勝手に書評

私が読んだ本の書評を勝手に行います。

ブラックペアン1988

2008-09-26 | 小説
タイトル : ブラックペアン1988
著者 : 海堂尊
出版社 : 講談社
出版年: 2007年

---感想---
「チーム・バチスタの栄光」の海堂尊の作品。「チーム・バチスタの栄光」の舞台となった東城大学医学部付属病院なのですが、時代が遡っていて、1988年。約20年前の設定になっています。若い頃の高階院長、藤原看護師、垣谷講師、黒崎教授、田口医師などが登場する上、田口医師が外科を諦めたきっかけとなった出来事が描写されています。
中々、面白く描かれています。あんまり書くとネタバレになってしまいますが、高階院長と「チーム・バチスタの栄光」の白鳥は、何と言う、同じ穴の狢?です(笑)。
何の説明も無く、専門用語が用いられており、多少意味がわかりにくいかな?と思うところもありますが、本質的ところではないので、それはそれとして読む事が出来ます。高階院長が、何故院長をしているのかが分かったような気もします。

警官の血

2008-09-22 | 小説
タイトル : 警官の血(上・下)
著者 : 佐々木譲
出版社 : 新潮社
出版年: 2007年

---感想---
親子3代の警察官が追った、ある事件を描いた小説。終戦直後から、現在までの時期で描かれている。
うーん、期待しすぎだったかなぁ・・・。消化不良です。3人の親子が追った事件だけど、その事件そのものの描写が少ない。ちょっとその辺りが消化不良の原因かも。それと、その事件の時代背景も、漸く終わる頃になってクローズアップされてくるあたりは、どうなのだろうか? しかし、この物語は、推理小説ではなく、3人の親子の生き様を描いた、ある意味”大河小説”なので、それはそれで良いのかも知れませんが。テレビ朝日で、2009年にドラマ化されるそうです。