勝手に書評

私が読んだ本の書評を勝手に行います。

一度も植民地になったことがない日本

2008-05-03 | ビジネス
タイトル : 一度も植民地になったことがない日本
著者 : デュラン・れい子
出版社 : 講談社+α新書
出版年: 2007年

---感想---
タイトルを見ると、歴史関係の本と思いますが、実際は違います。著者の名前を見て分かるように、著者は外国人と結婚した日本人。結婚後、日本を離れて様々な国で生活した経験が書かれています。海外から見た日本、日本から見た海外、日本のいい所・悪いところと言う感じの内容です。実際、読んでみて、「あぁ、そうだな。」と言う思うところも多いです。しかし、この本の良いところは、単に海外からの視点で日本を批判しているだけでは無く、逆に海外に居るからこそ分かる日本の良いところ、その一部がこの本のタイトルにもなっている事ですが、そう言う観点からも書かれているので、中々良い勉強になります。

リアル鬼ごっこ

2008-05-01 | 小説
タイトル : リアル鬼ごっこ
著者 : 山田 悠介
出版社 : 幻冬舎文庫
出版年: 2004年

---感想---
全国の佐藤さんを、鬼ごっこに準えて捕らえて処刑・・・。何とも、荒唐無稽ではありますが、ショッキングな内容の話。”鬼ごっこ”と言う言葉と、”処刑”と言う言葉のギャップも印象的です。

内容は全く異なりますが、似たような印象を得たものとして「バトルロワイヤル」があります。「バトルロワイヤル」は、中学生が殺しあうという非常にショッキングで、国会でも問題になるような映画でしたが、こちらは、殺し合いでは無いですが、佐藤と言う苗字であるだけで捕らえられ、無常にも処刑されているという、日常の中の全くの非常・異常と言う所が、私には似たような印象を与えました。

結末が「うーん、そう来たか」と言う感じです。かなりストレートです。ひねりがあっても良かったのではないかと思いますが、こう言う、直球勝負でも良いかもしれませんね。映画化もされましたが、映画は、原作とは少し異なる話になっているようです。