勝手に書評

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神様のカルテ / 夏川草介

2011-06-18 | 小説
タイトル : 神様のカルテ
著者 : 夏川草介
出版社 : 小学館

---感想---
ネタバレ有り。

第10回小学館文庫小説賞作品。

本の奥付の著者略歴を見ると、信州大学医学部卒で医師という経歴の著者。どうも、主人公一止の姿が被って見えるというと言いすぎでしょうか? もちろん、恐らく本物の著者は、必要以上に古風な言葉使いはしていないと思いますが。

登場人物に、大狸とか、古狸など、勝手にあだ名を付けているのは、恐らく、主人公一止の敬愛する夏目漱石へのオマージュなんでしょうね。

映画化され、2011年夏に公開予定です。一止の妻榛名役は、宮崎あおいです。本を読みながら、榛名のイメージとして浮かんだのは、まさに宮崎あおいでした。もっとも、本を読む前に、映画化の話は知っていたので、宮崎あおいの情報が刷り込まれてしまったのかも知れませんが(苦笑)。でも、一止で櫻井翔は浮かばなかったんだよなぁ・・・。

淡々と、冷静は筆致は、まさに医師が書いた作品と言う事を納得させられます。外出時に、電車の中やスタバで読んだんですが、淡々と書かれているのに、安曇さんの最期の辺りで、うっかり泣きそうになってしまいました(苦笑)。非常に危険な本です(笑)。