◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/10月11日~20日

2019-10-13 11:15:31 | Weblog

※当季雑詠3句(秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02
◆俳句日記/高橋正子◆
https://blog.goo.ne.jp/kakan02

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今日の秀句/10月11日~20日

2019-10-13 11:14:30 | Weblog

10月20日(1句)

★猪の駆け去る後を歩きけり/多田有花
猪は、比較的人家に近い山にも棲息してる。人里近く住んでいるようだ。山に登り、猪が駆け去るのを目撃。そのあとを、普通に変わらず歩いて行った。山をよく知った有花さんの余裕か。(高橋正子)

10月19日(1句)

★美濃和紙のつつみし痕あり栗きんとん古田敬二
美濃和紙にやわらかくくるまれたきんとんに、絞った痕がそのままついている。絞られたままのその通りの筋痕が、きりっと美しい。栗どころ、和紙の産地ならではのお菓子に秋を思う。(高橋正子)

10月18日(1句)

★屋上に出れば秋天限りなく/多田有花
入院されているときの句。病室での治療の合間、屋上に出て見れば、秋天は限りなく広がっている。この爽やかで広々とした空への感嘆もさることながら、それが限りなく続くことを願う気持ちが大きい。(高橋正子)

10月17日(1句)

★飛行機雲幅を広げて秋の雲/廣田洋一
飛行機雲の引かれ始めは、細く真直ぐに伸びているが、次第に幅が広くなって普通の雲のようになる。飛行機雲も秋の雲なのだと気づく。(高橋正子)

10月16日(2句)

★山里や水神様へ秋茄子を/小口泰與
山里の作物を育てた水。水神を祀って水の恵みや治水を祈る。秋も深まり、採れた茄子を供えて祀った。素朴な祈りの姿がいまもある。(高橋正子)

★鋏音空に跳ねたり松手入れ/廣田洋一
松の剪定は、手間のかかること。鋏の音も弾んで、その度ごとに松の葉が落ち、松の姿が整い。空が晴れやかにみえてくる。気持ちの良いものだ。(高橋正子)

10月15日(1句)

★冬瓜の青さ残せしスープかな/廣田洋一
冬瓜は生のうちは、白いが、煮ると淡くみどりがかってくる。透きとおったスープに冬瓜の青みがのこっているのも美しい。日本的な美しさがここにある。(高橋正子

10月14日(1句)

★裏山は桜紅葉があちこちに/多田有花
病室などから、裏山を見ることがある。緑の多い山に、桜紅葉があちこちにある。それはそれで、きれいなのだが、桜紅葉に、また、春の山桜の咲く様子を思っても見ただろう。(高橋正子)

10月13日(2句)

★台風一過祭屋台の繰り出しぬ/多田有花
秋祭りが予定されているのに、台風が来る。台風一過の後の本祭り。みんな喜び勇んでいる。屋台もいろいろとぎやかに繰り出した。無事秋祭りが行えるのは、嬉しく楽しいことだ。(高橋正子)

★青空も山も色濃し野分あと/廣田洋一
野分あとは、ものがいろいろ普段とは違った風情をみせてくれる。こまごまと観察することもある。この句のように、空を見上げ、山を望みおおらかに野分のあとの晴れやかさを思うこともある。(高橋正子)

10月12日(1句)

★水一杯さらりと鉢のコスモスに/川名ますみ
身近のコップにでも水が入っていたのだろうか。鉢のコスモスにさらりと移してあげた。喉が渇いていたかのように、水をもらったコスモスは、いきいきとしてきた。(高橋正子)

10月11日(1句)

★鵙鳴けり長袖シャツに着替えたり/廣田洋一
鵙が鳴くと、急に秋が深まった感じがする。昼間は暑さを思える秋の日も、長袖シャツで心地よく過ごせるようになった。そんな季節が来たことがうれしい。(高橋正子)

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10月11日~20日

2019-10-13 11:10:13 | Weblog

10月20日(4名)

廣田洋一
縄張りは棚田一枚案山子かな★★★
猫の伏す空地を囲む猫じゃらし★★★
休耕田狗尾草の豊作かな★★★

小口泰與
そぞろ寒元村長の回顧談★★★
名水の里に生まれし新豆腐★★★
秋耕や我が手足なる猫車★★★★

多田有花
退院し散歩するなり秋の山★★★
退院し湯舟に浸かる秋の夜★★★

猪の駆け去る後を歩きけり★★★★
猪は、比較的人家に近い山にも棲息してる。人里近く住んでいるようだ。山に登り、猪が駆け去るのを目撃。そのあとを、普通に変わらず歩いて行った。山をよく知った有花さんの余裕か。(高橋正子)

桑本栄太郎
畝ならびすずろに寒し蔬菜園★★★★
秋冷や駅の際まで刈られ居り★★★
秋雨や塒かしましすずめどち★★★

10月19日(5名)

多田有花
退院の前のシャワーを秋の夜★★★
背高泡立草咲く中退院す★★★★
秋曇まず保健所へ申請に★★★

小口泰與
天高し牧草ロール点点と★★★★
落陽の我が影濃きや刈田道★★★
瞬きの間合すいっと秋入日★★★

廣田洋一
秋の暮軍手二つが干されをり★★★★
楽しみの旅行中止や秋の暮★★★
山際の雲に残照秋の暮★★★

桑本栄太郎
雨降りて更に紅濃き水木の実★★★★
秋雨の更に色付く庭木かな★★★
秋冷や小雨にけぶり嶺暮るる★★★

古田敬二
美濃和紙が柔らかくつつむ栗きんとん★★★★
合唱の休憩時間の栗きんとん★★★

美濃和紙のつつむ痕あり栗きんとん(原句)
美濃和紙のつつみし痕あり栗きんとん★★★★(正子添削)
美濃和紙にやわらかくくるまれたきんとんに、絞った痕がそのままついている。絞られたままのその通りの筋痕が、きりっと美しい。栗どころ、和紙の産地ならではのお菓子に秋を思う。(高橋正子)

10月18日(4名)

廣田洋一
両腕に雀休める案山子かな★★★
一日の勤めを終へて釣瓶落としかな★★★
丹沢の山際晴れて釣瓶落とし★★★★

多田有花
裏山に始まる紅葉ななかまど★★★
紅葉する木々が見下ろす駐車場★★★

屋上に出れば秋天限りなく★★★★
入院されているときの句。病室での治療の合間、屋上に出て見れば、秋天は限りなく広がっている。この爽やかで広々とした空への感嘆もさることながら、それが限りなく続くことを願う気持ちが大きい。(高橋正子)

小口泰與
芋掘りし老いの手助け猫車★★★
秋ともし朱唇にて割る蕎麦の箸★★★
山襞の我に迫るや刈田道★★★★

桑本栄太郎
大風に仕舞いしままに秋すだれ★★★
見上ぐれば夕日にかざし柘榴笑む★★★★
歩みゆく程に暮るるや秋没日★★★

10月17日(4名)

廣田洋一
飛行機雲幅を広げて秋の雲★★★★
飛行機雲の引かれ始めは、細く真直ぐに伸びているが、次第に幅が広くなって普通の雲のようになる。飛行機雲も秋の雲なのだと気づく。(高橋正子)

夕日浴びオーロラの如秋の雲★★★
天下の嶮超えるひつじや秋の雲★★★

小口泰與
我が影の巨大となりし刈田道★★★
コスモスや鳶は山風逆らわず★★★
山風に前後左右の花すすき★★★★

多田有花
秋の陽が床頭台にあたりおり★★★
秋晴れに退院の日が決まりけり★★★
秋天を仰ぎつ屋上でリハビリ★★★

桑本栄太郎
物集女(もずめ)とう街道ありぬ柿の里★★★
池の面に枝の迫り出し木の実降る★★★
何処からか金木犀や厨の燈★★★★

10月16日(5名)

小口泰與
山里や水神様へ秋茄子を★★★★
山里の作物を育てた水。水神を祀って水の恵みや治水を祈る。秋も深まり、採れた茄子を供えて祀った。素朴な祈りの姿がいまもある。(高橋正子)

泥かぶる林檎の山や千曲川★★★
溶岩原の浅間のすそ野走り蕎麦★★★

多田有花
体育の日終わり入院の人続々★★★
さわやかや点滴留置はずれたり★★★★
同病の人が隣へ秋の昼★★★

廣田洋一
親方の掛け声弾み待つ手入れ(原句)
親方の掛け声弾み松手入れ★★★★

庭の景すっきりしたる松手入れ★★★

パチンパチン音の跳ねたる松手入れ(原句)
鋏音空に跳ねたり松手入れ★★★★(正子添削)
松の剪定は、手間のかかること。鋏の音も弾んで、その度ごとに松の葉が落ち、松の姿が整い。空が晴れやかにみえてくる。気持ちの良いものだ。(高橋正子)

桑本栄太郎
夕日さす尾花の波や山陰道★★★
稲滓火(いなしび)のけむり眼下に峡の里★★★★
インターを下りて旋回泡立草★★★

古田敬二
焼き魚搾る酢橘のみずみずし★★★★
指先を酢橘で濡らし喰う魚★★★
大文字草大瀬の滝の風に咲く★★★

10月15日(4名)

小口泰與
一献や利根上流の鮎うるか★★★
菊膾八十路になりて産土へ★★★
子供らも顔を見せぬや零余子飯★★★★

多田有花
秋晴れや静かに点滴の続く★★★★
秋の昼見舞いの人と談笑す★★★
秋祭終わり病院に戻る★★★

廣田洋一
別嬪のセーラー服や案山子かな★★★
冬瓜の青さ残せしスープかな★★★★
冬瓜は生のうちは、白いが、煮ると淡くみどりがかってくる。透きとおったスープに冬瓜の青みがのこっているのも美しい。日本的な美しさがここにある。(高橋正子)

冬瓜や白き腹見せ切られけり★★★

桑本栄太郎
ハイウェイのはるか眼下に刈田かな★★★
高速のインターを降りて泡立草★★★
松籟やみな傾ぎ居り秋の浜★★★★

10月14日(3名)

多田有花
静かなり秋連休の昼下がり★★★
屋上から秋の姫路城を望む★★★
裏山は桜紅葉があちこちに★★★★
病室などから、裏山を見ることがある。緑の多い山に、桜紅葉があちこちにある。それはそれで、きれいなのだが、桜紅葉に、また、春の山桜の咲く様子を思っても見ただろう。

小口泰與
湖風に晒されたりし新走り★★★
枝豆によく手の伸びて赤提灯★★★
待ち望むメール届きし今年酒★★★

廣田洋一
腰かけて田んぼを見やる案山子かな★★★
役終えて十の字に寝る案山子かな★★★
この顔はムンクの叫びや案山子立つ★★★

10月13日(3名)

小口泰與
秋の川利根本流へずいと入る★★★
端正の赤城のすそ野秋桜★★★
産土にどかっと座り温め酒★★★

多田有花
点滴続く台風の余波の雨続く★★★
同室の人は外泊秋祭★★★
台風一過祭屋台の繰り出しぬ★★★★
秋祭りが予定されているのに、台風が来る。台風一過の後の本祭り。みんな喜び勇んでいる。屋台もいろいろとぎやかに繰り出した。無事秋祭りが行えるのは、嬉しく楽しいことだ。(高橋正子)

廣田洋一
台風後水に浸りし休耕田★★★
青空も山も色濃し野分あと★★★★
野分あとは、ものがいろいろ普段とは違った風情をみせてくれる。こまごまと観察することもある。この句のように、空を見上げ、山を望みおおらかに野分のあとの晴れやかさを思うこともある。(高橋正子)

野分後の白く波立つ尾花かな★★★★

10月12日(4名)

小口泰與
山風や刈田を荒らす夕烏★★★
高原の挙措それぞれ秋桜★★★★
夕暮れの雀刈田を囃しけり★★★

多田有花
十三夜の月はどっちに出ているか★★★
接近する嵐の雲間十三夜★★★★
病室の窓より後の月見かな★★★

廣田洋一
このところ欠席の人秋の風★★★
停電に備えし電池台風来★★★
台風に吹き飛ばされし旅程かな★★★

川名ますみ
水一杯さらりと鉢のコスモスに★★★★
身近のコップにでも水が入っていたのだろうか。鉢のコスモスにさらりと移してあげた。喉が渇いていたかのように、水をもらったコスモスは、いきいきとしてきた。(高橋正子)

列車の響き次第に減りて颱風来★★★★
幼名で耳澄まし待つ大颱風★★★

10月11日(3名)

小口泰與
老いてこそ恃むは妻よ秋なすび★★★
恐竜の如きお山も装える★★★
みせばやや飲めぬ酒おば飲みくだす★★★

廣田洋一
思ひがけず今日聞こえけり鵙の声★★★
雨空に突き刺さりたる鵙の声★★★

鵙鳴けり長袖シャツに着替えたり★★★★
鵙が鳴くと、急に秋が深まった感じがする。昼間は暑さを思える秋の日も、長袖シャツで心地よく過ごせるようになった。そんな季節が来たことがうれしい。(高橋正子)

多田有花)
紅葉初む下を救急車が帰る★★★★
病室で味覚の秋を楽しめり★★★
点滴を替えつつ台風の話★★★
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