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ほくろ消しに新手法 色素細胞を破壊

2017-11-18 10:28:01 | 健康・医療
関西医科大学などの研究グループは、黒い色素を作る細胞を死滅させることで、ほくろを消す手法を開発したと発表しました。

生まれつき大きなほくろを持つ人を対象に、この手法を使ってほくろを消す臨床研究を始めました。

ほくろが黒いのはメラニン色素が存在するためですが、メラニン色素は生体内では長期間安定して存在し続けることはできません。それでもほくろが消えずに残り続けるのは、ほくろの細胞である母斑細胞が色素の産生を助けているためであることが知られています。

研究グループは、母斑細胞をなくせば色素が作られず、すでにある色素も体内に吸収されてほくろが消えると仮定しました。大きさが20センチ以上のほくろを持つ「先天性巨大色素性母斑」の人のほくろを使って検証しました。

1センチ四方のほくろの組織を2千気圧の高圧に10分間さらし、皮膚の主要成分のコラーゲンを傷つけずに母斑細胞を含む細胞を破壊し、その後拒絶反応が起きないないマウスに移植して様子を見ると、半年後から白っぽくなり、1年後にはほぼ色素が消えました。高圧処理をせずに移植した組織は1年後も色が変わりませんでした。

この高圧処理によって組織から細胞を取り除く技術は、共同研究者の大阪工業大学などが開発したものです。

高圧処理は古くから食品工業の分野で研究されてきた安全な技術で、例えば卵を7,000気圧で10分処理すると、圧力でタンパク質が変性するため茹で卵のように固まります。水は本の少ししか縮まないため、水に浸して加圧すれば卵は割れません。また6,000気圧を超えると細菌やウイルスなども死滅するため、高圧処理は殺菌法としても期待されている手法のようです。

過去の実験で、高圧処理した母斑からは母斑細胞が再生しないこと、高圧処理済みの母斑を患者に移植するとうまく適合し、培養表皮を組み合わせることで患者自身の皮膚を再生できることを確認しているようです。

ほくろを消すためによく用いられるレーザーは、メラニン色素が標的で生き残った母斑細胞で再発することが多いようです。研究グループは今回の手法で、2万人に1人ほどの割合でいるとされる先天性巨大色素性母斑の人のほくろを消す臨床研究を開始しました。

切り取ったほくろの組織を高圧処理して患者に戻す実験を昨年から10人に実施し、経過を調べています。人では3か月後ぐらいから色素が消え始め、先進医療で使えるように来年から新たな臨床研究を始めるとしています。
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