亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

静かに通過した日銀、混乱伝えられるイランはリアルをゴールドに

2018年07月31日 20時54分35秒 | 金市場
本日の日銀の政策決定会合は、ほぼ事前にあれこれ指摘されていた内容が盛り込まれることになった。物価見通しを2020年度まで引き下げ、それにより超低金利環境は続くことを示すという手法に。(株式)ETFの購入が拡大する中で、日銀が実質的な筆頭株主になる企業も出るなど弊害が指摘されていることから、買付けするETF銘柄のシェアの変更も、予想通り発表された。そして、長期金利(10年債利回り)の変動について . . . 本文を読む
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1bpにかけるミクロの決死隊

2018年07月30日 20時48分56秒 | 金市場
先週末の米4-6月期GDP速報値。前期比年率+4.1%は約4年ぶりの高いもので、さらなる上振れを読む向きも多かったので、発表後に材料出尽くし的な巻き戻しが各方面で起きるのかと思っていたら、当てが外れた。あくまでドルを買うつもりのようだ。高い伸び率ではあるものの、細かい内容的には、もういっぱい!というようなものもあるので、7-9月期もこの勢いを保てるかは疑問。保てれば、それこそ正真正銘「独り勝ち」 . . . 本文を読む
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前日に下方修正されたGDP・Now

2018年07月27日 18時01分54秒 | 金市場
欧州中銀(ECB)の定例理事会は、予想通り政策金利は据え置かれ、緩和的金融政策は継続ということでユーロは対ドルで弱含みに推移。アジアの時間帯には94ポイント近くまで売られていたドル指数(DXY)だったが、結局5営業日ぶりの高値となる94.77で終了。その裏側で金市場では、ファンドと見られる売りが継続し、静かに水準を切り下げながら相場は進行した。NYコメックスの通常取引は、前日比6.10ドル安の12 . . . 本文を読む
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ヘッジファンドは米10年債ネット・ショート

2018年07月26日 22時30分01秒 | 金融市場の話題
米国の長短金利差を日々チェックしているが、一般的には10年債(国債)の利回りから2年債の利回りを引いたものを使うが、30年債-10年債なども見る。金利差縮小から逆転は、近い将来の景気後退のシグナルとされる。近い将来といっても1年程度とする見方や、1年半から2年程度とまちまち。またこのデータを重視する人、軽視する人まちまち。しかし、過去、逆転現象が起きて以降に単純な景気後退にとどまらず、金融波乱が . . . 本文を読む
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トランプ劇場は続くよ日替わりで

2018年07月25日 23時00分16秒 | 金融市場の話題
相変わらずの連日のトランプ劇場。今週最大の注目経済指標は米4-6月期GDP速報値。よく知られているアトランタ連銀のGDP・Nowの18日時点の予想値は4.5%成長と、市場予想の4.1%の上を行くもの。欧州も中国も日本の減速傾向が高まっている折でもあり、まさに“独り勝ち”状態。リスクオフ・センチメントの高まりの中でも、スイスフランや日本円、はたまた金などお呼びなしでドル、米債に資金が集まるのは、むべ . . . 本文を読む
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水(カネ)が引いたとき、誰が裸で泳いでいたかがわかる

2018年07月24日 23時13分30秒 | 金融市場の話題
来週の30、31日開催予定の日銀の金融政策決定会合。今回の会合で長期金利の操作に柔軟性を持たせる、すなわち将来の正常化に向けた意思表示をするのではとの一部報道で、日銀が牛耳っている国内債券市場に動きがあった。 長期金利は上昇と見る動きが活発化、国債は売られ金利は上昇。これに対し日銀は、「無制限の買い取り」スタンスで指値(0.11%の利回り水準)を入れ“金利上昇阻止”の徹底抗戦の構えを見せた。目先 . . . 本文を読む
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これは本気、ドル高牽制発言

2018年07月23日 23時20分35秒 | 金融市場の話題
先週末以降、広く報じられたトランプ大統領によるFRBの利上げ継続とそれによるドル高への批判。今年の1月には、ダボス会議(世界経済フォーラム)の場で、ムニューシン財務長官が「ドル安は米国の貿易にとって良いこと」と発言し、物議を醸したのは記憶に新しい。しかし、あの時は、トランプ大統領は、「文脈から外れて解釈された」とムニューシン財務長官を擁護した上で、「ドルはますます強くなるだろう。最終的に私は強いド . . . 本文を読む
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米国債を売って金を買い増しているロシア中銀

2018年07月20日 23時18分14秒 | 金市場
このところ中国人民元のレートの下げが目立っている。19日にも対ドルレートが下落、一時1年ぶりの安値(1ドル=6.77元)となった。海外投資家が自由に売買できるオフショア市場では一足先に6.8元台に売り込まれる展開に。資金が中国国外に移動する資本逃避という事態には至っていないと見られるものの、やや警戒モード。その後、トランプ大統領が人民元のこのところの下落に言及、「石のように落ちている」と牽制した。 . . . 本文を読む
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“下振れ”の時間帯  Let it go.

2018年07月19日 23時23分10秒 | 金市場
本日は午後3時過ぎからレポート書き。中間選挙とトランプリスクというようなテーマで2000数百字。検証可能な非可逆的な核廃棄は、おめでたい大統領のお蔭で当座はダメになったので(少なくとも今は)、北朝鮮側の要求する内容【朝鮮戦争の終了宣言】に、なびいたら日本にとって最悪のシナリオとした。 何ゆえ終戦宣言なのかというと、それすなわち遅ればせながらの“戦後補償”が題目にあがるわけで、完了していない日本 . . . 本文を読む
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振り子が振り切れるタイミング

2018年07月18日 23時38分08秒 | 金市場
米ロ首脳会談。「会って話せばわかる」と、まずは直に対面することに意義を見出している米国大統領。一方、自らの評判がもっとも悪い欧州にて、しかもNATO首脳会談の場で“米欧の溝深めた”と物議を醸した翌週早々のタイミングでの会談は、ロシアの大統領のとっては美味しい話。 先週末には米司法省が、2016年の大統領選にからんでロシア軍当局者12人を訴追。このタイミングで何ということをやってくれる!!と、むし . . . 本文を読む
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