僕がいまのテニスサークルを創設したのは1986年、すでに36年も前の話になります。当時はサークルと言えばイベントでしょう、という感じで、1月にスタートして3月末には早くも1回目の合宿を開催しました。と言っても、参加者は結局なんだかんだあってわずか5人でしたが、全員20代半ばの男女5人。独身ばかりでしたし、まだまだ青春後期という楽しい時期でした(下記写真)。
それ以降、合宿はどんどん盛り上がり、春と秋、時には夏もと、ずっと続けていて、テニスと飲み会と旅行が一緒に楽しめる最大のイベントになっていきました。最盛期には飛行機で宮崎まで行ったり、メルボルンまで全豪オープンを観戦に行ったりというところまで発展しました。また冬は忘年会を毎年開催、夏にはバーベキューをやり、「味仙会」という暑気払いで味仙の辛いラーメンを食べる会も夏の恒例行事になっていました。春と秋に岐阜のひるがの高原で開催されていた泊りがけの大きなテニス大会にもサークル単位でずっと参加していました。結婚のお祝い会や、転勤者が多いサークルなのでメンバーの歓送迎会などの飲み会も頻繁に開催していました。
こうしたテニス以外の旅行や飲み会こそサークルの醍醐味だと考えられていた時期が長く続きましたが、時代が進むとともに徐々にそういうイベントに人が集まらなくなってきました。合宿に人が集まりにくくなってきたのが2000年代に入ってから。泊りがけで出かけるということが難しくなったのは、高齢化が進み独身メンバーが減って家庭持ちが多くなったのが一番の理由でしたが、独身でもそういうイベントへの参加意欲が減ってきたなと感じていました。我々世代とは感覚が変わってきていると思ったものです。
泊りがけのテニス大会もテニスの人気が下がってくるとともに参加者が集まらず開催されなくなり、飲み会すらも酒を飲まないメンバーが増えて出席率が下がり以前のように盛り上がらず、とどめは2020年からのコロナ禍で、今ではメンバーが大勢で集まる機会はほとんどありません。かつてのサークルらしいサークル活動はコロナの名の下に絶滅危惧種となってしまっています。
辛うじて他サークルとの交流戦のみが生き残っていて、これもコロナ初期の頃は大人数で集まるということで自粛していたのですが、昨秋からようやくテニスは屋外だし会話も少ないからということで再開しました。10月末にもいま企画中ですが、ただテニス以外のイベントではありません。忘年会などの飲み会は、もう少ししたらまた再開できるかも知れませんが、さすがに合宿はコロナ関係なく、ちょっともう無理かも知れません。残念ながらあの頃の青春は還ってこないのです。まあこの写真のメンバーも今や全員60代だし仕方ないんですけどね。