kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

自分達で話をする

2014-10-30 | 陸上競技
月曜日、この日は大会明けなので練習は基本的に休み。が、これまでのことを振り返る必要があると判断して自分達でミーティングを行わせました。これまでの取り組みの振り返りと自分たちの課題は何か。ここを真剣に考えていかなければ次もまた同じことを繰り返す。ターニングポイントになると思っています。

最初の段階である程度指示を出して話し合う内容を決めました。私は全くミーティングには参加しませんでした。前日に個別に話をした部分もあります。あれだけ話をしてそれでも何も話ができない、変化を生み出せないというのであればこれから先練習をしても効果はないと思います。女子に関しては前日話をしたのですが日誌の内容が浅い。これでは何も変わらない危険性が高い。春の中国大会前に卒業生から日誌を借りていました。この日誌を女子は読んでみるようにだけ指示を出しました。

この日誌、とにかくすごいと思っています。卒業する前に保護者と話をした時に「日誌を書きながら寝て朝目が覚めたら日誌を書き始める」という毎日だったと言われていました(笑)。あれこれやっていたはずなのですが最後の一年は本当に陸上競技に集中していたと思います。故障を繰り返していましたが最後の田島記念で初めて58秒台に突入し、県体でも初優勝。3年生の最後の1ヶ月で自己ベストを大きく更新して競技人生を終えました。その日誌の内容は本当に素晴らしい。ここまで一つのことに一生懸命になれるというのは他者の手本となります。「陸上が最優先」となりさえすれば女子は確実に強くなります。ほとんどの選手はそこまでたどり着きません。多くの誘惑に負けてしまうからです。

この頃の選手は休み時間に他の生徒がお菓子を食べていても絶対に口にしなかったと言っていました。周りが気を使って「食べる?」とさえ言わなったようです。周囲さえも「競技が最優先」と認めているのです。引退した後に初めて友達が「もう食べるやろ?」と声をかけてくれたと何度も話していました。それくらい「覚悟」があったのです。ここ最近はそこは求めなくなっていました。ブレるというのではなく「選手のタイプに合わないな」と判断したからです。この数年間は私の指導スタイルの幅が広がった気がします。

しかし、今もう一度「競技に集中する」という雰囲気作りをしたいと思います。「天才」タイプはいません。他のことをやりながら簡単に強くなれるほど甘くはない。だからこそ他の何よりも競技を優先できるようにならなければいけない。競技で結果を残すためにはやはり勉強も日常生活も全力で取り組まなければいけない。そこができるかどうかで今の選手の結果は大きく変わっていくと思います。

結局2時間半くらい待たされました。帰っても良かったのですが、報告を受けないといけないと思っていたので。それぞれが考えてはいるようです。それが行動に出てくるかどうかです。話し合ったことで満足するのではなく、本当に何をするべきか。実際に行動に移せないのであれば今後も同じ。この先どれだけやっても先は見えます。自信過剰と言われるかもしれませんが、この数年間でやっと指導の基礎ができるようになってきたと思います。県内、中国地区でもうちの学校の名前はそれなりに知ってもらえているはずです。継続してある程度の力が出せるようになってきたのは練習の組み立てもある程度はできるようになってきたのだと思います。もちろん、まだまだ師匠や先輩方には追いつけていませんが。

今回国体に参加させてもらって「指導の幅」についても考えさせられました。専門練習というかもっと個別にメニューや内容を考える必要があるのかなと。チーム練習も大切だと思うのですが、もっと選手にあったメニューというか流れがあるのかなと。アップがほとんど必要ない選手に長時間の練習を求めると最後はダレてしまうでしょう。目指すところは同じでもそこにたどり着く手段は様々です。当たり前のことですがもっともっと細かく考えていくことも必要なのかなと。

私自身、考えていきたいと思います。戻るだけではなくこちらも変化をしなければいけないと思います。考えさせられる一日でした。
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県体2日目~ミーティング~

2014-10-30 | 陸上競技
学校に戻ってからミーティング。もう一度自分たちの取り組みについて考えさせました。とにかく積極性がない部分、やらされている部分が多すぎる。これが結果に出ています。

男子は存在感が小さい。「声を出せ」と言われたから出す。ここに行動の大半が現れます。言われたからやる。自分に必要だからやるのではない。また、私の顔色をうかがいながら「注意を受けないようにやる」というのも顕著に出ています。本当に怖いのは何か?上手く動けなくて行動面の注意を受けることなのか?それとも技術的に向上しないことなのか?何か言われるのを恐れて萎縮する。よくあることですがこれが本当に自分のためになるのか?1年生でリーダーになるべき選手が出てきません。力的に伸びなければいけない選手が停滞。数週間前に練習中に「前で説明をしなさい」と指示をしましたがモジモジして全く話ができない。こういう部分だと思います。これが強くなれない要因の一つ。

また、2年生にも話をしました。いつの間にか自分のことをやらずに「指導者のようなこと」をやるようになる。チーム全体を考える上で誰かが客観的に物事を見れるようになるのは必要なのですが、あくまで「選手」です。自分の競技のことを差し置いて他者にあれこれ指示を出し続けるのは自分のためになりません。また、「自分はできている」「自分はやっている」という部分が大きすぎて他者のアドバイスを受け入れられない。動きが変わりません。そろどころか自分で解釈するのでどんどん違う方向に進んでいきます。素直に人に意見を聞き入れるという部分が足りない。「自分は正しい」と感じているから「先生が言っていることが正しいのか、自分たちのやっていることが正しいのか分からない」というコメントになるのです。こういう根本的な部分の改善が必要不可欠。絶対にやらなければいけません。

女子は「甘い」という部分でしょうか。4継「50秒18」に満足しているとのこと。バトンが2回も流れて何故満足できるのか?結果が良ければそれでいいのか?そこに行きつくまでの過程の中で改善できることはないのか?こんな状態だから「ミス」をするのです。結果が良ければよい、だから改善ができない。細かく修正すべき点を見つけていかなければいけないのに「良い記録が出た」ことで自分たちのやるべきことを見失う。勝てませんね。本来であれば50秒切りができていた。このメンバーで50秒を切るというのはすごいことです。その可能性を残したまま今回の結果だったことを考えるべきですね。

昨年はこの大会48秒84だったと思います。これは強烈なエース2枚を抱えての記録。今回は「伸び代」を大きく残しての記録です。上手くいけば今年の記録を大きく超える可能性さえある。冗談抜きでそう考えています。そこまでのレベルまで来ているのに本人たちにその自覚はない。1年生がなんとなく流れでやっているからというのもあると思いますね。「責任感」というのが足りません。ここが改善できるようになれば結果も大きく変わる。12秒6台を4人そろえることができれば十分戦える。2人強くて他の2人が弱い。今は4人がそこそこ。改善の余地は十分にあります。

優先順位を考えるべきです。特に女子は「陸上競技が一番」になれません。この1年間、それは一切求めませんでした。中心となる選手にそれを求めるのは不可能だと感じていたからです。タイプが全く違うのです。しかし、今は「最優先事項は何か」をきちんと考えそれを実行させる必要があります。なんせ、「普通の選手」しかいないのですから。そこが「強い選手」と戦っていくためには「覚悟」が必要です。戦うために何をするのか。「生活の中で競技を最優先」と考えるレベルになる。進学校では勉強と部活動の両立を求められます。うちはそこまで求められません。日々の勉強は大事。そこは求めます。が、塾に行って勉強をするというところまではいっていない。そう考えるともっともっと競技について使う時間があるのです。「普通の選手」がそれなりにやって勝てるほど甘くはありません。もう一度見直すべきです。

どこまで伝わったか。正直分かりません。変わるべきと思います。タイミング、チャンスはそれほど多くない。それを認識して活動する必要があります。課題が多すぎる。どうなるのか。
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県体2日目

2014-10-30 | 陸上競技
更新滞っています。あまりにも元気にならずに夜は20時半に就寝。どうなんでしょうね・・・。

日曜日、県体2日目。この日のメインは200mか。昨年は優勝を狙うという感じでいた県体ですが今回は「決勝進出」が目標となります。目指す水準が下がっていると思われるかもしれませんが、現状の即した目標を掲げなければいけません。まずは決勝。そこから一つでも順位を上げていくというのが大切。元々大活躍してトップレベルで戦っていたのであれば「優勝」というのが目標になるのかもしれませんが、今は身の丈に合った目標を。

女子の200m、1人は県新人で何とか決勝に残っています。が、レース後半の大幅減速があり安定して走れない。県新人の準決勝で何とか26秒台に入り決勝ではまたも27秒台。少しだけ後半の練習を取り入れていきました。それがどのように出るか。予選は前半からある程度スピードにのって26秒97でフィニッシュ。条件はそれほどよくありませんでしたが朝一のレースとしては合格点だと思います。もう一人、これも県新人では準決勝に進んでいます高校の最初の頃は29秒台、支部新人で28秒1(手動)、県新人で27秒81(+1.3)ですから比較的順調に記録が上がってきています。取り組みとしてはまだまだ甘い部分も多々見られるのですが・・・。今回のレース、前半良くついていきました。ラスト50m位まで粘ることができ県新人で決勝に残った選手と並んでいる。そこからじわじわ離されてしましたが27秒48(+0.3)のベスト更新。前日の4継50秒18が出ていましたがこのあたりの伸びがリレーの記録短縮につながっているのかもしれませんね。が、結局「9番目」で決勝進出ならず。繰り返しになりますが「あと一歩」というのが大事なのです。決勝に残れる可能性があったにも関わらずそのチャンスを逃す。これが最終的な部分につながっていくと思うのですが・・・。

男子、力が出せず。この一言に尽きます。1か月間の取り組みを見直すべきです。これがなかなか伝わらないのが一番の問題点なのですが。「一生懸命にやる」ことだけを求めているわけではありません。

女子200m、決勝では現キャプテンのみが走りました。この1か月かなりきついこと(精神的に)もたくさんあったでしょうが一番成長はしています。確実に強くなりつつあります「責任」というのはこういう部分に大きく出てくるものです。他の者との違いは間違いなくここですね。レースは前半から積極的に走り途中までは3番手争い。これはかなり良い走りでした。またしても最後に減速してしまい結局5位。県新人では7位だったので少しだけ順位を上げました。記録も26秒87(0.0)。まずまずでしょうか。私的には26秒5を切れるのではないかと思っていたところがあるのですが・・・。これも「3位」という所に届く可能性がったのです。春先のことを考えると戦えるようになってきたかなと思いますが、本来の力は出し切れていません。どれだけ強くなれるのか。ここですね。

女子の400mH、前日に400mで1分3秒で走った者が出場。ハードルロス5秒でも1分8秒が出せます。まだまだハードリングに難ありなのでどこまで走れるか分かりませんが県新人で1分12秒だったのでこれは更新できるかなという感じでした。レースは周りに引っ張られながらもハードルで少し離れる。うーん、一歩ハードルなどの練習でもう少し積極的に遠くから踏み切れるようにしておかないとだめですね。逆足を使う部分も同様。何とか流れに乗って走ることはできました。1分10秒22、ハードルロス7秒です。更には全体の10番目、1・2年生では9番目。全ての面で「一歩足らず」ですね。一冬本気でできればかなりのレベルアップが見込めます。ハードルロスを「最低レベル」の5秒にするだけで中国大会出場レベル。走力も兼ね合わせて考えると表彰台も見えます。

マイル、このレースが大きなエースの高校時代最後のリレー。何とか3位以内というのが目標。上位2二チームには太刀打ちできないのは分かっていましたから何とか3位に入り賞状をと。400m系の練習は0。まったくやっていません。それでも1本だけなら戦えると思っています。3走までは何とか3位をキープできましたがアンカーが抜かれて4位。3位とは0.5秒差。勝てるレースだったと思っています。明らかに「最後の一押し」が足りません。これが全てのレースに出ます。「勝てるところを逃す」というレースの繰り返し。練習の流れの中にこういう甘い部分があるからだと思いますね。不足。

男子、一人メンバーを代えました。これも短短しか練習をしていません。どこまで走るか分かりませんが。前半に400m選手を配置しましたがこれはいまいち。もう少し責任を果たしてもらわないと勝負できません。3走はまずまず走りました。アンカーもそれなりに粘ってフィニッシュ。3分34秒でした。県新人から4秒短縮。1人代わったというのも影響していると思います。全体の12番目。とにかくあと少しというのが大きく出た大会となりました。

その後のことはまた書きます。
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県体1日目

2014-10-29 | 陸上競技
県体1日目、これまでの取り組みが顕著に出た1日となりました。1か月前、県新人で失敗してそれからどのような取り組みをしてきたのか。この数週間の取り組みが出ます。ある選手は私に注意を受けて「先生の言っていることが正しいのか、自分たちのやっていることが正しいのか分からない」と書いていました。「自分のやっていることが正しい」と感じているからこのような結果となる。客観的にみて「視野が狭い」という部分がある。ここが打破できないような状況では成長はないと思いますね。

結果が顕著に出たのは400m。男子は触れず。細かいことを言えばきりがないですが「言われたことのみ」「方向性を間違える」というのを繰り返し言って言っていましたがそれが実行できないという状況が続いていました。結果は全く力が出せず。「物事への取り組み」と「競技結果」が純粋に比例するとは限りません。しかし、最低限の取り組みを考えないと何も変わらないのです。女子の400mは記録なしで申し込んだので最終組となりました。県新人で400mHに出場、その後本格的に短長へ移行。元々「嫌なこと、苦手なことを避ける」という傾向がありました。かなり話をしてこの1か月間で一番変わった気がします。前半から積極的に走っていきフィニッシュタイムは1分3秒79、全体の12番目の記録でした。もう少し競れる組であれば3秒前半まで行けたかもしれません。初めての400mです。それでこれくらい走れれば来年は面白い。この子は現在リレーメンバーから外れています。自分が戦う場所を見つけるためにもこうやって積極的に取り組むことが必要。これが結果につながればショートスプリントも確実に伸びていきます。同じ練習をしていて「記録が伸びる」「記録が停滞する」ということがあります。これには必ず原因がある。顕著ですね。

100m、大きなエースが出場。見ているとどうも動きが悪い。国体の時に動きが大きくなりすぎて前に進みません。本人の感覚的には「すごくよく動いている」という感覚のようでしたが私の目から見ると・・・。実際にレースに出てみると予選で12秒59(+1.1)です。本人も感覚とタイムの差、主観と客観の差に戸惑っているようでした。自分の動きを動画で見るとイメージしていたものと全く違う。何故なのか分からないと。少し時間をかけて話をしていくと原因判明。「自分の動き」をしっかりとするように指示をして決勝のアップに付き合いました。数本やる中で本人が「感覚が全く違う」と感じたようです。自分本来の動きを見失うと走れません。周囲から様々なアドバイスを受けることが多くなりますが、一番本人の動きを見ているのは私だと自負しています。まずは本人に合った走りをする。これが大事だと思います。

決勝ではスタートはまずまず。中盤からスピードに乗ることができたのでこれで勝負ありだなという感じ。本来の走りに近づいていました。後半しっかりと走れて12秒32(-0.6)、昨年に続き二連覇です。県総体、県体と県内の主要大会で二連覇ですから立派なものだと思います。この子のいいところは「勝ちたい」という気持ちが強いこと。また素直に話を聞いていける。それが結果につながっていくのだと思います。予選で上手くいかなくてどうするかを考えながら話を聞きながら修正していく。競技に勝つために貪欲になれる。他の子が見習うべきだと思いますね。それができるかどうかの差です。

リレー、女子は前回のリベンジを果たすという大きな目標。県新人の準決勝で51秒18。決勝で失格。それからリレーについて真剣に考えさせました。それでもまだまだ「絶対にやってやる」という水準に達さない。もどかしさもありましたし、取り組みに対する甘さが目立つのが気になっていました。ライバル校が棄権してしまったのでリベンジを果たすという一つの目標は果たせず。あとはタイムだけでしょうか。レースは1走が良く走りました。外側を走るチームに追いつきながら2走へ。ここでまたもバトンが流れる。2-3走も同じく流れる。何をやっているのか。最後のバトンは無難にわたりました。電光掲示板を見ると3位に入ったことが確定していました。最低限のレースはできたなと感じていました。「バトンをつなぐ」という意味でのレースです。本当に最低限。記録もパッと見ると県新人と同じ。うーん、と思ってもう一度見てい見ると「50秒18」でした。1か月前よりも1秒アップ。12秒台で走る選手が1人もいないはずなのにこのタイムというのは・・・。

本人たちに聞くと「記録に満足している」とのこと。ここに「甘さ」があると思います。全てやるべきことをやってこのタイムなのであれば「満足」できるかもしれません。しかし、バトンが2つ流れてこの結果。本来であれば50秒切りができたのです。県新人の時に「49秒8が出せる」と言っていたのですが、やはり実際にはそれくらいの力はあったということです。チャンスは何度もない。それなのに「今までよりも良い記録だから満足」と感じるようでは戦えないと思います。反省すべき点がいくつもあっての「50秒18」です。この記録の意味がどれだけの人に分かるかは正直分かりません。50秒切りをするというのは「普通のチーム」には簡単なことではありません。その一歩手前まできているというのは・・・。私自身やっていることに自信を持てます。スーパーエースがいなくてもこれくらいの記録が出せる。冬を乗り切れればインターハイが狙える位置まで行ける可能性があります。もちろん、選手の意識の問題も大きく影響してくると思いますが。

男子のリレー、こちらもチームベスト。44秒81。この記録を県新人で出しておけば確実に決勝に残れるタイムでした。が、今回はこのタイムで9番目。結局入賞できない。これがチームの弱さだと思います。あと少しで8番というところと9番ではこれから先の意味が違ってきます。取り組みの甘さが顕著に出ているのだと思います。力自体は確実に上がっているのですがそれが9番では駄目。戦える位置にはいません。もう少し真剣に考える必要があると思いますね。

書きたいことはあるのですがひとまずここまで。お許しを。
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切り替えができない

2014-10-28 | 陸上競技
金曜日、県体前日。とりあえず「戦う」という雰囲気にはなりません。上につながる大会ではないですが、県レベルの最後の大会です。来年に上手く結び付けていくためにもある程度の力が出せなければいけません。しかし、そういう状況ではない。周囲からすれば「試合前に顧問が怒るからだ」と言われるのかもしれません。が、「結果を出せばよいのか」という話です。そうであれば学校として「部活動」は辞めるべきです。一切教育的なことをしないで競技だけをする。それなら学習指導要領から「部活動」に関する記載を削除すべきです。クラブチームで「やりたいことだけをやる」という方針に切り替えればいい。批判する側はある意味「責任がない」と思います。言葉尻をとらえて「言い方がおかしい」「やり方がおかしい」と批判すればそれで終わりですから。しかし、現場でやっていくというのはそんなものではない。ここは声を大にして言いたいですね。

金曜日は午後から山口に移動しました。私は移動の前に病院に行って点滴を受けました。ずいぶん楽になってきましたが、このような状態でも「出張」に行かなければいけません。それを「当たり前」と思うのか、「特別なこと」と思うのかですが・・・。競技場について練習開始までにずいぶん時間がかかりました。イライラ。こういうイライラした態度が選手を委縮させるのでしょうね。前日に「県体では気持ちを切り替えてやるように」という話はしていました。メンタル面がどうこうというだけではなく、ある程度の練習は行っているのですから試合の結果は重要です。良いレースをして結果を出す部分はやらなければいけません。そのためには怒られたことを引きずるのではなく一時的にでも気持ちを切り替えて競技に臨む。当然のことだと思います。高校生にそれを求めるのは不可能なのかもしれませんがそれでもやるべきです。

練習開始が遅いので「バトン合わせまでを1時間で」という指示を出しました。ほぼ返事なし。いい加減にしろという話です。これも私のエゴなのでしょうか?前日に厳しく注意。自分たちが「練習を見てほしい」「指導をしてほしい」という話をしたのです。「指導をする」とは言いませんでしたが引率で試合に来ているのですから最低限のことはやります。普段から返事のことを言い続けていましたが「怒られたから返事ができない」というレベルであればもう戦える話ではありません。激怒です。

何のためにこの場所に来たのか?前日に「試合は試合だ」と話をしたはずです。それができず、言われたことに対する返事もなし。前日にも言いましたが「礼儀」の部分ではないか?このような状態で本当に戦えるのか?戦う気がないのであれば試合にいても仕方ないので帰るほうが良い。何も生み出しません。前日に言われたことが全く自分たちの中に入っていない。怒られている現状をどうすれば乗り切れるのかということしか考えていない。誰かが動かなければ動かない。結局は人任せ。こういう部分が全ての面につながっているのです。普段やっていることしか試合場面では出せない。それなのにこの状況はなんなのか?

こういう部分で「指導者としての資質」を問われるのかもしれません。そこまで言う必要があるのか?というのが最近の風潮だと思います。「もっと楽しく競技ができればいいのでは」という保護者も関係者もいるでしょう。そういう方々からは私のようなスタンスは否定されるでしょう。「今どきの高校生」に受け入れられるタイプではないのかもしれません。競技指導に関しても生活指導に関してもある程度のことはできると思っています。この「ある程度」というのがどのレベルなのかはそれぞれの判断でしょうが。技術指導云々の前に「生徒指導」がきちんとできなければいけないと思います。これは私の価値観ですが。

「自分たちは頑張っている」という部分から抜け出せない。それが現状です。前から「頑張る」という言葉は好きではありませんでした。話の中でも極力使わないようにしています。理由は「抽象的だから」です。何をもって「頑張る」というのか。具体的に測る基準がありません。だから「自分たちはこんなに頑張っているのに先生は認めてくれない」という形になるのだと常々思っています。客観的に見て「この選手は変わったな」と感じるレベルにならなければいけない。それは自分自身のためです。前から同じようなことを繰り返している選手は根本的な変化がないのです。「頑張ることを頑張る」という感じでしょうか。これで戦えるのであれば問題はないですがそんなものではありません。

競技場内でこのような話をするというのはどうなのか?しかし、「返事ができない」「気持ちの切り替えができない」というのは話になりません。雰囲気づくりは指導者の仕事。そういう部分があるのは分かっています。しかし、このような状態になってまで私が関わって作らなければいけないのか?自己責任だと思います。結局、手を貸した形になります。それ以後は声も出るようになったのですが・・・。

情けない話です。インターハイ出場したという「結果」しか残っていない。もちろん、それなりにやっているところよりは確実に求める水準が高くなっているのだけは確かですが・・・。それにしてもお粗末です。なんとか試合に向けてやっていかなければいけません。普段なら宿舎まで車で送るのですが歩かせました。普段甘えている部分を突きつける必要があったからです。恵まれている環境にいる。そのことさえも「当たり前」と感じるようでは先には進めませんから。

本当に試合になるのか?考え物です。
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もどかしさ

2014-10-27 | 陸上競技
木曜日、朝からものすごくバタバタしていました。前日体調不良で帰宅したため授業準備が全くできていない状態でした。全く回復してはいませんでしたが早朝からその準備に。選手が「話がある」と言ってきましたが私にはそんな時間はありません。前日の練習にも一切顔を出していませんでしたから、選手の話を聞く機会は全くありませんでした。私が怒っているから謝りたいという感じなのでしょう。

前日にちいさなエースに話をさせました。国体で陸上生活を終えました。もう一切陸上をやらないということなので、他の部員の前で話をしてもらいました。残念ながら私は体調が悪すぎてその話を聞けず。せっかくの話だったのですが、他の者の雰囲気がかなり下がっていたようで話ができる雰囲気ではなかったとのこと。言いたい事を全ては言えなかったと言っていました。こういう所がダメだと思います。私がかなり怒っているから全体の雰囲気が悪くなるようでは競技もできません。考える必要はありますが、その場その場で切り替えなければいけません。とくにこの日は小さなエースがメッセージを送ることになっていた。わざわざ足を運んでくれたのです。その最後の日に「話しにくいな」とか「嫌だな」と思わせる。本当に小さなエースに対して「感謝の気持ち」を持っていたのでしょうか?「自分達は怒られているから辛い」というのを前面に出しているようでは話もできません。こう見えてもかなり成長していますから小さなエースは私が言いたい事をある程度言ってくれているはずです。それをどう感じたか。

で、翌日木曜日の放課後はある程度身体を動かすようにさせました。私が来るのをまっていたので「時間の無駄だから考えてやれ」とだけ指示。試合の二日前であれば本当に少しだけ動けばいい。先に話をしたいと言ってきたのですが聞く気にはなりませんし、暖かいうちに身体を動かしておくほうがいいでしょうから。どんなことがあっても大会は大会です。一生に一回しかない大会に向けてやるべきことをやらなければいけません。身体を動かしてから大会準備。それから時間を作って話を聞くことに。ほぼ聞く気はなかったのですが。

一応話を聞いてみると私が前日小さなエースに目に見える問題点を伝えたことに対して該当の者が釈明をする雰囲気でした。表面的な問題についてあれこれ話をします。かなり辟易しました。そんなことをどれだけ話しても問題点の本質には届きません。こちらから話をやめさせました。こんな表面的な話をどれだけしても意味がないのですから。

前の記事に書いたような話をしました。他者に対する感謝の気持ちや敬意を表するという部分が著しく足りません。また、私が怒っているからそこを治めて練習に来てもらう事だけを考える。自分たちの問題点が明確にならなければ次も同じことをしてしまう。全ての問題点は「他者の気持ちを感じ取ることができない」という部分にあります。どうすれば私が練習に来るか?を考えるのではなく、なぜこのような状態になったのかを真剣に考えなければいけません。私的には「自分達で判断して勝手にやる」という失礼な行為を繰り返すのであれば自分が正しいと思うことを勝手にやればいい。そう思う部分がありました。

下級生は上級生に頼りすぎる。また、自分たちがやっていることを正しいと思っている。それが全ての問題につながっていると思います。それぞれが自分はやっていると思っていることが本当は自己満足だったりする。この現実を受け入れて先に進まなければいけないのです。なかなかできませんが。

雰囲気を悪くしているのは私なのかもしれません。実は選手はもっと適当にやることでも満足するのかもしれません。持っている力を出しきる前に満足するような状態では今後も戦えません。選手に私がどのよう想いで話をしているのか感じ取れるか。難しいとは思います。変わる変わると言い続けていてもなかなか変わりません。

何でもかんでも許し続けることは指導ではない。そう考えています。この考え方を否定する方もいるのでしょう。競技だけやればいいとは思っていません。人として大切なことを忘れてはいけないと思います。それでも試合は試合。一生に一度。やるべきことはやるべきです。

この日は他にも色々とあったのですがここで公にする話ではないと思うので割愛。嫌な気持ちになっていた部分が救われた気はします。クラスの生徒の存在に感謝したいですね。嫌な気持ちを一瞬でも忘れさせてくれる出来事でした。

私自身考えなければいけないところがあります。まだまだ未熟なのかもしれませんね。
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競技以前の問題

2014-10-27 | 陸上競技
県新人から1か月後の県体、これはこの期間の取り組みを示す大事な大会になります。「甘い」といい続けてきましたがなかなか変化が見られません。自分たちは一生懸命にやっていると思っているのでしょうがそれが本当は「自分の中でやっているだけ」であり、本物にはなっていないのです。そこを指摘し続けますが理解できない。「自分はやっている」と思っているのですから「自分の何がいけないのか」という感覚になるのでしょう。客観的に見たときにそれがどうなのか?大きな問題です。

県新人以後、「足が痛い」「腰が痛い」という者が複数名いました。「その日にできることだけをやる」という感じで練習に参加していました。当然ながらよくなりません。やるべき練習ができないまま時間だけが過ぎて行ってしまいます。「痛いところがあるのに練習に参加している」ということに満足している。これでは強くなることはできません。時には練習を休んで治療に行くという選択肢を選ぶことが必要だと考えます。それができずにこちらから言われて初めて行動に移すというような状況では・・・。

更には「練習の状況の報告」をするようにメールしました。いつも返信がかなり遅い(返ってくるまでの時間)のですが今回はなんと「深夜1時半」でした。いや、さすがにそれはないだろうという話です。返信が遅い云々ではなく「常識的な時間」ではない。相手のことを一切考えない行動です。もしこの深夜のメールで目が覚めてその日の夜寝付けなかったらどうするのか?この時間帯に電話をしたりメールをするというのは非常識だと考えます。選手にメールで報告させるほうが悪いといわれる方もいるかもしれません。しかし、不在の時に選手の状況を把握するのは必要なことだと思います。返信が遅いことよりも「「相手のことを考えない」という行為に大きな疑問を感じました。

更にはリレーも。火曜日に学校行事で部活動対抗リレーがありました。県体前の最後の刺激になる日でしたが200mを走る必要があるのでこれを刺激にしようと考えていました。国体に2人出場していますから下級生だけでの出場です。県体を意識したメンバーで組んでおくほうが刺激になります。が、リレーのオーダーについて一切の連絡なし。月曜日に「どうなっているのか」と確認すると「自分たちで決めてオーダーを出した」とのこと。ありえません。これも「学校行事なのだから選手が勝手に決めて問題あるのか?」といわれるかもしれません。しかし、部活で行動をするのです。県体への刺激という意味合いもあります。顧問に報告や承諾を得ずに行動するというのはいいことなのか?自分たちで勝手に判断して行動をするのであれば顧問は必要ありません。この行為に対して「失礼だ」と感じることは間違っているのでしょうか?

数年前、私が決めていたオーダーを「自分が走りたい」といって勝手に変えようとした者がいました。いや、顧問の判断よりも自分たちの「意見」を最優先するのか?ここは間違っている気がします。実際のレースでも「走りたい」という理由でオーダーを勝手に変更することができるのか?もしその形でやりたいのであれば練習メニューも自分たちで決めて行動すればよい。ちょっとというかかなり「失礼」な話ではないかと感じています。練習でも私には何も言わずに練習量を調整している者もいました。そこの判断を自分でしなさいと言っていない。なぜ量を落とすのかを顧問に報告しないで勝手にやるのはいかがなものか?考える必要があると思っています。

そして1か月前、体調不良で入院していた者が部活に戻ってきました。練習はできませんが毎日サポートしてくれています。その者が早い時間帯に帰る際、ほとんどの者が何も言いませんでした。「お疲れ様」「ありがとう」という言葉かけができない。ここの部分の配慮のなさは許されるべきではありません。国体前に激怒するのは3年生2人にとってマイナスだと考えていたので我慢。しかし、国体が終わったのでこの問題点は明確にしておかなければいけません。本人がどのような気持ちで練習に参加しているのか?自分もやりたいのにできない。ストレスはたまるはずです。その部分をほかの選手にぶつけることもあるでしょう。イライラするでしょうから。それでも毎日練習に来てほかの者をサポートする。その部分を感じ取らなければいけない。

素直に「ありがとう」といえない部分はあるでしょう。ひょっとしたら「練習できていないのにあれこれ言うな」という気持ちが少なからずあるかもしれません。本人も自分が練習できなくて周りが練習しているという現実を「言葉」で発散している可能性はあります。お互いにイライラしていたら素直に認めることができない。なぜそんな言葉を発するのか、本人がどのような気持ちで練習に来ているのかを感じ取ろうとする感覚が必要になるのです。今の時点ではそれができません。

共通するのは「他者に対する配慮」です。ここの部分が不足していて「自分のこと」だけを考える。練習は一生懸命やっている。だから周りから言われても「自分は言われたことをやっているのに何が悪いのか」という気持ちが出てくる。だから素直に話が聞けない。言われていることの意味を考えようとしない。大問題だと思います。競技で結果を出せればよいのか?違うと思っています。他者への配慮が必要。私の存在意味。この部分がわからない。こうなると競技の指導をしている内容もわからないのだろうなと判断しますね。

「指導」です。この考え方が「間違っている」といわれるかもしれません。選手からすれば「先生の言っていることは矛盾している」と感じるかもしれません。「実際はそうではないのに先生が勝手に思い込んでいる」とも。そうであれば指導から距離を置いてもいいと思います。それくらいの気持ちでこちらもやらなければ「時間」がもったいないですから。

どうなんでしょうね。
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激体調不良

2014-10-27 | 陸上競技
水曜日、国体から戻ってきたのは良いのですがとにかく体調が悪い。尋常ではないレベルのきつさでした。どうやって乗り切るのか?それでも授業があるのでそれはやらないといけません。しかし、身体がきつくてちょっと乗り切れそうにない。

午前中が終わって事務室から先日の「健康診断」の結果が戻ってきました。案の定、「γ-GTP」の値が高い。昨年よりも微減していますが「280」ありました。基準値が「55」くらいなので5倍くらいあります。肝炎などの病気であればもっと桁が違うという話ですからアルコールの影響なのかもしれません。実際はこれがもう8年くらい続いています。病院に行っても「あまり飲みすぎないでね」と言われて終わり。薬を出されることもありません。毎日多くの量を飲むわけではないのに・・・。

分かりにくいかもしれませんが、「γ-GTP」が高いと身体がものすごくしんどくなります。だるいのと疲れやすい。驚くほどしんどいのです。今回の「健康診断」でいくつかの質問に答えました。「疲れやすい」「だるい」というような身体症状にチェックをしていたら「メンタルヘルスを受信する必要があります」「精神的にかなりまずい」的なコメントが書かれていました・・・。症状的には「鬱の一歩手前」というような判断なのかもしれません(笑)。身体症状だけなんですが・・・。

思い切って午後から休みを取り、近くの病院へ。点滴を打ってもらうことにしました。本当に久々に受診。よほどのきつさというのが分かってもらえるでしょうか?(笑)。点滴の速度を少しゆっくりにしてもらい横になる時間を増やしました。以前、お酒を一滴も飲まない同僚が「γ-GTP」が高いので本当にしんどいという話をして共感することがありました。高くなってみないと分からないのですが。体質的なものかもしれません。

あまりにもしんどいのでしばらく禁酒することに。誘われて飲むとき以外は禁酒します。多分。かわりに「いろはす」のスパークリングレモンを飲んで誤魔化すことに(笑)。せっかく卒業生が翌日に食事に誘ってくれていたのですがとても出かける元気はない。ヘロヘロでした。翌日の授業準備があるにも関わらず諦めて帰宅しました。夏の疲れが出てきているというのもあると思います。これまでのように勢いで生活するのは厳しいのかも。

久々に疲れはピーク。撃沈でした。
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国体5

2014-10-24 | 陸上競技
火曜日、担当種目は成年のハードルのみ。

今回出場する選手との関わりも長くなります。指導している学校が初めて中国大会に出場する前の年からですから8年前くらいでしょうか。当時はまだほとんど話をしたことがない状況。何かのサポート事業に乗っかって彼の所属している福岡の大学に勉強をさせてもらいに行きました。それも1週間。長期滞在でした。そこの学校では400mHの前日本記録保持者が指導しておられどうしても行きたいと思ってお願いしました。偶然、大学時代の陸上競技部の監督さんがその大学にご栄転されていたのでそのつてでお願いすることができました。懐かしい話です。

この選手も日本のトップレベル。仕事と練習の両立をしながら競技に取り組んでいます。男子選手としては最年長。リーダーですね。この数年間思い通りの動きができずに悩んでいます。それでも前向きに練習に取り組む。考えながらやるタイプなので身体を動かす量が多いわけではありません。1本1本確認をしながら取り組んでいく。今回はその感覚を私が確認しながら進めていきました。

本人は「踏切の感覚」で悩んでいました。ここは割愛しますがタイプ的に「こちらの方がいいだろうな」と思うことがありました。試合直前なので「こちらのほうが良い」と断言せずにそれとなく触れる。トレーナーの方とも話をして「こちらの方が良いだろうな」という動きの方を選択。レース中にあれこれ悩んでも結果は出ません。思い切ってやっていくしかない。

レースは思うような結果とはなりませんでした。しかし、本人がすごく前向きにとらえていました。学生時代は100mを10秒6くらいで走っていました。今は11秒3くらいかかりそうと本人は感じていいるようでした。「来年はリレーメンバーに入るくらいの走力に戻して勝負したい」という言葉がありました。家庭もあり仕事もあり大変な時期だと思います。それでも「やり残したこと」があると感じているのでしょう。もう一度、全国の舞台で決勝に残って勝負する。そのためにこの冬は家族と相談してできることを最大限にやりたいと。

こういう姿を見ていると本当に嬉しくなります。成年選手との関わり方は非常に難しい部分があります。自分のスタイルがある選手が多いので国体期間中だけあれこれ話しても効果はないからです。しかし、今回のように何をするべきかをしっかりと考えていてその役に立てるのであれば私の存在意義はあると思っています。本人のやりたいことを確認しながら客観的な視点で見ていく。そのフィードバックをしながら選手が積み上げていく。こういうのが「理想の指導スタイル」なんだと感じています。

1週間の国体。肉体的にも精神的にも疲れました。そして、極度の体調不良に襲われる。体力的なものもあると思いますが・・・。情けない話です。
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国体5

2014-10-23 | 陸上競技
月曜日、自分の担当もありましたが、やはり女子のリレーが気になっていました。全国の舞台、山口県の代表としてうちの選手2人がバトンをつなぐ。少年Aと少年Bならあり得るのかもしれませんが同じチームの少年Aが2人でバトンをつなぐというのあまりないと思います。

本当であればインターハイで引退すると言っていた小さなエース、少し話をして国体まで続けることになりました。山口県代表として選ばれる可能性がありました。そこで辞めてしまうというのはもったいない。本人は大学に進学して競技をやるつもりは全くありませんでした。「華やかに終わりたい」というのが本人の望み。インターハイに3種目出場した時点で競技としては一番輝けていると感じたのかもしれません。当然ですね。それでも「もう少し一緒にやりたい」という気持ちが私にありました。本人がもうやらないと言えば引き止めることはしないようにと考えていましたが、なんとなく本人もそのやってみようかなという感じだったので話をして続ける方向に。

そして迎えた国体。小さなエースと大きなエースがバトンをつなぐ。国体最終から2ヶ月間、この2人がバトンをつなぐ姿を見続けてきました。誇らしい反面、絶対につながないといけない。小さなエースの最後の走りを途中で終わらせることだけは避けなければいけません。せっかく国体まで競技を続けてくれたのに中途半端な形で終わるのだけは絶対に避けたい。

レース前、リレーメンバーとコーチ陣で歩いているときに小さなエースが「リレー前に声かけしよう」と言い出しました。2走は大きなエース、普段からやっています。しかし、3走以降は他校の選手と社会人選手。本人がやりたい!と言っていたので周りも賛同してくれました。やったことないからわからない、という成年選手にやり方を教えていました。最後のレース、本当に楽しそうでした。緊張する部分もあったでしょうが全国の舞台を楽しむという姿がありました。他校の選手と成年選手、小さなエースがこの国体で最後というのを知っていたのかは分かりません。それでもこのメンバーでリレーを組むのは国体が最初で最後。その雰囲気を楽しんでくれている姿を客観的に見て幸せに思いました。

普段とは違う形でレースの準備が始まりました。服を着たまま一本走ってその後、1走はスタブロ前で紹介を受ける。普段はユニフォームで走ってから声かけをしますから「どうするんだろう」と見ていたら、スタブロ前で「まきの、行きまーす!!」とめちゃくちゃ大きな声で呼びかけていました。大きなエースも最大の声で応え、3走も4走も声を出してくれました。泣きそうでした(笑)。全国の舞台、それも県代表として参加している国体で声かけが見れるとは。うちの小さなエースの発案にみんなが賛同してくれたことに心から感謝したい。

レース自体は小さなエースが最高の走りをしてくれました。他のチームと遜色ない、きちんと全国で戦えている走り。独特の高速ピッチでコーナーを駆け抜けて行きました。他のレースでも良い走りをしてくれていましたが、人生最後のレースで本当に最高の走りをしてくれたと思います。バトンは大きなエースへ。スムーズにバトンが渡りました。が、ここの区間日本トップ選手が複数走っていました。内側から日本記録保持者が走ってきて一気に抜かれる。ついていけません。それでもしっかりと走る。冷静さを失いやすいレースの中で自分の走りをしてくれたと思います。3走にもきちんとバトンをつなぐことができました。3走と4走はこの日初めてバトンをやりましたがこちらもしっかりとバトンを渡してくれました。レースを見ながら涙が出ました。この舞台でうちの選手がバトンをつなぐ。ここだけでも純粋に嬉しい。さらに他の選手も全力でバトンをフィニッシュラインに運んでいる。最高でした。

結果は47秒29。46秒台に入れませんでしたが今できる走りはできたのではないかと思います。46秒中盤まで行かなければ準決勝には進めません。今は完全に力不足ですね。まだまだ全国では戦えないというのがはっきりと突き付けられました。大きなエース、かなり悔しかったようで「来年も絶対代表になってリレーを走る」と言っていました。大学に進んで競技をします。もっと強く速くなってもらいたい。その可能性はあります。

小さなエース、「楽しかった」と言っていました。これだけで十分だと思います。「まだ引退って気がしない」と言っていましたがそれが素直なところでしょう。しばらくしてなんとなく引退を受け入れていくのかなと。良い表情をしていたのでそれだけで私自身は幸せな気持ちになりました。ここまで本当に良くやってくれたと思います。この子の存在があったからリレーでインターハイに届いたのです。一生忘れられないと思います。この子がうちの学校を選んでくれて、うちで競技をしてくれたこと、保護者がサポートしてくれてここまで来れたこと。全てのことに心から感謝しています。選手だけでは競技はできません。保護者が愚痴を聞いてくれたり治療に積極的に連れて行ってくれたという話も聞いています。多くの人に支えられて最高の舞台に立つことができた。それを近くで見ることができた。本当に幸せです。

良いレースを見ることができました。小さなエース、大きなエース、リレーを走ってくれた2人の選手、支えてくれたコーチ陣、近くで応援を続けてくれた保護者、様々な場面でこの子達に話しかけてくれた多くの指導者、中学時代指導してくれた先生方。全ての人に心から感謝したいと思います。本当に有難うございました。言葉では書きつくせません。一生忘れられない国体となりました。感謝。
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