1000ルピーの2種類の高額紙幣を突然使えなくし、年末12月30日までに交換しないと無価値にという荒っぽい政策をとったモディ政権(インド人民党)。インドの小売りの現場 . . . 本文を読む
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今週審議されるオバマケア修正案

2017年03月22日 23時36分15秒 | 金市場
2月9日に「今後2~3週間で驚くべき税に関する発表をする」と発言したトランプ大統領。株式市場は即座に反応し主要3指数そろって過去最高値の更新を続けた。しかし、待てど暮らせど出される気配なし。期待した2月28日の施政方針演説では、軍事費の大幅増額、海外援助の大幅カットが目立つだけで、減税案はここでもスルー。それでも株式市場は、持ちこたえ。期待先行ながら、いずれはというスタンスを崩さずに時間は経過。 . . . 本文を読む
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行き過ぎれば金融波乱も

2017年03月21日 22時34分37秒 | 金融市場の話題
17日の金曜日のここにドイツでのG20財務相・中銀総裁会議について書いた。報じられたように結局、米国の強硬スタンスに押し切られるようなかたちで、声明文から「あらゆる形態の保護主義に反対する」との文言が削除されることになった。話し合いにかなりの時間が割かれたようだが、結局、議長国のドイツの判断もあり、米国の主張を受け入れたようだ。7月のG20首脳会談に実質的には持ち越された形とされる。しかし、首脳 . . . 本文を読む
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金市場、ショート・カバー・ラリーの規模

2017年03月17日 20時27分35秒 | 金市場
FOMCの結果を受けたNY金の急反発は、売りに傾いたファンドの買戻しが原動力。いわゆるショート・カバー・ラリー。実際に米政府機関のCFTC(商品先物取引委員会)のデータ(オプション取引を除く)では、3月7日までの1週間で(つまり3月に入って以降)金先物のファンドのポジション(持ち高)は、重量換算にして買い建て(ロング)が54.5㌧減少、売り建て(ショート)が39.2㌧の増加となっていた。 つま . . . 本文を読む
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《現実を冷静に見極めているFRB》

2017年03月16日 22時54分09秒 | 金融市場の話題
3月14日のここで、「上げられるうちに追加利上げするなら、それは「今でしょ!」と題して、「今回の利上げは、利上げ回数の上方修正よりも、予定より前倒しで行うという側面が強いのではと思われる。」としたが、果たしてそのような結果となった。 FOMCが接近するにつれて前のめりに利上げ加速のみならず、バランスシート調整の内容も示唆するとの見方まで浮上していた市場の反動(ポジション巻き戻し)は、相応に大き . . . 本文を読む
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FOMCとオランダ2つのイベント

2017年03月15日 22時26分57秒 | 金融市場の話題
さてFOMCは、日本時間明日未明の3時に声明文と経済指標の発表となる。3時半からは1時間イエレン議長の記者会見。欧米が夏時間に入ったので、自分としては通常の間隔に戻れるのだが、FOMCに関しては発表時間が早くなるので、寝不足は免れない。 今回は短時間でにわかに織り込ませる形の利上げとなるが、経済見通しはどうなるか。かなり神経を使うだろう。そもそも株価の水準が素高値に位置し、しかも楽観論で充満して . . . 本文を読む
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