<!-- RBC THE NEWS「”防犯パトロール隊”の防衛省職員が高江で警備」2016/07/27 -->
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=180301
防犯パトロールのはずが…70人全員が高江警備 沖縄派遣の防衛省職員
元海兵隊員で米軍属による暴行殺人事件を受け政府が始めた防犯パトロール業務に就くため、防衛省が沖縄に派遣した約70人の職員が、実際には米軍北部訓練場のヘリパッド建設への抗議活動への警備だけに従事していることが26日、分かった。
パトロールは事件の再発防止のために政府が始めたもので、防衛省はパトロールで沖縄防衛局の負担が増えたため応援として本省や地方の防衛局から職員を派遣。一部は高江の警備にも充てる方針を示していたが、実際には全員が高江の警備だけに就いており市民から反発が出そうだ。
防衛省関係者はパトロールに充てない理由を「応援の職員は地理に詳しくないため」としている。防衛局関係者によると、国が再開の意向を示している米軍キャンプ・シュワブの陸上部工事の再開時には、シュワブゲート前にも派遣する予定だという
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
///////////////////////////////
http://天木直人.com/2016/07/26/post-5026/より転載
きょう7月26日の朝日新聞が、福井悠介記者の署名入りで見逃せない記事を掲載していた。
防犯活動せず移設抗議の警戒だけ 沖縄派遣の防衛省職員
沖縄県で女性を殺害したなどとして米軍属の男が起訴された事件を受けて始まった防犯パトロールと、米軍北部訓練場(同県東村など)のヘリコプター着陸帯移設工事などへの抗議活動の警戒のため、防衛省が集めた職員約70人が、実際には抗議活動警戒だけを担っていることがわかった。パトロールには参加していないという。防衛省が明らかにした。
驚くことに、追及されて、防衛省みずからそれを明らかにしたというのだ。
防衛省の担当者の言い逃れが、またお粗末極まりない。
パトロールは地理がわからないと難しいため、地元の沖縄防衛局職員に任せたと言ったらしい。
こんな、その場限りの言い逃れが通用するとでも思っているのか。
国民の命と安全を守る防衛省が、ここまでお粗末で反国民的なのである。
これは防衛大臣の首が吹っ飛ぶほどの大スキャンダルではないのか。
この福井悠介記者の記事は朝日新聞の社会面に小さく掲載されたものだ。
しかし、もしこの記事が政治面や一面トップで大きくスクープ報道されたとすればどうか。
もし、国会開催中に報道されていたらどうか。
安倍政権に大きな打撃を与えたに違いない。
いや、いまでも大打撃を与えるはずだ。
もし野党党首が政局に明け暮れることなく、正面からこの問題を取り上げたら安倍政権は逃げられない。
もし野党党首が国民の怒りを正しく味方につける事が出来れば、国民の安倍政権に対する怒りはさらに高まる。
それこそが野党共闘ではないのか。
もしメディアがいまでもジャーナリズム精神のかけらでも持っているなら、この福井記者のスクープを活かして、政治記者は、さらなる追及記事を書かなければウソだ。
はたしてこの問題は今後大きな問題として発展していくのだろうか。
それとも、小さな社会面の記事として、誰も知らないまま、埋没して終わるのだろうか。
きょうの朝日新聞社会面に掲載されていた小さなスクープ記事は、この国の政治とメディアの本気度を試すことになる(了)