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グーグル「ジェミニ」の極左偏向に批判の嵐 逆人種差別、政治イデオロギー的偏見。グーグルの弁明は「開発を急ぎすぎた」(宮崎正弘国際情勢解題)

2024-03-21 | アメリカ情勢

グーグルの生成AIの対話型アプリ『ジェミニ』が発表されたのは2023年12月だった。僅か2ケ月、そのあまりにも偏向したコンテンツに世界中から強烈な批判が起きた。グーグルは検索エンジンで90%のシェアを誇る。

非常識的なジェミニの情報操作、フェイクの例をあげると、歴史的人物の画像が歪んでいたり、ヒトラーとイーロン・マスクはどちらが悪影響かなどと意図的な情報操作が為されていた。グーグルの弁明は「開発を急ぎすぎた」だった。2月23日、グーグルはジェミニのサービスを暫時停止するとした

アクセル・シュプリンガーなどは31社と連携し、グーグルに対して23億ドルの損害賠償訴訟をオランダで起こした。

アクセル・シュプリンガーはハンブルグを拠点のドイツ老舗企業で、新聞、雑誌などメディアのコングロマリット。保守的な姿勢を堅持しているためドイツ赤軍派の爆弾テロに襲われたこともある。

同社はオープンAIと提携し、チャットGPTを導入している。

こうした動きは「AI文化戦争」とも言われ、イーロン・マスクは「人物画像など差別に満ちており、偏見だらけだ」と批判を強めた

最近、マスク暗殺未遂事件があったらしいが、マスクはCNNのアンカー、ドン・レモンとのインタビュー番組で、即効性抗鬱薬『ケタミン』の使用を認めた。

ケタミンは解離性麻酔薬の一種。あのメンタルタフネスの人物さえ、鬱病症状があるというのは驚きである。

グーグル批判の嵐は新展開を見せてきた。

米国「メディアリサーチセンター」(MRC)は、「グーグルが過去16年間に41回も  米国の主要選挙に『介入』(情報操作)をなした」とする報告書を発表した。

MRCは保守系非営利団体で、メディア報道の分析で定評がある。

「この影響は劇的に増大し、民主主義にとって有害となった。保守系の候補者には政党を問わず、印象操作などで損害を与えた」(「フリー・スピーチ・アメリカ」副社長=ダン・シュナイダーら)。

2008年から2024年2月まで、「グーグルはその力を利用して、政党に関係なく最もリベラルな候補者を選挙で勝利に導く一方、反対派を検閲の対象としていた」。

▼グーグルは左翼政治結社なのか?

MRCは報告を続ける。

グーグルは左翼的価値観を推進するために『強大な資源と影響力』を利用している。情報技術、政治団体、アメリカの選挙に対するグーグルの多大な影響力は、2008年から明らかになっており、ドナルド・トランプ当選妨害工作に失敗したが、選挙干渉は続いている

こうなると、グーグルは左翼政治結社なのか?

おそらくグーグルのなかに左翼集団が混入してコンテンツ作成にあたっているのではないか

というのも創業時の共同経営はエリック・シュミットとラリー・ペイジとセルゲイ・プリンの「三頭政治」で開始された。エリックはドイツ系の技術者でノベル社のCEOからグーグルに参加した。ラリーはユダヤ系、プリンもモスクワ生まれの東欧系ユダヤ人である。この三人の引退後、グーグルを率いるピチャイは、タミル系インド人、チェンナイからの移民である。

つまりピチャイがCEOとしてグーグルを牽引し、親中路線を驀進し始めてから左翼的傾向が強まった。創業の三人は取締役として名をとどめるがほぼ引退生活である。

前掲「フリー・スピーチ・アメリカ」は、最新の例はグーグルの生成AIアプリ「ジェミニ」がバイデン大統領に「有害な質問に答えることを拒否」したことを指摘した。

また2020年の民主党予備討論会のあと、最有力に躍り出たトゥルシー・ギャバードの広告アカウントを無効にした。2022年の上院議員選では共和党のキャンペーンサイトのほとんどを隠蔽した

トゥルシーはハワイ選出下院議員三期の女傑。嘗てヒラリーに挑んだ。ギャバードは、民主党選対幹部等を「腐った泥沼で蠢く」と猛烈に批判し、民主党を離れ、さきの共和党大会ではメインスピーカーで登場した。

彼女はトランプの副大統領候補の最有力の一人である

グーグルの親会社(持ち株会社)の「アルファベット」の株価はジェミニが問題化する前に154ドル84セント(1月29日)だったが、批判されはじめると、3月6日には132ドル56セントまで下落した。

グーグルの苦況をみて、アップルが生成AIの開発進化に本格的に乗り出す。熾烈な競争がさらに激化する


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