Decca Decolaがお嫁入り

やっとこさ入手したDecca Decolaの整備記録

HICKOK 真空管試験機 TV-7 について

2018-12-18 13:01:45 | 真空管試験機

 HICKOK社は1910年創業だからすでに108年は経過している老舗メーカー


 真空管試験機のベストセラー「TV-7」シリーズは1952年に発表された。TV-7,TV-7A/U,TV-7B/U(1957年),TV-7C/U,TV-7D/U いつ頃まで製造されていたかは不明だが1960年発行のマニュアルにはD/Uが載っていてまた1970年代のメンテナンス記録が添付されている機種があることから正式なサポートはしばらくは続いていたものと思う。マニュアルにC/Uは省かれているしほとんど見かけることは無いがwebでカナダ軍の銘板が付けているのを見たことがある。


 現在「HICKOK」をwikipediaで検索しても有名なガンマンが出てくるばかりでかつての名門老舗情報は不明。

 TV-7の各機種は同一の原理で構造も大きな変更はないそうで民生用のTubeTesterの機能を絞って小型、堅牢化し実践的に(朝鮮戦争、ベトナム戦争か)改良したとされる。webの情報ではTV-7A/UのシリアルNo,1200を境にして調整機能が異なっているとのこと。それ以前は半固定抵抗での調整ができない部分があり固定抵抗のカットアンドトライが必要でとても大変。したがってなるべくそれ以降のものを入手すべしと。軍用ということもあり手荒に扱われたものがほとんどで外観は悪いものが多い。しかし堅牢なケースに守られて、またメーターは1個で全体の構造も単純ということもあって決定的に壊れているものは少ないよう。トラブルの多くはソケットの接触不良、電源トランスの不良、メーターの不良など。ソケットは交換したものも見られるし怪しくなってしまったオリジナルのソケットにソケットアダプターを介して測定するように改造したものもある。電源トランスは日本でレプリカを特注で製造された方がおられる様子。メーターもデータがあるのでTV-2と異なりレプリカの作成も容易でebayなどでも入手することができます。


 TV-7D/U
 

 

 このTV-7D/Uは校正済み」ということでチェック項目と測定データの用紙が添付されていた。

 この個体を標準機として他と比較してみたい。



 TV-7からTV-7A/UのシリアルNo,1200までの回路図


 TV-7A/UシリアルNo,1201からTV-7B/Uの回路図


 TV-7D/Uの回路図


 回路図を見てメンテナンスするのは難しい気がするし3種類並べても違いは解りづらい。
 3機種の違いはメンテナンス時の調整方法らしい。機種毎の調整ボードの一覧が1960年のmanualに載っている。




 手元にTV-7A/UとTV-7B/Uがあるので校正済みのTV-7D/Uを参考に使えるように調整してみたいと思います。
 キャリブレーションの仕方は多くの方々が述べられているのでそれらを参考にするとして欠品や不具合を解決させておくところから始めます。

 TV-7B/U

 プラグが異なっているので劣化した電源コードごと交換して、切れているランプヒューズも取り替えてONするも動作せず。追っていくとAC電圧をコントロールする巻線ボリュームが焼き切れている。。切れていたところは端子の接続部だったので修理して念のために電源トランスの1次側のDCRを測定すると数Ωしかない。TV-7D/Uは数十Ωあるのでこれは電源トランスがレアショートして過大電流が流れた様子で残念ながらこの電源トランスは使えない。以前国内で特注された記事があったが発見することはできなかったがebayを見ると出品されているので早速落札した。でも届くのは年明けになりそう。
 、、、と思ったら電源トランスは壊れてなかった!スライダックで徐々に電圧を上げていったら何の問題もない。。早とちりしてまた余計なものを買い込んでしまった。。
 その他欠品がありパイロットランプのジュエル、ショートテストのネオン球、そしてヒューズランプ。ヒューズランプは6Vのバイク球で良いのだそう。特に困るのはねじ込み式のネオン球だがこれもebayで見つけた。国内調達で頼りにしていた業者さんのHPが更新されておらず現在注文できなくなっている。


 欠品だったジュエルとLINE調整ツマミは同型のものが入手できて一安心。ネオン球は到着待ち。


 TV-7A/U


 

 
 
 パネルはA/U、B/U、D/Uとも変わりはない。ジュラルミンと思われるケースも取手違いはあるが共通のよう。ケースの傷み具合でどういった過酷な環境で扱われたかうかがい知ることができる。このA/Uは前オーナーが荒く塗ったペンキを剥がしていてかなりワイルドな佇まいだが欠品はなさそう。
 ざっとチェックしてみると2.5Vのヒーターが出力されていない。
 
 

 内部もあまり手が入っていない様子。電源トランスからの線が外れている。軍からの放出品はわざと分かり易いところを壊しているのもあるのでこれもそうかもしれない。


 そのほかは問題なさそうなので校正してみる。

 LINE電圧調整
 まず基準とするD/Uだが米国で校正されたものなのでAC115Vで行われたと思われる。拙宅でもアダプターがあるので出力電圧を測定すると
 
 この2機種はちょっと高く表示される。試験機を通電させた状態でも高いのでスライダックで115Vにして測定することにする。
 「LINE ADJ.」ボタン(一番下のボタン)を押してメーターが中央に来るように「LINE ADJUST」ツマミを調整すると電源トランスには93Vかかった状態となる。トランス1次側には「FUSE」球、「PILOT」球、そして「LINE ADJUST」巻線抵抗がありAC電圧が変動しても93Vに合わせることができるのだが日本でのAC100V(50、60Hz)は定格範囲を超えている。「LINE ADJUST」をかなり回すことでメーターを中央に合わせることはできるが突入電流の関係で「FUSE」球が切れやすくなるため電源を入れる時はツマミを左に回しておくか6.3V8W程度に交換した方が良いらしい。


 適正表示(メーターが中央)された時に正しい電圧がかかっているかは117Vのヒーター電圧で確認できる。ヒーター通電時の電圧降下を考慮して適正範囲は115V〜127V(中央値は121V)。
 「FILAMENT VOLTAGE」を117にして切り替えツマミを HS53460 に合わせて「OCTAL」ソケットの2番、7番の電圧を測定する。

 115V60Hz(と思われる)で校正済みのD/Uはぴったり121VだったのだがAC100V60Hzで同様にADJ.して測定すると

 116V台となり一応適合範囲だがかなり異なった値となった。
 理由はよくわからないが(どなたかご存知の方はご教授ください)せっかくキャリブレートされているD/Uは115Vに調整して測定すべきだと思う。
 しかし外部トランスが必要なのも不便なのでA/UとB/UはAC100Vで校正することとします。

 現在のA/UとB/Uの117レンジでの電圧を測定すると
 
 結構異なります。早速はぐってみるとB/Uは半固定抵抗があるがA/Uは無い。A/UのシリアルNo,は書かれていないのでこの個体は1200番以前のものらしい。

 B/U
 
 1%225kと書かれている精密抵抗がR124でR134半固定抵抗でメーターを合わせる。回路図ではR124は245kΩだが。

 A/U
 
 こちらにもR134はあるのだがどうも別回路でR124の245KΩ抵抗を調整するしかないらしい(LINE ADJ.スイッチに直結されている)。現在は10kΩが直列に繋がっているが外して245kΩ抵抗を測定すると255kΩで10kΩ程度増加している。これで装着すると中央表示で3V程度高く出力される。1.5MΩ程度の抵抗器を並列につなげばもう少し追い込めそう。この辺りが敬遠される原因か。


 ところがメンテナンスマニュアルを見ていたら

 機種ごとのヒーター電圧の一覧があり微妙に異なる。ということは電源トランスは少なくとも4種類は存在するらしく何らかの事情で規格の統一はできなかった(しなかった)らしい。TV-2でもメーターの規格が途中で変更になり互換性はない。この表を見るとA/Uの117Vレンジでは112-121で中央値は116.5Vになる。

 A/UとB/UとD/Uのトランス
  
 83のプレート電圧が異なる。


 117Vレンジのヒーター電圧はA/Uは116.5V、B/Uは121Vにでメーターがセンターを指すようにします。B/UはD/Uと同様にR134ボリュームで簡単に合わせられるがシリアルNo,1200までのA/UはR124の固定抵抗で調節する。
 
 バラックでカットアンドトライして装着。抵抗値は元々の抵抗器と偶然同じ245kΩだったのだが経年変化で上昇していたので交換となった。

 プレート電圧、ロースクリーン、ハイスクリーン電圧、バイアス電圧、信号電圧などの調整はweb記事とマニュアルを参考に問題なく行うことができた。ただR130半固定巻線抵抗の接続はA/UシリアルNo,1200を境に異なっているという記述があるし回路図もそうなっているが前期型と思われるウチのA/Uは後期型の接続だった。移行期は混在していたもしくは修理時に変更されたのかと思う。

 ようやくgmの校正のために並べて作業開始。
 
 ところが固定抵抗を繋いでようやくLINEの調整をしたA/Uだったが出力されるヒーター電圧が高い方にずれている!やっぱり調整は面倒。マニュアルを見ると元々の抵抗に高い値の抵抗をパラにして調整するようなことが書いてあるので元の抵抗を戻して高抵抗をいくつか買ってきて繋いでみる。
 
 結局3.3MΩのパラ付けで落ち着いた。かなりイライラした作業となってしまった。

 6L6 7本、6J5 2本、6C52本、5U4G1本の測定値をD/Uに一致させるようにR113とR115を調整して終了となった。キャリブレーションは当たり前に重要だが精密なデータを録るにはやはりちょっと役不足のような気がする。戦場で必要なのは大まかに使用可能か否かの判定なのでこれで十分なのだと思う。

 ではHICKOK TV-2シリーズの位置付けはどうだったのだろうか?真空管試験機全般を見渡してもここまで徹底しているものは少ないように思う(その割にgm直読ではないのだが)。同じ軍用でどう使い分けたかはちょっと興味がある。前線部隊はTV-7で体積も重量も倍はあるTV-2は本部にも置いたのだろうか。。





 お読みいただきありがとうございました。




いすゞ 117クーペ について

2018-12-11 22:37:18 | 117クーペ

 現在まで生産された車種は星の数ほどあると思うけど人気投票では必ず上位に位置している。誰もが認める美人が居るように誰もが認める美しい車も存在するように思う。ディーノ、ヨタ8、2000GT、、キーワードは流線型か。
 いすゞ 117クーペは1968年から1981年まで市販された高級車で設計は有名なジウジアーロ。当時の国産車は海外の有名カロッツェリアにデザインを依頼することがあった。

 原型は1966年のジュネーヴ・モーターショーで「ギア/いすゞ117スポルト」。(当然ながら)コンクール・デレガンス受賞。
 

 プロトタイプカー 117スポーツ 出典:https://www.favcars.com/isuzu-117-coupe-pa90-1968-77-wallpapers-396759-1024×768.htm


 ショーカーがそのままの形で市販される事は無いのが普通だが少々のデザインの変更と特殊な製造方法で2年後には発売にこぎつけた。量産に向けての情熱と苦労は並大抵ではなかったはず。

 
 価格は172万円で庶民には縁のないスーパーカー。初期型(ハンドメイド)と言われるこのタイプは3年間で2458台生産された。
 その後は量産体制が整いかなり多くのバリエーションを生みながら1981年まで生産が続いた(wikipediaより)。
 

 拙宅には過去2台の117クーペが居た(居る)がいずれも1800cc DOHC 丸目の「XE」という量産モデル。
 1台目は隣町の路肩に停めてあったもの。職場の上司(!)が117クーペフリークを公言していた自分に教えてくれた。早速見に行ったら思った通り車検切れで放置状態。近所周りをして情報を集めてようやくオーナーを探し当てて譲ってもらった。多分数万円だったように思う。どうやって家まで運んだかは覚えてないがとにかく車検を取得して(大して苦労はなかった)乗っていた。ところがいつの頃かエンジンが不調になり見てみると1本のプラグホールの周囲にひび割れがある!そこから冷却水が漏れだして周辺が水没してた。ヘッドの交換も考えたがしばらくは溝を彫り込んで接着剤で塞いで(!)1年くらいは乗っていた。その間同型のエンジンをオークションで探したがなかなか見つからない。やっと落札して木箱で送られてきたエンジンはガレージに5人がかりで運び込まれた。自分での交換できるかもしれないという甘い考えはその光景を見て身の危険を感じて即諦めて整備工場で交換してもらった。
 ところがしばらくして隣の県で状態の良さそうなXEがオークションで出品されていた。鉄道を乗り継いで見に行って落札。後日乗って帰った。エンジン交換で苦労をおかけした整備工場の方には申し訳なかったが今までの車は部品ドリ車になってしまった(それも4年ほど前には処分した)。

 ここ数年はナンバーは付いているが不動の状態。浮きサビも目立ってきているしまた記憶ではトルクコンバータが滑っている状態で素人が再生するにはそろそろ限界に近いと思っている。ジムニーが故障してくれたおかげで(?)久しぶりに整備する気になった。寒い時期だが様子を見ながら進めていきたい。

 ここ数日はようやく寒くなって今日も冷たい雨が降っている。昨日からバッテリーを充電しておいた。早速エンジンをかけてみましょう。
 
 プラグを抜いてオイルをスプレーしてしばらくクランクしてからプラグ装着、、始動してみる。。やっぱりかからず。エンジンルームにスターターボタンがあるのでキーを回しておいてボタンを押すだけで始動できる。乗り降りするとこが狭いのでこれは便利。

 再びプラグを外してクランクすると火花は飛んでいる。そうするとタンクにあるガソリンが腐っているのかもしれない。量も少なさそうなのでスタンドに行ってガソリン買ってきた。

 「電気自動車がガソリンスタンドに」の図。ところが持ち込んだ携行缶は古くて認可されていないモノでダメだという。ちょっと前までは普通に給油してくれたのだが、、仕方ないので向かいのホームセンターで新規購入。20L缶はガソリン満タン料金より安い(!)に驚く。。余談。

 ガソリンタンクはトランクの下にありむき出し。ガソリンポンプは横付けされている。


 ガソリンタンクは数年前に取り外して廃車から取り外したのと一緒にタンククリーナーでサビ取りしてある。内部は直接見ていないがストレーナーが設置されていて迂闊にコーティングするとここが塞がれてしまうので要注意。ガソリンポンプは重要部品で当時分解整備しようとしたが逆に不調になってしまい廃車から外したのと交換している。
 セルモーターが回る音でポンプ音が聞こえにくい。エアフィルターケースに組み込まれているエアーフローメータのバタフライがクランクの負圧によってが引っ張られてONとなってポンプが作動する。
 

 ケースを分解して棒でバタフライを押してみるとポンプは正常に作動している様子。燃圧はレギュレーターで調節され、停止時も下がった状態で維持される。したがって正常であれば停止時でもホースを外すと燃料が噴き出す。


 燃料系統も問題なさそうでプラグも濡れている。なぜ始動しないか分からないがごそごそしてるとようやく動き出した。


 アイドルアップからダウンとセンサー、コンピュータも正常に動作している様子。乗り込んでギアを入れてみるがかなり滑っているようで特にバックはほとんど動かなくてやはり重症。寝てる間に治ってた!はやっぱりなかった。。
 後ろに下がらないので空気の抜けているタイヤだが全力で押し戻して空気入れを注文した。

 ざっと見回しての問題点
 ・埃にまみれてる → 迂闊に水かけない事
 ・トルコンの不具合 → 車検時に修理工場に持ち込んだ時に相談
 ・ボンネット前縁、トランクの底のサビ、塗装の浮き → なるべくサビは取って下処理まではしておく
 ・ドアの建て付け → 調整
 ・クーラー不動 → 以前数回修理にトライしていて今回はスルー。
 ・車検と休止している任意保険証書探し → 自分でできる事が済んだら相談する

 トルコンの修理はどこで受けてくれるかは不明だがその他できることを進めておくことにした。

 天気の良い日を見はからって洗車しつつサビ具合を確認していく。
 

 

 洗車したのは今年初めてかもしれない。。サビを以前から確認済みでちょっと対策しておいたところ
 
 リアガラス周囲から水がトランクの隅に溜まってこの状態。
 その他今回新たに気づいたとこも
 

 

 

 表面にこれだけ浮き上がってるということは内部ではかなり進んでしまっている。水が溜まりやすい所やステンレスに接しているところなど。
 一応屋根のある所での保管だが壁がないので吹き込んだ雨には濡れる面がありお隣のX1/9は特にその傾向が強い。

 翌日足踏みポンプが届いた。送料無料の1700円台。
 
 ちょっとの作業でコンプレッサーを持ち出すのは気が重いし12Vの携帯空気入れはとても時間がかかる。でも今回は8本のタイヤ各々に200回は踏んだので合計1600回以上。ポンプの寿命はせいぜい10000回程度ではないだろうか?どういう壊れ方をするか今から楽しみだ(ウソです)。
 ホームセンターで「サビ取りグッズ」を買ってきた。明日から頑張ります。


 一番酷い所はリアウインドの下隅。117クーペはトランクリッドとリアウインドの境目には大きな段差があって造形を複雑にしている。リアウインドを流れた雨はトランクリッドの内側に流れ込んでトランク周囲を伝って後ろに排出される。サビはシールド周囲でトランクリッドに隠れてしまう部分なので水が抜けにくい。
 
 片方だけかと思ったらやはり両方ですでに穴が空いている。以前POR15を塗っておいたのだがほとんど効果は認めず。改めて錆落としてサビ転化剤を塗る。いずれリアウインドを外しての修復が必要になるが今はサビの進行をできるだけ防いでおきたい。
 市内にあるアストロプロダクツに行ってシーリング剤とPOR15買ってきた。

 リアウインドシールド周囲のシールを行う。バスコークとそれほど値段の差はない。
 トランクの底は以前サビを落としてプラサフを吹いておいたのだが
 
 再びサビを落としてPOR15を塗る。POR15は黒、銀、透明とあるが硬化するとツルツルになるので上塗りは難しい(一応プライマーも買ってきたが)今回表面も黒で塗ってしまってちょっと後悔した。

 錆びたトコを切断してパネルを新製すればいいのだろうが技術も設備もない。穴を塞ぐにはFRPやブラインドリベット、タップビスでの鉄板とめが考えられるが。

 一番安易な方法。適当な金網を切って穴の空いてるトランクルームの底にPOR15で貼り付けた。

 メッシュに板金パテを表と裏からぬりつける。
  
 表はラップを貼り付けて手のひらで押し付ける。  「これはあまりにも酷すぎる」 の図

 2018年末、フィットネスジムの駐車場を歩いていると何やら見覚えのあるバンパーが、、

 おー!「FIAT X1/9」 ではないか!自分以外のを見たのは何十年ぶりだろう。。少なくとも21世紀になってから見たことはない。地元に生息していたとは!
 オーナーが現れるまで待とうか、、と一瞬考えたが寒いのでやめた。いずれお会いする機会もあるでしょうから。
 ボディの状態はとてもよさそう。1500ccだがシートは1300ccのが載っている。全体に変な改造がしてないのが好印象。テンション上がるなぁ。。


UHER CR210 stereo について(3)

2018-12-06 13:03:55 | UHER
 海外オークションで気になるモノを見つけると、またそれが不動だったりすると「このままゴミになってしまうのだろうか?」などと考えて夜も眠れなくなってしまう(ウソ)。そのうち「彼女を救えるのは自分しかいない!」という妄想に支配され気がつくと「ポチッ」とやってしまうことがある。ヨーロッパからの運賃は高く時に製品価格を上回る事すらあるし、素人の自分が彼女を救える確証は何もない。届いてみて初めてわかる事も多く、程度も千差万別で手荒に扱われたかわいそうなものもある。しかしこうして手に入れたもので今までに後悔したことはほとんどないのは不思議としか言いようがない。多分品物の「程度」にほとんど期待していないのだと思うし世間で言われる「ジャンク漁り」だがうまく行っても行かなくても楽しんだと思う事にしている。

 またUHER CRです。CR210 stereo の不動品、電源付き。


 早速付属のZ131電源アダプターの電源コードをヨーロッパ仕様から取り替える。


 電圧切り替えで220Vから110Vにして通電してみてもモーターが回転しない。しかしアンプは生きているみたいだしボリュームツマミを押すとテープを照射するランプが点灯するのだが弱々しい。そのうち電源アダプターが発熱してきた(ミゼットヒューズは少々大きめなものに交換してある)。

 この症状は電圧の低下で原因は電解コンデンサーが短絡していることが多い。コンデンサーの発熱を確認、そのうち爆発するか?

 
 電圧が9.5Vなのに耐圧10Vで大抵は寿命が来ている。早速高耐圧の国産品に交換してみると

 目出たくモーターが動くようになった。ゴムベルトを交換して各部の清掃を行い完了した。


 ネジロックの塗料が残っていたりで今までメンテナンスを受けた経緯は無い様子。また外観は良好でネジは全てオリジナル。これはうれしい。
 何日もかかる修理もあればこんなラッキーなものもあります。

 youtubeにアップしました。
https://www.youtube.com/watch?v=2e0zf4EM0NY&feature=youtu.be



 お読みいただきありがとうございました。