ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

幅広い医療「総合診療医」

2017-11-26 10:41:38 | 健康・医療
総合診療医はジェネラリストとも言われ、臓器の問題を高度な技術で診ていく臓器(各器官)専門委ではなく、個人を全体的に見る専門医です。臓器専門医に対しては横断的総合医とでも呼べばよいのかもしれません。

総合診療の基本は、コミュニケーションを重視した患者中心のチーム医療と、科学的根拠に基づいた安全で質に高い医療の提供に凝縮できるといわれています。

こういった総合診療医の解説を見ますと、NHKの「ドクターG」という番組を思い出します。最近まで放映されていましたが、総合診療医が患者の症状から診断した病気を、3人の若手研修医が推理していくというものです。

患者の診察の様子と簡単な検査から研修医がそれぞれ診断名を出し、それを元にカンファレンスを行いさらに問診などを進めていくというストーリーですが、患者の主訴は胸が痛いなど簡単なものが多く、研修医はなかなか正しい診断にたどり着きません。

軽そうな症状が重大な病気であったり、あまり聞いたこともない全く別な部位の病気であったりと、病名にたどり着くまでには多くの診察や検査が必要となります。この研修医とのカンファレンスはかなり専門的な部分も多く、医学ミステリーとしても面白く見ていました。この番組は今中断していますが、早い再開を期待しています。

総合診療医の話に戻りますが、医療技術が高度化し専門分化が進む大病院の中で、多くの健康問題を抱える患者の対応が求められています。こういった患者を包括的に診て統合する専門医や教育機能を持つ専門家が必要となっています。

臓器別の専門医は、修練を通じて身に着けた高度技術で病巣、病変に立ち向かいますが、総合診療医は患者にとって身近な相談相手として、あるいは情報伝達者、患者の代弁者として機能するところにあるといえます。

総合診療医が診察をして診断をつけ、一般的な病気は総合診療医が診療を行い、専門性の高い病気は専門医を紹介するわけです。

例えば熱の原因がはっきりしないなど、一つの専門科の知識だけでは対応が難しく、トータルに診ないと診断がつかない場合も多いようです。こういったときに対応する総合診療医の役割は重要になってきています。

こういった点で私の身近なクリニックは、問題が多い気がします。患者も多く一人にあまり時間がかけられないこともありますが、3分診療では隠れた病気を見つけることはできそうもありません。自宅の近辺で総合診療医がいる病院を探しておくくらいはした方が良いような気がしています。