kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

ただ想う5

2024-03-05 | 陸上競技
ただただ想うことを。卒業のことを書き続けるというのが良いのか悪いのか分かりませんが。「想うこと」を残しておきたいなと思っています。それが誰かにプラスになるかもしれませんし、マイナスになるかもしれません。もちろん、こういう場所に書くべきではないこともあるのでグッとこらえて書かないようにしている部分もあります。どれだけ我慢を強いられるのかというところもあります。「価値観の多様化」という綺麗事ではないことに関しても今の教育は無力だと思います。

動画を見てから少し話をしました。涙を流しながら話をするというのではなく。きちんとこちらが想うことを伝えました。最後は笑って終わりたいというのがありました。生徒は私が鳴くのを期待していたかもしれませんが。もうすでに前の段階で涙が止まりませんでしたから。この日は笑顔で送り出したいなと。

1人ずつ卒業証書を手渡しする。事前に「一言話をするように」というのも伝えていました。何人かは「嫌だ」といっていましたがこういう場面で発する言葉というのは意味があると思っています。もちろん、学校に対して一切の思い入れがない生徒もいると思います。「卒業さえすればいい」とか「面白くない」とかも含めて。これだけ人数がいれば当然です。多くの生徒は「意味のある学校生活」だったと思っています。普段の生活を見ていたら「意味がない」とか「ルーズでも関係ない」と思っている生徒もいます。私は万能ではありません。どちらかというと「ダメ」だと思っています。全員の心を「前向き」にできるほどの力はない。テレビドラマではありませんから。それでも多くの生徒に何かが伝わっているというのであればそれで良いと思っています。

何か渡したいなと思っていたのでネットで調べて「ソープフラワー」というモノを購入していました。生花は枯れてしまうので残らないですが「ソープフラワー」であればある程度は残るということなので。少しばかりの気遣いですが。全員が部活動に入っているというのではありません。後輩から花をもらうというのがない生徒もいます。少しだけですが「花」に変わるものを準備しておきました。

前で話をする。保護者に対して話をする生徒も複数名いました。前日に見せた「YouTube」では「卒業式の日に家に帰ってお腹一杯ご飯を食べなさい」という話がありました。今の生活ができているのは「保護者」が社会から信頼を得て働くことができているから。高校生活ではズルをしたりさぼったりしていても「保護者」が働いてくれているので食事ができます。社会に出たら「信頼」されない人間は「仕事」がもらえないので「食事」がとれなくなる。だから「保護者」に対して感謝の気持ちを大切にという話でした。そのことを言葉として伝える。もちろん、家に帰って話をするというのも重要だと思います。しかし、こういう場で、「記念の日」に言葉として聞けると保護者としてはこれまでやってきたことに対する「ご褒美」がもらえたという感じになるのかなと。私自身はそのような経験がありませんからうらやましい部分です。

何人かは号泣しながら言葉にならない。そしてこちらを見て助けを求める。いや、ここは助けません。どんな状況であっても「自分の言葉」で話をする必要があります。声にならない言葉であっても「何かを伝えようとしている」というのが重要だと思います。そこから伝わることもある。恥ずかしいとかではなく「伝えたいもの」があるというのは重要だと思いまs。そして「想うこと」があるからこの場で涙が出るのだと思っています。学校生活に対して「どうでもいい」と思っていたら適当な言葉しか出てきません。こういう表現が正しいのかどうかは分かりませんが。実際にそうだと思っています。高校生には分からないかもしれません。

どうしても「風船飛ばし」をやりたいなと思っていました。中庭から飛ばす。それを保護者に周りから撮影してもらう。無理矢理、保護者にもお願いしました。「風船飛ばし」自体に大きな意味があるかどうかは別です。それでもこういう場で「最後に何かをする」ということで「記憶に残る」と思っています。自然に還る風船を選んでいます。それなりに負担がありますが、卒業式の日のことを思い出したときに「何かやったな」という記憶と「写真」「映像」があればいいなと。

教室を出ようとしたときに生徒が「色紙」と「花」を持ってきてくれました。基本的に私自身が何かをされるというのは求めていません。恒例行事的な部分もあります。とはいえ、生徒からすれば「必要なこと」なのかもしれません。ありがたいことです。うーん、泣くかもという感じになっていました。が、受け取った色紙を見て「ん?」となる。かなり手が込んでいます。が、メッセージが「私」宛てなの??という内容(笑)。





これを見て泣きそうになっていた部分が笑いに変わりました。色紙の表紙はかなり時間をかけて書いてくれたものだと思います。話を聞くと参考になるものを見つけて「これがいい」と思って時間をかけて書いてくれたようです。「完コピ」だと思います。言葉も嬉しいなと思うことが書いてあります。が、これは間違いなく「ゆ」「う」「こ」という人物に宛てて書かれた内容(笑)。そこに気づかずに一生懸命に書いてくれたのだと思います。それはこの子たちらしいなという想いでした。これでいいんだと思います。表紙がどうこうではない。結局は「想い」があるかどうかですから。私のために何かしようと思ってくれたこと、素敵な言葉を探してくれたこと。その行為自体がすごく嬉しかったですね。中には1人ずつメッセージを書いてくれていました。感謝。うちのクラスらしい展開になったことがすごく面白かったですね。

他の先生方に風船を膨らませてもらっていました。多分1時間近くかかったのではないかなと思います。準備をしてもらったことに心から感謝です。こういう場面で私自身が「やりたい」と思うことに対して協力してもらえる。それが本当にありがたい。迷惑をかけているのは間違いない事実です。それでもこうやって「やりたい」ことを実現させてもらえる。決して一人ではできないことです。






中庭から風船を飛ばす。が、思っていた以上に突風が吹く(笑)。先ほどまで拭いていなかったのに飛ばす時になって強くなりました。中庭に移動して飛ばすのですが、これがまた生徒が話を聞かない(笑)。風船と自分たちの写真を撮りまくるので移動が遅い。やっと集まったと思ったらやはり話を聞かない。密集してから風船を飛ばしたほうが絵になるのですが自撮りしているので聞いていない(笑)。さすがうちのクラス(笑)。やっとのことで集まって風船を飛ばす。






イメージとしては真上に風船が上がっていく姿を撮影してもらうつもりでした。が、案の定突風が吹いて一気に他の方向に流される。それでも校舎の高さを越えたときには青空と風船が重なって奇麗な感じになりました。一瞬でしたが。生徒は風船を追いかけて校舎の反対側へ。良い感じでした。が、1つ風船が学内のネットに引っかかっていました。それをみて生徒は「これは間違いなく怒られるパターンだ」と喜んでいました。結局怒られるのは私になるのですが。スルーしておきました。








記憶に残ってくれたらいいなと思います。最後に教室で写真撮影などをして終了。何人かの生徒がお土産をくれました。ある生徒は「アイシング」という技術を使ってクッキーにデコレーションをしてくれていました。なかなか気づかない部分かもしれませんがクマの制服がうちの学校の制服になっています。かなり手が込んでいる。感動しました。いや、こんな技術があるんだと。また、数人は個別に手紙をくれました。ありがたいことです。私がこの子たちに与えられたものが何かは分かりません。それでもこうやって「ありがとう」といってもらえることは大きいなと思います。






夕方クラスの生徒に偶然逢いました。「ほら!」といってピアスを開けたのを見せてくれました。ここには色々な話があって。前の記事にも書いたかもしれませんが。「卒業式が終わるまでは我慢しろ」という話をしていました。終わったら髪の毛を染めようがピアスを開けようが何も言わない。それでも卒業式が終わるまでは「我慢」することが必要だと。最低限のルール。2月29日にピアスの穴を開けたこと3月1日にピアスの穴を開けること。たった1日しか違いはありません。しかし、この「1日」が大きな違いだと思っています。約束していたことを守ってくれている。これだけで嬉しかったですね。

その後複数の生徒に会いましたが全員ピアスを開けていました(笑)。1人は5時間くらいかけて髪の毛を染めている(笑)。興味本位という部分もあると思います。どれだけやりたかったのか?!という話ですがまーそういう部分も含めて可愛らしいですね。一応全員が約束を守ってくれたことが心から嬉しいなと思います。

まとまりません。別に感動する内容を書く気もさらさらありません。ただただ「想うこと」と「事実」を書いておくだけ。この子たちに会えたことには感謝しています。多くの楽しさを与えてもらえました。私自身が「やりたい」と思っていたことをこの子たちの力を借りてできたというのは大きなことだと思っています。1人ではできないですから。気持ちが切れかけていた時もこの子たちと関わると「笑える」ことが多かった。この子たちからは「担任でよかった」といってもらえますが、どちらかというとこちらが「担任でよかった」という想いが強い。本当に救われてきました。感謝しかありません。

記録しておきます。
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