内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

先週末のパリでの私の「収穫」

2020-03-02 04:41:21 | 雑感

 先週末のパリ滞在は日本哲学研究会参加が主たる目的だったが、古本探しと日本食購入も副次的目的であった。最近はどちらもネットでの購入がほとんどだが、それでもやはり店舗で実物を手にとって確かめてから買いたいものもあるし店頭でしか手に入らない商品もある。
 古本の場合、ネットでの購入は出品者の商品の状態についての記述が日本の場合と違ってかなりいい加減あるいは不正確なことも少なくなく、受け取ってがっかりということも過去に何度かあった。新本定価がもともと安い本の場合は受けった古本の状態があまり良くなくてもそんなに腹も立たないが、ちょっと値の張る古本の場合には、よくこれで「非常に良い」とか「新品同様」とか嘯けるものだと呆れてしまう代物もあった。
 そんな失望を味わうことを避けるべく、今回のパリ滞在を利してプレイヤード叢書中の三冊をサン・ミッシェル大通りの Gibert Joseph に探しに行った。お目当ての三冊は、Fénelon Œuvres I (1983), Rousseau Œuvres complètes I (1959), Alain Propos II (1970) であった。嬉しいことに、まるで私が買いに来るのを待っていたかのように「非常に良い」状態の古本がそれぞれ一冊ずつ並んでいた。しかも、新本定価に対して三割以上安く入手できて大変喜んでいる。
 日本食の方は日本産の新米を買うことがただ一つの目的だった。他の物ももちろん買いたかったが、すでにプレイヤードを三冊買って荷物は相当に重くなっていたので、五キロのお米を買って更に他の物を買うのは躊躇われた。それはともかく久しぶりに日本のコシヒカリの新米が食べられるので楽しみである。
 かくして重い荷物を背負ってパリからストラスブールへと帰ってきたのであった。