勝手に書評

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散るぞ悲しき

2007-04-14 | ドキュメント/ノンフィクション
タイトル : 散るぞ悲しき
著者 : 梯 久美子
出版社 : 新潮社
出版年: 2005年

---感想---
昨年話題となった映画『硫黄島からの手紙』の主人公、栗林忠道中将の人となりを描いた作品。

映画では栗林中将は立派な人物として描かれていますが、この本を読んでみると、やっぱり立派な方だったんですね。アメリカ駐在経験があるだけに、非常に合理的な考え方の持ち主で、おそらく、彼でなければ、硫黄島は36日も持たなかったことは、想像に難くありません。戦後60年以上を経過し、戦争経験を持つ日本人がどんどん減って行き、時の安倍政権の右翼的傾向が、中々危険な感じがしますが、今一度先の戦争の悲惨さを思い出し、平和への誓いを新たにすべきと思いました。