◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/6月21日~30日

2019-06-23 10:52:26 | Weblog

※当季雑詠3句(夏の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

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今日の秀句/6月21日~30日

2019-06-23 10:50:58 | Weblog

6月30日(1句)

★首里城の赤鮮やかに梅天へ/多田有花
首里城の瓦の特徴ある赤が梅雨空を見据えるかのようにそびえている。沖縄の力強さのようなものを感じる。(高橋正子)

6月29日(1句)

★ナイロビの夜を赤々と夏暖炉/廣田洋一
ケニアは赤道直下でも高地では、夏は零下にも冷え込むことがあるらしい。暖炉が必要。あかあかと燃える暖炉を囲み、暖炉の火を顔に映して、楽しい話が続いた夜だったのだろう。(高橋正子)

6月28日(1句)

★帰省して先ず井戸水に喉鳴らす/廣田洋一
帰省して、懐かしいもの、うれしいものは、さまざまあるけれど、井戸水は一番懐かしく、うれしいものではなかろうか。おいしく、冷たい井戸水に生き返る思いだ。(高橋正子)

6月27日(2句)

★曇れども雨まだ遠し睡蓮に/多田有花
空はどんより曇っているが、降りそうにもない。重たそうな雲の下に睡蓮が可憐に咲いている。重い雲と睡蓮の
微妙な力関係が面白い。(高橋正子)

★米を研ぐ音たからかに梅雨晴間/川名ますみ
梅雨の晴れ間。この晴れ間を使って家事をいろいろ済ませたい。活動的になる。米を研ぐにも力が入る。シャキシャキと高らかな音は快い。(高橋正子)

6月26日(2句)

★五月雨や棚田の水へ足を入れ/小口泰與
五月雨が降る中、棚田へ。植田の雑草を抜くために足をいれたか。五月雨の振り込む水の感触は、棚田のもの。(高橋正子)

★見上ぐれば合歓の花なり橋袂/桑本栄太郎
見上げたら、合歓のやさしい花が咲いていた。なにか慰められる気持ちだ。そこは橋の袂。川風が吹いてくるだろう、空も見えるだろう。橋を行き来する人や車。そんな景色も見える句。(高橋正子

6月25日(1句)

★蓬蓬とD51止まる青芒/小口泰與
D51と青芒の取り合わせがいい。青芒の青とD51の黒が力強く、しかも涼しそうだ。(高橋正子)

6月24日(2句)

★梅雨の晴れ間に島が見えると、気持ちが晴れやかに遠くへと広がる。島の名は伊江島。平らな離島がすっきりと見えて納得。伊江島は美ら水族館から眺められ、30分ほどフェリーニ乗れば到着できるとのこと。(高橋正子)
伊江島のすっきり見える梅雨晴間/多田有花

★久々の雨に色濃き茄子の花/廣田洋一
茄子の花の紫は、濡れてこそ涼しく思える。久々の雨もうれしいが、すずやかな茄子の花を見るのもも嬉しい。(高橋正子)

6月23日(1句)

<沖縄美ら海水族館>
★ジンベイザメその大きさよ涼しさよ/多田有花
ジンベエザメのその名前も愛嬌があるが、それが、大きな体でゆっくりと泳ぐ。その所作が水中では、涼しさを誘うのだ。(高橋正子)

6月22日(1句)

<沖縄美ら海水族館>
★泳ぐたび水を涼しくする海月/多田有花
海月は、夏の季語。これまで歳時記に載っている句は、海月の哀れな姿を詠んだものが多い中、この句は、水族館の海月であるが、哀れどころか、生き生きと、水をさらに涼しくするかのようにひらひら、自在に泳ぐ姿が詠まれている。(高橋正子)

6月21日(1句)

★朝茶事に花束抱へ夏衣/廣田洋一
朝茶事に使う涼しそうな花をいろいろと抱えている夏衣の婦人。それは、静ではなく、動であって、茶事の場を作る行いが人間的。(高橋正子)
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6月21日~30日

2019-06-22 10:41:09 | Weblog

6月30日(4名)

多田有花
<ホテルモントレ沖縄>
荒梅雨を聞きつつ朝のバイキング★★★
<首里城二句>
梅天へ首里城の赤鮮やかに(原句)
首里城の赤鮮やかに梅天へ★★★★(正子添削)
首里城の瓦の特徴ある赤が梅雨空を見据えるかのようにそびえている。沖縄の力強さのようなものを感じる。(高橋正子)

首里城のハイビスカスの雨に濡れ★★★

廣田洋一
昼食後机に伏せて昼寝かな★★★
新築の雨戸を閉めて三尺寝★★★
うつらうつら舟を漕ぎつつ昼寝せり★★★

小口泰與
あけぼのの植田へ禽とそよ風と★★★
山影を映す植田や老農婦★★★
夏霧や犬のリードの山羊の群★★★★

桑本栄太郎
あぢさゐの彩の変化や高瀬川★★★
木槿咲く紅の花芯の揺れながら★★★
涼風の窓より来たる雨止む夜(原句)
涼風の窓より来たり雨止む夜★★★★(正子添削)

6月29日(4名)

多田有花
<沖縄料理二句>
銘柄はオリオンビールと決まりけり★★★
もちもちとジーマーミ豆腐の冷奴★★★
夏の夜の東シナ海沖望む★★★

小口泰與
短夜や小唄の稽古ほどほどに★★★
妙義より荒船山へ風薫る★★★
毛の国の溶岩原豊か大夕立★★★

廣田洋一
夏暖炉赤々燃えるナイロビの夜(原句)
ナイロビの夜を赤々と夏暖炉★★★★(正子添削)
ケニアは赤道直下でも高地では、夏は零下にも冷え込むことがあるらしい。暖炉が必要。あかあかと燃える暖炉を囲み、暖炉の火を顔に映して、楽しい話が続いた夜だったのだろう。(高橋正子)

夏炉の火眺めつつ飲むウイスキー★★★
焚かねども茶釜を据えし夏炉かな★★★

桑本栄太郎
蠅除を取りて夕餉や残業に★★★
暑気払ふ心算が仇に晩酌の★★★
信号に赤き尾灯や夏ともし★★★

6月28日(4名)

多田有花
<沖縄・備瀬のフクギ並木>
そぞろ歩く福木並木の風涼し★★★

<名護市役所>
役所とは思えぬ建物驟雨去る★★★
シーサーに迎えられたる夏の夕★★★

小口泰與
縦横に土竜の道や梅雨の月★★★★
頭髪は親譲りなり夏の星★★★
空は蒼暁の赤城の風青し★★★

廣田洋一
帰省して先ず井戸水に喉鳴らす★★★★
帰省して、懐かしいもの、うれしいものは、さまざまあるけれど、井戸水は一番懐かしく、うれしいものではなかろうか。おいしく、冷たい井戸水に生き返る思いだ。(高橋正子)

帰省子を迎へる母の声髙し★★★★
帰省子の大の字になる座敷かな★★★

桑本栄太郎
芙美子忌や夫婦の仲も米櫃に★★★
雨降れば旋回したる夏つばめ★★★★
山桃の綺羅のルビーや雨のあと★★★

6月27日(5名)

多田有花
曇れども雨まだ遠し睡蓮に★★★★
空はどんより曇っているが、降りそうにもない。重たそうな雲の下に睡蓮が可憐に咲いている。重い雲と睡蓮の
微妙な力関係が面白い。(高橋正子)

涼風を集めし午後の頂に(原句)
「頂が涼風を集める」という意味なので、意味を取るのにちょっとぎくしゃくしました。
涼風の集まる午後の頂に★★★(正子添削)

柏葉紫陽花水路に沿いて咲きにけり★★★

小口泰與
起重機のかき回しける皐月空★★★
山羊の子の青春早し夏の雲★★★★
秋桜子の名付けし滝の小ささよ★★★

廣田洋一
葛餅や冷えし黒蜜舌を打つ★★★
葛餅や幟はためく老舗有り★★★★
葛餅や小町通を風の抜け★★★

桑本栄太郎
木槿咲く紅の花芯の揺れながら★★★
堰水の音を聞きつつ蘆の風★★★
朝刊のビニール袋に梅雨荒るる(原句)
朝刊のビニール袋や梅雨荒るる★★★(正子添削)

川名ますみ
米を研ぐ音たからかに梅雨晴間★★★★
梅雨の晴れ間。この晴れ間を使って家事をいろいろ済ませたい。活動的になる。米を研ぐにも力が入る。シャキシャキと高らかな音は快い。(高橋正子)

ゼラニウム蕾をもたげ梅雨の月(原句)
もとの句だと、梅雨の月と、ゼラニウムの関係性が薄くなります。
梅雨月に蕾もたげしセラニウム★★★★(正子添削①)
梅雨月に蕾をもたげゼラニウム(正子添削②)

梅雨の月雲の動きの紛れなき★★★

6月26日(4名)

多田有花
<世界遺産・今帰仁城跡三句>
城跡へ紅芋アイスを食べてのち★★★
城跡から梅雨の晴間の水平線★★★★
白百合の咲きぬ今帰仁城跡に★★★

小口泰與
青梅雨や弓道場の一年生★★★

五月雨や棚田へ一歩足を入れ(原句)
五月雨や棚田の水へ足を入れ★★★★(正子添削)
五月雨が降る中、棚田へ。植田の雑草を抜くために足をいれたか。五月雨の振り込む水の感触は、棚田のもの。(高橋正子)

夏日影小犬は頑と動かざる★★★

廣田洋一
百合の花開くにつれて傾きぬ★★★
色百合や日毎に色の透き通り★★★
百合開くここを曲がれば我家かな★★★★

桑本栄太郎
梔子の花に夕闇迫りけり★★★
堰水の音を聞きつつ夏の土手★★★

見上ぐれば橋の袂や合歓の花(原句)
「見上げれば橋の袂」は、具合が悪いのでは?

見上ぐれば合歓の花なり橋袂★★★★(正子添削)
見上げたら、合歓のやさしい花が咲いていた。なにか慰められる気持ちだ。そこは橋の袂。川風が吹いてくるだろう、空も見えるだろう。橋を行き来する人や車。そんな景色も見える句。(高橋正子)

6月25日(5名)

多田有花
樹にあるは森青蛙の卵かな★★★
水音の近くに雨待つ額の花(原句)
「近くに」の「に」が説明なので、散文的な句になってしまいます。

水音を近く雨待つ額の花★★★★(正子添削)
夏至の日やあべのハルカスを望む★★★

小口泰與
青芝や快音発す一年生★★★
雨音と梅の実落つる音したり★★★
蓬蓬とD51止まる青芒★★★★
D51と青芒の取り合わせがいい。青芒の青とD51の黒が力強く、しかも涼しそうだ。(高橋正子)

廣田洋一
丈低き金柑の木に白き花★★★
金柑の花を揺すれる地震あり★★★★
一つの枝に並び咲きたる金柑の花★★★

桑本栄太郎
嶺上の夕焼雲や寺の鐘★★★★
まくなぎを払い歩めり夕の川★★★
夕映えや雲染まりたる嶺の上★★★

川名ますみ
色も香も味も青々夏料理★★★

幾たびも大きく咲ける泰山木(原句)
「大きく咲く」が、具体的にどんなことなのか、曖昧なのです。

幾たびも大きな花を泰山木★★★★(正子添削①)
泰山木大きな花の咲きつづく(正子添削②)

紫陽花に囲まれ静か女学園★★★

6月24日(4名)

多田有花
<沖縄美ら海水族館三句>
南瓜食ぶマナティー二頭夏の日に★★★
伊江島のすっきり見える梅雨晴間★★★★
梅雨の晴れ間に島が見えると、気持ちが晴れやかに遠くへと広がる。島の名は伊江島。平らな離島がすっきりと見えて納得。伊江島は美ら水族館から眺められ、30分ほどフェリーニ乗れば到着できるとのこと。(高橋正子)

海亀の耳に届きし波の音★★★

小口泰與
夏祭磨き上げたる床柱★★★★
床替ふる犬の居場所の暑さかな★★★
峰雲や長きすそ野の赤城山★★★

廣田洋一
茄子の花横に揺れをる濃紫★★★
久々の雨に色濃き茄子の花★★★★
茄子の花の紫は、濡れてこそ涼しく思える。久々の雨もうれしいが、すずやかな茄子の花を見るのもも嬉しい。(高橋正子)

手入れ良き畑の隅や茄子の花★★★

桑本栄太郎
万緑の古戦場なり天王山★★★
ベランダを飾る鉢なり七変化★★★
退屈と云うは幸せ梅雨きのこ★★★

6月23日(4名)

多田有花
<沖縄美ら海水族館三句>
ジンベイザメその大きさよ涼しさよ★★★★
ジンベエザメのその名前も愛嬌があるが、それが、大きな体でゆっくりと泳ぐ。その所作が水中では、涼しさを誘うのだ。(高橋正子)

黒潮の海を間近くアイスティー★★★
南風やマッコウクジラの骨見上ぐ★★★

廣田洋一
十薬や葉の天麩羅を揚げてみる★★★
雨上がり十薬の匂ひ立ち上がり★★★
大雨や十薬の蕊高くなり★★★★

小口泰與
新しき朝の赤城山(あかぎ)やアイスティー★★★★
妻の炊く筍飯に皆多弁★★★
滔滔と田水や畦の残り鴨★★★

桑本栄太郎
山梔子の花に滴や雨あがる★★★
京なれや朝より浴衣乗客に★★★★
※(正子注)「なれや」は、断定の助動詞「なり」+疑問の係助詞「や」
「京なれや」は「京だからだろうか」の意味。

廃屋の工場跡に枇杷熟るる★★★

6月22日(4名)

多田有花
<沖縄美ら海水族館三句>
チンアナゴゆらゆら揺れる涼味かな★★★

泳ぐたび水を涼しくする海月★★★★
海月は、夏の季語。これまで歳時記に載っている句は、海月の哀れな姿を詠んだものが多い中、この句は、水族館の海月であるが、哀れどころか、生き生きと、水をさらに涼しくするかのようにひらひら、自在に泳ぐ姿が詠まれている。(高橋正子)

夏服の観光客とコブシメと★★★

小口泰與
水飛沫立てて田水へ通し鴨★★★
捻花に丈しのがるるチワワかな★★★
D五一の利根川(とね)をしりへや夏燕★★★

廣田洋一
サバンナの強き日を浴びサンドレス★★★★
夏服やサファリスーツと決めた日々★★★
夏服や二の腕白き受験生★★★

桑本栄太郎
凌霄花の風に揺るるは炎かな★★★

夕昏を歩む香りや青無花果(原句)
「歩む香り」は、論理的にいかがでしょうか。そうでなく、「歩む」で切ると、3段切れになります。
夕昏を歩みて匂う青無花果★★★★(正子添削)

山の端の入日茜や風涼し★★★

6月21日(5名)

多田有花
<沖縄美ら海水族館三句>
生涯を涼しき水に過ごしけり★★★
六月の伊勢海老あでやかに揃う★★★
美しき毒持ち夏の海に舞う★★★

小口泰與
夏風邪や悪魔の涙どどと出づ★★★
ため息の聞こゆ事務所や旱星★★★
外に出づや蜥蜴と見合う吾子の顔★★★

廣田洋一
端然と椅子に座れる夏衣★★★
朝茶事に花束抱へ夏衣★★★★
朝茶事に使う涼しそうな花をいろいろと抱えている夏衣の婦人。それは、静ではなく、動であって、茶事の場を作る行いが人間的。(高橋正子)

老い隠す明るき色や夏衣★★★

古田敬二
池の面を急旋回の夏燕★★★
涼風に夕餉の香り乗りてくる★★★
涼しさはメタセコイアを抜けてくる★★★

桑本栄太郎
さらさらと葉擦れ涼しき並木かな★★★
山梔子の花の香りや雨催い★★★
硝子戸を慌て閉めたり大夕立★★★
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6月9日、10日の秀句

2019-06-19 09:39:11 | Weblog

6月9日と6月10日の秀句とコメントを書きました。ご確認ください。
コメント (1)
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自由な投句箱/6月11日~20日

2019-06-16 14:42:17 | Weblog

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