勝手に書評

私が読んだ本の書評を勝手に行います。

スーパー書斎の遊戯術 怪傑版/山根 一眞 著

1998-03-16 | エッセイ
タイトル : スーパー書斎の遊戯術 怪傑版
著者 : 山根 一眞
出版社 : 文藝春秋(文春文庫)
出版年 : 1998年

---感想---
これまでも何回か記した山根一眞氏のスーパー書斎シリーズ(?!)の文庫版最新刊。もとは、「第3.5の波 スーパー書斎の秘めごと」として文芸春秋より1990年に刊行されている。時代もかなり下った事も有り、FAX有り、ワープロ有り、パソ通有りと現代に則した内容となっている。電脳作家山根一眞の本領発揮と見る事が出来る。(これまでの著書では、時代が古い事も有り、FAX・ワープロ・パソ通はかなり苦労して使っていた模様だった。)また、山根氏は、著書にも度々名前が出演するお友達のせいも有ってか常に最新のワープロを使用しているようであり、氏の著書は日本のワープロの歴史としても見る事が出来るような気がする。

スーパー書斎シリーズではもう一巻刊行が予定されているそうである。電脳作家山根一眞のさらなる活躍が期待される。

鉄道廃線跡を歩く/宮脇 俊三 著

1998-03-07 | エッセイ
タイトル : 鉄道廃線跡を歩く
著者 : 宮脇 俊三
出版社 : JTB
出版年 : 

---感想---
はやりの鉄道廃線紀行ものである。1998.03.07現在、3巻まで刊行されている。廃線跡の現役の頃の写真、廃線された後の現在の写真を中心に構成しており、明治の時代から現代までの、鉄道の盛衰の模様を窺い知る事が出来る。なお、実際に供用された路線のみではなく、工事途中で計画が見直され、結局供用まで至らなかった未成線も収録されている。

読んでいると、「あ、ここ知っている。」というところが結構出てくる。近いところでは筑波鉄道、遠いところでは青森県の大間鉄道(未成線)などがある。大間鉄道などは、下北半島の先に建設されており、近くを通ったときは「何でこんなところに鉄道が?」と思ったりした。また、御殿場線などは、建設当時は東海道本線として供用を開始されたが、その後に現在の東海道本線が建設されると御殿場線(格下げ)になり、複線であったものが単線に縮小された等、鉄道の歴史にも詳しくなってしまう。

山手線の東京案内 鉄道と地図のフォークロア/木本 淳 著

1998-03-01 | エッセイ
タイトル : 山手線の東京案内 鉄道と地図のフォークロア
著者 : 木本 淳
出版社 : 批評社
出版年 : 

---感想---
山手線・中央線(東京~新宿)に関する沿革や、地図での読み方に関する著書である。”SERIES地図を読む2”と表紙に書いてあるので、地図を読むと言う意味合いのほうが強いかもしれない。また、シリーズ”2”とも書いてあるので、他にシリーズ”1”が有るのだろう。

近年、廃線された鉄道跡(信越本線の碓氷峠も、もう、廃線跡なんですねぇ。しみじみ・・・。)の紀行文や、紀行そのものが流行っているが、本書はその延長に有るもののようにも感じられる。取り上げられている線区が山手線・中央線(東京~新宿)なので、日頃よく利用している線区でもあり、紀行文的な意味合いは強く感じられないが、山手線・中央線(東京~新宿)にも歴史ありと感じさせられた。

読むクスリ/上前 淳一郎 著

1998-03-01 | エッセイ
タイトル : 読むクスリ
著者 : 上前 淳一郎
出版社 : 文藝春秋
出版年 : 

---感想---
現在(1998.03.01)28巻まで刊行され、現在も継続中。文庫化もされているので、こちらの方が有名だろう。「読むクスリ」の”クスリ”と言うのは、文字どおり”薬”と言う意味も有るが、著者いわく「”くすりっ”とほのぼのと笑えるような(エピソード)」という意味もあるそうである。実際、各エピソードは短いものだが、随所に”くすりっ”と笑える部分がちりばめられている。

現在28冊目だが、著者のエピソード収集能力には驚かされる。元々は、新聞記者をしていたらしく、取材にはそのコネも有るだろうが、常日頃の情報収集をかかさない姿が想像される。(情報収集だけでもすごいっ!と私は思う。)