アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

12月 松浦の太鼓

2007年12月27日 | 歌舞伎


国立大劇場   12/16(日)  

 それぞれの忠臣蔵   
 討つ者・討たれる者・見守る者、
 吉良邸討入の陰には、さまざまな人間ドラマがあった!
 

トリを飾るのがこれだ!

秀山十種の内 松浦の太鼓(まつうらのたいこ)
 ※秀山は初代吉右衛門の俳名

序 幕 両国橋の場

12月13日 討ち入りの前日
雪の両国橋。
松浦鎮信の俳諧の師・宝井其角(歌六)が、
俳諧仲間の赤穂浪士・大高源吾(染五郎)に
バッタリ出会った。

みすぼらしい格好で竹売りしてるよー。
其角は、松浦公から拝領の羽織をあげちゃう。

チンチクリンな着物に、上等な羽織着てみせて、
お客を笑わせるぞ、源吾。

別れぎわに其角は
『年の瀬や水の流れと人の身は』と発句を詠み
源吾は
『明日待たるゝその宝船』と付句をー。

去って行く源吾の売り声が揚幕から
「竹や竹、煤竹や煤竹」

本舞台中央、
雪の中で立ち尽くす其角、思案の思い入れー。
傘を広げて…。

あ~あの表情の変化。
この間『社会人のための歌舞伎入門』で
1階席だった時は、ググッッときたのになぁ。
3階じゃぁ機微が判らねぇぇええ。チェ~。

私にとっての其角役者といえば”坂東吉弥
又五郎には間に合わなかったんだぁ。
でも、歌六もジュワ~っとイイ味出してるよね。

夕方はもう”煤払い”が終わっているので、
残り物を売っている姿だとか…。
偵察してるにしても、やっぱり侘しいなぁ。

二幕目 松浦邸の場

12月14日
吉良邸の隣に住む肥前平戸藩士・松浦鎮信(吉右衛門
連句の会でご機嫌さ~ん♪
萌葱色が似合ってるよぉ♪

ヒャッホ~♪会いたかったよ~♪
吉右衛門の松浦公!
何年ぶりじゃろうね、この役はー。

お茶を運んできたのは、源吾の妹・縫(芝雀
途端にプン!プン!な松浦公。

其角が、ツヤっぽい話しでその場を和ませた…
んだけど。

アチャ~其角ったら、
源吾に紋付の羽織をあげたことを
喋っちゃったもんだから、
またプン!プン!な松浦公。

火鉢にあたりながら、横向いて
「バカ、バカバカ」ってブツブツ言う姿。

グフフ。なんだか可笑しいんだよね。
アリャリャ…3階からだと、
双眼鏡でズームインしなきゃ視野に入らないよ。
嗚呼、ここは遠いなぁ。チェ~。

お縫は解雇。ヒャ~ヒャ~。
其角もお縫も理由が判んねー。

「予は隣の吉良家へ、もう誰か討ち入るだろう、
斬り入るだろうと、楽しみにしておるのじゃ」

グハハ
こういう言い方する松浦公ってイイなぁ。
赤穂贔屓なんだよね。

2人ともシュンとするばかり。
ガックリと肩を落として花道でー。
あの句がポロっと口から出た其角。

『年の瀬や水の流れと人の身は』
『明日待たるゝその宝船』

「んん?」
松浦公が考えを巡らせてる所へ
にわかに響く太鼓の音。

大向こうから「待ってました!」
私もだじょ~♪来た来た来た来た~。

思わず膝をグイッと突き出し指折り数えて松浦公。
「三丁六ツ、一鼓六足、天地人の乱拍子、
こりゃこれ、山鹿一流の妙伝にして、
今、この妙伝を得たる者は、諸侯で岡部、マヽこの鎮信じゃ。
陪臣にては上杉の家臣千坂兵部に、今一人は赤穂の大…」

”マヽこの鎮信じゃ”
この、ちょっと照れながらも自慢する、
吉右衛門がズデギだよ~♪

「宝船はここじゃ。ここじゃ!縫よ、予が悪かった」
大石内蔵助が叩いているんだ。討ち入ったんだ。

松浦公ってば、大きく手招きしてるしぃ。
グワァァアアア!泣く~泣く泣く~。

「出馬の用意。助太刀じゃー助太刀じゃー」

同  玄関先の場

火事装束で、本当に馬に跨ってるヨ。
止める家臣たちとスッタモンダ。

そこへ源吾がやってきて、
「只今、吉良殿の御首級(みしるし)を」

「偉い!」
両手を挙げて褒めたはずみに…
キャ~!落馬
ククク。
アクシデントなのに、なんでか笑える。

今夜の様子を語って聞かせる源吾。
辞世の句を書いた短冊を松浦公へ渡してー。

「褒めてやれ、褒めてやれ」
松の枝から落ちた雪を被りながら、
松浦公、鉄扇を開いてー。

ビエェ~ン…ポロリ、ポロポロ
鼻にツーンときたぁ。

この殿様ってさ、ケッコー我がままだよね。
ケッコー嫌な上司かもね。
でも、憎めないキャラだなぁ。

私のハートをズキュンと射抜く。
やっぱり吉右衛門の松浦公が大好きだ~。
大人の茶目っ気たっぷり♪
ビターチョコを味わった感じ♪
美味でございますぅ(by大奥)

2年連続で師走は忠臣蔵にドップリ~。
極楽極楽
ありがと~播磨屋!

その他のレポは 
12/3~26
堀部彌兵衛 清水一角 松浦の太鼓

社会人のための歌舞伎入門(2007/12/15記)

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~追記~
平戸城 最教寺 (2009.11.13記)
松浦史料博物館 (2009.11.11記)



4 コメント

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よっ、播磨屋! (やたけたの熊)
2007-12-27 15:04:39
いいなあ播磨屋。しばらく舞台観てないな。
かしましさんのレポで、行った気になりますわ。
おっ、高麗屋も。甥っ子と競演ですね。
返信する
VIVA!播磨屋 (かしまし娘)
2007-12-27 16:04:54
やたけたの熊様、まいど!
極楽極楽~♪あったか~いお湯に、おもいっきり浸かった爽快感です♪
播磨屋はなかなか、富士の御山を越えないですもんね。
どっかのテレビでOAしてくれる事を祈りましょ~。(アーメン)
返信する
しばらく封印したい~ (ぴかちゅう)
2008-01-07 02:40:29
最後はもう文句なしの松浦候。指追ってだんだん確信を深めていく場面で思わず涙腺がゆるみました。かしまし娘さんがポロリ、ポロポロ泣かれてしまったのがよくわかります。今、本当に気力も充実していて観ていても気持ちのいい舞台が続いていて嬉しいです。
染五郎もこっちはいい出来(この日は声が出てました)。歌六、芝雀と揃ってもうベストキャストの「松浦の太鼓」。しばらく封印したいくらいです。

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今年もどうぞ宜しくお願いしま~す♪ (かしまし娘)
2008-01-07 12:03:54
ぴかちゅう様、まいど!
これは待ちに待ったキャストだったのでホクホクでした♪
NHKでOAしないかなぁ。したら被り付きで泣くのにな~。
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