ロッドアンテナは伸び縮みするホイップアンテナで往時のガキンチョ、、いや科学少年にとっては最重要アイテム。おもちゃ屋ではロッドアンテナ内蔵の2台組のトランシーバーが陳列ケースに飾ってあったがお年玉をすべてつぎ込んでも買えるかどうかというほど高価だった。細かな形状は忘れたが親に買ってもらった子がアンテナを伸ばして仲間と交信する姿に憧れた。ポータブルテレビにも付属していたが山間部だったのでのこのアンテナで受信できたとは思えない。親戚の家にあったアンテナを伸ばしたマイクロテレビに未来を感じた。。
製造から半世紀も経過すれば可動部は大抵が壊れていたり紛失している。この間入手したマイクロテレビも欠損、曲がり、折れがあるものが多かった。部品どりのためにもう一台本体ごと入手したがドナーを捨られずドナーを再生するためにまたドナーをさがすという無限ループに陥る危険もある。。
いろいろと工夫して比較的うまくいった方法を紹介させていただく。
修理品は「MITSUBISHI 6P-125」でアンテナが途中で折れている。縮めた時の長さは118mm 入手したのはオークションに出品されていた「ロッドアンテナ 10段 120cm」縮めた時の長さは記載がなく入手すると6P-125付属のものより40mm程度長く根元の直径は10mmでそのままでは交換できないし先端の段差は無い方が格好良い。落札価格は600円。固定用ナットをカシメてある部分を切断して分解する。
各段にストッパーがあり各段先端の絞ってある部分で引っかかって抜けないようになっている。ストッパーを固定するための横穴が2ヶ所に最細部はピアノ線形状で溝が切れ込んであり先端はネジが切ってある。ロッドアンテナの形状は共通だが根本が10mmというのはとても太い。
6P−125のアンテナを外して長さの参考にする。オリジナルと同じ直径の3段目から使う事にした。
各段がストッパー部分で干渉しないように長さを決めて切断し横穴を開ける。切断はリューターのディスクで行い断面が潰れないようにする。横穴はドリルよりリュータービットの方が開けやすい。ピアノ線部は溝を彫り込む。
本体への固定はナットなど固定金具が分離できればステンレスフラックス、ハンダを使いたが今回は接触部の面積もあることから接着剤固定となった。幸い導通はしている。
この汚いスリーブはオリジナルだが機能の上で必要。アンテナがハンドルに触れないようにするためで同様に基台部も工夫がある。
オリジナルよりも長くて太い代替品が入手できれば何とか加工して適合させることができそう。厳密には長さもきっちり合わせなくてはならないがここはアバウトで目を瞑った。
これは先端3段目で折れたところにネジ付きプラスチックスペーサーを挿入したもの。
ネジ部はドリルで咥えて回転させながらヤスリで削って接着した。縮めた時は違和感ないが伸ばすと当然こうなる。しかし思ったより見れるように感じる。
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