亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ロシア中銀は金を使わないのか  

2022年02月28日 20時44分18秒 | 金市場
ウクライナ情勢が停戦に向けた双方の会談がベラルーシとの国境に近いゴメリ州で持たれていると伝えられている。もともと会談開催場所で双方の意見が合わず見送られていたが、実現したということのようだ。ウクライナと日本は7時間の時差があり、ウクライナ時間の午前に始まる会談の内容は、そろそろ伝えられてもおかしきない時間だが、難航しているのだろう。   先週末は、天然ガスの調達問題などから当初から . . . 本文を読む
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地政学リスクへの反応、初動から第2波へ

2022年02月25日 20時45分13秒 | 金市場
やはり値動きが大きくなったが、それは金のみならず市場横断的なものとなった。結局、NY金については、ちょうど日本時間の昨日19時台つまりNYの早朝までに記録した1976.50ドルを、それ以後に抜けないままに終わることになった。   NY時間の取引は、さすがに売りが先行する流れに転じ徐々に水準を切り下げ、節目の1950ドル割れに。それでも1年2カ月ぶりの水準は維持し、通常取引は前日比15 . . . 本文を読む
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時代を動かす紛争、市場の反応も大きく 

2022年02月24日 21時15分41秒 | 金市場
日本時間の本日昼前、11時半過ぎにプーチン大統領がTV演説。その後の展開は各種報じられている通りだが、しかし、砕けた表現をするならば、仮に外部から反撃すれば目にもの見せてやる、思い知ることになるぞ、どんなことになっても俺は知らんからな!!という恫喝ぶりは目つきといい、何ともアブナイ状況を感じさせた。あくまで個人的な感想だが。 昨日はここに、今回の紛争の主導権はプーチンが握っていると思われ、失敗 . . . 本文を読む
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制裁温存の米、ウクライナ・チキンゲーム 

2022年02月23日 22時36分43秒 | 金市場
プーチン大統領による親ロシア派武装勢力が実効支配するウクライナ東部の一部地域の独立の一方的承認と、同地域の平和維持活動のために派兵するという奇手。これにいわゆる西側が、どう対応するのか、その対応の程度と世界経済への影響を見極めようという様子見の動きが市場で続いている。 そもそも、一方的に独立を認めた地域の地理的な範囲も不明確で、制裁発動で該当する地域との交易や金融取引を遮断するといっても、ルガ . . . 本文を読む
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盟主アメリカの劣化

2022年02月22日 23時56分48秒 | 国際情勢
Has Biden got inside Putin’s head? これは2月19日付英Financial Times電子版の記事の見出しだが、確かにそう言いたいのはわかるし、結果的に、そうでなかったということだろう。現地時間18日にホワイトハウスでスピーチしたバイデン大統領は「ロシア軍が数日以内にウクライナを攻撃しようとしていると信じる理由がある。標的はウクライナの首都キエフだ . . . 本文を読む
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米株信用残1カ月で過去最大の減少額

2022年02月18日 21時21分36秒 | 金市場
ウクライナ情勢を巡る警戒感が再燃する中で、NY金は昨年6月以来の1900ドル台の奪還ということになった。17日は為替市場でドルに対しスイス・フランや日本円が買われ、2週間ぶりの高値に上昇というのが、市場センチメントの変化を表していると思われた。スイスフランなどが買われると有事モードの高まりを思わせることによる。 米株の下げは、ダウ30種が622ドルと今年最大の下げということでニュース性を帯びたが . . . 本文を読む
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すべてFRBがつぶしてきた景気拡大(衣の下に鎧の議事要旨)

2022年02月17日 21時59分24秒 | 金市場
「寿命で尽きた20世紀後半の景気拡大はない。すべてFRBがつぶしてきた」 (米国際経済学者ルディガー・ドーンブッシュ) 年初から、ここでも告知した独自開催のオンライン・セミナーはじめ複数のYouTubeなどで取り上げた言葉がこれ。 この言葉が表すように、景気拡大の最終局面でインフレ傾向が強まりFRBが利上げを繰り返し、景気拡大の終えんとともに、状況により何らかのバブルが弾けてきたのが、自分 . . . 本文を読む
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どう扱う「バランスシートの縮小」問題 

2022年02月16日 20時53分58秒 | 金融市場の話題
昨日15日に発表された1月の米PPI(生産者物価指数)もFRBのタカ派化を正当化する内容となった。 前月比の伸びが1.0%と前月の0.4%から加速し、市場予想(+0.5%)の2倍となり昨年5月以来の高さとなった。前年比では9.7%上昇と今回上方修正され(このデータとしては)過去最大となった12月分9.8%に次ぐ水準となった。日本に比べ米国では企業が製品価格に転嫁をすることから、消費者物価指数(C . . . 本文を読む
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16日FOMC議事要旨は要警戒か 

2022年02月15日 21時05分59秒 | 金市場
まず昨日取り上げた現地時間の14日午前11時半からのFRBの非公式会合だが、内容は不明だが推測という形で書くならば、明日16日に予定されている1月のFOMC(連邦公開市場委員会)議事要旨の公開にあわせて開かれた側面もあるのではということ。議事要旨であるからには言うまでもなく、何を話し合ったか、どんな意見が出たのかということを公開するものだが、そこにはFRBとして現在市場に伝えたいこと、織り込ませた . . . 本文を読む
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混乱を招きそうな臨時FOMC開催意向  

2022年02月14日 20時38分17秒 | 金融市場の話題
先週末11日のNY時間外で、金は20ドル強の上昇となった。にわかに切迫感をもって伝えられたウクライナ情勢についてのホワイトハウスの情報がきっかけになったのは確かだろう。ちょうど週末の午後という時間帯ゆえに、オリンピックの終了を待たずにウクライナ侵攻もと言われれば、感覚としてファンドは宵越しのショートは危なくて持てない・・ということになったのだろう。 見事にリスクオフに転じた金融市場では、株安の進 . . . 本文を読む
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