アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

2月 仮名手本忠臣蔵 7段目その2

2007年02月22日 | 歌舞伎


歌舞伎座 夜  10(土)   

これまでの話は → 
五段目 六段目 七段目その1

上手2階の障子が引き抜かれると
そこには
手摺に寄り掛かるお軽(玉三郎)が!
ウウ~ン。廓の水が合っているのか
色っぽい女になっちゃって~

由良之助が奥から戻って来て
「九太はもう、往なれたそうな」

後ろの長暖簾が切って落とされると
奥には、中庭を見せる遠見の書割。
遊郭の雰囲気度アップ!ムンムン!

辺り見回し、由良助、釣灯籠の明かりを照らし、
読む長文は御台より敵の様子細々と、
女の文の後や先、参らせ候ではかどらず
余所の恋よと羨ましく、おかるは上より見下ろせど、
夜目遠目なり字性もおぼろ。
思ひ付いたる延べ鏡出して読み取る文章
下家よりは九太夫が、繰り下ろす文月影に、
透かし読むとは神ならず

お軽の簪が落ちた音で
3人ともビ~ックリ~!

由良之助は、お軽に「見~た~な~」(口裂女か
とは言わないで、声を掛けるゼ。
ナヌ!
この感触は…手紙の端っぽが切れてる!
怪しいのは縁の下。
懐紙に、釣燈籠の火を点けて、落としてみると…
ヒョコっと手が!

お軽に明るい声で
「とにかく降りてきんしゃい」(え!九州弁
九段梯子を掛けてあげてー。
ここ面白いよねー。
お軽が降りた後、梯子をきちんと戻す
由良之助が好き

来たー!ジャラジャラ場面

♪決めた決めたお前と道連れに♪
「女房になってくれ。
間夫があるなら添わせてやろ。
三日囲うたら勝手次第」

夢のよーなお話。
天にも昇る思いのお軽
「三日でござんすか」
指を3本立てては、由良之助の後ろ姿に手を合わす。

この事を、里に知らせなくっちゃ!手紙、手紙…
逸る思いで綴っている所へ

「ねいねい」
やって来ましたヨー、平右衛門。
さ!笑わせていただきまっショータイム

自分の妹に向かって
「お軽って人知りませんか?」
そう聞いてんのヨね。ククク。
お軽は上の空~。

「あんまり”頼む、頼む”って言うから
”頼む”って書いっちゃったじゃんか~」

手紙を見せて怒るの。グハハ。
「ごめんなさいー」
平右衛門は謝っちゃうしね。
アッハッハ
よくよく互いに顔を見合わせて

平右「わりゃ妹じゃないか」
かる「エゝ、お前は兄さんか。恥かしい」

お軽ったらキャワユ~イ。
妹があんまり綺麗になってるもんだから

平右「立ってみな」
かる「こうかえ」
平右「回ってみな」
かる「こうかえ」

グハハハー。息、ピッタシ☆カンカン

お兄ちゃんに聞きたいことがあるのヨ
「あの…勘…勘…かかさんはお達者かえ」
無事だヨって
「あの、父さんは」
平右衛門、顔が曇っても元気な声を作って
「オゝ、達者だ」
でも、勘平の事を聞かれてー。
断腸の思いで口にする言葉は「息災だ」

心底喜ぶお軽。
ニッコニコの笑顔で、
「でね、でね、今夜大星由良之助様に
請け出されるんだよ~!」

ムムム。平右衛門、お軽に色々聞いているヨ。
「やっぱ仇が討たないのか…」
「いえゝ、兄さん、あるぞえゝ」
囁こうと顔を近づけるお軽。
「何すんだよー」
「耳かして!」
「あ、耳か」

アホな兄ちゃんやのー。漫才してど~する
「文を残らず読んだその後で、
ジャラジャラジャラつきだしてー」

よ~しわかった!(金田一耕助シリーズでお馴染み)
「妹、われが命は兄が貰った」
お軽に斬りかかるー。
ギャ~お兄ちゃんやめてぇぇぇ。

懐紙がパララ~ヒラヒラ~。
綺麗に散るようにするのは
お弟子さん達の工夫なんだって。
所々角を折ってたり、アイロン掛けて軽くしたりー。

マッハで走って、枝折戸の外に非難。
こっからがまた、オモロイ掛け合い
ズド~~ン!兄弟愛炸裂
3階B席じゃあ花道見えないんだけどね…

お兄ちゃん、大小を置いて後ろ向き。
それでも、グズグズしてる妹に、ジ~っと我慢…。
平右衛門を後ろから、しっかり抱きしめて
「さあ、兄さん、来たが何んじゃぞえなア」

濃い~濃い~濃い~!!空気が充満する~
心臓がバックンバックン!動悸~
ゼ~ゼ~!息切れー♪救心救心♪

お兄ちゃんは遂に!
実家で起こったあの惨劇を暴露。
ウッッッ
それ聞いたお軽に癪がー。
パニクったのは平右衛門。

ガッハッハ。笑ってごめんね。
お兄ちゃん大変なのにね…
イ~ッッヒッヒー。一直線な兄貴 Love

団十郎
の無骨な兄気にも好きだけど
仁左衛門も好き~。

水を口に含んで…
いや~ん、やっちゃうかと思った。危険危険

玉三郎は、誰の横にいるより
仁左衛門といる時が最高に美しいぞ~!
このツーショットを我は愛す

妖艶な玉三郎じゃなくって、恋する女。
しかも、たま~にしか見せてくんない”お笑い”付き。
それを、ドッカーンと演って、
ヨッシャーって受け止める仁左衛門。
長年のコンビならではじゃぁあ~りませんか

お軽は、もー生きてらんないヨー。
刀持って死のうとする所へ
ジャジャ~ンと由良之助!
「早まるな。兄妹とも心底見えた。兄は東の供を許すぞ」
ヤッタ~ヤッタ~ヤッタ~マ~ン

勘平の仇は!?
お軽の腕を取って、床下の獅子身中の虫を
刀でエイッッ!
九太夫を引っ張りだしてボコボコに。

仲居達がやって来たヨー。

由良之助、お軽を傍へ引き寄せて
「平右衛門、加茂川で、ナ、水雑炊を、喰わせい」
扇開いて、析の頭、
「ハッ」

御三方ビシッと決まったゼ
これは”顔見世”?豪華絢爛!
極楽~極楽~
しかも!
ギュ~ッと引き締まった肉体美のよ~な舞台はど~よ
調和の取れた配役陣はど~よ
♪ああ、私のハートは~ストップもーション♪
もう1回行くぞよ~!エイエイオ~
あ、まだ11段目が

つづこは → 十一段目

こちらもどうぞ → 文楽・七段目(2006/9・国立小劇場)

 2/1~25 
昼の部 
大序 三段目 四段目 道行
  夜の部2回目 番外編”華麗なる一等席 



10 コメント

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やっぱり一力茶屋♪ (ちえぞう)
2007-02-21 10:26:58
待ってましたよ、7段目の感想。

「由良さっまぁ、こちゃえっ!手のなるぅ、ほうぇ」

すご~い、ゴージャス☆

播磨屋の洒脱、かつ、きめの細かい、メリハリのある由良之助、やっぱり、カチョエエですね。


ちゅーことで、この七段目のために、ちょいと奮発(でも3F一列目ですけどね)で、今夕、再び、歌舞伎座へ行って参りやす。

筋書きも、20日過ぎたから、きっと写真入りのはず(わくくぁわくくぁ)
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磁場が! (かしまし娘)
2007-02-21 12:52:12
ちえぞう様、まいど!
お待たせしました!アップするのに時間かかって、ど~もすぃません(林家三平風)
WOOO!またまた歌舞伎座へ!?
磁場がありますヨ!磁場が!!!
友人は「1階”と”で観てくるわ~」と、√飛ぶが如くに(笑)行っちゃいました。
写真付き筋書イイですね~!!!
私はその分、舞台写真買っちゃった~。病気がまた出てしまったです…”個人的不買運動”をしてたのに(笑)
私の分も、播磨屋に愛を!送って来て下さいぃぃ。
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Unknown (まこ)
2007-02-21 22:43:11
楽しいですよねぇ~7段目。夢中です。
今日は文楽、明日は歌舞伎座、手のなる方へふらふらと通っております。
由良さんに、はあとを撃ちぬかれました。
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由良さま~~~! (ミッチ)
2007-02-22 07:44:39
再び行って来ました☆ 歌舞伎座・夜の部!
花道横で、まさに垂涎の・・・舞台でした♪
昨日逢ったばかりなのに、またぞろ(汗)あの由良さんに会いたい!
でもぉ~~お財布が限界です(涙)
時代劇専門チャンネル「武蔵坊弁慶」で我慢します!
こちらも豪華配役で・・堪能しています
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由良様~ (かしまし娘)
2007-02-23 11:52:01
まこ様、まいど!
>手のなる方へふらふらと通っております。
オオ~!イイ御言葉~。その通りっすね。
私は+「古田新太」ってのにもふらふら~っと。
>由良さんに、はあとを撃ちぬかれました。
狙い撃ちですっっ!

ミッチ様、まいど!
垂涎…。いいなぁ。
「武蔵坊弁慶」って、ホンマにこんなに格好良くってええのんか~?
ってくらいイイですよね。こっちもヨダレもんです。
土・日は「弁慶」の替わりに(笑)「鬼平」が見れるし、あっヨダレがぁ。 
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やっと行ってきました! (戸浪)
2007-02-23 23:39:25
ワタクシ、何を血迷ったか(笑)「とちり」センターで見てしまいましたぁ~(アハハ・・)いつもと全く違う舞台風景。やっぱイイッスよねぇ、一等席は。

仁・玉コンビは兄・妹というより恋人風・・に見えちゃいました(アッハハ)臨時仲居になってワタクシも由良・播磨屋と鬼ごっこしたい!!!(爆笑)
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七段目、もう一度! (あやめ)
2007-02-25 21:42:22
こんばんは。ご無沙汰しております。

何を隠そう、今月の七段目が”仁・玉コンビ”デビューでして・・・。二階最後列なのでお顔は見えないものの、まあるい雰囲気に大満足でした。もう、二週間も前のことなんですね・・・。この週末、幕観を狙おうかと思いましたが疲れのため断念。今日は立ち見が出たのでしょうね!

ところで、癪を起こしたお軽に平右衛門が水を含ませようとした場面で笑いが起こるのは何ででしょう? お約束なのでしょうか? 何かを観損ねたか聞き損ねたかしたようで、気になって仕方がありません。
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千穐楽トチリ席! (coco)
2007-02-26 00:28:24
すみませ~ん行ってきちゃいました。

至福の組合せの舞台です、やっぱり。
願わくは、またこの三人で大きなお芝居、
見たいですねぇ。。。松竹さん

今日の平右&おかるは凄かった!
どれくらい表現できるかわかりませんけど、拙文を後ほど書いてみます。

>このツーショットを我は愛す(ハアト)
1000%同感でっす!!!

横レス失礼します → あやめさま

>平右衛門が水を含ませようとした場面で笑いが起こるのは

柄杓のところでしょうか?
もしそうでしたら、かしまし娘さんがドキドキなさっているように(ワタシも~)、平右が口移しで飲ませようとしているのに、苦しむお軽に上を向かせられなくてもどかしくって、文句を言うために自分で飲んでしまって「あっ飲んじゃったじゃないか」という・・・漫画みたいなトコです(^^;
もし違うところでしたら失礼しました<(_ _;)>
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機嫌良く (メグ)
2007-02-26 12:44:27
24日に夜の部見てきました。補助席が出ていました。仁左衛門さんの平右さんは本当に久しぶり。とても機嫌良く楽しんで演じているのが見ている方にも伝わって感激しました。昼の部では御馳走の伴内さんをきっと生き生きとなさったのではないでしょうか。
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ヒエェェェエ! (かしまし娘)
2007-02-26 16:19:39
戸浪様、まいど!
ヒェ~!血迷ってますよ~(笑)
>いつもと全く違う舞台風景
本当ですね。しかも「とちり」から観る風景は格別!他のどの列より「女王様」になった気分です。
>臨時仲居になって
なりたかったわ~。床掃除も便所掃除もするから、ってお願いして(笑)

あやめ様、お久しぶりです。
>”仁・玉コンビ”デビュー
おめでとうございます!次回は是非濃厚な「恋人同士」っつうのをお楽しみ下さいませネ。ヘロヘロになりますよ~。
楽日はきっと立ち見でたでしょうね。私も、幕見は体力不足で断念しました。

「癪のお笑い」は、cocoさんからのコメント通りです。後は、妹の背中を足で支えながら水を汲みに行こうとする”考え無し”なポーズとか。アハハ、思い出しても可笑しいわぁ。

coco様、まいど!
楽日にとちりですか!アッパレ。
>またこの三人で大きなお芝居、見たいですねぇ。。。
本当ですね!あのトリプル攻撃にはまいりました~~。アヘアヘ~~。
あやめ様へのレスありがとうございました。
>今日の平右&おかるは凄かった!
団十郎と組んだ時もスゴカッタんですが、仁左衛門も団十郎も、玉三郎とのコンビ歴が長いからこそ、玉三郎があそこまで自由に演れるんだろうな。と嬉しかったです。
レポ楽しみにしています。

メグ様、まいど!
OH!楽日じゃないのに「ご馳走」があったんですね!!!っていうか、今もそんな事やってるんですね!!!知らなかったわぁぁ。昔の風物詩だと思ってました。知ってれば絶対に行ったのにぃ。アンテナ張ってないからダメですなぁ私ってば…トホホ。
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