◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/7月21日~7月31日

2022-07-22 09:51:34 | Weblog
※当季雑詠3句(夏の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※印の基準について。
「心が動いている」句を上等として、★印を付けています。
主宰:高橋正子・管理:高橋信之
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今日の秀句/7月21日~7月31日

2022-07-22 09:50:00 | Weblog
7月31日(1句)

★夏の児の青き水筒青きシャツ/弓削和人
「夏の児」と捉えられた子どもは、抽象的ではなく、例えば列車の目の前の座席にいる名前を知らないだけの子のように現実の子。その子が夏を象徴する色「青」い色を身にしている。水筒もシャツも。子どもとの距離感がこの句を生んだか。(髙橋正子)

7月30日(1句)

★麦を干す筵あまたや土用照り/桑本栄太郎
冬播きの小麦は梅雨前に刈り取り、梅雨の晴れを見計らって干さねばならないことが多い。収穫期の小麦は30%も水分を含んでいるらしく、保存のためには乾燥は欠かせない。炎天下の土用に筵を何枚も広げ麦を干す景色は圧巻である、と同時に農作業の労苦を思わざるを得ない切なさの混じる景色でもある。(髙橋正子)

7月29日(1句)

★日盛りの川の流れの透き通り/廣田洋一
日盛りも極まると清らかに感じられてくる。雨にしばらく濁らない川の流れは、きれいに澄んで、いっさい濁りがない。日盛りの流れの清らかさが心に涼いさを呼ぶ。(髙橋正子)

7月28日(1句)

★清流に置かれし机とパラソルと/多田有花
目に映った景色がそのまま句となっている。今風な川床といったところか。清流に机とパラソルを置いて涼をとりながら喫茶や食事ができるのだろう。楽しそうだ。(髙橋正子)

7月27日(1句)

★街中に青すすきあり夕日落つ/弓削和人
街中という思わぬところに青すすきがあって、少しばかり野の風情がある。そこに夕日が落ちていよいよ夕日の落ちてゆく青すすきの野となる。一抹の切なさが湧いて来る。(髙橋正子)

7月26日(1句)

★若竹を括りし後の夜空かな/小口泰與
健やかに伸びた若竹を括ると、あたりにすっきりと広い空間が生まれる。そこは星や月のかがやく夜空。夏の夜空の涼しさが詠まれている。(髙橋正子)

7月25日
該当句無し

7月24日(1句)

★ラピスラズリつけて涼しき鎖骨かな/多田有花
鎖骨が美しいとすずやかな人になる。青い宝石、和名では瑠璃と呼ばれるラピスラズリが鎖骨の見える胸元をきれいに、すずやかに見せてくれる。(髙橋正子)

7月23日(1句)

★水筒を洗い清めて大暑かな/多田有花
最近は自動販売機で手軽に冷たい飲み物が手に入るが、やはり、持参の水筒がいい。この暑さを凌ぐに水筒は、きれいに洗い、きりりと冷えた飲み物を入れたい。「洗い清めて」に冷清水のような感覚を覚える。(髙橋正子)

7月22日(1句)

★雨上がり夏野に染まる車両かな/弓削和人
雨が上がると、夏野の緑が雨に洗われ、すがすがしい緑になる。その夏野を走る車両が夏野に染められるかのように、自然と一体の景色として目に映る。(髙橋正子)

7月21日(1句)

★木下闇病院ナース小走りに/小口泰與
木が良く茂る病院。急ぐ事態が起きたのか、ナースが小走りに木下闇を抜けてゆく。木下闇の暗さに、ナースの小走りの白衣が浮かぶ。目に深く残る光景。(髙橋正子)
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7月21日~7月31日

2022-07-22 09:43:44 | Weblog
7月31日(5名)

小口泰與
水槽の水面を叩く目高かな★★★
沼からの暁の霊気や仏法僧★★★★
老残をかなぐり捨つる登山かな★★★

廣田洋一
太りたる莢豌豆の摘まれけり★★★
冷やしたる甘酒すする昼下り★★★
土手の道草を刈られて清々し★★★★

桑本栄太郎
鈴生りの木々の枝想う蝉しぐれ★★★
七月の果てて青空深く見ゆ★★★★
ひぐらしの山の端赤く染まりけり★★★

多田有花
夏座敷梁どっしりとティールーム★★★
木の器でいただく真夏の珈琲を★★★
雲の峰ぺろりと舐めてみたくなる★★★

弓削和人
夏の児の青き水筒青きシャツ★★★★
「夏の児」と捉えられた子どもは、抽象的ではなく、例えば列車の目の前の座席にいる名前を知らないだけの子のように現実の子。その子が夏を象徴する色「青」い色を身にしている。水筒もシャツも。子どもとの距離感がこの句を生んだか。(髙橋正子)

紀ノ川へルアーを垂れり夏惜しむ★★★
大道やかまきりの子を逃したり★★★★

7月30日(5名)

小口泰與
老鶯や山の羅漢の泣き笑い★★★
溶岩径の雨の轍やがま蛙★★★
川岸へ席を設けし花火かな★★★

多田有花
兄弟の飽きることなく水浴びす★★★
古民家喫茶のれんを揺らす夏の風★★★
前栽や斜めに咲きぬ百日紅★★★

廣田洋一
涼風や掛声響くグラウンド★★★
丑の日や長生きせんと鰻食ぶ★★★
梅酒酌む氷浮かべて食前酒★★★

桑本栄太郎
文豪のつづる姉妹や谷崎忌★★★

麦を干す筵あまたや土用照り★★★★
冬播きの小麦は梅雨前に刈り取り、梅雨の晴れを見計らって干さねばならないことが多い。収穫期の小麦は30%も水分を含んでいるらしく、保存のためには乾燥は欠かせない。炎天下の土用に筵を何枚も広げ麦を干す景色は圧巻である、と同時に農作業の労苦を思わざるを得ない切なさの混じる景色でもある。(髙橋正子)

嶺の端の入日赤きや夏惜しむ★★★

弓削和人
鉄柵に押し寄せたるや青薄★★★★
夏蜂のあわてふためき飛びにけり★★★
旱田やにわかの雨を呑みほして ★★★

7月29日(4名)

小口泰與
落照の山を燃やすや冷し酒★★★★
雷鳴や奇岩の山は鎧ける★★★
草刈や風の落差を二羽の鳶★★★

廣田洋一
祭鱧残る一匹分かち合い★★★

日盛りの川の流れの透き通り★★★★
日盛りも極まると清らかに感じられてくる。雨にしばらく濁らない川の流れは、きれいに澄んで、いっさい濁りがない。日盛りの流れの清らかさが心に涼いさを呼ぶ。(髙橋正子)

日盛りの道端揺らす猫じゃらし★★★

桑本栄太郎
翅残し蝉の亡がら喰われけり★★★
黄金の雲のあかねやあぶら蝉★★★
涼風の木蔭道行く入日かな★★★

弓削和人
青萱がさざめく夕の大樹かな★★★
万歩計幾度と絞る汗拭い★★★

地震あり雲は微塵も揺れもせず
季語があるとよいと思います。(髙橋正子)
「 怪鳥たつ梢も地震(なゐ)にうちふるヘ/横山白虹」自由律で無季の俳句もありますが、季を越えるよほどの体験があれば、無季も可能かと思いますけれど。(髙橋正子)

7月28日(5名)

廣田洋一
大鰻二匹買ひたる丑の日よ★★★
落柿舎の青柿たわわ夕茜★★★
日を浴びて燃え立つ如し百日紅★★★

小口泰與
川岸の流れは坩堝夏の蝶★★★
朝日差す繚乱として百日紅★★★
水鉄砲荘の庭より犬の声★★★

多田有花
冷そうめん氷を入れて運ばれる★★★
焼きたての鮎あたまから食べる★★★

清流に置かれし机とパラソルと★★★★
目に映った景色がそのまま句となっている。今風な川床といったところか。清流に机とパラソルを置いて涼をとりながら喫茶や食事ができるのだろう。楽しそうだ。(髙橋正子)

桑本栄太郎
冷房の部屋に籠れる家居かな★★★
西空の茜となりぬ夕立晴れ★★★
雨止めば暮れて鳴きだすあぶら蝉★★★

弓削和人
夏果てや水路に浮かぶ菓子袋★★★
水筒を車両の床に日焼けの児★★★
凌霄が咲きてやひそと耕具あり★★★★

7月27日(5名)

小口泰與
踝のはれや下山の一夜酒★★★
蚕豆や馬事公苑の女学生★★★
峡の湯に五体ゆだねて一夜酒★★★

廣田洋一
一日の終わりかみしめ梅酒かな★★★
竹林を涼風渡る古都の路地★★★
山からの涼風抜ける墓の前★★★

多田有花
明けてくる中に蜩の声響く★★★
夏山の麓に農家レストラン★★★
夏川に足を浸けつつランチかな★★★

桑本栄太郎
担ぎゆく蟻の列ゆく地道かな★★★
落蝉の仰のけとなり羽ばたきぬ★★★
ひぐらしの鳴いて茜や明日も晴れ★★★

弓削和人
ひび割れの田んぼや遠き夕立雲★★★
街中に青すすきあり夕日落つ★★★★
街中という思わぬところに青すすきがあって、少しばかり野の風情がある。そこに夕日が落ちていよいよ夕日の落ちてゆく青すすきの野となる。一抹の切なさが湧いて来る。(髙橋正子)
夕暮れや水路へ垂れる山牛蒡★★★

7月26日(5名)

小口泰與
ワイパーの激しや忽と鴉の子★★★
佐久の日を含む千曲の青林檎★★★★
若竹を括りし後の夜空かな★★★★
健やかに伸びた若竹を括ると、あたりにすっきりと広い空間が生まれる。そこは星や月のかがやく夜空。夏の夜空の涼しさが詠まれている。(髙橋正子)

廣田洋一
口中のとろりと甘き梅酒の実★★★
夕立や庭草すくと立ち直り★★★★
薬味にて彩り豊か冷奴★★★

多田有花
明け方の野鳥に混じり初蜩★★★
待つことも仕事のひとつ暑き日に★★★
炎昼の駅を電車がすれ違う★★★

桑本栄太郎
水滴の煌めきこぼしダリア剪る★★★★
夕暮れの一時惜しむ蝉しぐれ★★★
溽暑とてひと日暮れ行くあかね空★★★

弓削和人
ブラインドもるる西日のローカル線(原句)
ブラインドをもるる西日やローカル線★★★★(正子添削)
上五が字余りになりますが、ここは「を」が要ります。(髙橋正子)

乗客の脚から脚へ蠅の跡★★★
手作りの風鈴ふたつ軒先に★★★

7月25日(4名)

小口泰與
ぽたぽたと鴉の落す杏子かな★★★
轟ける仕掛け花火のナイアガラ★★★
炎帝を逃れ社へどっこいしょ★★★

廣田洋一
祇園祭鮮やかに鉾廻しけり★★★
うなぎ屋に静かに入る子供連れ★★★
新蝉や二声三声試し鳴き★★★

桑本栄太郎
祇園会の花笠巡行あと祭り★★★
開く度の蝉しぐれなる自動ドア★★★
巣籠のひと日暮れ行く炎暑かな★★★

弓削和人
かなぶんの背や照り返す死してなお★★★
朝明けの川瀬の浮洲橋涼み★★★
茎細く溢れて路へ帚木草★★★

7月24日(5名)

廣田洋一
頭越しカメラ掲げる鉾廻し★★★
年古りて琥珀色なる梅酒かな★★★
床下に寝かせしままの梅酒かな★★★

小口泰與
老いてなお酒量変らず竹婦人★★★
凌霄花や螺旋階段鉄の錆★★★
山影の映る小沼や雲の峰★★★

桑本栄太郎
じうじうと暁けの序曲や蝉の声★★★
空蝉のあまた語りぬ遠まなこ★★★
茜なる窓の西日の入日かな★★★

多田有花
サルビアも吾も朝日を浴びて立つ★★★
ラピスラズリつけて涼しき鎖骨かな★★★★
鎖骨が美しいとすずやかな人になる。青い宝石、和名では瑠璃と呼ばれるラピスラズリが鎖骨の見える胸元をきれいに、すずやかに見せてくれる。(髙橋正子)

涼風を受けつつ洗濯物を干す★★★

弓削和人
池の土手日向ぼこする鳩ありや★★★
「日向ぼこ」の冬の季語です。(髙橋正子)
鳩は毛を繕う夏のほとりかな★★★★
夕焼空街のネオンはかすみけり★★★

7月23日(5名)

小口泰與
えぞにうや霧ヶ峰より湖へ★★★
萱草やわ鉄トロッコ足尾線★★★
午後三時蟻の行列北をさし★★★

廣田洋一
丑の日や筋トレ終えて鰻食ぶ★★★
鰻焼く匂ひ漏れ来る居酒屋に★★★
丑の日や鰻弁当特売中★★★

多田有花
ごうごうと暑中の風が窓揺らす★★★

水筒を洗い清めて大暑かな★★★★
最近は自動販売機で手軽に冷たい飲み物が手に入るが、やはり、持参の水筒がいい。この暑さを凌ぐに水筒は、きれいに洗い、きりりと冷えた飲み物を入れたい。「洗い清めて」に冷清水のような感覚を覚える。(髙橋正子)

大暑来る豆腐そうめん買い求め★★★

桑本栄太郎
朝涼の窓より風に目覚めけり★★★
ひんやりとけ今朝の窓辺の大暑かな★★★
かなかなの鳴いて峰の端暮れゆけり★★★

弓削和人
河原へと体操座りの涼みかな★★★
風鈴や峙つ山へ風運ぶ
「(峙つ)山へ風を運ぶ」という意味になっていますが、その意味ですか。(髙橋正子)

扇風機眠りを誘う子守唄★★★

7月22日(5名)

小口泰與
短夜やテレビの塵を拭く事も★★★
落し文堂の柱の見ゆるなり★★★
杣道の先の出湯や揚羽蝶★★★★

廣田洋一
大西日ここは地の果てロカ岬★★★★
食後のコーヒー飲みて昼寝せり★★★
戦争を思ひ出させる百日紅★★★

多田有花
夏野菜のサラダを添えしランチプレート★★★
古民家の趣残すカフェ涼し★★★★
町屋カフェほうじ茶パフェをいただきぬ★★★

桑本栄太郎
雨降れば出鼻挫かれ蝉しぐれ★★★
雨雲の集いて立つや夕立風★★★★
山の端の茜となりぬ夕立かな★★★

弓削和人
青あらし雲と競える天守かな★★★
大夕焼ふもとの村も夕餉かな★★★
「村も」の「も」は、何に対して「も」なのでしょうか。気になります。
例えば、「大夕焼ふもとの村は夕餉かな(正子添削)」なら、はっきりします。

雨上がり夏野に染まる車両かな★★★★
雨が上がると、夏野の緑が雨に洗われ、すがすがしい緑になる。その夏野を走る車両が夏野に染められるかのように、自然と一体の景色として目に映る。(髙橋正子)

7月21日(5名)

小口泰與
木下闇病院ナース小走りに★★★★
木が良く茂る病院。急ぐ事態が起きたのか、ナースが小走りに木下闇を抜けてゆく。木下闇の暗さに、ナースの小走りの白衣が浮かぶ。目に深く残る光景。(髙橋正子)

短夜やタンスの奥に鯨尺★★★
とうすみや幼の好きな潦★★★

廣田洋一
涼しげに和服着こなし句座の人★★★
一服の抹茶頂き風涼し★★★★
吹き来たる風の涼しき糺の森★★★

桑本栄太郎
ががんぼの外へと暴れ朝の窓★★★
午後よりの日射し厳しき土用かな★★★
山の端の入日あかねやあぶら蝉★★★

多田有花
起床して窓全開に夏の朝★★★
巣作りの蜘蛛の動ける夜明けかな★★★★
熊蝉の沸き立つ如き朝となる★★★

弓削和人
吊りし荷を炎昼の空へクレーン車★★★★
校庭の金次郎像秋近し★★★
空高く球を投げる児夏ひとり★★★
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自由な投句箱/7月11日~7月20日

2022-07-13 10:40:07 | Weblog
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今日の秀句/7月11日~7月20日

2022-07-13 10:39:09 | Weblog
※遅くなりましたが、7月15日~7月20日の秀句にコメントをしました。ご確認ください。(7月21日 髙橋正子)

7月20日(1句)

★朝暁の初ひぐらしに目覚めけり/桑本栄太郎
目覚めると、空は朝焼け、今年初めての蜩の声。はかなくて美しいものの中に目覚めて一時浸る気分には少し哀愁も混じるだろうか。(髙橋正子)

7月19日(1句)

★アロハシャツ着て講演に買物に/多田有花
講演を聞きにゆくのか、それとも逆にする立場なのか、アロハシャツは着て気楽で涼しく、リゾート感覚が楽しめる。講演に、買い物に、大活躍のアロハシャツは盛夏ならでのシャツ。(髙橋正子)

7月18日(1句)

★名を知らぬ庭草咲きて秋近し/廣田洋一
庭には名前を知らない草も軽やかに花をつける。雑草と言われながらも花をつけると優しさが見えて、「秋近し」の情趣が湧いて来る。(髙橋正子)

7月17日(1句)

★街へ来ぬ素足にかるきハイヒール/川名ますみ
華やぐ街へ来たときのうれしさデ。素足に履いたハイヒールが軽い。ハイヒールはトウが開いていたり涼し気な色やザインだと思う。都会的でおしゃれな俳句。(髙橋正子)

7月16日(1句)

★山鉾の並ぶ四条やあかね空/桑本栄太郎
今年は3年ぶりの山鉾の巡行がある祇園祭。四条通りに山鉾がきらびやかに立ち並び、空は茜に染まる。美しい祇園祭の宵となった。(髙橋正子)

7月15日(1句)

★薫風へ向かうやリュック背負い直し/弓削和人
トレッキングの途中か。少し休憩を入れ、リュックを背負い直し、薫風へ向かって出発。「薫風へ向かう」が楽しそうでいい。(髙橋正子)

7月14日(1句)

★夏涼し照らされ浮かぶ夜の天守 /弓削和人
夜の天守の白壁が灯に青白く浮かびあがり、涼しそうに見える。夜涼の風が度かからか吹いて来る。(髙橋正子)

7月13日(2句)

 兵庫県立国見の森公園
★緑陰に座り広げるサンドイッチ/多田有花
緑陰の楽しさが伝わる句。緑陰で持ってきたサンドイッチを広げ、昼餉とする。夏は緑陰がなにより。私ならコーヒーがあれば、最高のランチになる。(髙橋正子)

★夏萩の花の下枝や風に浮く/桑本栄太郎
夏萩は、葉の茂りがさらさらとして涼しそうだ。下の方の枝が風に掬われるように浮く軽やかさが涼し気でいい。(髙橋正子)

7月12日(1句)

★鉾立の四条通や通り雨/桑本栄太郎
祇園祭の山鉾巡行が今年は3年ぶりに行われるそうだ。行事の細かいところはよく知らないのでお教えいただきたいが、建てられた鉾が四条通りを試しに曳き初めたのであろう。おりしもの通り雨。通り雨が京の祭りを「はんなり」と見せてくれている。(髙橋正子)

7月11日(1句)

★夏の湖汲めど尽きせぬ空の蒼/小口泰與
夏の湖に空が映っている。その空の蒼を湖から汲もうとするが、汲めども汲めども尽きない蒼。湖の水も、空の蒼も、汲めども尽きぬものなのだ。(髙橋正子)

コメント (8)
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