幹事クリタのコーカイブログ

テニスをはじめあれこれ好き勝手書いています。「幹事クリタのコーカイ日誌」のブログ版です。

若者はiPadよりも旅に出た方が良い

2010-05-31 01:34:05 | 旅行
 息子がこの土日に博多に行きました。中日とソフトバンクの交流戦を見に行ったのです。息子の友達に熱狂的なドラファンがいて、2人で意気投合して最近は遠征応援が気に入っている模様です。まあ観光旅行にはあまり興味がないタイプですから、野球の観戦がてら旅をするのも良いでしょう。今度は札幌に行こうと目論んでいるようです。

 娘は7月末にゆずのコンサートを見に横浜に行く予定です。コンサートを見てから横浜のゆずの名所巡りをして、鎌倉に寄って帰ってきたいそうです。最初は1人で行くつもりだったようですが、さすがに危なっかしいので母親同伴になりましたが(コンサートは1人だけですが宿泊や観光は母親も一緒)、僕は1人で行けるなら行ってこいと思っていました。

 若者には旅が必要だと思います。iPadも良いですが、それよりも旅に出る方がきっと刺激的だと思います。いや、比べるものじゃないということは重々承知で言ってますけどね。iPadを持って旅をするなら良いですが、iPadをいじって家に籠もるよりも、デジタル機器を全て捨てて旅に出た方が人生には有意義だと僕は思います。

 旅をするといつもとは全く違う刺激が得られます。知らない場所に行き、知らない人たちと出会い、視野が広がります。同じ時間を過ごしていても、旅の空ではたまる経験値がずっと多いのです。特に20才前後でする旅は人生に大きな影響を与えてくれます。少々危なっかしくても、そのリスクを取ってでも旅をすると良いと思います。

 実は僕は若い頃に余り旅をできませんでした。いや、自分ではそれでも旅をしているつもりだったのです。高校生の頃には毎年のように夏休みや冬休みを利用してユースホステルや民宿を利用した旅行をしていましたし、大学生になってからは1年の夏休みに沖縄に1週間行ったのを皮切りに、車でも鉄道でもいろいろ出かけました。もちろん全てお金を切りつめた貧乏旅行でした。

 ただ当時の貧乏な大学生は海外にまではなかなか行けませんでした。円が安かったせいもあって、ヨーロッパやアメリカはもちろん、アジアでも二の足を踏むほどお金がかかりましたし、そもそも心理的に大学生が海外旅行なんて贅沢だという意識もありました。地域特性もあって、特に名古屋のような保守的な土地柄ではそういう意識が強かったと思います。

 会社に入ってから同期に話を聞くと、結構みんな海外経験があって、本当に羨ましかったのを覚えています。結局僕が初めて海外に行ったのは新婚旅行でした。初めて日本を脱出した時に「ようやく」という思いがしたものでした。それだけにその旅行で得た刺激も多く、有意義な旅になりました。

 それに比べれば今の子どもたちは恵まれています。親に連れられて子どものうちから海外旅行経験も多いことでしょう。ただ旅は連れられて行くのではなく、自分の手と足と頭を使って行かなければ経験値は増えません。「可愛い子には旅をさせろ」は時代に関係なく真理だと思います。

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中小企業家におけるツイッターの価値

2010-05-30 00:27:37 | ネット・PC
 先日、愛知中小企業家同友会のIT研究会に出席しました。なんで「企業家」ではないし、中小企業にも勤務していないサラリーマンの僕が何の関係もない研究会に参加したかと言うと、今秋にこの研究会の講師を依頼されたので、では一度どんなものか見せて欲しいとお願いしたのです。

 今回の研究会のテーマは「ツイッター通販」でした。話題のツイッターを使って、どうモノを売るか、というとっても実利的な内容で、講師は伊賀上野で自転車を通販をしている方。完全に関西ノリで、聞けば大阪のツイッター交流会の幹事をされているそうです。

 関西のノリは名古屋ではちょっと苦戦したみたいで、笑って欲しいところ、リアクションが欲しいところで受けずやりにくそうではありましたが、さすがに関西人、話自体は聞きやすくてよくわかりました。もっとも、わかりやすいと感じたのは、内容がツイッターの基礎知識が中心だったので、ほぼ全編僕が知っていることだったせいもあるかも。全くツイッターの知識のない人がどれだけ理解できたかはちょっとわかりません。

 ところでこの研究会の中心人物は「twiNAGOYA」の幹事で、講師の方もtwiOSAKAの幹事。twiNAGOYAはツイッターの地域交流会の走りで「相互フォロー」を基本方針とする組織です。ツイッターでフォロワーを増やすには、とにかく相互フォローが一番手っとり早いという方法論を確立し、twiNAGOYAのメンバーの多くは数千~数万のフォロー、フォロワーを誇っています。

 僕は以前にも書きましたが、この「相互フォロー」というやり方には懐疑的です。相手が誰か、何をしていて、どんなことに興味があり、何を呟いているかを一切問わずにとにかくフォローしまくり、フォローしてくれと言う行為に一体何の意味があるのか不思議で仕方ありませんでした。それではTLをとても読み切れず、相手も自分の呟きにそれほど興味を示してくれないだろうし、単に見かけの数字が増えていくだけに過ぎないのではないかと。

 そんな無意味と思える行為をなぜ彼らは日々続けているのか、このIT研究会に参加して少し理解できました。それは講師の方がいみじくも言ったように、ツイッターのフォロワー数は「拡声器」の大きさだという理論でした。何のための拡声器か?もちろん商売のためです。

 「あきんどツイッター」なんだそうです。ツイッターでモノを売りたい、客を呼びたい、それが目的でツイッターをやっている人にとっては、フォロワーが100人ではほとんど何の効果も期待できません。自分の呟きでフォロワーの1%が反応してくれるなら、100人では1人ですが、1万人いれば100人。つまり100倍の売り上げが期待できるのです。だったらとにかくフォロワーの数を増やして、声をより大きくして届かせることが最優先になるのもわかります。

 僕のように商売とは関係なく楽しみでツイッターをやっている人間には全くない発想でした。ツイッターの機能が発信、情報収集、交流の3つだとすると、商売の人達は発信が最優先ですが、僕などは情報収集と交流がメインです。発信はそれほど大事でありませんから、フォロワーの数が100人でも500人でも問題ありません。むしろあまりフォロワーが多いと、余計な雑音が増えそうでかえってストレスが溜まりそうなので、考え方の近い人たちがフォローしてくれれば良いかな、なんて思っています。もし何かの数字で評価をするなら、フォロワーの多さよりも公式、非公式のRTの多さ、つまり呟いた内容に対する反応や同意、共感こそが大事だと思います。

 我々のようなサラリーマンと、中小企業の経営者や個人事業主はツイッターひとつに対しても考え方が全然違うものなんだなぁと実感しました。彼らにしてみれば無料で使える宣伝媒体を最大限に使わないなんてもったいない、ということなのでしょう。もっと言えば、単なる楽しみでツイッターをやって時間を潰していられるほど、中小企業の経営者は暇ではないということです。さて、こんな人たちの集まりで僕は何を話せば喜んでもらえるのでしょうか?まだ僕が話すまで半年あるので、おいおい考えていこうと思います。

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錦織圭には「次」がたくさんある

2010-05-29 01:21:23 | テニス
 1回戦で見事な逆転勝ちを見せてくれた錦織圭。フルセットを戦い抜いても体が大丈夫だったのが何よりの収穫でした。試合勘はまだ50~70%程度しか戻っていないという話ですが、それでグランドスラムを勝てるのですから大したものです。

 そして錦織の2回戦は第3シードのノバク・ジョコビッチ。つい先日までナダルを抜いてフェデラーに続くランキング2位だったトッププロ選手。攻守を兼ね備えたジョコビッチにどこまで錦織のテニスが通用するかが見どころでした。

 立ち上がりは1回戦同様に錦織の調子が上がりません。ミスも多く1-6とあっさり終わってしまいました。ただスコアほどの力の差は感じられません。錦織のショットが少しずつ精度が落ちているだけという感じで、当たりだしたら互角に戦えるぞ、という雰囲気を漂わせています。

 2セット目に入ると錦織もエンジンがかかってきて、ガンガンと攻めていきます。ストロークの打ち合いではジョコビッチをむしろ押していて、ジョコビッチがドロップショットを多用して逃げているとすら思えるほど。エアKも見せるし、本当に楽しんでテニスをしているのがよくわかります。結局競り合いながらも4-6で錦織は落としてしまいますが、内容的には錦織の方が良いテニスをしていました。

 ここまでは試合展開が1回戦と同じ。ならば3セット目を競り勝てば大逆転の目も出てくるのではないかと思えます。実際、3セット目になると試合はますます錦織のペース。ジョコビッチは苦しそうな表情で防戦一方。お互いにブレイクをしながら4-4で迎えた第9ゲームが山でした。ここを取った方がこのセットを取るだろうというのが見ている方にすらわかります。ここを接戦の果てにジョコビッチが取りきって、そのまま4-6で錦織はダウン。ストレート負けを喫してしまいました。

 ただスコアは0-3ですが、内容は錦織の方が時には上回っていたと言っても良いくらいです。エースの数、エラーの数を比べても後半は明らかに錦織の方が優っていました。逆に言えばそれでもストレート勝ちできるところが、ジョコビッチの経験であり懐の深さなんですけどね。さすが世界3位のトッププレーヤーです。

 錦織としては負けたとは言え、収穫の多い大会だったと思います。グランドスラムのレベルでのプレーができるところまで回復したことも、ジョコビッチ相手に互角に打ち合えたことも、それでも体が悲鳴を上げなかったことも素晴らしい成果です。ジョコビッチとの差は何よりもサービス力の差でしたから、課題もハッキリしました。「次につながる」と勝負に負けたプレーヤーにはどのスポーツでもよく言いますが、まさに錦織にとってこれは次につながる敗戦だったと思います。

 「次」とは?もちろんウィンブルドンです。レッドクレーよりも芝の方が好きだという錦織。今回早めに負けたことで準備もしっかりできることでしょう。そしてさらにその「次」の得意なハードコートの全米へと夢はつながります。なにせまだ20才6ヶ月。「次」はいくらでもあります。

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伊達公子は負けず嫌いなら世界一か

2010-05-28 01:20:59 | テニス
 先日感動的な勝利を飾った伊達公子が全仏2回戦に登場。しかし痛めた足は中一日で治るはずもなく、痛々しいテーピングのまま試合に入りました。相手のジャルミラ・グロスは現在こそ107位ですが、かつては50位台にいた23才。しょっぱなからガンガン攻められ、ほとんど動けずに伊達は立ちつくすばかりです。手が付けられない相手のショットに「無理はしない」と決めているかのようです。

 あっさり0-6で1セット目を落とした伊達でしたが、しかし棄権する様子はありません。これは2セット目からフルにいくぞ、という決意を感じさせる表情です。実際、2セット目は立ち上がりからかなり攻撃的なテニスを展開します。鋭いショットを前後左右に打ち分けて揺さぶりをかけていきます。そのゲームプランは1回戦のサフィーナ戦と同じ。

 ただ今回は相手が違いました。気が優しいサフィーナは伊達の故障に動揺してミスを繰り返してくれましたが、グロスは冷静に伊達の動かない足を攻めてきます。再三グロスが放つドロップショットを伊達は追うことができません。また逆を突かれたショットで切り返すフットワークも失われていました。

 伊達は1ゲームブレイクされた後も何とか食らいついていき、ブレイクチャンスも握るのですが、あと1本が出ません。最後はとうとう力尽きたように敗れてしまいました。0-6、3-6とスコア的にはワンサイドでしたが、伊達は動かない足でも何とか勝とうと知恵を絞り、最後の1ポイントまで戦い抜いたのです。きっと負けたことは悔しくて悔しくて仕方ないだろうと思いますが、プロとして最後まで諦めずに戦った姿は十分に感動的でした。

 最近、僕がよくテニスを教えてもらい仲良くしてもらっている山本麻友美プロは園田出身で伊達の一回り下の後輩になります。もちろんそれだけ年齢が離れていると普段はあまり接点はないらしいのですが、伊達の現役時代の逸話はよく伝え聞いているそうで、その負けん気の強さは本当にすごいものだったということです。ピリピリしていて本当に怖い人だったという伝説が園田には残されているとか。

 伊達が一度引退し、再復帰を果たす直前に伊達の練習に山本プロも付き合ったことがあるそうですが、その頃はまだ穏やかで優しく後輩の山本プロにも気を遣ってくれたそうです。「でもきっと今はまたすごく怖い人に戻っているでしょうね」ということでしたが、この全仏での2試合を見ただけで、伊達の負けん気の強さはテレビを通じても本当にビリビリと伝わってきていました。あの気迫は女子ではエナンくらいしか対抗できないのではないかと思うくらいです。世界一の負けず嫌いかも知れません。

 そんな伊達ですから、1回戦でサフィーナに勝ったことは十分に嬉しいでしょうが、2回戦で足が動かずに負けた悔しさも相当なものでしょう。今回の足の故障の影響がどれだけ残るかわかりませんが、伊達が得意のウィンブルドンでこの悔しさをぜひ晴らして欲しいものです。

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「続ける力」だけはあるのかも

2010-05-27 01:33:45 | 日記
 会社の後輩M崎くんに「クリタさんは続ける力がスゴイですね」と誉められました。いや、僕は誉められたと思ったんだけど、単に「しつこい」とか思われただけかな?まあ彼のことだからきっと誉めてくれたんだろうと思いますが、確かに言われてみれば僕は何でも長続きする方です。昔は自分は飽きっぽい性格だと思っていた時期もありましたが、50年近く生きてきて最近はやっぱり粘る方かなと思います。

 会社に27年も勤めています。これだけでも自分では立派。その上、新入社員からずっと同じコピーライターという職種。新入社員時代から27年間担当しているクライアントもあります。クライアントの誰よりも僕が一番古くて昔のことを良く知っています。よく飽きもせずに続けているなと自分でも思います。

 テニスサークルも立ち上げて24年。ずっと幹事で、基本的にはやっていることは同じ。これも相当粘り強いです。サークル以外の幹事も長いです。中学の同窓会の幹事は20才から29年、高校の同窓会の幹事も38才から11年ずっと続けています。サックスは習い始めてもう11ヶ月になりますが、一度たりともレッスンを欠席したことはありませんし、レッスン以外の自主練もきちんとやっています。友人や女性との付き合いも長いです。年賀状を交換している一番古い友達は小学校3年の時から40年。未だに欠かさず毎年やり取りをしています。そんな友人がたくさんいます。女性と付き合っても、いや、これは多くは語らないでおきましょう。

 そもそもこの「コーカイ日誌」だって14年間、ほぼ毎日更新を続けています。飽き飽きしているところはもちろんありますが、でもやめようとは思いません。これはテニスサークルも同じだし、コピーライターという仕事も同じ。ずっと続けてきてマンネリだけど、でもやめたいとは思わない。同じことを繰り返しながら、小さな発見や変化を見つけて喜ぶのが好きなのです。裏を返せばドラスティックな変化は好みません。冒険好きではないし、波瀾万丈の人生は小説や映画の中だけで十分です。

 続けられる要因のひとつは「好きなこと」だから。僕はあれこれ手を出すタイプではなく、じっくりと見極めてこれなら続けられると思うことを始めます。そして「貧乏性」だから、一度始めたら簡単にやめてはもったいないと思いますし、長くなればなるほどそれまでかけた時間とお金がもったいなくてやめられないという性分でもあります。せっかく自分が築いたものをパッと捨てられないのです。つくづく冒険できないタイプだと思います。

 そして、続ける力の源泉は「上達」と「交流」。テニスやサックスのように上達が感じられるもの、もしくはまだ上達できると思えるものは飽きずに続けられます。「まだまだ」と思えるうちは面白いし楽しいのです。そして、人との交流があること。コピーライターという仕事もそうですし、テニスサークルもそう、このコーカイ日誌もそうですが、交流していることと、その相手が少しずつ変わっていることが続ける力を与えてくれます。新しい相手が常に新しいエネルギーを届けてくれるのです。

 僕の人生が残りどれだけあるのか、あと10年なのか、30年なのか、50年なのか、それはわかりませんが、人生の最後まで続けられることが少しでも多くあったら楽しいなぁと思っています。

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パリの奇跡~伊達公子伝説新章~

2010-05-26 01:23:00 | テニス
 14年ぶりにパリ・ローランギャロスのコートに戻ってきたクルム伊達公子。とは言え、復帰してからグランドスラムで未だ1勝を挙げていません。かつてはこの大会でベスト4まで進出したことはありますが、伊達自身が苦手というレッドクレー、そして今回もドロー運悪く初戦の相手はサフィーナ。かつての世界1位であり、2年連続全仏の準優勝者。いくら今年はランキングを落としているとは言え、それでも第9シード。強敵です。

 しかも伊達は右足を痛めていて、パリに入ってから満足に練習もできていません。正直、ここで無理をして故障をひどくして得意のウィンブルドンまで棒に振ってはいけないから棄権しても良いのではないかと僕は思っていました。それほど伊達の足の具合はブログを読んでいる限り悪そうだったのです。

 試合は昔から立ち上がりの悪い伊達のいつもの調子。1セット目を3-6で取られてしまいます。2セット目も先にブレイクを許し2-4とピンチ。このままズルズルと押し切られてしまうのかと思ったのですが、ここから伊達の逆襲が始まりました。得意のライジングで左右にサフィーナを振りまくり、チャンスボールは前に詰めてドライブボレー。かつてサフィーナ以上に大型選手だったライバル、ダベンポートを思うように振り回していた姿を思い出させます。4ゲームを連取して6-4でセカンドセットを取り、試合は伊達の得意なフルセットへ。

 ところがファイナルに入ってから伊達の動きが見る見るうちに悪くなってきました。チャンスボールを決めきれず、ボールを追う足が思うように動きません。左手でアクロバチックに返すシーンが繰り返されますが、それだけ足が悪くボールを追い切れていないということ。とうとう1-4のピンチに。これはもういよいよ敗色濃厚です。

 ところがここから伊達が奇跡の反撃を開始します。足を引きずりながら何と4ゲームを連取。動きが悪いのでカウンター一発狙いのリターン、そしてラリーになってもセンターに構えて動かず先にサフィーナを振り回します。いくらタイミングの早いライジングだとは言え、昨年の世界1位に対して自分が動かずに相手を振り回すなんて芸当は普通できるものではありません。動かない足で前に詰めて一発で決めるボレーも見事でした。まさに天才・伊達公子の面目躍如です。

 可哀想なのはサフィーナでした。明らかに足を故障していて動けない39才を相手に、自ら気負ってミスを連発。普通にコーナーに打ち分けておけば相手は走れないのですから問題なく勝てそうなものなのに、魅入られたようにセンターに打ち返してはネットやオーバーを繰り返しています。元来、気が弱いと言われてきた彼女ですが、ここにきて「負けられない」というプレッシャーに自ら飲み込まれてしまったようです。

 最後はイージーなミスをサフィーナが繰り返して、伊達があっさりブレイクに成功。3-6、6-4、7-5というスコアで復帰後のグランドスラム初勝利を挙げました。12年の長いブランクから復帰した39才の小柄な日本人が足を痙攣させながらも元1位をグランドスラムで破るなんて、出来過ぎでマンガならボツにしそうなストーリーです。まさにパリの奇跡。伊達公子の伝説に新たな1ページが書き加えられました。

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日韓戦よりも錦織戦

2010-05-25 02:37:02 | テニス
 昨夜はサッカーの日韓戦がありましたが、たかがW杯前の親善試合という名の練習試合。本気でやって怪我でもしたら困るような試合をなぜみんな見たがるのか、さっぱり理解できない僕は、もちろん全仏オープンテニスの錦織圭の試合を観戦しました。こちらは1年余り休んでいた日本期待の若きエース錦織のグランドスラム復帰戦。もちろん世界最高峰の大会で本気で戦うわけですし、サッカー代表と違ってアスリートとしての煌めきや才能を格段に感じる錦織ですから見逃す手はありません。

 相手のサンティアゴ・ヒラルドは世界58位というコロンビアの22才。20才の錦織よりは年上ですが、ランキングを急激に上げている伸び盛りの若手でしかもクレーコートのスペシャリスト。本来の錦織の実力を発揮すれば勝てそうな相手ですが、なにせ復帰したばかりで体力も回復具合も未知数ですから、厳しい試合になることは予想されました。

 立ち上がりはヒラルドのペース。錦織も悪くはないのですが、相手が良すぎるという感じでつけ込む隙がありません。1セット目はあっさり6-2でヒラルド。錦織はまだ調整をしている様子でした。2セット目に入って錦織のプレーは良くなってきていますが、相変わらずヒラルドの好調さが目立ちます。4-4から1ブレークされて4-6で2セット目もダウン。いよいよ錦織は崖っぷちです。

 3セット目に入ると錦織のエンジンがかかってきたのがわかります。随所にこれまで以上のプレーが目立ちはじめ、サービスキープも楽になってきました。しかしブレイクがなかなかできません。惜しいところまではいくのですが、ブレイクポイントをものにできないままタイブレークに突入。しかし、もう流れは錦織でした。タイブレーク中に鮮やかなドロップショットを2本決めて見事に3セット目を奪取。これはいけるぞ、という感じがひしひしと伝わってきます。

 4セット目は明らかに錦織のペース。このセットでようやくブレイクも果たし、一気に5-1までリードを広げます。途中でヒラルドはトレーナーを呼んだりしてペースダウン。このセットを捨ててファイナルにかけているのがわかります。6-2で軽く4セット目を奪った錦織がいよいよファイナルセットに突入しました。

 ファイナルセットは一進一退の攻防ながら、常に錦織が先手を取っていきました。先にブレイクを果たすと、その後も果敢に攻め続けます。セカンドサーブをジャックナイフで叩き込み、ボレーで決める、ドロップショットを落とす、時には攻められてもスライスで鉄壁の防御を見せて凌ぎます。スコアこそ競り合ったものの、最後まで錦織は掴んだ流れを手放さずに6-4でもぎ取り、見事な逆転勝利を収めました。3時間半を超える熱戦を最後まで戦い抜いた錦織は完全に故障から復活したと言っても良いでしょう。

 錦織のテニスの魅力は楽しそうで奔放でアイデアに満ち、見ていて面白いことです。パワーで圧倒するようなテニスでも、ひたすら粘る根性と体力のテニスでもありません。駆け引きを楽しみ多彩な引き出しからいろいろなプレーを見せてくれます。何より本人が一番テニスを楽しんでいることが伝わってくるからこそ、見ているこちらも思わず引き込まれて応援してしまいます。勤勉さだけが取り柄の日本人に珍しいプレーヤーであり、サッカー日本代表に一番欠けているものを錦織は持っています。だからどうせ見るならサッカーよりもテニスなのです。

 錦織の次の相手は第3シードのジョコビッチです。フェデラーとナダルという2人の伝説的プレーヤーの陰に隠れてはいますが、柔軟なテニスをする攻守を兼ね備えた楽しいプレーヤーです。錦織とジョコビッチの対戦はファンとしては本当に胸が躍るような組み合わせ。錦織はトッププレーヤーと対戦すると萎縮するどころかますます力を発揮するタイプなので、世界がビックリするようなことが起きるかも知れません。本当に楽しみです。

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全仏オープン始まる

2010-05-24 01:23:31 | テニス
 WOWOWに再加入しました。去年全仏オープンが始まった5月に加入し、全米オープンが終わった9月に解約したのですが、今年もまた全仏が始まった昨日に加入。ウィンブルドン、全米までたっぷりテニスを楽しむ予定です。本音を言えば、昔のように地上波でテニスのグランドスラムくらい放送して欲しいのですが、視聴率が取れないんでしょうねぇ。テニスは時間も読めないし、なかなか現代のテレビ中継には向いていないスポーツなのかも知れません。

 で、その全仏ですが、久々に今年は日本人選手の活躍に期待したいところです。男子は錦織圭が出場。1回戦を勝てば2回戦は第3シードのジョコビッチです。今シーズンのジョコビッチは調子が上がっていないだけに、かつて全米でフェレールを破った時のような衝撃を再び起こして欲しいです。

 女子はクルム伊達公子、森田あゆみに続き、奈良くるみと土居美咲の10代選手2人が予選を突破して本戦に出場することになりました。久々にメインドローに日本女子選手が4人並びました。森田、奈良、土居の若手3人はまず1勝を目指して欲しいと思います。森田は勝てば2回戦でシャラポワ、奈良は2回戦でヴィーナスです。ぜひトップ選手に挑戦して欲しいところ。若いだけに1つの勝利が大きな成長をもたらすことでしょう。

 伊達は1回戦でいきなりサフィーナと対戦します。相変わらずドロー運がない伊達ですが、サフィーナは昨年の世界1位とは言え、今年はかなりの不調でシードも9番。まだ疲れがない1回戦なら伊達にもチャンスはあります。復帰以来未だにグランドスラムで勝利がない伊達には、今回こそ壁を打ち破って上位進出を果たしてもらいたいと思います。

 優勝争いは男子は本命第2シードのナダル、対抗第1シードのフェデラーで間違いありません。この2人以外での決勝戦は考えにくいし、世界中のファンはこの2人による頂上決戦を望んでいることでしょう。強いて穴を探すなら、第5シードのソダーリン、第7シードのベルダスコ、第8シードのツォンガあたりでしょうか。一発当たると怖い選手がトップ2人を追い込むことは考えられます。

 女子は混戦です。本命はやはり第1シードのセレナかなと思いますが、クレーはそれほど好きなコートではありません。第2シードの姉ヴィーナスはウィンブルドンに照準を合わせていることでしょう。昨年の覇者で第6シードのクズネツォバは今年はいまいちですし、第3シードの若手ウォズニアッキにはまだグランドスラムを制するだけの力強さが感じられません。となると、やはり復帰してきた土の女王、第22シードがついたエナンが有力かも。まだ調子にムラがありますが、引退するまで全仏は3連覇をしていましたし、やはりエナンにとって全仏は庭です。順調に勝ち上がれば準々決勝でセレナとエナンが対決します。ここが恐らく決勝戦よりも山場でしょう。せっかく入ったWOWOWで見逃さないようにしなければ。

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ツイッター倦怠期なう

2010-05-23 02:15:20 | ネット・PC
 最近すっかりツイッター倦怠期です。ツイッターでも少し前からそう呟いていて、実際呟く回数も減ってしまいました。最盛期には毎日30とか40とか多い日は50を超えるツイートしていたのに、最近では「多いな」と思った日でも20に届いていなかったり、ちょっと気を抜くと1桁だったり。ツイート数が明らかに減っただけではなく、ツイッターに関わっている時間自体もかなり減りました。

 ツイッターから遠ざかってきているその最たる原因は「飽きた」ことです。最初にこの「ツイート減少現象」が起きた時には、今は忙しいから呟いている時間がない、と思っていました。しかし後で考えるとそれは間違いでした。自分の中でのツイッターの優先順位が下がってきたから、呟いている時間を取らなくなってきた、というのが正解でした。

 そして「いつも同じだな」と思い始めました。TLに並んでいるアイコンもいつもと同じなら、その内容も大差ありません。かつて自分が呟いたのと同じようなことを誰かが呟いていたり、自分も似たようなことをまた呟いてしまったり。同じことを繰り返してループしているだけでは面白くありません。

 もちろん新しい人をフォローすればTLは変化してきますが、すでに500近いフォロー数で、現状でもとても全部のツイートを読むことはできないし、TLの流れを追いきれなくなってきています。できることなら思い切ってフォロー数を減らしたいくらいなのですから、これ以上増やすなんてあまり気乗りがしません。もちろん、全てのツイートを読むのはとっくに諦めていますし、読みたい人だけリストを作って読んでいますが、そうすると結局「いつもと同じ」感はますます増してしまいきますしね。

 役に立つことは立っていますよ。メールでやり取りするほどでもないことをお互いにツイッターで呟いていれば相手の動静はわかります。何か事件が起きた時にもどこよりも早く活きの良い情報がこぼれてきます。話題の著名人の生の声も知ることができます。知らないことを教えてもらえることもあります。一昨日もお土産に貰ったお菓子の有効期限が「99.05.27」となっていたので、1999年?2099年?どっちもあり得ないと言うことをツイッターに書いたら、すぐに「台湾のお土産ならそれは中華民国暦です」と教えてもらいました。1912年の中華民国建国を元年とした民国暦によると今年は99年だそうです。ひとつ賢くなっただけではなく、ツイッターのお陰で貰ったお土産を安心して食べられました。

 そういったメリットもいろいろあるので、ツイッターをやめようとか、ツイッターはつまらないとかは全く思っていません。ただツイッターもいろいろあるネットのひとつのツールであり、そこに過剰な期待(ツイッターが世界を変えるとかコミュニケーションのカタチを変えるとか)をしてもいけないなと。そしてつい半年前までツイッターに横溢していた黎明期ならではの興奮や熱気もかなり醒めてしまった現状では、自分も冷静にかつ淡々とツイッターと付き合う時期に来たんだなと。それもこれも含めての「ツイッター倦怠期なう」です。

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生涯日数18000日達成

2010-05-22 00:56:51 | 日記
 昨日「私の誕生日の切手」というサイトから「生涯日数18000日達成おめでとうございます」というメールが届きました。このサイト自体はもう長い間すっかりその存在を忘れていましたし、ここから届くメールも最近は迷惑フォルダにいってしまっていて気づかなかったのですがが、たまたま今回見つけたので中を覗いてみたらこんなメッセージ。ちょっと驚きかつ新鮮でした。

 久しぶりにそのサイトを見たら、開設日が1996年9月21日でした。この「コーカイ日誌」を書き始めたのはその4日後の9月25日、母体となるテニスサークルのサイトをオープンしたのがその半月後の10月10日です。ほぼ同時期にオープンしたサイトが、14年後も変わらず存続しているというそれだけでも感動的です。

 生涯日数18000日。49年3ヵ月生きるとそれくらいの日数になるんですね。計算すればわかることですが、面倒なのでわざわざそんな計算はしたことがありませんでしたが、18000という数字の大きさだけはわかります。18000回も朝を迎え、約54000回くらい食事をしたわけです。莫大な回数です。そんなに食べちゃって申し訳ないと思うくらいです。

 会社に入ってからの通勤日数はどれくらでしょう?年間240回×27年で約6500回。よく真面目に通っているものです。テニスも何回やったか正確にはわかりませんが、最近は年間130~150回、昔は年に20回前後という頃もありましたから、平均すればこの30年で恐らく1500回くらいはプレイしていることでしょう。

 では飲み会は?旅行は?見た映画の本数は?読んだ本の冊数は?デートした女の子の数は?セックスの回数は?まあこのあたりはムニャムニャです。公表しなくても良いでしょうが(と言うかわからないし)、とにかく生涯に本当にいろいろなことを何とたくさんしていることか。このコーカイ日誌の更新回数だって、恐らく5000回くらいになるはずです。ちゃんと今度数えてみようかな?いや、面倒だからやめておこうっと。

 よく人生は短いと言いますが、50年生きているとこれだけのことができるのです。もし100才まで生きてしまったら、さらにこの倍です。意外と人生は長いので、何事かをやろうと思ったら、始めるのに遅すぎるということはないですね。

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