勝手に書評

私が読んだ本の書評を勝手に行います。

お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践

2008-08-21 | ビジネス
タイトル : お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践
著者 : 勝間和代
出版社 : 光文社新書
出版年: 2007年

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中々衝撃的タイトル。でも、実際、銀行の金利と物価上昇などの度合いを比較すれば、ただ銀行に預金していただければ、実効的にはお金は減っていくんですよね。学校教育で金融リテラシーの向上を図るべきと言うような観点で、学校教育の中に証券取引とかのゲームを取り入れたりするところもあります。たしかに、学校教育の一環として金融リテラシーを高めるような教育が行われるのは、いい事だと思います。ただ、この議論において注意すべきなのは、その『所謂』金融教育の目的です。「諸外国でも行われているから」とか、「注目されているから」と言う理由であれば、単に客引き的で、なおざりな内容になりかねません。きちんと、その金融リテラシー教育の目的を明確にして、実施していく事が肝要だと思います。

チャーリー・ウィルソンズ・ウォー

2008-08-10 | ドキュメント/ノンフィクション
タイトル : チャーリー・ウィルソンズ・ウォー
著者 : ジョージ・クライル
出版社 : ハヤカワ文庫NF
出版年: 2008年

---感想---
映画「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」の原作。

映画では、破天荒な下院議員として描かれていたチャーリー・ウィルソン氏ですが、これを読むと、本当に破天荒な人物だったみたいですね。映画と言うものは多少の誇張はあるものですが、それほどの誇張は無い印象を受けました。

しかし、このアフガニスタンの戦いが世界にもたらしたのは、一体、何だったんでしょうね? 確かに、アフガニスタンの戦いが、その後の冷戦の構図に少なからぬ影響を与えていますし、ソ連崩壊の遠因にもなっているのかもしれません。しかし、一番興味深いのは、この時アメリカ、って言うか、チャーリー・ウィルソン氏が援助したムジャヒディンが、結局、9.11の悲劇を引き起こす勢力に繋がって行ってしまうと言うのは歴史の皮肉以外の何物でも無いわけです。一体、何のための援助だったのでしょうか。

それにしても、たった一人の下院議員が、これほどまでの規模の紛争を主導して行くことができたと言うのは、驚きです。国家の意思決定と言うのは、一体何なんでしょうね?